ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

ローカル魚でとれたてごはん…那覇・栄町市場 『天ぷらの店拓水』の、ウチナー魚の天ぷら

2016年08月27日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん
栄町市場をさんぽしているうち、ちらほら開き始めた飲食店も見てみる。間口が狭い惣菜の店や甘味屋があり、「ときちゃん」では奥で調理しながら、ソーメンチャンプル、ラフテー、ジーマミ豆腐を並べ売り。ほかの店ではサーターアンダギーの袋売りが安い。魚系は惣菜店のほか、「さしみ」「天ぷら」「魚汁」など専門店がある。

北通路中ほどで、奥で揚げてケースにどんどん入れられていくのについ、この「天ぷらの店拓水」で足が止まる。店頭に下がる品書き短冊には、サンマカレイサバワカサギに、グルクンやマンダイといった、ウチナーグチのローカル魚も。姉さんが揚げたてをケースにぶちまけるのにたまらず、これらをオーダー。が、グルクンはあいにく今日はなく、マンダイもないとか。何か地魚がないか聞いたら「刺身の店から適当に仕入れてるので、さてなんだか」と、品書きを掲げておきながらおおらかだ。刺身の店は同じ系列らしく、なんだかわからないがものは良さそう。ひとつは中学生のポスターで人気商品と推してあるイカに、あとは成り行き適当。この地で魚種とか水揚げ港とかこだわるのは、あほらしくなる。

天ぷらはひとつ60円で、わずか120円の朝ごはん。天ぷらというか薄くクリスピーな衣はフリッター、フィッシュアンドチップスのアメリカ的沖縄天ぷらか。揚がりたてであつあつを、店頭で早速正味、イカは沖縄でよく取れる大型イカのソデイカで、固いが甘くすっぽ抜けを口の中でアチアチ、ホクホクといく。もう一つの魚は赤身っぽく、ゴロリと厚い。ほんのり脂も乗っていて、しっとりジューシーな絶妙の味加減。ローカル市場の最高なファーストフードだが、熱々の天ぷらでどっと汗が出てくる。さっきのアイスコーヒーの店で、クールダウンといこう。

ローカル魚でとれたてごはん…那覇 『栄町市場』を散策

2016年08月27日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん
観光客向けの牧志公設市場から、国際通りを下り10分ほど。安里交差点の一角に、時代に取り残されたヤミ市風マーケットが広がる。規模は牧志より小さいながら、間口の狭い店がびっしり集まる、ローカルなマーケットはまさに「安里のカオス」。10時前に行ってもまだほぼ閉まっていて、パラパラとシャッターをガラガラ開ける音が響く。地元のAMラジオが聞こえる中、おはようと挨拶の声も。ところどころのテーブル席ではおばあが座り談笑しており、地元の社交の場的でもある。

まずは歩いてみると、かまぼこ型テントのアーケードが縦横に錯綜していて、時折切れ間から濃蒼の夏空が覗く。閉まっているシャッターのペイントには魚とかタコなど、子供が書いたようで可愛い。ほか随所に地元の中学生による手書きのポスターも。いちばん東側の通りには生活雑貨の店が点在、化粧品の店ほか婦人衣類の店も目立ち、流行を気にしないピンクやオレンジの原色派手派手なのが沖縄テイスト。奥へと足を踏み入れ飲食店をチェックすると、家庭料理や沖縄そばといった地元の普段使いの店ほか、コーヒー専門店やビストロ、スタンドバーなど洒落た店、韓国やミャンマーのエスニック料理店も。人気のゾーンで空きがないとも。

歩いているうちに、開店準備にかかる店が目立ち出す。蒸し暑い中魚と豚の匂いが入り混じる、東南アジアのマーケットの匂いが立ち始める。青果店は店頭に野菜を広げ、もやしの根を手で一つ一つとったり島らっきょうむいたり。精肉店は豚足やゆでモツを山積みにして、ツラガーぶら下げた奥で大包丁でばらしたり。次第に店頭に店の人が揃い、アンマーやねーねーが横一列に並び接客体制。これぞ沖縄の生鮮市場的眺めだ。

沖縄ホテル@那覇

2016年08月27日 | 宿&銭湯・立ち寄り湯
このたびの沖縄旅行、スカイマークのパックで直前申し込みで、宿は安里の「沖縄ホテル」。由緒書きには沖縄初の観光ホテルとあり、確かにオリエンタルというかレトロというかな佇まい。でも中は見た目と対照にリノベされていて、宿の方のホスピタリティも最高。

国際通りへは徒歩10分弱、加えてローカル市場の栄町市場は目の前。沖縄の人情と下町情緒に浸れ、これは大満足。