ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

大須てくてくさんぽ

2016年06月18日 | てくてくさんぽ・取材紀行
伏見の名酒場・大甚で飲み終えても、外はまだ明るい。酔うと歩く方で、金山の宿まで行けるとこまでいってみることに。途中で名古屋サブカルの聖地・大須を経由。アーケードのカオスな店を行けば、酔った勢いで買いそうになる微妙グッズが目白押しだ。このほか、まんだらけで小学校のころ見覚えがあるジャンプ79年ものを、危うく買う間際で踏みとどまる(1000円)。

名古屋おさんぽマップでも紹介した、ジオン寄りのガンダムバーは行きたかったか。「ドムビール」「黒糖焼酎せいら」とかあるそうな。

旅で出会ったローカルごはん…名古屋・伏見 『大甚』にて昼酒

2016年06月18日 | ◆旅で出会ったローカルごはん

ニッポン居酒屋放浪記の著者・太田和彦氏は、名古屋は居酒屋文化が希薄と説いた。そんな中で評価していたのが、伏見の「大甚」。開店前の3時半にしてすでに行列ができており、名古屋左党のパラダイス的な様相を呈している。列についていると、名古屋の大衆居酒屋デビューのワクワク感が高まってくる。

オーダーのシステムは独特で、注文はとりにこられず肴の小皿が並ぶコーナーから好みのを自分で持っていく仕組み。品書きなぞなく、酒を飲むことありきの振りきりが爽快だ。ビールから始め、日本酒は賀茂鶴から菊正宗特級へ。肴もペンネマヨ、白和え、焼きかま、ジャガバター、もろきゅう以下追いきれず。酒肴のうんちくをグダるのが無粋な空間感、流される心地よさがいい。

大きなそろばんで皿の数で数えるお会計の、アナログ感も雰囲気。2時間しこたま飲んでもまた18時、明るいうちに飲み終える幸せもまた、いい。


名古屋城てくてくさんぽ2

2016年06月18日 | てくてくさんぽ・取材紀行
名古屋城の入館はせず、堀巡りのウォーキングへ。気温は30度近いが堀が幅広く水をたたえているので涼感があり、出入りのある石垣の眺めも飽きさせない。途中には堀の水を逃す大樋や、堀の水に臨む西北隅櫓も見られ、なかなかの城郭散歩が楽しめる。もちろんタダで。

そして名城公園の入り口に、天守が見える一角も。真裏から見るため見慣れてるのとは違う姿なのがまた、レアだ。水に映る逆さ天守も、こちらがわならでは。

名古屋城てくてくさんぽ1

2016年06月18日 | てくてくさんぽ・取材紀行
早朝に名古屋に入り中央卸市場巡りを11時に終えたら、今日はもうやることがない。名古屋城に行くと、天守を外から眺められるエリアに入るにも600円かかるとは。直下までタダでいける姫路城とはえらい違いだ。

無料ゾーンから見れるのはこんな感じ。大手門からのチラ見は、天守じゃなく隅櫓。

ローカル魚でとれたてごはん…大名古屋食品卸センター 『まぐろや』の、マグロだんごとミナミマグロの握り

2016年06月18日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん
名古屋市民の台所・名古屋中央卸売市場本場は、東京で類例を挙げたら築地卸売市場の位置付けとなる。が、比べるといわゆる「場内」にある飲食物販店が少なく、関連業者棟と「一力」のある南管理棟ぐらいしかない。水産物の取扱量は築地と匹敵する集積場だけれど、一般の買物や食事の客にとっては、文字通りちょっと食い足りない市場かもしれない。

一方、「場外市場」的な役割を持つ飲食物販施設は、通りを挟んだ向かいに設けられている。「大名古屋食品卸センター」と、荘厳というか仰々しい名のビルで、1階のフロアに水産関連の小売店が並んでいる。足を踏み入れるとやや薄暗い中に蛍光灯がぼんやり灯り、スチロールやトロ箱を積み上げ水槽や敷き氷の品台を備えた店舗が、通りごとにこぢんまりまとまっている。ひと昔前の場外小売市場らしいたたずまいで、大都市名古屋の市場にしてはちょっと前時代的にも感じられる。

水浸しの三和土に滑らないよう気をつけながら、まずは場内を一巡。街路の中でも2番通りに店舗が多く、魚をまな板でおろしたり氷で冷やしたりと、淡々と作業する店が多い中、時折「まとめて持ってきゃあ」「旦那に食べやぁ」と、名古屋言葉の売り声が響く。品札には名古屋近辺や西日本の水揚げ地も見られ、鮮魚だと和歌山のイサキ、高知の小イワシ、三重の豆アジ、兵庫淡路のアジなど。「一力」の煮魚定食の選択肢にあったキンキも見られ、北海道水揚げとあるのはさすが、全国の旬の魚介を取り扱う市場に隣接しているだけある。

貝類の専門店では愛知産とある平貝に地ハマグリ、浜名湖のアサリ、正式名はウチムラサキという三河名物の大アサリ、ブランドガキの的矢カキなど、近辺の品が多いようである。店のお姉さんにオススメの地物を尋ねたら、アサリとサザエとバイ貝、ニシ貝が三河湾産で、唐揚げにすると美味しいとの赤ジャコエビも推してくれた。いずれも県内有数の水揚げを誇る、知多半島の豊浜漁港のもので、これだけの地物が揃っていると嬉しくなる。

そして場内で目立つのが、マグロを扱う小売店。丸のままの生マグロがまな板に横たわっていたり、カブトが転がっていたり、さくどりする前のおろした身が長々と横たわっていたりと、店頭風景が実に迫力ある。「生本マグロ計り売りします」の張り紙を掲げる店、境港など近海ものを専門とする店、大西洋やアイルランド産のいいところをパックで揃える店と、国内のみならず世界のマグロが並ぶのも、中央卸売市場ゆえの品揃えである。

お兄さんに声をかけられ、奥寄りの専門店「まぐろや」に寄ると、キハダマグロのさくを勧められる。宮崎水揚げのおろしたてで、この値段は確かに安い。卸直営の専門店で、センターで毎月第3土曜に開催の「半値市」の日にはお客が押し寄せる人気店。あいにく旅の道中で持ち歩けない旨を伝えたら、向かいの店舗で食事ができるのでぜひ、とのこと。様々な部位を用いた「マグロ一筋丼」や「マグロづくし握り」に惹かれるものの、ついさっき「一力」の煮魚定食を平らげており、胃袋のスペースにはまだ限りがある。

店頭の惣菜コーナーにはフライやカツなどの一品も並んでいたので、マグロだんごを選びイートインに。ミナミマグロの握り4カンパックなら入りそうなので、合わせて早めの昼ごはんというか、遅めの朝ごはん延長戦とした。中央卸売市場付近で食べるマグロに間違いなし、の定説通り、鮮度も旨味も文句なし。食後の散策は名古屋城か名古屋港か、地下鉄一本でアプローチできる立地の良さも、名古屋の台所の嬉しいところである。