高崎のブランド食材「高崎そだち」の生産者めぐり、若手の就農者の話にも出てきた「くらぶち草の会」の主催者の方に、続いて話をうかがった。農薬や化学肥料に頼らない、無農薬有機栽培に取り組んでいる生産者団体で、新規就農者を積極的に受け入れ取引先も確保し、事業としての農業がこの土地で展開できる支えとなっている。
この組織が立ち上がったのは、2005年のこと。就農家の高齢化が進み後継もなく、地域農業存亡の危機が目に見えてきたことが、大きな理由である。以来、会の新規就農者は21世帯で、年に1〜2組のペースで増えている。もっともこれだと離農する数に追いつかず、既存の農家の耕作規模に比べると新規就農者のそれは小さいため、なかなか生産量が上がらない苦労もある。
そんな中での会の強みは、契約栽培で販路が確保されていること。基準さえクリアできていれば一定の価格で買い取ってくれ、生産物の6割は決まった売り先を斡旋される。農協依存の流通だと、トップレベルの技術による規格対応が要求されるところ、新規就農者にはありがたい仕組みである。そのため売上基準は農業委員会制定の数字をクリアしており、年収で家族が充分暮らせるのも、安心して当地に就農できる基盤だろう。
倉渕地区は中山間地域のため、傾斜を切り開いた小規模の畑が多い。一般的に新規就農者の耕作規模は、5年で1ヘクタールに及ぶのがやっとだそうで、初めはこの大きさがかえって適してるとも。新規就農者は農業技術が未熟な反面、大卒や社会人経験者が多く、流通や経営をはじめ異業種の知識があるのも、当地にとってのメリットになっているという。会の方いわく、農業経験者や後継者は辛さや厳しさを知ってしまっているので、未経験者のほうが先入観がなくかえって良いとも。
ひと通りお話を伺った後に、所有の畑を見せていただいた。ターツァイ、水菜、白菜が主な産物で、ターツァイは9月に植えて、いまが収穫期だそう。深い緑の瑞々しい葉物が、冠雪を抱く浅間山の麓に萌える様は、当地の農業の未来を表しているかのように眺められた。
この組織が立ち上がったのは、2005年のこと。就農家の高齢化が進み後継もなく、地域農業存亡の危機が目に見えてきたことが、大きな理由である。以来、会の新規就農者は21世帯で、年に1〜2組のペースで増えている。もっともこれだと離農する数に追いつかず、既存の農家の耕作規模に比べると新規就農者のそれは小さいため、なかなか生産量が上がらない苦労もある。
そんな中での会の強みは、契約栽培で販路が確保されていること。基準さえクリアできていれば一定の価格で買い取ってくれ、生産物の6割は決まった売り先を斡旋される。農協依存の流通だと、トップレベルの技術による規格対応が要求されるところ、新規就農者にはありがたい仕組みである。そのため売上基準は農業委員会制定の数字をクリアしており、年収で家族が充分暮らせるのも、安心して当地に就農できる基盤だろう。
倉渕地区は中山間地域のため、傾斜を切り開いた小規模の畑が多い。一般的に新規就農者の耕作規模は、5年で1ヘクタールに及ぶのがやっとだそうで、初めはこの大きさがかえって適してるとも。新規就農者は農業技術が未熟な反面、大卒や社会人経験者が多く、流通や経営をはじめ異業種の知識があるのも、当地にとってのメリットになっているという。会の方いわく、農業経験者や後継者は辛さや厳しさを知ってしまっているので、未経験者のほうが先入観がなくかえって良いとも。
ひと通りお話を伺った後に、所有の畑を見せていただいた。ターツァイ、水菜、白菜が主な産物で、ターツァイは9月に植えて、いまが収穫期だそう。深い緑の瑞々しい葉物が、冠雪を抱く浅間山の麓に萌える様は、当地の農業の未来を表しているかのように眺められた。