高校時代からの旧友と、たわいのない話で飲む。いつもの場所は、チェーンの居酒屋、ファミレス、街角の一杯飲み屋。気のおけない仲間だから、店の選択もおよそこんなものだ。
とは言え、いつの間にかみんな家族持ちとなり、仕事のキャリアもそこそこに、ついでに体系や外見までもそれなりに…。そんなせいか、このところの「いつもの場所」も、年相応にちょっと頑張ってみたりして。
昨晩の場所は、横浜駅のひとつ隣の駅前にある洋食ダイニング「KUBOTA食堂」。定番メニューを洗練させたアレンジがシャレていて、牛モツ煮込みも味噌味で煮詰めた、ガッチリ濃厚な味。野菜はなくモツだけで勝負していて、イタリア料理のトリッパ煮のようでもある。
落ち着いたライティングのインテリアの奥に、シックなバーカウンターが構えるモダンな内装のこの店、創業なんと60年とか。駅前の大衆食堂を屋号そのままでリニューアルしたそうで、メニューも時代に合わせて変化させながら続いているという。
思えば我々も、時々で置かれた状況が変わりながらも、励まし合いつつ何とかやって来れた。これからも長い付き合いで、変化しつつもこの煮込みのごとく、味が深く中身の濃い間柄でいられるといいが。あとは今宵の場所に倣い、もうちょっとばかりスタイルの洗練さも極めるべきかな?