横浜駅の駅ビルや地下街の飲食店は、平日休日問わずいつ訪れても混んでいるイメージがある。穴場を探すなら、地下街を奥へ奥へと深入り。オフィス街近くの出口付近にある地下飲み屋街は、サラリーマンのオアシスな一方、平日午後はエアポケットのような空間だ。
この日は東口地下街ポルタの奥にある「地鶏や」で、地鶏モツ煮に湯葉刺でエビスのジョッキを傾けた。親子丼に串焼きが自慢の店だけに、鶏モツの味の染み方が程よく、ややトロリとした湯葉が甘くさっぱり。
鶏モツ煮は甲府、湯葉刺は京都と、奇しくも猛暑地のローカル肴がアテとなった。対象的に店内は冷房が効いていて、キンキンに冷えたビールに背筋がブルっとくる。夜営業の準備中のようなガランとした雰囲気もあり、ちょっと寒々しいおひとり昼酒である。