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ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

暗黙知

2015年01月17日 | 思想・学問

 なんだか軽い風邪がずうっと続いている感じで、今日も朝から微熱があります。
 こうなると、ひと冬続いちゃうんですよねぇ。
 困ったものです。

 今日、新聞で暗黙知、という概念を知りました。

 経験や勘などに基づく知識で、言葉では説明できないもの、だそうです。

 例として、知人の顔を覚えるとか、自転車の運転を覚えることが挙げられていました。
 たしかにどうして覚えたのか、なぜ忘れないのか、明確な言葉で説明することはできませんね。

 さらに敷衍して、暗黙知を軽視するところに現代社会の病理があり、共産主義や国家社会主義などの非人間的なシステムを生み出すもとになるのも、言葉に出来る思想や科学などを重視するあまり、暗黙知の無視または軽視にその原因があるのではないか、と推論していました。

 慧眼と言うべきでしょう。

 なんでも科学的に言葉で説明できなければならない、とする考え方は、人間として、いやむしろ生物としての在り方に反しているような気がします。

 人間はもっと摩訶不思議な力で動いており、暗黙知という概念を設定することは、それをよく表しているように思います。

 気が合うとか、惚れるとかいうのも、考えてみれば言葉では説明できないし、いけ好かない野郎だと思うのもまた然り。

 お釈迦様は悟りを開いたとき、あまりに深遠な教えなので、言葉で人に説くことはできないと考え、説法しようとしなかったと伝えられます。
 しかし三度説法を請われ、たとえ話など、比較的言葉にしやすい方法で説法を始めました。

 法華経にみられる火宅など、その好例ですね。
 また、常不軽菩薩の話なども、いわば例え話のようなものです。

法華経〈上〉 (岩波文庫)
坂本 幸男,岩本 裕
岩波書店

 

法華経〈中〉 (岩波文庫)
坂本 幸男,岩本 裕
岩波書店

 

法華経〈下〉 (岩波文庫 青 304-3)
坂本 幸男,岩本 裕
岩波書店

 仏教に限らず、およそ宗教というものは、その概念が説かれる前から、暗黙知を当然のこととして考えていたように感じます。
 そうでなければ、そもそも宗教なんて成立し得ないでしょう。
 それは神秘主義哲学なんかでもそうですね。

 今日新聞で初めて知った概念で、たいへん興味深く感じました。
 早速アマゾンで下の本を購入し、勉強してみたいと思います。

暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫)
Michael Polanyi,高橋 勇夫
筑摩書房



マイケル・ポランニー 「暗黙知」と自由の哲学 (講談社選書メチエ)
佐藤 光
講談社




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藪入り

2015年01月16日 | 文学

 江戸時代、藪入りという習慣があったそうです。
 3年間奉公すると、年に2度、3日程度実家に帰れるという嬉しい習慣です。

 通常、1月16日と7月16日が藪入りとされていたそうです。
 つらい奉公に耐える子供にとっても、迎える親にとっても待ちに待った日でしょう。

 それを思えば、週休2日、年休も20日あって、祝日にも休める現代のサラリーマンは恵まれています。

 しかし、別れはすぐにやってきます。

 藪入りや 犬も見送る かすむまで
 
 こんな川柳が残っているほど、藪入りの終わりは切ないものだったようです。

 しかし、奉公先で経験を積み、成長した子供は親許で過ごすのが退屈だった場合もあるらしく、友人と遊んでまわっていたという話も伝え聞きます。

 藪入りの 二日は顔を よそに置き

 そんな奉公人の様子を表した川柳です。
 お年頃の奉公人には、親許は堅苦しかったのかもしれませんね。

 今も中学生くらいになると親が疎ましく感じるのがむしろ普通ですから。

 江戸時代の奉公人やその親の切ない願いを乗せた藪入り
 多くの落語の題材にもなっています。

 私たち現代のサラリーマンは、古人の苦労を偲び、あまたの労働運動などに身を投じた方々のおかげで、現在の労働環境を得られているのだと、感謝すべきでしょうねぇ。

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品がない

2015年01月15日 | 思想・学問

 フランスの新聞がイスラムの預言者を風刺する絵を掲載し、これに怒ったイスラム過激派がテロ事件を引き起こしたことが、たいそう話題になっています。

 この新聞、通常は6万部程度の発行のところ、最新刊は500万部刷ったとか。
 事件が宣伝効果を引き起こし、巨大な利益を得るとは皮肉なものです。

 イスラム教では偶像崇拝を禁止しており、預言者やアッラーの神を絵に描いたり像を作ったりするのはきつい御法度なんだそうで、メディアに表現の自由があることは確かだし、暴力でこれを封殺しようなどとということは許されませんが、フランスの新聞ももう少し異教の人々の心情を慮るべきだったでしょう。

 かつてイスラムへの冒涜の烙印を押された「悪魔の詩」を日本語に翻訳した筑波大学だかの先生が暗殺されたことがありましたね。

悪魔の詩 上
サルマン・ラシュディ,五十嵐 一,Salman Rushdie
新泉社

 

悪魔の詩 下
サルマン・ラシュディ,五十嵐 一,Salman Rushdie
新泉社

 しかし最近、もっと過激な書籍が販売されていることを知りました。
 幸福の科学の大川隆法氏が著した「公開霊言ムハンマド」とかいう本です。

中東で何が起こっているのか―公開霊言ムハンマド/アリー/サラディン (OR books)
大川 隆法
幸福の科学出版

 この人、生きている人も含め、あらゆる有名人の霊言なる本を出版して、表紙だけで笑わせてくれますが、ムハンマドはまずいんじゃないでしょうかねぇ。
 ムハンマドは、ひと昔まえまではマホメットと表記されていたイスラム教の開祖にして、アッラーの神の啓示を受けた預言者とされている人です。

 絵に描くだけで命が狙われてしまうのに、霊言とは畏れ入りました。
 思い切ったことをするものです。
 まさに表現の自由の闘士ですねぇ。

 ただ、イスラム過激派もあまりに馬鹿馬鹿しくて相手にしないかもしれませんね。

 もしイスラム過激派が大川隆法に手を出したら、幸福の科学の信者も黙ってはいないでしょうねぇ。

 多くの宗教が混在するわが国では、お正月には神社で拍手を打ち、葬式では寺院でお焼香をし、結婚式ではアーメンと唱えるのが普通のことです。
 例え内心の信仰とは異なる宗教でも、その作法を尊重するのが当たり前。
 それは礼儀の問題であり、人としての品の話です。

 そういう意味ではフランスの新聞、少々品のないやり方をしてしまったのではないでしょうか。

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でかい

2015年01月14日 | 仕事

 私の職場で全職員に支給されている借用パソコンが4年ぶりに更新されました。
 今までは14型のノート・パソコン。
 新しいのが21.5型ワイドのデスクトップ。
 
 でかいです。

 今までは前かがみになってディスプレイに顔を近づけつつ作業していましたが、キイ・ボードを机の一番手前に置いてそっくりかえって遠目にディスプレイを見なければ、目がチカチカして仕方ありません。

 OSが7から8になったのも、慣れなくてストレスです。

 まぁ、姿勢は良くなるでしょうけれど。

 それにしてもウィンドウズ95が出てから20年、情報環境は大きく変わりました。

 95が出るまでは、書院だのオアシスだのというワープロが主でした。
 今思えば、ワープロで無理やり表計算をしていたのだから隔世の感があります。
 エクセルの使い勝手の良さは、ワープロの表計算の機能から比べたら、まさに神のごとく、自由自在です。

 今はストレスに感じるウィンドウズ8ですが、すぐに慣れるでしょう。
 ワープロからウィンドウズ95のパソコンに変わった時の比ではありません。

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2,560日

2015年01月14日 | その他

 このブログを開設して、昨日で2,560日となりました。
 今日は2,561日目。
 2008(平成20)年1月10日が開設の日です。

 もう7年以上経つんですねぇ。

 編集画面を開くと、ブログ開設何日目、という表示が出るので、気付いたのです。

 よくもさんざん駄文を書き連ねてきたものです。
 
 継続は力とか申しますが、これまでこのブログを訪問された方はのべ435,872人、閲覧回数は2,182,903回におよびます。

 現在、gooでブログを開設している数は2,114,898あるんだそうで、なかには休眠状態のものも多いとは思いますが、最近はアクセス数で3,000位あたりにいます。

 これだけ続けてきて、近頃私は反省しています。
 私が書いてきたものの多くが、内容も、文章も、独りよがりで基礎が出来ていないんじゃないかということです。

 基本的な文章のマナーが、身についていないと言いますか。

 これはどうも、カルチャー・センターなどで文章講座を受ける必要があるように感じます。
 それは考えるだに面倒くさいことではありますが。

 私は日本語がネイティブ。
 ネイティブであるがゆえに、なんとなく書けてしまうのは当然で、そこに落とし穴があったような気がしているのです。

 もっとも、どうせ遊びでやっているブログですし、報酬をもらっているわけではないので、そのままでも良いのかもしれませんが。

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上司のご御尊父様の死

2015年01月13日 | 仕事

 上司のお父上が亡くなられた、との報に接しました。
 亨年85歳。
 ここ数年は、闘病生活だったようです。

 一般的に言えば、85歳まで生きれば長寿の部類でしょうねぇ。

 上司も長い看病に疲れていたようで、電話の声はむしろほっとしたご様子でした。

 一口に死ぬと言っても、色々な死にざまがあるものです。

 ぴんぴんころりで呆気なく逝く人、長く苦しむ人、認知症を患ってこの世とあの世の境を行きつ戻りつしながらあの世へと旅立っていく人、じつにさまざまです。


 亡くなる年も、100歳を超える人、現職で亡くなる人、成人を迎えられずに逝ってしまう人、色々です。

 おぎゃあと生まれて、誰もが健やかに長生きすることを願いますが、現実はそううまくはいきません。

 私は上司のお父上と直接の面識はありませんが、人の死にあたって、厳粛な気分になることは確かです。

 上司のお父上がどういう人生を歩んだのか、私には知るよしもありません。
 しかし、終戦時で15歳。
 多感な青春時代を時代の激変の中で生き、高度成長期にはモーレツ社員として働き、バブルで踊り、晩年は長い不況に見舞われたものと推察します。

 その激しい時代のうねりの中で悪戦苦闘したのだとすれば、お疲れさまでしたとしか、かける言葉はありません。

 会ったことの無い上司のお父様のご冥福を祈らずにはいられません。

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尊属殺人

2015年01月13日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜は19世紀末の米国で起こった実際の殺人事件に取材したサスペンス「モンスター」を鑑賞しました。

 リジー・ボーデン事件とよばれるもので、夫婦が何者かによって惨殺され、次女のリジー・ボーデンが逮捕されますが無罪となり、結局迷宮入りした事件です。

 この映画では、無罪となったリジー・ボーデンこそ真犯人として描いています。

 主演の女優の妖しい演技はじつに魅力的です。

 彼は教会で子供たちの教師をやったり、ボランティアに精を出したりする模範的少女の顔と、虚言癖があり、盗みも働く、悪な面を持っています。

 映画は一見法廷劇のようですが、圧巻は、彼女が無罪放免となった後、自宅に帰り、ただ一人の家族となった姉の耳元で、真実をささやくシーンです。

 すなわち、凶行の詳細をひそひそ声でささやくのです。

 姉は手が震え、涙を流し、荷物をまとめて出て行ってしまいます。

 それを冷笑をうかべて見送るリジー・ボーデンの歪んだ表情が、じつに心に残ります。

 実話を基にしているので、やや退屈のそしりは免れません。

 また、なぜ彼女が父親と継母を斧で10回以上切りつけるという残虐な方法で殺害に及んだのか、その動機がもう一つ伝わってきません。

 もしサイコ・キラーなら、その後も犯行を重ねたとおもうのですが、尊属殺人のみということは、親への憎しみなのでしょうか。

 いずれにしろ、後味の悪い映画ではありました。

MONSTERモンスター [DVD]
クリスティーナ・リッチ,クレア・デュヴァル,グレッグ・ヘンリー,スティーヴン・マクハティ,ショーン・ドイル
アメイジングD.C.

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アパートは人を殺さない

2015年01月12日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 今日は強い北風が吹いて寒い日でした。
 こんな日はお家にこもってホラーDVDを楽しむにかぎります。

 借りてきてから知ったのですが、Jホラーの名作「1303」をハリウッドがリメイクしたという「アパートメント1303号室」を鑑賞しました。

 コアなホラーファンを自認する私ですが、足元の日本作品を観る前にリメイクを観るとは間抜けな話です。

 

 ある高層アパートの13階の一室。
 ジャンキーでアル中、しかし才能ある歌手である母親から離れて1人暮らしを始めた若い女。
 その部屋、1303号室は、過去、殺人や自殺が相次いだいわくつきですが、それを知らずに借りてしまいます。
 で、その部屋に地縛する悪霊に苦しめられるというお話。

 この悪霊、日本の伝統的悪霊とは異なり、物理的な力をも行使します。
 そういう意味では、悪霊というよりモンスターに近いかもしれません。
 しかしモンスターは実体があるゆえ、駆除することも可能でしょうが、相手が悪霊ではどうしようもありません。

 悪霊の捕らえにくさとモンスターの物理的力が合体した、最強の存在とも言えます。
 しかしそれがゆえ、ホラー映画としての完成度に欠けます。
 なんでもありの存在が相手では、お話になりません。

 実際、若い女はあえなく取り殺され、女の死に疑問を抱いてその部屋に移り住んだ姉も、破滅への道を余儀なくされます。

 部屋の呪われた歴史を全て知っている老刑事が吐くセリフが冷酷でよろしい。
 すなわち、「アパートは人を殺さない。人殺しは人が犯す」というものです。

 アパートの住民はみな薄気味が悪く描かれ、雰囲気はなかなかのものです。

 ただどうしても、最強にして最悪、弱点のみつからない悪霊を設定したのはいただけません。

 ためにl、ラストもおよそ救われないものです。

 もしかしたら、私たち生物は、生まれながらにして救われないように出来ているのかもしれませんが。

アパートメント1303号室 [DVD]
ミーシャ・バートン,レベッカ・デモーネイ,ジュリアンヌ・ミシェル,コリー・セヴィエール,ジョン・ディール
アメイジングD.C.




アパートメント1303号室(字幕版)
ミシェル・タヴェルナ,シンディ・ネルソン=マレン,スコット・M・ローゼンフェルト,デヴィッド・ショーシャン,ジム・スティール
メーカー情報なし

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願い

2015年01月11日 | その他

 この冬、晴れたる良き日にあたりて、我、唯一つ、願はむと欲す。

 家族、親類、友人らの縁者のみならず、この世のありとあらゆる人々の幸を望む者にならむと。

 我、唯一つ欲す。


雪月花

2015年01月10日 | 美術

 今日は日本橋の三井記念美術館に出かけました。

 雪と月と花展を観るためです。
 


 まずは車を日本橋三越の駐車場に停めました。
 三越で3,000円以上買い物をすると90分無料になるうえ、超過しても30分200円とお得です。
 お昼に着いたので、三越の中華屋で海鮮塩ラーメンを食しました。
 二人で食べて、もう3,000円を超えました。
 海鮮出汁の効いた上品な味わいで、絶品でした。

 その後呉服売り場を冷やかしました。
 呉服専門店を除けば、おそらく首都圏で一番広い売り場面積を誇っているものと思われます。
 さすがは越後屋呉服店を前身とするだけあります。

 その後、美術館へ。

 雪と月と花といえば、本朝の美意識の三本柱とでも言うべき存在で、私はしばしうっとり。

 三井家所蔵の名品が並んでいましたが、なんといっても円山応挙の筆になる国宝、雪松図に止めを刺すでしょう。




 円山応挙といえば幽霊画が有名ですが、こちらも張り詰めたような冷たい空気が感じられるようで、圧巻でした。

 チラシで観るのと実物とでは、あまりにも異なる印象を与えます。
 美術作品は印刷物と実物で異なる印象を与えるものとはいえ、ここまで明白に違っているのも珍しいでしょう。
 
 まさに百聞は一見にしかず。

 この屏風絵の一部に幽霊画を書き足したらどうなるだろうと、怖いものが大好きな私はよけいなことを考えずにはいられませんでした

 美術館を出るとき、職場の後輩が夫婦で現われ、私は気付かなかったのですが、後輩のほうから声をかけて来ました。
 私の着物に羽織り、角袖コートというスタイルに少々驚いていたご様子でした。

 こんな偶然もあるんですねぇ。


 美術鑑賞をするといつも、かなり疲労します。
 じぃっと観るうえに、歩き回るからでしょうか。

 珈琲などいただいて疲れを癒し、帰宅の途につきました。

 これから風呂に入って真鯛の刺身とたこぶつで熱燗でもやるつもりです。

 こんな日が続けば嬉しいのですが。

 

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お諌め

2015年01月09日 | 仕事

 今朝は元気に出勤しました。
 明日から3連休ということで、気分も晴々。

 しかし、おかしげな上司から嫌みを言われました。
 「とびおさんが休んでいた2日間、すごく大変だった。体調管理には気をつけてほしい」だそうです。

 そんなはずはありません。
 この2日間にそれほどの仕事があるはずがないことはよく知っています。


 ふざけた野郎です。

 これまで風邪をひいて2日休んだくらいでそんなことを言われたことは皆無です。

 むしろ「回復して良かったね」くらいなものです。

 前からおかしな奴だと思っていましたが、案の定ともいうべき言い様です。

 野郎、前の部署は一年で異動になっています。
 通常、昇任以外で一年ぽっちで異動になるなんてあり得ないのですが、別の機関なので何があったか知りませんでしたが、事情通からさもありなん、という話を聞きました。

 ある部下にぶちぶち嫌みを言い続け、その部下がうつ病を発症し、長期休暇に追い込まれたというのです。
 繊細な神経を持っていればこそ、あんな野郎の嫌みをまともに受け取り、悩んでしまったものと推察します。

 私は様々な経験から、だいぶ神経が図太くなっているので、そいつの嫌みも右から左に聞き流していますが、私の職場でも表だってご意見申し上げる者はまだいませんが、相当嫌われています。

 もしご意見申し上げる者がいるとすれば、私でしょうねぇ。
 上に文句を言うのは私の得意技。
 その代わり、部下を叱るのは苦手です。
 その言葉が、全て自分に返ってくるような気がするからです。 

 まぁ、あまりにくだらないことなので、まだご意見申し上げる時期ではないと思いますが、我慢ならない事態に立ち至れば、私は躊躇することはないでしょう。

 もっとも、はるか前、平成19年に弁護士を立ててまで上司をお諌めしたほどのことにはならないと思いますが。

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○○○と秋の空

2015年01月08日 | 精神障害

 薬を飲んで昼過ぎまで眠ったら、大分楽になりました。

 朝飯はインスタントの味噌汁を飲んだだけですが、お昼は普通に卵かけご飯を食すことができました。

 すると不思議なもので、力が涌いてくるようでした。
 小学生の頃、炭水化物は熱や力の元になるもの、と教わりましたが、本当ですねぇ。

 さっき熱を測ったら、37度1分まで下がっていました。
 もう大丈夫でしょう。

 しかし、よっぽど因果な質に生まれついてしまったものと見えて、体の調子が良くなると、なんとなく陰鬱な気分になってきました。

 そうです、二日も突然の休暇を取ったことに対する罪悪感です。
 長期の病気休暇期間中、私を最も苦しめたのはじつはこの罪悪感です。
 あぁ、罪悪感。

 誰だって風邪くらいひくことはあり、電話一本で突然休み、後日休暇の申請をするというのは良くあることです。
 それは分かっているのですが、私の場合、病歴があるせいか、周りも、私自身も、私が突然休むことにナーバスになっているように感じます。

 それこそ気の迷いかもしれません。
 多分、気の迷いでしょう。

 しかし理屈で分かっていても、心というものはおのれの意志で悪化させたり好転させたり出来るものでは有りません。

 それを、精神論で、気合が足りないとかなんとか責める風潮は、大分無くなって来たとはいえ、根強く残っているような気がします。

 精神障害がひどくて一日20時間以上横になっていた頃、優しい人々は飲みに誘ってくれたり、スポーツに誘ってくれたりしました。

 酒を飲んだり体を動かしたりすれば気が晴れるだろうというのは、精神が概ね健康な場合に限ります。
 精神が病んでいる時は、薬を飲んで休息を取り、内奥から、酒が飲みたいだとか、体を動かしてみようかとか、意欲が湧いてくるのを待つしかありません。

 リワーク・プログラムで一緒だった友人は、部屋を暗くして布団にもぐりこんでいたところ、父親が薬を全て捨て、放った言葉が、「よし、こういう時は風俗に行こう」というものだったと、微苦笑を浮かべつつ語ってくれました。

 近頃は各種メディアでうつ病や双極性障害、新型うつ病や統合失調症が多く取り上げられ、昔ほど偏見にさらされることは無くなったとは言うものの、世間での認識は未だその程度なのですねぇ。

 他山の石としなければ。

 でも優しい人々の気遣いはとてもありがたいものではありました。
 自分が世界中から見捨てられたような気分でいるところを、声かけしてくれるのですから。

 それに私だって、自らが発症するまでは、病気休暇に入った同僚を見て、スポーツでもすれば自然と良くなるんじゃないかと、漠然と思っていました。

 よく、女心と秋の空、と言いますが、私にとっては、病気の心と秋の空、と言ったほうがしっくりくるような気がします。

 病癒えて職場復帰を果たしてもうすぐ丸5年。

 精神障害が治癒するというのは、発症前の状態に戻るのではなく、だましだましでも、服薬を続けながらでも、日常生活を維持できるようになるだけで、何も幸福感に満たされるわけはなく、相変わらず棘の道をそろりそろりと歩き続けることのようです。
 

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2日連続

2015年01月08日 | その他

 今朝、昨日よりはマシですが、まだ熱があり、たいそうだるいため、お休みを取りました。
 新年早々2日連続で休暇を取るとは情けないかぎりです。


 昨日は胃が食い物を受け付けず、朝、昼は抜きで白湯だけを飲み、晩は茶碗に半分くらいの飯にごま塩をかけて食いました。

 一日で1.3キロ体重が落ちてしまいました。
 最近微増傾向だったのが、元の木阿弥です。

 今朝は蜜柑を一個とゆで卵を食しました。
 昨日よりは明らかに食えるようなので、昼はうどんにでも挑戦してみましょうか。

 なんだか父が亡くなった直後の一ヶ月を思い出します。
 あの時はべつに熱があるわけでもないのに食欲がなく、一ヶ月で6キロくらい落ちました。
 その後少しづつ食欲が回復し、体重減のペースは緩やかになりましたが、結局1年で24キロも体重が落ちたのでした。

 もっとも、精神障害発症後、精神病薬の副作用もあり、ベストの体重より20キロ太ってしまっていたので、結果的にベスト体重より少し軽い程度になっただけで、健康診断の結果が劇的に良くなるというおまけまでつきました。

 あれからもうじき3年たつんですねぇ。

 体重は去年の冬にインフルエンザを患ったときが底だったようで、47キロまで落ちましたが、その後回復してからは、50キロ~52キロの間を行ったりきたりと言う感じで安定していたのですが、久々に49キロ代を見てしまいました。

 動物なんかは体調が悪いとき、何も食わずにじっとしていますね。
 あれを思い起こせば、病中に無理に食わなくてもよいか、と少し安心します。

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体調不良

2015年01月07日 | その他

 昨日はいつも以上に寒さを強く感じたのですが、案の定、帰宅したら微熱がありました。

 今朝も微熱があって関節が痛み、下痢もしていて朝飯を食えません。
 やむを得ず、仕事をお休みすることにしました。

 ズル休みではないのですが、なんとなく、罪悪感を覚えます。

 今日一日で良くなってくれるとうれしいのですが。


金が無い=学術行政の死

2015年01月06日 | 仕事

 今日の午後、職場のトップから新年の挨拶がありました。

 最初こそ、一日一善ならぬ、一日一洒落で、楽しい職場を目指したいなんて、にこやかに語っていましたが、ことがお金の話になると、途端に表情が険しくなりました。

 予算が年々減額されていること、さらには国立大学等の研究機関が法人化される前の、文部科学省による護送船団方式が消滅してから10年以上がたち、私の業界も成果を挙げなければ次々予算が減らされ、最悪、お取り潰しも有り得ることなどが念頭にあるものと思われます。

 時折新聞などで有識者が書いているとおり、現在の研究機関ではとにかく目立つ成果を挙げることが求められ、基礎研究や、文学や哲学など、金にならない分野は瀕死の状態です。

 このようなことを続ければ、研究教育はほとんど金目当ての商売に堕し、遠い将来にはわが国の高等教育機関は死に向かうでしょう。

 そんなことは、学術行政に携わる者は、誰もが分かっているのです。

 しかし財務省は、例えばIPS細胞のような、目につく研究には湯水のごとく予算をつけ、地味な基礎研究はほとんど手弁当という状態を放置しています。

 文部科学省やその所管機関も、それならばと、流行りの派手な研究にばかり目が向いています。

 これは要するに、高等教育及び研究の緩慢な自殺と言うべきであり、それらの死は国家の自殺であるに違いありません。
 なんとなれば、教育は国家百年の大計だからです。

 今の学術行政は、百年先どころか、せいぜい数年先しか見ていません。
 あまりに近視眼的というか。

 私自身、そういう世界に身を置いて、やむを得ず流行りのやり方を踏襲して日々の仕事を進めていますが、内心忸怩たる思いをどうすることもできません。

 私のような木端役人が、国の学術政策・教育政策をどうこうするなど夢のまた夢ですから。

 新年早々、金が無い、金が無いから基礎研究は捨てるみたいな、いやぁな挨拶でした。

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