今日は馬鹿に涼しいですねぇ。
曇って気温が低く、湿度もあまり高くありません。
半そででは寒いほどです。
今年は震災に伴う原発事故の影響で節電ということが厳しく課されましたが、なんとなく乗り切ってしまいそうです。
もう、ぎらぎらの夏は終わったんでしょうねぇ。
残暑もきつくはなさそうです。
去年の猛暑が嘘のようです。
夏と秋と 行きかふ空の かよひぢは かたへすずしき 風やふくらむ
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)の歌で、古今和歌集に見られるものです。
大意は、夏と秋が空の路を行き交っている、片方からは涼しい風が吹いてくるだろうか?、というほどかと思います。
季節の変わり目、夏と秋がせめぎ合っている感じがよく出ていますね。
夏ごろも たつ夕風の すずしさに ひとへに秋の 心地こそすれ
橘敦隆の歌です。
解説の必要はないでしょう。
秋が近付いた晩夏の夕風を優雅に詠んでいます。
ここでちょっと変わったのを。
わが夏を あこがれのみが 駈け去れり 麦藁帽子 被りて眠る
少年の わが夏逝けり あこがれし ゆえに怖れし 海を見ぬまに
上記2首は寺山修二青春歌集に見られる歌です。
少年期をメランコリックに追慕する歌とみました。
少年自身が詠んでいるのだとしたら、感傷的に過ぎるでしょう。
いずれにせよ、夏から秋へと駆け抜けるこの時期、なんとなく、心が騒ぎますねぇ。
夏が激しければ激しいほど、そう感じます。
今年の夏は、大人しめでしたが。
新版 古今和歌集 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) | |
高田 祐彦 | |
角川学芸出版 |
寺山修司青春歌集 (角川文庫) | |
寺山 修司 | |
角川書店 |
にほんブログ村
↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!