ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

妖怪怪異

2012年05月25日 | 文学

 今日は昨日に比べて蒸し暑いですね。
 暑くなると見聞したくなるのが、怪談話。
 昔の日本人は、怪談を聞いて冷やっとして涼を取ったというから優雅なものです。
 むしろ脂汗のようないやな汗をかくんじゃないかと思いますが。

 現代ではエアコンが普及し、簡単に涼しい空気を味わうことができます。
 現代に生まれて良かった。

 わが国の怪談の世界で活躍するのは、圧倒的に若い女性が多いですね。
 お岩さんだったり、お菊さんだったり。
 どうも若い女というのは、どこか神秘的で怖ろしいもののようです。

          
     こんなの出てきたらちびっちゃいますね。

          
        こちらはいかにも儚げです。

  
   井戸の前に立っている所を見ると、井戸になげこまれたんでしょうか。貞子みたいですね。

 平安時代には鬼や妖怪が跳梁跋扈していたんだとか。

 現代ではトイレの花子さんのような学校に出没する妖怪怪異や、インターネット空間や携帯を媒介する幽霊などが、「携帯彼氏」「携帯彼女」に生き生きと描かれています。

 怪談も時代に合わせて進化するのですねぇ。

 精神障害発症後、時折、この世のものではない人物に遭遇するようになりました。
 しかし彼らは、私に害意は持っていなかったようです。
 地べたに石ころが転がっているように、何の意思も感じさせないまま、ただ、見えていました。
 私が気合を入れて、「失せろ」と言えばたちどころに消えてしまいました。

 だからおそらく、幽霊というものの圧倒的多数は善というか人畜無害な存在で、悪霊とかいうものはごくわずかなんだろうと思います。
 死人より生きている者のほうが強いのは当然ですから。

 困っちゃうのは生き霊です。
 六条御息所の例を挙げるまでもなく、生きたまま人を呪えば、それは最強の力を発揮するでしょう。 

 古来わが国で行われてきた慰霊の儀式、法要などは、悪霊を鎮めるというよりも、これら無気力にも見える大人しい御魂を鎮めるためのものであったのではないかと思います。
 悪霊はとりあえず祓うだけ。
 祓ってもいずれ場所を変えて悪事を働くでしょう。

 そういう意味では、私たち現代人もまた、暗黒時代と同じように、妖怪怪異と同居しています。
 大きな事故や自然災害があれば犠牲者の魂を鎮めるための儀式を行い、身近な例では亡くなった家族の魂鎮めのために定期的に法要を行い、功徳を積もうとするのです。  

 それなら私は、私の前に現れた無害な幽霊を、失せろと追い払うのではなく、手を合わせて頭をたれ、魂鎮めに励むべきなのかもしれません。

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