今日で無事、復職から三カ月が過ぎました。
火曜日に体調不良で休みましたが、三か月で有給を丸一日使ったのはこの日だけです。
予想以上に順調です。
有給はまだたくさん残っているし、何より通えていることが自信につながっています。
8月。
暑いと体が重くなりますが、なんとか乗り越えたいものです。
何事も、古き世のみぞ慕わしき。今様(いまよう)は、無下(むげ)にいやしくこそなりゆくめれ。
鎌倉時代のブログともいうべき、「徒然草」第22段の冒頭です。
はるか鎌倉時代から、人々はその当時の風俗や言葉遣いを嘆いていたことが分かります。
現代日本語も、短い間に変化しました。
古い映画やニュースで語られる日本語は、今とはずいぶん違います。
まず、早い。
小津安二郎や黒澤明の映画など、早口で、かなりきつい東京弁です。
書き言葉で言えば、明治から始まった口語文。これの普及で、古文漢文をすらすら読むことは、現代人には困難になりました。
戦後、新仮名遣いが始まり、日本語の変化は加速しました。
怖ろしいことに、敗戦のショックかコンプレックスか知りませんが、敗戦直後には国語教師の間で日本語をすべてローマ字化しようという運動さえありました。
そして、現代。
いわゆるギャルと呼ばれ、自らもそう称している頭の弱そうな若い女性が放つ言葉は、私のようなおじさんにはとても下品に聞こえます。
もはやら抜き言葉などは本来の言葉に取って代わりました。
近い将来、らをきちんと発声しただけで、年寄り扱いされるかもしれません。
しかし私は、時の流れとともに変化していく言葉遣いや風俗を、微笑ましく見ようと思うのです。
人間本来の性質なんて、表面が変わっても、簡単に変わるはずもありませんから。
冒頭の兼好法師の言葉によって、若さを失った中高年は、いつの時代も同じように移ろいゆくただ今現在を嘆いている、と気付かされます。
徒然草―付現代語訳 (角川ソフィア文庫 (SP12)) | |
吉田 兼好,今泉 忠義 | |
角川学芸出版 |
ヘタな人生論より徒然草 (河出文庫) | |
荻野 文子 | |
河出書房新社 |