ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

公演終われば稲刈りだぁぁぁぁ!

2017-10-03 08:27:25 | 農業

 10月、ここまで遅れた稲刈りは初めてだぜ。夏場の天候不順で生育は遅れちゃいるが、例年に比べて10日近く遅いんだよ。いくら体力あるったって、公演直前に稲刈りってのは酷だろ。晴天続きで気持ちは焦るが仕方ない。公演終わりゃ、即、稲刈りだ。幸い、天気も数日持つようだしな。

 前夜の打ち上げはいつも通り、車なので禁酒。たって、家に帰って一人しみじみと飲んで、寝たのは2時前。睡眠5時間!なこたぁ構やしねえ。朝飯食って、9時には田んぼへ。

 神さんはただ今、介護出張中、さて、一人で何から何までやるとなると、10a一枚まるまるてのは無理だな。そいつぁ去年経験済みだ。12aの田に一人で挑んだものの、刈って杭を立ててその傍に稲束を集めるだけで、夜の7時までかかっまった。真っ暗な中、稲束を探し歩く辛さ、苦しさ!もっとも全部集めきった時にゃじわじわと達成感沸きあがってきたけどね。翌日、杭掛けを始めたものの、乾いてた稲、湿っちまってた。こりゃいかん。

 刈り取りから杭掛けまでその日のうちにやっちまわねとわかんねえぞ。しかし、一人作業で10aはとてもじゃねえが無理。そうかそうか、一枚単位で考えるからダメなんだこで。なにも、田1枚必ず終わらせなくたっていいんだぜ。半分とか、2/3とか、半端だって一向差し支えない。残りは翌日やればいいんだから。

 ほんじゃ、色付きが早く、やや倒伏も見られるコシヒカリからか。

 バインダーは順調。雑草も思いの外少なくて、絡まることもない、よしよし。ただ、田植え、下手だねえ、畝間が広すぎたりして、せっかくの2条刈りなのに、1列しか刈れなかったり、踏み倒してしまったり、つまらぬ時間ロスの多いこと。それでも、午前中にはすべて刈り終えて、12時は回っていたが、田んぼ中に広がった稲束を4つ単位で集めるところまでやって、昼食、やれやれ。

 刈り取った束の量を目星をつけて、穴あけ機械で杭の穴をあけ、杭を打ち込む。その数25本、まっ、そんなとこだろ?2/3だし。田んぼ全体に散らばった束を担いで杭の近くに運ぶ。この作業が実は一番辛いのさ。1本の杭には左右に24束ずつ運ぶ。これを交互に掛けて杭1本に48束。杭の近くはいい。遠いと杭から15m近くも離れてっからね。運ぶ回数を少なくするにゃ、一度にたくさん担ぐしかねえんだが、かと言って、日ごろ鍛えてるってったって、ジジイはジジイだぜ。せいぜい1度に8束がせいぜい。これを肩まで担ぎ上げる、こいつが腰に来る。足元はぬかるんで、沈むし滑る。切り株に突っかかったりしながら、よろよろと進んで杭傍に放りだす。杭1本で6回運ぶわけだから、その25倍。150回黙々と行ったよ。もちろん、倒れ込むように2度ほど途中休憩。がぶがぶと水分補給。

 運び終えて4時。これで終わりじゃないぜ。これを杭に掛けてかにゃならん。計ってみたら1杭で3分、てことは、75分かかって、作業終了は5時15分か。これまた、ただひたすら屈んでは両手に稲束を持ち、杭に掛けるという辛く単調な忍耐作業。堪えながら思ったねぇ。そうか、フルマラソン完走できたのはこの我慢、我慢があったからなんだ、ってね。何本終わった、あと何本、って残りを数えながら進んで行くのって、あと何キロ?のマラソンラスト10キロの感覚だな。止めたい、でも、止まればゴールは来ぬ、ともかく走り続けるしかないんだ、このきつい現実から逃れるには、まるっきり同じじゃないか。

 思い描いたゴールタイムから遅れるってのも、レースと同じ。結局、30分遅れて、5時45分、すべて掛け終えた。ぴったりぴったり。1日作業で、刈り取りから杭掛けまで終わらせる、目標を見事クリア。腰は75度で曲がったまま、腕はこわ張ったまま、足はずぶずぶの沼を行くよう。このダメージ、フルマラソンよりはるかにきつかったが、やり終えた達成感は、多分、ウルトラマラソン並みだったかな。

 おっと、浮かれちゃおれん。残り1/3は明日に先送りなんだった。さっ、今日はさっさと飲んで、さっさと寝るか。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする