blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

埋められない溝

2009-10-22 20:00:00 | 日記
昨日の夕方のことだが、打ち合わせと称して会議室に呼ばれた。
相手は、社長の奥さんとS課長で、話し合いの内容はずばり「今後」についてであった。
使うほうも使われるほうも、2ヶ月か3ヶ月はお互い「様子見」の期間という認識を持っていたことは事実であり、ちょうどこの時期に話し合いを求められたこと自体はごく当たり前のことと思う。

せっかくのいい機会なので、会社が復活させたいという旅行会社の認可の状況について聞いてみたところ、なんとすでにとっくの昔に認可が下りていたようなのだ。
私はとりあえずは有資格者として「人的要因」の1つであり、所定の履歴書と宣誓書に署名もしている。
にもかかわらず、審査の状況などがまったく伝わらなかったことは大変残念でありその旨を伝えたところ、「経営者がそのようなことを社員にいちいち伝えなくてはいけないのか、なぜあなたはそんなことにこだわるのか」という趣旨の発言が奥さんからあり、打ち合わせはにわかに険悪な雰囲気となった。

さらに追い討ちをかけたのが、「あなたは自分(=私のこと)がいたから認可が取れたと思っているんじゃない?」との一言であった。
確かに会社の財務内容や事業実績に加え、旅行に関する事業計画その他もろもろが勘案されて認可が下りることは、私が前の会社で実際にやったことだからよく知っている。
しかし、どんなに盤石な財務状況や素晴らしい事業計画があっても、資格保有者が1人もいなければ認可が下りないのも事実である。
さらには「実はあなたのほかにももう1人声をかけていて、たまたまあなたを選んだだけだ」とまで言われたが、これに至っては論外というほかはない。

態度を硬化させた私に対して形だけの面倒くさそうな謝罪はあったものの、結局この会社が、社員または人間というものをどのように考えているかが図らずも明らかになってしまった。
少なくとも「財産」などではなく「道具」くらいにしか思っていない、代わりはいくらでもいるくらいにしか思っていないのだろう。
当社の社長が毎日暴力を振るうのは、テレビが突然映らなくなったら叩くのと同じ心理である。

その上で今後について聞かれれば答えは1つである。
社員を道具としか考えず、まして議論すら許されない環境は正直やりにくい、S課長の普段の扱われ方を見ていればそれはよく分かるでしょう、とS課長もいる前ではっきりと申し上げた。
おまけに営利事業としての旅行会社の仕事内容は、ちまたの会社とほとんど差がないようである。
実質新参の会社が、何の差別化や特長も打ち出さないで始めていってどうやって生き残ろうというのだろう。
せめて今まで会社として関わってきた「まちづくり」や「エコ」といった、既存の旅行会社がまだあまり手をつけていない分野を発展させたもので考えていくというのなら話も違ったのだが、結局は旧来型の、他人が思い描ける範囲の旅行業務ということになると今までの活動はいったい何なのか。
営利事業だからとごくごく普通のやり方に流れるのであれば、単なる他人の後追いに過ぎない。

ごく普通の旅行業をやってお金儲けをしたいというのは大いに結構だが、以前も書いた、およそありえないようなオフィスの散らかりっぷりからまずは改善したほうがいいだろう。
これ1つだけ取っても、とても働く人間のことを考えているとは思えない。
日ごろの整理整頓もできないような、現在すらも大切にできない、人間を大事にしない企業に「未来ナントカ」などチャンチャラおかしいということをこの際に知っていただきたいと思う。

残念ながら、お互いの埋められない溝が、実はすでに最初のほうからあったようだ。
私はまたもや身の振り方を考えることになるが、仕事の調べ物の途中で偶然ステキな事業をやっておられる会社を見つけた。
人を採ろうとしているかどうかも抜きで、ぜひ経営者の方にお会いしたいと思うほどのところである。
時間はあまりない。
思いつくまま、前向きに動くのみだ。
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