私の一日は、事務所を出て同じ会社のとある部署を訪ねるところから始まる。
車両も多く使う現場だけに、近頃航空関係で悪い方の話題になったアルコールチェックも行われるし、それ以外の健康状態や体調を把握するため、ひとりひとり対面でチェックを行うのが私の役目である。
前任者は役付の社員であったが、決して形式に流れないようにやろうと思えば全員のチェックには1時間半くらいかかる。
せっかく現場でも重要な戦力となれる社員が朝一番1時間半をむざむざ取られる形になっていたので、事務方に回った私がそこを代わりに行うことで、現場の早期終業と当該社員の時間外削減に少しでも役に立てるならよい。
全ての部署で体調チェックをやるわけではなく、次は別の部署に移動してその日の各人の勤務時間や部署としての取扱量などの資料をまとめる。
事業所として揃えなくてはならない書類は法令でも定められ、その種類は膨大であるが、人手が足らない中で皆が現場の仕事そのものに手一杯である中、私だけではない事務方が現場を遊軍のごとく巡回しながら、面倒な書類の作成を手伝って(決して丸抱えではない)いる。
最初は時間がかかったが、徐々に慣れ、今では仕事以外の雑用もこなすほどの時間が作れるようになった。
さて、各現場からは事務所行きの書類を託されることも多いが、問題のない職場などない中で定期的な話し合いも各現場で持たれている。
空き時間にはその中身を一通り眺めることもあって、中にはずいぶん勝手な意見を言っている人もあって残念な限りである。
曰く、人数ではなくまずマトモな作業員を入れろ、自分の担当は年寄りには無理だ、体力的にもきつく頭脳も必要だ、と。
こう言って吠えるタイプの人間こそ、丁寧に教えて誰かをマトモに育てる能力などサラサラなく、まだ始めたばかりの人間に対しても「あれダメこれダメ」の指摘しかできず、最後には相手をつぶしてしまう。
肝心の本人の実力はといえば、見る人が見ればテストが途中で中止になるレベルなのに、それを棚に上げてやたらに威張り散らすのは、本来の姿はどうにも隠しようのない半グレか小物といったところだろう。
ついでに言えば、当人が、タバコが禁止の場所で喫煙していた事実もあったことを付言しておく。
いわゆる人手不足は、単に人員が集まりにくい状態だけを指すのではなく、原因が自らにある場合も少なくない。
せっかく入った新人さんを一刻も早く戦力にしようと無理をさせ、時にはきついダメ出しをしたり怒声を浴びせたりするものだから、希望を持って入ってきた人もすぐに辞めてしまって定着しない。
ある程度時間を経て少しずつ慣れてきたように思える人にも接し方が変わらないので、ようやく戦力になるのかなと思われた社員も結局は辞めていったのは、惜しいの一言では済まされない。
作業環境も決していいとは言えない中、日々懸命に作業をこなしている人たちにはただただ頭が下がるのみで、今この時間も作業が続いているのかもしれないし、そろそろ夜勤者も交代で入って来る頃だ。
その大変さを周囲はせっかく理解しているのだから、少しでも人が離れていかないように、日々必要十分な人員でもって回っていくように、現場の中にいる一部の困った社員にも「育てる」意識を少しは持っていただきたいものである。
車両も多く使う現場だけに、近頃航空関係で悪い方の話題になったアルコールチェックも行われるし、それ以外の健康状態や体調を把握するため、ひとりひとり対面でチェックを行うのが私の役目である。
前任者は役付の社員であったが、決して形式に流れないようにやろうと思えば全員のチェックには1時間半くらいかかる。
せっかく現場でも重要な戦力となれる社員が朝一番1時間半をむざむざ取られる形になっていたので、事務方に回った私がそこを代わりに行うことで、現場の早期終業と当該社員の時間外削減に少しでも役に立てるならよい。
全ての部署で体調チェックをやるわけではなく、次は別の部署に移動してその日の各人の勤務時間や部署としての取扱量などの資料をまとめる。
事業所として揃えなくてはならない書類は法令でも定められ、その種類は膨大であるが、人手が足らない中で皆が現場の仕事そのものに手一杯である中、私だけではない事務方が現場を遊軍のごとく巡回しながら、面倒な書類の作成を手伝って(決して丸抱えではない)いる。
最初は時間がかかったが、徐々に慣れ、今では仕事以外の雑用もこなすほどの時間が作れるようになった。
さて、各現場からは事務所行きの書類を託されることも多いが、問題のない職場などない中で定期的な話し合いも各現場で持たれている。
空き時間にはその中身を一通り眺めることもあって、中にはずいぶん勝手な意見を言っている人もあって残念な限りである。
曰く、人数ではなくまずマトモな作業員を入れろ、自分の担当は年寄りには無理だ、体力的にもきつく頭脳も必要だ、と。
こう言って吠えるタイプの人間こそ、丁寧に教えて誰かをマトモに育てる能力などサラサラなく、まだ始めたばかりの人間に対しても「あれダメこれダメ」の指摘しかできず、最後には相手をつぶしてしまう。
肝心の本人の実力はといえば、見る人が見ればテストが途中で中止になるレベルなのに、それを棚に上げてやたらに威張り散らすのは、本来の姿はどうにも隠しようのない半グレか小物といったところだろう。
ついでに言えば、当人が、タバコが禁止の場所で喫煙していた事実もあったことを付言しておく。
いわゆる人手不足は、単に人員が集まりにくい状態だけを指すのではなく、原因が自らにある場合も少なくない。
せっかく入った新人さんを一刻も早く戦力にしようと無理をさせ、時にはきついダメ出しをしたり怒声を浴びせたりするものだから、希望を持って入ってきた人もすぐに辞めてしまって定着しない。
ある程度時間を経て少しずつ慣れてきたように思える人にも接し方が変わらないので、ようやく戦力になるのかなと思われた社員も結局は辞めていったのは、惜しいの一言では済まされない。
作業環境も決していいとは言えない中、日々懸命に作業をこなしている人たちにはただただ頭が下がるのみで、今この時間も作業が続いているのかもしれないし、そろそろ夜勤者も交代で入って来る頃だ。
その大変さを周囲はせっかく理解しているのだから、少しでも人が離れていかないように、日々必要十分な人員でもって回っていくように、現場の中にいる一部の困った社員にも「育てる」意識を少しは持っていただきたいものである。