スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

周防国府杯争奪戦&僕の見方

2023-11-14 19:09:19 | 競輪
 5日に玉野競輪場で争われた防府記念の決勝。並びは高久保‐村上の京都,古性‐稲川の大阪,犬伏‐取鳥‐清水‐松浦の四国中国で中本は単騎。
 清水と古性がスタートを取りにいき,清水が誘導の後ろを確保して犬伏の前受け。5番手に古性,7番手に高久保,最後尾に中本で周回。残り3周のバックの出口から高久保が上昇を開始。犬伏が誘導との車間を開けて待ち構えました。高久保は残り2周のホームから犬伏を叩きに出ました。犬伏は当然のように突っ張り,高久保は取鳥の外で併走になって打鐘。この後のコーナーで取鳥が高久保を弾いて高久保は後退。バックに入って取鳥が番手から発進すると古性の捲り。この捲りを清水が牽制し,古性も不発に。返す刀で取鳥を差し切った清水が優勝。取鳥が1車輪差の2着。松浦も8分の1車輪差の3着に続いて中国勢の上位独占。
 優勝した山口の清水裕友選手は3月の前橋のFⅠ以来の優勝。記念競輪は昨年の防府記念以来の9勝目。防府記念は2018年,2019年,2020年,2021年も制していて,六連覇となる6勝目。このレースはこの並びになった以上は犬伏が先行して取鳥の番手捲りという展開になるのが有力。高久保が思いのほかに抵抗しようとしたのですが,これも近畿の4人が結束せずに京都と大阪で分かれて戦ったので,想定できないものではありませんでした。犬伏が頑張りましたので高久保が早めに一杯になってしまったことで,力量上位の古性の捲りも止めることができました。ここは四国中国勢の結束力が強かったということでしょう。

 ここからは僕が汎神論論争というのをどのようにみているのかを説明していきます。あくまでも僕の見方ですから,実際に汎神論論争がそのようなものであったということを保証することができるものではありません。
 汎神論論争の契機となったのは,ヤコービFriedrich Heinrich JaobiがレッシングGottfried Ephraim Lessingのことをスピノザ主義者であったと暴露したことです。レッシングはスピノザのことを死んだ犬と非難したのですが,実際にはスピノザ主義者であったとヤコービは暴露したのです。ですがこの暴露は,レッシングの死後に行われたものでした。よってレッシング自身は,ヤコービのこの暴露に対して反論することができませんでした。ヤコービがレッシングの死後にこの暴露を行ったのは,もしかしたらレッシングがすでに反論する機会を失っているということを見越したものであったかもしれません。ただ,もしもレッシングが生きている間にこのような暴露が行われていたとしたら,たぶんレッシングは自身がスピノザ主義者であるということを否定するような反論をしたのではないかと想定されます。実際にレッシングはスピノザのことを批判していたわけですから,そのような仕方で反論する以外の方法をもち得なかったと思われるからです。
                                        
 レッシング自身は死んでしまっていて反論することができなかったので,レッシングの代理としてヤコービに反論したのが,レッシングの弟子にあたるメンデルスゾーンMoses Mendelssohnでした。このゆえに僕は,メンデルスゾーンが汎神論論争に参戦することになったのは,レッシングの本意であったわけではなく,レッシングの弟子としてレッシングに対する非難に応えるという止むを得ない事情があったから,仕方がなかったのではないかとみているのです。ですから,レッシングがどの程度までスピノザのことを研究していたのかは分かりませんが,メンデルスゾーンの場合はスピノザのことをそれほど深く研究していなかった可能性が残ります。このことは実際にヤコービとメンデルスゾーンの論戦からも想定することができます。ヤコービはスピノザの反対者ですが,間違いなくスピノザのことを深く研究していました。メンデルスゾーンはそれには及びません。
コメント
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