スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

エリザベス女王杯&ライプニッツのスピノザ受容

2023-11-12 18:54:52 | 中央競馬
 第48回エリザベス女王杯
 ジェラルディーナは立ち上がって2馬身の不利。アートハウスが逃げて1馬身ほどのリードを取ると2番手にはローゼライト。3馬身差でハーパーとゴールドエクリプス。ブレイディヴェーグとマリアエレーナが続いてさらにルージュエヴァイユとジェラルディーナ。ククナとシンリョクカも並んで続き,ライラックとディヴィーナ。イズジョーノキセキが13番手。サリエラとビッグリボンが並んで最後尾というという隊列。最初の1000mは61秒1の超スローペース。
 直線の入口でもアートハウスが先頭。追い掛けていたローゼライトの方が一杯になって,やや外へ出したハーパーが単独の2番手に。大きく開いたアートハウスとハーパーの間からブレイディヴェーグが鋭く伸び,瞬く間に抜け出して優勝。ブレイディヴェーグのさらに内から伸びてきたルージュエヴァイユが4分の3馬身差で2着。ハーパーがクビ差で3着。
 優勝したブレイディヴェーグは重賞初勝利での大レース制覇。初戦の新馬を2着になった後,未勝利と1勝クラスを連勝。前走のローズステークスが重賞初挑戦で2着。底は見せていない馬でした。キャリアの4戦はすべて出走馬の中で最も速い上りタイムをマークしていて,持ち味は鋭い切れ味。今日はそれが生きる展開になったことで,重賞初制覇を大レースで達成するに至りました。3着馬が今年のクラシックで善戦を続けていた馬ですから,その程度の力量を備えているという見方でよいと思います。父はロードカナロア。母の父はディープインパクト。母のふたつ下の全妹に2015年のJRA賞で最優秀3歳牝馬に選出されたミッキークイーン。Brede Wegはオランダ語で広い道。
                                        
 騎乗したクリストフ・ルメール騎手は天皇賞(秋)以来の大レース制覇。第45回以来となる3年ぶりのエリザベス女王杯2勝目。管理している宮田敬介調教師は昨年のJBCスプリント以来の大レース2勝目。

 伊豆蔵の論考に関連する考察はこれで終了にします。その次に掲載されている論文は松田毅の『ライプニッツはスピノザをどう読んだか』というもので,これには『神学・政治論』・「自然主義」・ライプニッツという副題がついています。この論考に関してはここで詳しく探求しなければならないものは含まれていません。なので素通りしてもよいのですが,論考に関して探求するべき内容が含まれていないのは,ライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizとスピノザの関係についてはこれまでにも考察があったからという理由が大きいので,ライプニッツとスピノザの関係を僕がどのように解しているのかということだけ,簡潔にまとめておきます。
 まずライプニッツはスピノザの思想がいかなるものであるかということについては,よく理解していたと僕は思っています。それを理解した上で,その反対者になったというのが僕の見解です。逆にいえばそれはライプニッツがスピノザの哲学を高く評価していたという意味でもあって,だからライプニッツは,もしもライプニッツ自身が誤っているのであれば,スピノザの哲学が正しいというようにいったのではないでしょうか。
 ライプニッツがスピノザに対する反対者の立場を選択したのが,ライプニッツ自身の思想のゆえであるかどうかは不分明だと僕は思っています。ライプニッツは宮廷に仕える学者でしたから,キリスト教の立場は守る必要があり,その立場のゆえにスピノザの思想を否定したというのも,可能性としては排除することができないと僕は思うからです。ライプニッツがスピノザをどのように受容し,それに対してどのように反駁したのかということを考察するときに,ライプニッツがこのような立場にあったということを無視することはできないというのがぼくの基本的な視点です。
 ライプニッツがスピノザに関して言及してることだけで,ライプニッツとスピノザの関係を把握するのは危険を伴うのは間違いないでしょう。表面上ではライプニッツはスピノザのことを全面的に否定しているといって過言ではありませんが,わざわざスピノザに会いにいき,死後に遺稿集Opera Posthumaを入手しているのは,その何よりの証明だと思います。
コメント
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