スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典報知新聞社杯エーデルワイス賞&国家の自然権

2023-11-02 19:02:20 | 地方競馬
 昨晩の第26回エーデルワイス賞
 スティールマジックが好発から控え,逃げたのはライトヴェール。ホーリーブライト,ジュデシャンス,ムームの3頭が2番手に続き,控えたスティールマジックは5番手。6番手にイイデスカイハイとシシャモフレンドとモノノフブラック。9番手にワイノナオミとコールミーメイビーとハニービート。12番手にカズマ。ジュデシャンスは道中で後退していき最後尾にいたモズミギカタアガリが追い抜いていきました。前半の600mは34秒5の超ハイペース。
 3コーナーを回るとムームが単独の2番手に上がり,2馬身差でスティールマジック。直線に入ると逃げたライトヴェールがコーナーワークで後ろを離し,ムームは一杯に。スティールマジックが単独の2番手に上がってじわじわと差を詰めていくと,中団にいたモノノフブラックと,前半は最後尾にいたモズミギカタアガリが追い込んできて4頭の優勝争い。大外から追い込んだモズミギカタアガリが優勝。スティールマジックが4分の3馬身差で2着。モノノフブラックがクビ差の3着でライトヴェールが4分の3馬身差で4着。
 優勝したモズミギカタアガリはこれが2勝目となる重賞制覇。新馬を勝った後の4戦は1秒以上の敗戦。前走のブロッサムカップはよい末脚を使ってアタマ差の2着に入っていました。ここは久々の1200m戦でしたが,前走と同様の末脚を使っての優勝。2着から4着までの3頭は北海道勢の中では有力と僕がみていた馬ですから,末脚が生きる展開になれば,それらと差がない勝負ができるということなのでしょう。ですからどういう展開になるかということがこの馬にとっては最も重要だということになりそうです。父はグランプリボス。母の父はマンハッタンカフェアストニシメント神藤の分枝で,母の8つ上の半姉に2006年のアイビスサマーダッシュを勝ったサチノスイーティー
 騎乗した北海道の黒沢愛斗騎手はデビューから15年半で重賞初制覇。管理している北海道の米川昇調教師は開業から20年半で重賞初勝利。

 現実的に国家Imperiumが存在するのであれば,その国家にはその国家に特有の現実的本性actualis essentiaがあるということは,実は第二部定義二からも明白です。これはAという人間とBという人間が現実的に存在するとき,Aの現実的本性とBの現実的本性は異ならなければならないということを説明したときの論理を利用すれば論証することができますので,ここでは繰り返しません。
                                   
 重要なのは,国家もひとつの個物res singularisとみなされ,それが現実的に存在するのであれば,現実的本性を有するということは,第三部定理七によって国家はコナトゥスConatusを有するのであって,そのゆえに国家もまた自然権jus naturaeを有するということです。つまり国家はそれ自体が自己の有esseに固執するperseverareのであって,それは自己の存在existentiaに固執するということであり,同時に自己の力potentiaにも固執するということでもあります。
 現実的に存在する国家が自然権を有するということは,僕たちはそれを意識しているかどうかはともかく,現に認めているといえると僕は思います。たとえば現実的に存在する人間は自己の有が危機に晒されるとき,そのコナトゥスによってそれに対抗します。自衛権といわれるような権利はそのようなコナトゥスのひとつなのであって,こうした権利が諸個人にあるということは,ほぼ全面的に認められているといっていいでしょう。これと同じように国家にも自衛権というものがあるということはほぼ全面的に認められているのであって,これは原理的には国家の自然権の一種であるといえると僕は考えます。そして,集団的自衛権といわれている国家の権利は,こうした自然権が拡充したものであるといえるでしょう。このことは,ひとりの人間が乳児を養育するよりも,多数の人間が協働して養育する方が,養育者の自然権が拡充されるということと同じなのであって,ひとつの国家が自衛するよりも,多数の国家が協力して自衛する方が,各々の国家の自衛権は拡充されるということなのです。とくに自衛権のような権利は,字義通りに力とみなしやすいものですから,自然権が拡充されているということ,つまり国家が自己を防御する力が強大化しているということが理解しやすいのではないかと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする