スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典さきたま杯&愛の紐帯

2021-06-03 19:31:59 | 地方競馬
 第25回さきたま杯。御神本騎手が腰痛のためブレスジャーニーは本田正重騎手に変更。発馬機を牽引する自動車が故障したため,発馬後に発馬機をコースから排除する目途が立たなくなってしまい,発走時刻が遅れました。
 メイショウオオゼキは発馬後の加速が鈍く2馬身の不利。先手を奪ったのはプレシャスエース。2番手でベストマッチョがマーク。3番手にエアスピネルとワイドファラオ。5番手にアルクトスとノボバカラでここまでは一団。4馬身差でトロヴァオ。3馬身差でハイランドピーク。7馬身差でザイディックメア。5馬身差でブレスジャーニー。5馬身差でナリタスターワン。また離れてメイショウオオゼキと,残りの6頭はばらばら。前半の600mは35秒2のハイペース。
 直線の入口で逃げたプレシャスエースとベストマッチョが並びました。プレシャスエースとベストマッチョの間に進路を取ったのがエアスピネル。ベストマッチョの外にワイドファラオでワイドファラオの外からアルクトス。抜け出たのはエアスピネルとアルクトスの2頭。外から差し切ったアルクトスが優勝。エアスピネルが半馬身差で2着。ベストマッチョを競り落としたワイドファラオが2馬身半差で3着。
 優勝したアルクトス南部杯以来の勝利で重賞3勝目。大レースの勝ち馬ですからワイドファラオと共に実績は上位。浦和はコース適性が結果を左右することがあるので,初コースは不安だったのですが,このレースはベストマッチョ以外にははっきりとした適性を示している馬がいなかったこともあり,能力通りの結果となったようです。ペースから,位置取りもこの馬が最もよかったのだと思います。父は2007年にシンザン記念と弥生賞,2008年に京都記念を勝ったアドマイヤオーラ。その父はアグネスタキオンで母はビワハイジ。母の父はシンボリクリスエス。馬名はギリシア語で北斗七星。
 騎乗した田辺裕信騎手と管理している栗田徹調教師はさきたま杯初勝利。

 アメリカの前大統領の支持者の中に,選挙で不正が行われたということについて,それを肯定するaffirmareあるいはそれに同意する意志作用volitioを有している人が多くいるということは知られています。このときこの意志作用は,第三部定理二五をひとつの原因causaとしているということができます。おそらく前大統領を表象するimaginariことで喜びlaetitiaを感じるという人が,支持者の中にはいるでしょう。そうした人は,第三部諸感情の定義六により,前大統領に対して愛amorという感情affectusをもっているのです。いい換えれば単に政策を支持しているばかりではないのです。よって愛している対象が喜ぶであろうと表象することについては,それを肯定するでしょう。選挙で不正があったということは,前大統領を喜ばせると表象されるでしょうから,支持者の中にそうした人が出てくることになるのです。そしてそうした人びとは,愛という喜びの感情によって紐帯を結ぶことになるのです。
                                   
 すでに説明しておいたように,こうしたことは傾向conatusであって,必然的にnecessarioそうなるというものではありません。いい換えれば前大統領を支持していれば,必然的に選挙で不正があったということを肯定するようになるわけではありません。第二部定理一七にあるように,ある表象像imagoはそれを排除する表象像が出現すると排除されるので,実際に選挙には不正はなかったということを確知させるような表象像がある人間の精神mens humanaのうちに発生すると,不正が行われたという表象像は排除されてしまうからです。ただ一方で,第三部定理二五の傾向が強まっていけば,第三部定理一三系によって,不正が行われなかったという表象をすること自体を厭うようになりますので,選挙で不正があったということを肯定する人びともまた出現するようになるのです。そしてそうした人びとが発する情報がまた肯定ないし同意されることによって,そうした人びとの数は増加していくでしょう。このようにして愛による紐帯は徐々に強化されていくことになるのです。
 第四部定理一八は,条件が等しいのであれば,喜びから生じる欲望cupiditasは悲しみtristitiaから生じる欲望より強いといっています。僕の見解opinioでは,これはおそらく感情的な紐帯にも成立します。
コメント
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