スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

王座戦&絶対に無限

2007-07-31 23:13:23 | 将棋
 王座戦の挑戦者決定戦。振駒で先手を得た久保利明八段は☗7六歩☖3四歩に☗7五歩の早石田を目指しました。
 名人戦第三局ではここで☖5四歩として相振飛車にした森内俊之名人でしたが今日は☖8四歩。ここから昨年の棋聖戦第三局でみられた,序盤早々に飛車角交換になる乱戦に進展。16手目の☖6二金(佐藤棋聖は☖7二金)でこの将棋からも離れました。
 ここから互いに玉を囲うことなく大駒を自陣に打ち合っての急戦。途中,先手が39手目の☗2六歩で桂得を確定させましたが,これを取っている暇もありませんでした。
 49手目の☗7二歩は軽妙な手。ここから先手がと金と馬,後手が龍を作り合って60手目に☖8七歩。先手は☗7七銀で金銀交換を挑み,後手は64手目に☖7四銀と部分的には馬を殺しました。ただ,結果的にはこの銀は働きませんでしたので,この☖7四銀か,その前の☖8七歩が,後手としては疑問であったのではないかと思います。
 ここで☗6一金。この後,71手目の☗6二とに☖同飛は☗7四馬があるので☖5四飛でしたが☗6一馬で馬が生還。ここでは先手が優勢でしょう。
 83手目の☗3四馬に☖同龍は☗9一とから☗3五香を狙うのだと思います。そこで☖同王でしたがそれでも☗9一と。これだけの乱戦にして駒の損得がありませんでしたがここで先手がついに香得。以下,89手目の☗6五歩もぬかりない手という印象で,91手目の☗3六香となっては大差。以下,☖4四王に☗4五飛で後手の投了となりました。詰んでいるわけではありませんが,どちらに逃げても☗5一飛成が詰めろとなります。
 久保八段の王座挑戦は6年ぶり。第一局は9月6日に指されます。

 王位戦の方は羽生王位の先手で相矢倉☗3七銀-☖6四角の形。封じ手の局面ですでに先手の桂損となっていますので,さすがに攻め続ける一手でしょう。

 明日は大井でサンタアニタトロフィーがあります。ここはシーチャリオット◎に期待。ベルモントノーヴァ○とベルモントギルダー▲が相手で,モエレソーブラッズ△とアンコーラ△。

 第一部定義六はいわずとしれた神Deumについての定義Definitioです。そこでは神は絶対に無限absolute infinitumといわれているわけですので,スピノザがこの定義に付した説明というのは,当然のことながら,絶対に無限というのはどのような意味であるのかということの説明であることになります。そこでここでは,ふたつあると考えられる無限といわれるもののうち,絶対に無限といわれるようなものはどのようなものであるのかということを先に考えていくこととします。
 そこでこの説明によれば,絶対に無限なものとは,その本性本性のうちに,個々の本性を表現するexprimereようなあらゆるもの,あるいは一切の否定negatioを含まないあらゆるものが属するということが分かります。事物が無限であるといわれることと,ある事物が何らかの意味で否定される,または否定され得るということの関係については,後に詳しく考えてみる予定でいますが,少なくともこのことから,無限であるものの本性のうちには,知性intellectusが矛盾なく概念するconcipereことができるようなどんな事物の本性も含まれていなければならないということが分かります。
 これをもっと具体的にいうならば,第二部定理六により,どんな様態modusの原因causaもそれが様態となっている属性attributumであり,したがってその様態の本性の原因もまたそうした属性であるということになりますから,絶対に無限であるといわれるものの本性のうちには,ありとあらゆる属性が含まれていなければならないということになります。いい換えれば,その本性のうちにすべての属性が含まれている場合に,それは絶対に無限であるということになります。
コメント
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