スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

スパーキングサマーカップ&第二部定理一七備考まとめ③

2007-07-24 22:28:10 | 地方競馬
 川崎のナイター競馬はスパーキングナイターという愛称。これは川崎でナイター競馬が開始されるときに,ファンの公募で決まったものです。僕は「闇競馬」というのがいいのではないかと思っていたのですが,さすがにそれは選ばれませんでした。というわけで,今日の第4回スパーキングサマーカップというのはこの愛称からつけられたレース名。今年から全国地方交流になりました。
 先手を奪ったのはベルモントソレイユ。これをキングスゾーンとシャイニールックが追っていきました。前半の800メートルは48秒5。かなりのハイペースといえると思います。この流れをキングスゾーンは果敢に3コーナー先頭。ベルモントソレイユはずるずると後退して競走中止。シャイニールックもついていけなくなり,代わってミツアキタービンが内,ブルーローレンスが外から進出してきました。しかし直線に入るとこれらの馬たちの争いを尻目に,最初は最後尾にいたルースリンドが外を一気の伸び。あっさりと捕えて3馬身差の快勝となりました。強気に乗ったキングスゾーンが2着,3着は内のミツアキタービン。
 勝ったルースリンドエルコンドルパサー産駒。中央未勝利で南関東に転入,その後も順調には使えなかったもののこれで17戦して11勝,2着4回。前走は大井記念2着で,南関東重賞はこれが初制覇。ここは距離がやや案じられましたが,確かに前半はあまりついていけず,ハイペースに助けられたというのも事実でしょうけど,3馬身という決定的な差をつけていますので,心配はなかったということなのでしょう。鞍上の内田博幸騎手は先月のグランドマイラーズに続く南関東重賞制覇。
 2着のキングスゾーンは強気の競馬をして,ルースリンド以外は押さえ込みましたのでまずまずでしょう。浦和だけでなく川崎でも好走できたのはひとつ,収穫であったと思います。
 3着のミツアキタービンはかつてはダイオライト記念で重賞を制覇,フェブラリーステークスでも4着に入ったほどの馬。当時の力はさすがにありませんが,今日は59キロを背負っていましたので立派な結果といえるでしょう。笠松の馬ですが,左回りの方がいいようです。
 シャイニールックには家賃が高かったでしょうか。ムーンバレイは遠征の経験が不足していたのが敗因であったと思います。

 深浦八段が11年前に羽生王位に挑戦したとき,第一局で先手を得て,▲9六歩という初手を指しました。その作戦は失敗に終りましたが,そのリベンジを目指して再び指すのではないかと個人的に注目していた王位戦第二局ですが,普通に▲7六歩でした。将棋は最もオーソドックスな一手損角換りに進展。封じ手局面は飛車を動かして角の逃げ場を作る一手に思えます。

 混乱した観念といえども,それ自体のうちには積極的に虚偽を構成する要素はないということから十分に推測できるように,仮に人間の精神のうちにXの十全な観念があるというだけでは,その同じ人間の精神のうちにあるXの混乱した観念が排除されるわけではありませんし,またXの混乱した観念,あるいはXの表象が,その人間の精神のうちに生じなくなるというものでもありません。このことは第四部定理一証明され,また,人間がを表象する場合の例からして,経験的にも確かであるといえるでしょう。
 こうなってくると,人間は虚偽あるいは誤謬から逃れることができないと結論されるように思われますが,ところがそうでもありません。なぜなら,第二部定理三五によって,僕が理解するところの虚偽と誤謬というのは,実は同一のものではなくて異なったものであるとされているからです。つまり表象=混乱した観念=虚偽は,それ自体では誤謬とはいわれずに,虚偽が人間の精神の一部を構成しているときに,さらにその虚偽に関する認識の不足がある場合にはじめて,その人間が誤謬を犯しているということになるのです。
 そしてこのように考えたときに,ここでテーマとして設定した一文の意味というのがみえてくると僕は思います。つまりこの一文でいわれている,そのものが現実に存在しないことを知っている認識こそが,第二部定理三五でいわれている不足している認識なのであって,逆にこの認識がある場合,つまり人間の精神の一部が虚偽によって構成されているけれども,その人間が誤謬を犯していない場合には,表象あるいは混乱した観念は,その人間にとっての力であるといえるのではないかということです。
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