ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

味覚の表現

2016年09月29日 02時47分29秒 | 食・レシピ
私達ソムリエや料理人、或いは評論家。

こういう職業の人は対象の分析をしなければいけません。

ソムリエなら色や香り、味わいを細かく評価して

「いつ」「どういう状態で」「なにと合わせるか」などを考えなければならないのです。

バーテンダーのレシピも緻密な分析が必要なはずです。



しかし・・・・・

ある日のテレビで「美味しいという言葉は禁止」「それ以外の表現で食レポして」などと指示している番組に出くわしました。

指示されているのは10代のアイドルなどです。

果たしてプロのような表現が必要なのでしょうか?

私には違和感がありました。

「香ばしい香り、その後から甘味が感じられ、しかし塩味がそこはかとなく・・・・」とか

「甘味、辛味のバランスが抜群で・・・」

「グラスを回すほどに香りが万華鏡のように目まぐるしく変わり・・・」

な~~んてことをアイドルや芸能人がレポートしていたら「気持ち悪~~」です。


有名なグルメブロガーなどの表現には意外と小賢しいものがありませんね。

なによりも「ウマ~‼‼ウマ~‼‼‼」で勝負しています。

勿論、その後に「ず~~~っと味が残ってる」とか「爽やかだねえ」とか「甘~~~っ」とかはあるかもしれませんが

第一印象で「ウマ~」が無くて分析的にプロでない若者が語るなら「ウソ臭さ」が半端ありません。


ワインの世界でも素人さんに難しい表現を求めるプロがいますが、私には不要に思えます。

私の知る限りではフランス人もイタリア人も通常は単語で言っていると感じています。


ま、大阪人ですので「なんか一発ダジャレをかませ‼‼」とは思いますが・・・・・(笑)


ということで、そむりえ亭にお越しの「プロじゃない方」はお気楽に私の提案するマリアージュを楽しんでいただければ幸いです。


PS:今日29日は団体様の貸切です。
   一般営業をせずに閉店させて頂きますので御容赦のほど、宜しくお願いいたします。




            樋口誠

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