ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

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 樋口誠

ワインの消費動向

2014年12月17日 02時14分49秒 | ワインの事
先頃、日本の成人一人当たりの年間ワイン消費量の動向のニュースがありました。

2014年は年間3リットルになるそうです。

また2017年には3.2リットルの予想。


長らく2リットル台の前半を推移していましたから「階段の踊り場を抜けたかな」とも思わせます。


私の子供の頃(1964年)の東京オリンピック、大阪での万博(1970年)などで大きな階段を上がりはじめますが、その歩みは亀の歩み。

1995年辺りから1998年までには3段ロケット的な後押しがあって一人2リットルを超えて98年に至っては2.5リットルを超えていた記憶があります。
この数年にあったことはアメリカのテレビ番組で紹介されたフレンチシンドローム=赤ワインのポリフェノールの効果をうたうもの=による「ポリフェノールブーム」、日本で開催された世界ソムリエコンクールとそこで優勝した田崎さんの雄姿、格安で一定の品質のチリワインの台頭、等々です。

しかし99年以降は2.1リットルから2.2リットルを彷徨います。

一説では98年までに増えすぎたチリワインなどの在庫過剰による輸入調整、或いはそのチリワインに「酸化防止剤無添加」が売れるからと増えた「まさに酸化したワイン」への反発、などがあったとも言われます。

消費量とはいえ、実際の口に流れ込んだワインの量は判らないわけですから「棚卸し」ベースでの発表になるのは致し方ない事です。

2011年の大震災のあとも少し増えていますが、これも不作為の在庫減からの回復ですから人の口に入った数字ではない、との見方もされます。


「3リットルを超えた!!!!」と喜びたい。

ですが、長年この世界にいると「ちょっと待てよ」と・・・・疑ってかかりたくなります。

果たして本当に伸びていくのか?

経済の動向や

高齢者亡き後の若者はアルコール消費は安泰か?

生産地の天候や雇用は?



少なくても先日の選挙で確定したアベノミクスの続編、10パーセントの消費税となった時に多くの方の賃金が見合う額まで上がって欲しいものです。
円安も大きなハードルかなあ・・・



って、書いておりますが3リットルはボトルにして4本です。
365日で4本と言う小さな数字です。春夏秋冬に各一本ずつ。

私達は「どうだ!!凄い伸び率だぞ!!!」ではなく、少しずつ、一滴ずつ、飲む機会を年に一回ずつ、上積みする事を飽きずに、気長に、「嫌がられるほど必死にならずに」進みたいですね。


                樋口誠

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