毎年の今日、何度も書いています。
広島や長崎への原爆から数日。
1945年8月15日は終戦の日です。
この日はいつまで語り継がれるのでしょうか?
私も終戦後13年経った1958年の生まれですので実体験ではありません。
しかし、大正生まれの父母(父は大正11年大阪生れ、母は大正13年東京生れ)に耳が痛くなるほど気化されてきた戦争の悲惨さ。
父は東京の大学に入りましたが、戦地に駆り出され激戦地ビルマで終戦を迎えます。
母は例えば、たった一日で約10万人が亡くなった1945年3月10日の東京大空襲を目の当たりにしています。
母は幼い弟たち4人(うち一人は里子できた妹)を連れて大阪に逃げてきますが、大阪に着いたときは皆で泣きながらシラミを取り合った、と言います。
戦争に正義などありません。
最初に攻めた国でも、後から攻め返した国でも、命令を下した人たちでなく「普通の人」が帰らぬ人になっていくのです。
今、「悲惨なものは子供に見せたくない」という世情があるようですが、否、それを見て子供なりに考えることがあるはずですし、また大きくなってから身に沁みるものです。
間もなく戦争経験者がいなくなる時代が来ます。
「忘れた頃にまた戦争」とならないことを何度でも祈りたいと思います。
樋口誠