ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

画一化、と言われますが・・・・・

2014年07月03日 02時56分21秒 | ワインの事

ワインの世界ではニューワールドの台頭やワインジャーナリズムのグローバルな発信で「何処の国のワインも画一的になった」などと言われようになって久しいですね。

確かに世界中でカベルネやメルロ、シャルドネ、ピノノワールが造られ、熟成にはボルドー型の小樽=バリックが使われるのですから、確かにそうかも知れません。

しかし、果たして同じ味わいか、といえばそんなことはありません。

地域のや気候の差はむしろ同じ葡萄なのに違いを生み出しています。

或いは時代とともにバリックでない樽での熟成も増えています。


とはいえ世界の産地の中では「かけがえのない産地」もあります。

例えばハンガリーのトカイ。

フルミントと言う葡萄をメインに素晴らしい貴腐ワインを生み出します。

ハンガリーは1989年以前は不幸な環境であったと思いますが、それ以降は西からの資金が入り出し、更にステージを高めているようです。

流石にトカイの貴腐ワインは甘口市場が低迷している中で衰えていないように感じるのですが、私の勘違いでしょうか?

ちなみにそむりえ亭では食後用のアイテムとして欠かせなくなっています。第一貴腐ワインの価格としては安いのです。

また、近年はそのフルミント種の葡萄を使った辛口も結構見る様になりました。

面白いワインです。

綺麗な印象の中から酸化のニュアンスや甘い香り、更には芯にある酸が辛口の印象を高める役割を担ったり・・・・・

今月はトカイのドライフルミントを開けています。

色々な場面で登場させやすいワインですので、一度お試し頂ければと思います。


画一的であって画一的でない。

同じ様でいて違う。

ワインの世界は面白いですね。