昨日、スペインの至宝ヴェガシシリア社が日本に向けての全ての売上げを義援金にすると発表した事を書きました。
今月はその中の3種を使うのですが、赤ワインは本拠地リベラ.デル.デュエロ地方の三男坊に当たる「アリオン」です。
この地方はテンプラニーヨ種(この地方ではティント.フィノと呼ぶ)で力強いワインを生みます。
この社の最高峰ウニコはその強さを長い樽熟とその後の瓶熟で和らげる必要がある程強いのですが、次男のバルブエナ、三男のアリオンは、少し柔らかい味わいです。
中でもアリオンはボルドーと同じ製法で新小樽で寝かせます。スペインの古い産地=リオハとリベラ.デル.デュエロはボルドーから人が流れて製法も引き継いでいるのですね。
テンプラニーヨは強い葡萄です。多くの方はそう認識していると思います。私も異論はありませんが、ティント.フィノとこの地方で呼ばれるのは他の産地には無いエレガント=フィノな個性を持っているからでしょう。
今、使っているアリオンは04年。まだまだ若い強いタンニンがあります。が、早い抜栓をしてデキャンタを3度程して待機させておけばフィノな個性が現れます。
このワインを楽しんで頂きたい、というのも勿論の事ですが、このワインを参考にヴェガシシリアの上級品の熟成した未来を占っていただくのも一興かな、と思います。
噛み応えのある赤味のお肉と合わせてみてください。
お待ちしています。