ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

白葡萄の中でも・・・

2009年06月23日 03時15分00秒 | ワインの事

例えばゲヴルツトラミネールは「すぐそれと判る」と言われる個性があります。ソーヴィニヨンブランもそれに近い。リースリングは辛口、甘口に分かれるけれども、綺麗な酸味と香りは他に見当たらない気がします。

しかしシャルドネは違います。ソムリエ試験でよく間違えるのはそのせいで、多くの方は樽熟成しているのがシャルドネだ、と思い込んでいます。

ではシャブリはどうでしょう?グランクリュと呼ばれるものは樽で寝かせますが、スタンダードのものや多くの1級はステンレス熟成です。或いはブルゴーニュのものは乳酸をベースにしたまろやかさが特徴ですが、カリフォルニアなどは葡萄が持つリンゴ酸主体でキリッと締まっている酸味が多い。またニューワールドのシャルドネは樽熟成したものが目立ちますがブルゴーニュを手本にした、といっている所が多いのですが、ブルゴーニュでも新樽でしっかりたるの風味が付いているのは上等のものだけです。村の名前のもの、有名でない村の一級などは2年樽、3年樽などで寝かせ熟成の香りはあっても樽の木の風味は意外と少ないものです。

ソムリエ的にはそれが面白いのです。新樽の香りを生かす料理、酸化熟成の部分を生かす料理、フレッシュな果実実を使いたい料理、北の産地のミネラルを生かしたい料理・・・・

シャルドネは色々な方向に作られています。是非、それぞれの良さをそれぞれのシチュエーションで楽しんでください。