小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

恵方巻きは食と人の廃棄

2016-02-11 10:53:02 | Weblog

早々チョコをもらいました。
「リパの恵み」に合わせてくれた空飛ぶブタのチョコです♪

恵方巻きの大量廃棄がネットで話題になっています。

コンビニがスポンサーのTVだと絶対にニュースにならないけど、これはひどいですね。食べ物のムダってこともあるけど、こんなものを押し付けるコンビニ本部のモラルを疑います。

友人の宇田川氏も書いてますが、そもそも恵方巻きなんて習慣は関西の一部でしか行われてなかった、でっち上げ儀式です。
東京では「丸かぶり」なんて言葉もなかったよ。言うなら、丸かじりだろう。

しかも巻き寿司をバナナみたいに丸ごとかじるなんて下品な食べ方は、とても良い子に教える習慣ではございません。

百歩譲って、有職や町の寿司屋が注文に応じて作るならいざ知らず、コンビニが何100本もの恵方巻きをフランチャイズに押しつけるハゲタカ商法は本当にひどい。

そもそもコンビニの商法は、その店が儲かったら、その店の近くに同じフランチャイズを出して食い合いをさせるという商法なんだとか。
どうりで同じ地域に同じコンビニが林立するわけです。

疲弊して店を閉めさせたあとには、別のフランチャイズが出店し、新しいオーナーからみかじめ料を取り、また商売をはじめるという究極のブラック商法。

コンビニのオーナーになる人は、おそらくは働き者で意欲のある人でしょう。そんな一所懸命に働く人たちを疲弊させ、その生き血を吸って大きくなる吸血商法が、大きな目で見て世のため人のためになるのかどうか。

まあ、コンビニは便利に使わせてもらってるので、もう少しやり方があるのではと思います。合併で小さなチェーンが消えるのも、拍車をかけているのかも。

法律を作って、このシステムを変えてほしいところだけど、難しいんでしょうね。

穀潰しのエカキが言うのも何ですが、後藤新平の「金を残す人生は下、事業を残す人生は中、人を残す人生こそが上なり」という言葉からはかけ離れた商法であります。

上なりの「人を残す」とは真逆に、人の生き血を吸って大きくなる商法だとすれば、まるで昔の映画「インディペンデンスデイ」に出て来る、その星食いつぶすと、別の星へ行って食いつぶすエイリアンみたいだと思いました(映画自体はひどかったけど)。

恵方巻き、巻き寿司自体は美味しいものですから、どうせ食べるなら町の寿司屋さんで注文したいものかな。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

踊るガネーシャ

2016-02-10 09:08:40 | Weblog

本日の作品UPは「踊るガネーシャ」です。
あの「踊るマハラジャ」のヒット時に描いた作品で、意識しなかったんだけど、手前の男性はラジニ・カーントに似てますな(笑)。
ムンバイのガネーシャフェスティバルをモデルに描きました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

愛甲さん質問会2~レベルの低い方に合わせる不思議

2016-02-09 11:01:33 | Weblog

昨日の続きですが、愛甲さんの質問会とは直接関係がなく、僭越ながら会でわたしが感じた疑問点をもう一つ申し上げます。

質問者の一人が言ってましたが、支援団体などでは、仕事や作業の際に「きみは作業がほかの人より早いから、もっとゆっくりやって他の人に合わせなさい」と言われるのだそうです。

それ、違うだろ。

これは何も発達障害の世界に限ったことではなく、一般の公立学校でも同じことがあるようです。
「平等」を実践するために、レベルの低い方に合わせるってことですね。

教員時代、わたしは社会科や国語も教えていたのですが、「それは2年生や3年生で習うことだから、教えないでください」って言われ、目を丸くした覚えがあります。
当時は私も20代の若僧だったから、疑問を抱いたものの、おおっぴらに反論もできず「そんなものかな」なんて思ったものだけど、それをやったら授業がつまらなくなるよね。

つまらないには2種類あって、1つはホントにわからなくてつまらないこと。
もうひとつは、簡単に出来てつまらないことでしょうか。

一番面白いのは、自分のレベルより少し高いことをやることですが、学校や支援でそれを封じてしまったら、伸びるものも伸びませんよね。

レベルの違う生徒が同じ教室で習うっていうのが、そもそも大変なことなんだけど、この横並び体質・・・いや、横並びでも良いんだけど、低い方に揃えるってやめてくれませんかって思ってしまいました。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

愛甲さん質問会~答えは自分の体の中にあり?

2016-02-08 10:00:31 | Weblog

昨日は横浜大倉山で花風社主催の愛甲修子さん質問会でした。

相変わらず風通しの良い講演会はいつものことでしたが、昨日少し様子が違っていたのは、重い質問が多かったためか、会場はかなり真剣な雰囲気です。

会場には、花風社の講演の常連も多く、見ると神田橋先生の処方、栗本さんの施術などを通じて、生活のクオリティを改善した人、しつつある人の様子も多々見られたのですが、それだけに「治そう」という意欲が会場の雰囲気を、さらに真剣なものにしていました。
わたしのダジャレも慣れてスルーされるのか、真剣な雰囲気にそぐわないのか、ほぼ空振り(苦笑)♪

そんな中、ちゅん平の処女作であり、まだアスペ全開だった藤家寛子さんの「他の誰かになりたかった」 の復刊もあって、「治る」ためのステップが数多く揃っていた講演になりました。

そんな中、門前の小僧習わぬ経を読むではありませんが、シロートのわたしが感じたことを一言。

自閉傾向のある人のハイパー律儀もあるのですが、講演参加のみなさまには正解幻想が強いと思いました。

例えば栗本さんの金魚体操にしても、神田橋先生の8の字体操にしてもそうですが、みなさん「正しい形」を知りたがるのですね。
でも、考えてみてください。

これら一連の”いかがわしい体操”の目的は、みなさまの心身を楽にするためのもの。

だから、手を当てる部位とか動き方というのは、実はみなさま本人でないとわからないのです。肝心なのは自分が「気持ち良い」と感じるかどうかだと思うのですね。

わたしの親しい人が神田橋先生から頓服薬を出された時、こう言われました。
「症状が起りそうな時に、これを飲みなさい。飲むタイミングはあなたにしかわからないから、”何か来そうだ”と思った時に飲みなさい」

そして効かないと思ったら、さっさと止めてほかのことをすれば良いのです。
それはあなたにもう必要ない行為なのですから(どのみち、お金が1円でもかかるものでなし)。

なんてエラそうに言う立場ではないのですが、会場に来ている多くの人が「正解幻想」でムダなエネルギーを使ってる気がしたので、差し出がましく申し上げた次第。

正解はあなたの体の中にあり。

栗本さん、そうですよね?

・・て、昨日の二次会はいつもツッコミを入れる栗本さん不在だったので、普段はキレているダジャレも、今一つ冴えませんでした(苦笑)。

今度はゼヒご参加を。市ヶ谷の釣り堀は行きませんけどね(笑)。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時が過ぎれば人も仕事も変わります

2016-02-07 09:36:41 | Weblog

「まどろむ普賢菩薩」

20世紀末、横浜の綱島に住んでいた頃の作品です。
先ほど、これをFacebookにUPしたところ・・

詳しくは判らないけど21世紀に入って色調が変化してる気がします。ダークな紺、こげ茶、チャコールグレイ、今はほとんど使ってない感じで。

というコメントが入りました。

ああ、そうだよね。時間とともに作品も変わる。
この頃は、まだサラリーマンをしていて、たしかフリーランスになる数年前の作品だったと思います。

会社から帰ったあとは、疲れてなかなか制作ができないので、 朝5時頃起きて描いていたような記憶があります。
今でも早起きは変わらないので、5時起きは珍しくありませんが、いきなり絵を描くようなことはありません。だらだらとメールチェックをしたり、 FacebookやブログをUPしたり、直接実入りにならないことをして、出すもの出して、ご飯食べて、なんてことをしながら、仕事に入ります。

と言いますか、最近は仕事とプライベートをあまり区別しないようにしています。

つまりはご飯作ったり、掃除したり、お酒飲んで友だちと遊びのと、仕事のランクづけをしないってこと。
いや、仕事を軽んじてるんじゃありません。

優先順位はもちろん仕事です。ただ、それは時系列の話であって、締め切りが早い方が先、編集者のコワい順が先って具合でしょうか(笑)。

空海が「仏業に雑事なし」という言ったのを持ち出すのはカッコつけすぎですが、その方が楽になるし、仕事自体のクオリティも不思議と上がるようです。

はっきりそれが意識したのがフィリピンで制作をしてからかな。

仕事のクオリティって、生活そのものが出ますから、心が荒れると作品も荒れる。
もちろん、アートだから荒れた方が良くなることもありますが、それだと決して長持ちはしません。

カラヴァッジョなんかは、その良い例かな。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「有職」の茶巾寿司、食べました♪

2016-02-06 14:59:19 | Weblog

先日、記事に書いた「有職」の茶巾寿司を食べました。

完全に昔とピッタリ同じというわけではありませんが、ほぼ近い味で、食べるほどに味わい深い茶巾寿司

また食べてみよっと♪

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

幸福を呼ぶジェラート

2016-02-05 13:06:56 | Weblog

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 27

全29話バックナンバー

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 
16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29

別のエピソードは医食同源で HOME

こちらはジェラートではなく、熊谷のかき氷です♪

さて、今日はまた作品UPをしようかなと思っていたところ、ふと「医食同源・マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ!」がしばらくUPされてないことを思い出しました。

で、自分のブログを検索してみると、何と昨年9月6日以来UPされてないではありませんか。

そーなんだよね。
元原稿貼付けるだけなんだけど、レイアウトしたり写真入れたりするのに意外に手間ひまかかるのです。

しかも、本日UPする話はジェラートやて。
真冬にジェラートと思いましたけど、食べる人は1年中食べますから、思い切ってUPします。お楽しみくださいませ!

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 27
全29話バックナンバー
掲載日:2005年7月6日 

まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!

梅雨どきなんて言いながら、こないだ東京じゃあ36.2度とか、6月としちゃ観測史上最高の気温を記録したそうさね。暑い暑いとは思ったけど、いきなり体温と同じ気温となると、お年寄りにはコタえる陽気だよ。

また西日本のお客さんがたには、このカラ梅雨で水不足が懸念されるこの頃だ。

なに、ゲンさんも還暦を越えたお年寄りだから、この季節のはコタえるだろうって?

バカも休み休みお言いよ、お客さん。

はばかりながら、このイダテンのゲンさん。40年間、魚河岸の看板を支えてきた男だよ。このくらいの暑さにネを上げるようじゃあ、みなさまに元気を差し上げるような食材は、とてもとても調達できるわけないだろう。

ともかくも体調管理の難かしい季節。休養も仕事のうちってなモンで――みなさん、どうぞ無理なさらねえで、旨いもんをたんと食べておくんなせえ。

夏の「お試しキャンペーン&特売セール」はまだまだ続くし、 新鮮で旨い食材は、このイダテンのゲンさんが腕にヨリをかけて集めてくるからよ。どうか、この時期――スイサンドンヤさんの食材で乗り切っておくれよ!

ジェラートは1日にして成らず

さて、今回のマンマミーア・イタリアン。前回に続いてシチリアの話だが、今回はちょっくら趣向を変えてイタリアのデザート、ドルチェとやらを取り上げよう。

えっ。イダテンのゲンさんが、甘いもん食べるのかって?

そのゴマ塩頭とハチマキに、ドルチェなんて似合わねえだって?

どうも、みなさん。文字通りの大甘野郎だね~。あっしが大酒飲みなもんで、甘いものは食べないと思ってるようだが、ところがどっこい――このイダテンのゲンさん。実は大福&お汁粉に日本酒、ワインにチョコレートと、酸いも甘いも、苦いもしょっぱいも、何でもござれの甘党なんだ。

スイサンドンヤ・ドットコムさんでもケーキ類を扱っているもんで、前から甘味を取り上げてみたいと思っていたもんで、今回は良い機会ってわけだ。

もっとも、ドルチェにしても、ヨーロッパ菓子というのは奥が深く、とても1回や2回じゃあ、語りつけせない。ドルチェを含めた甘味全般は、いつかまとめて特集をすることにして、今回は、季節がらアイスクリーム・・・イタリアではジェラート(単数形はgelati)と呼ばれる、世界中の誰もが好きなドルチェを中心に、ちょっくらお話しいたしやしょう。

中でもシチリアは、イタリアの中でもジェラートの本場とされる土地――今日は、この甘くて美味しい究極のデザートを堪能していただきやしょう。

ジェラートが先か? アイスクリームが先か?

おっと、いけねえ。

今、あっしは「アイスクリームは、イタリアではジェラートと呼ばれている」――なんて言ったけど、実はその表現は正確じゃない。

たしかにアイスクリームとジェラートで、製法や味が違うことはもちろんだが――それ以前に、歴史的に見れば「ジェラートは世界に広がり、アイスクリームになった」という言い方が、正しいのさ。

なぜなら、実は現在のアイスクリームのルーツってえのは、今から700年ほど前のシチリアにあるからなんだ。つまりイタリアのジェラートから、現在、世界で食べられているアイスクリームに変化し、発達していったってワケだ。

もちろん氷菓の類ってえのは、そのはるか昔からあった。山から運んだ氷を洞窟に保存し、夏の暑い時期に、ハチミツや樹液と混ぜて楽しむというのは、昔の権力者なら、みなやってきたことなんだ。

かのアレキサンダー大王(BC356~BC323)などは、エジプト遠征の際、自分で楽しむのを二の次に、雪をかぶせた冷たい飲み物を、兵士たちに飲ませて士気を高めたなんて話がある。また一方で、古代ローマの暴君ネロ(AD37~AD68)もアルプスの万年雪をローマまで運ばせ、それにハチミツやバラの果汁、フルーツなどを混ぜて(※1)愛飲していたそうだ。

それにしても甘味が貴重だった上、冷蔵庫もなかった時代に、誰もが真夏に氷菓を手軽に食べられたはずはない。

それを大きくそれを変えたのが、砂糖の伝来だ。

シチリアってとこは、インドからヨーロッパへはじめて砂糖が伝わった地であり、アラブ世界を通じて、さまざまな食材や文化がやってきた場所でもある。

インドを出発したサトウキビは、ペルシャからメソポタミアをわたり、地中海を通じてシチリア島に辿りついた。そして13世紀半ばには、パレルモ周辺に地中海最大の甘蔗(かんしゃ/サトウキビのこと)農場を有するようになったんだ。

現在のイタリア料理では、味付けにほとんど甘味を入れないが、シチリア料理だけはコクづけに砂糖を使う。それには、そんな歴史的背景もあるわけさ。

※1 この飲み物はドルチェ・ヴィータ(dorce vita)と呼ばれた。イタリア語で「甘い生活」を意味する。フェリーニ監督の名作「甘い生活」も、原題は同じ”Dorce Vita”。

アラビアのジェラート

それ以前――11世紀頃のアラブ世界には、ジェラートの原型になった「シャルバート」という氷菓があった。名前を聞いて想像がつくように、こいつはシャーベットやシロップの語源になったアラビア語で、「飲む」という動詞のシャリバが変化したものらしい。

今でもイタリアじゃあ、シャーベットを「ソルベット」と呼ぶが、その言葉もシャルバートから来ているってわけだ。

これは、バラや麝香(じゃこう)で香味をつけた砂糖水を、山の氷などで冷やしたもので、もっぱら病後や疲労回復のために飲まれていた。

あの「アラビアンナイト」の中でも、語り部のシェラザード姫と不眠症の王様が、しばしばシャルバートを口にする場面が出てくるんだが、おそらくは当時身分の高い人は、たびたび口にして飲み物だったのだろう。

今でもイスラム圏でシャルバートは、断食のラマダン時期、日の入りとともに1日の乾きを潤す飲み物として欠かせないという。

さて、そんなアラブの清涼飲料水シャルバートがシチリアに渡った時、レシピにちょっとした工夫がなされた。

それは果汁やワインに砂糖やハチミツを混ぜ、バラなどで香りづけをしたシャルバートを卵の殻に入れ、標高3340mのエトナ火山の万年雪で凍結させるという方法だ。凍ったシャルバートの入った卵は、藁で保温されてパレルモまで運ばれて行ったって寸法さ。

こいつがジェラートの起源と言われている。

もっともこのレシピでできる氷菓は、氷の粒がプチプチして、今でいうとジェラートというよりは、「グラニータ」(※2)に近いものだそうだが、こいつが当時、たいそうな人気だったことは間違いないだろうな~。

※2 水と砂糖とレモンの絞り汁を基本に作る、フラッペの一種でシチリア名物のひとつ。凍る直前に、何度もかき混ぜる作業をくりかえすので、氷の粒が砂のように細かいのが特徴。

シチリア名物カッサータはいかが?

もうひとつ、シチリア名物の氷菓のひとつに「カッサータ」がある。

当時、11世紀末から13世紀末頃にかけて、十字軍の遠征がなされた一方で、貿易商人たちは、ちゃっかりアラブ世界と交易をしていた。

おかげで両方のルートから、アルメニアの干しアンズや、シリアのレーズンなどのドライフルーツ。レモンの砂糖漬けのレモンピール。ザクロやオレンジ、イチジク、桃、サクランボにピスタチオ、アーモンド、などなど・・・さまざまな食材がシチリア経由でヨーロッパ社会に入ってきたんだ。

こうしたアラブ・サラセン文化のもと、シチリアで創作されたドルチェがカッサータだ。

こいつはチーズ風味のジェラートをベースに、中に砂糖漬けのフルーツやナッツ類をふんだんに練り込んだもの。アラビア語のカサー(大きな深いボール)を語源とするように、大きなドーム型に入れて冷やすのが特徴だ。

日本でも鹿児島には、練乳をベースにフルーツをまぶした「シロクマ」と呼ばれるアイスクリームがあるが、傾向としては、ややカッサータに近いものがある(歴史はカッサータの方がはるかに古いがね)。

最近じゃあ、シロクマはコンビニに置いてあるし――カッサータは、ちょいとしたイタ飯屋で食べられる。夏に向うこの時期、どちらかお試してになってはいかがかな。

幸福を呼ぶジェラート

16世紀になってジェラートは飛躍的に進化する。アントニウス・ジマラという、パドヴァ大学の教授(※4)が、黒色火薬などに用いる硝石を水に入れると、冷却作用があることを発見したんだ。この冷却技術のおかげでバリエーションが一気に広がり、後に泡立てた卵白や生クリームも加えられるようになったワケさね。

この頃になると、ジェラートはシチリアだけでなく、ナポリやフィレンツェ、ヴェネチアなど、イタリア全土に広がり、さらにはフランスやドイツなどへ渡っていった。

そんなワケか、イタリアのジェラートには、2つの大きな流派がある。

1つはもちろんシチリア式のジェラートで、こいつは低脂肪で、空気の泡の入りが少なく固いのが特徴だ。

もう1つはヴェネチア式のジェラートで、こいつは脂肪分が多く、空気の泡の入りが多いクリーミーなものだ。牛乳を原料にした日本のソフトクリームは、どちらかというとヴェネチアのものに近い。

シチリアのジェラートの特徴ってえのは、ともかくも固いのに美味しいことだろう。切ってもなかなか落ちないし、溶けにくく粘り強いんだ(何でも、シチリアのジェラートは、天然の海草を使った、ゼラチン質の食材を練り込んであるらしい)。

脂肪分が少ないので、ヘルシーということに加え、シチリアの豊かな果物類が豊富に練り込まれているのが、何と言っても魅力だな~。

特にリモーネ(レモン)やブラッド・オレンジのような柑橘類は、ほかには比べようのない香りがして、本当に美味しい!

ほかにもフラゴーラ(イチゴ)や、アナナス(パイナップル)、ミックスベリーにチョコレート、ヘーゼルナッツ、イチジクに洋梨・・・おあああ、考えるだけで、よ、よだれが!

イタリアでは、マフィアのドン風のコワもてオヤジも、ジェラートを食べる時は幸せそうに目を細める(まあ、そいつはあっし、イダテンのゲンさんも同じことだがね)。

ともかくも、ジェラート抜きでイタリアの食を語れないというのが、あっしの考えだ。

暑くなるこれからの季節、イタリアン・ジェラートで夏を乗り切ってみては、いかがかい?

さーて、時間が来やがった。
それじゃ、お客さん。次回をお楽しみに!

※4 北部イタリア、ヴェネチア近郊にある世界最古の大学。かのガリレオ・ガリレイもここで教鞭をとっていた。

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 27
全29話バックナンバー

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 
16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29

別のエピソードは医食同源で HOME

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バナーラス・ファンタジア

2016-02-04 10:53:57 | Weblog

本日の作品UPは「バナーラス・ファンタジア」。

昔はベナレスと呼ばれたインド最大の聖地、三島由紀夫「暁の寺」の舞台にもなった場所ですが、とにかくガラが悪く危ない。
観光客が多いせいか、昔から聖地と呼ばれるところにロクなところがない不思議です(笑)。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恵方巻きは切って食べましょう

2016-02-03 10:26:24 | Weblog

先日、郵便受けを見ると「有職」と書いた恵方巻きのDMが届いてました。

「はて、有職・・。これは?」

そうです。赤坂に昔から住んでいた人ならご存知ですが、昔、4丁目3丁目周辺に場所を変わりながらご商売をしていた「有職(ゆうしょく)」という茶巾寿司で有名なお店がありました。

わが家では、何かあると、この茶巾寿司を楽しみにしておりまして、銚子出身の母方祖母は「ちゃきんずし」が言えずに、「ちゃしんずし、ちゃしんずし」と小躍りしながら食べていたのを覚えております。

前の有職はバブルでしくじり、平成8年に店を閉じたものの、その後「福鎚」という名で再興。それが、このたび「有職」の暖簾を再び出したのですね。

福鎚にも茶巾寿司がありましたが、残念ながら旨い不味いではなく、有職の味とは違いました。時代に合わせていたのか、甘味控えなのですね。

先ほど、HPを見たら料理長は昭和三十三年生まれ。高校卒業後に入社した人だそうで、昔の有職の味が期待できそうで楽しみです。
以前、福鎚時代に店中で『昔の味と違いますね』と言ったら、愕然とされて、奥から経営者と思しき方が出てきて、どこがどう違うか、聞かれたことがあります。

そのことが影響したか知りませんが、近く、有職の茶巾寿司を賞味したいと思います(今は未食です)。

ところで本日は節分で恵方巻きだそうです。

てやんでえ!
こちとら、江戸っ子でい! そんなモン、昔は聞いたことねえやい。

いやはや、一本丸かぶりとは品がない。
大阪の花魁がはじめたというまことしやかな説はいざ知らず。

それに巻き寿司は切った角の食感も味のうちなのです。

ご商売ですから、恵方巻きを売るのも買うのも歓迎ですが、良い子は丸かぶりなんてお行儀の悪いことはやめましょうね(笑)。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィルムで撮影された「スターウォーズ・フォースの覚醒」

2016-02-02 15:50:44 | Weblog

最近、デジタル撮影をしないでフィルムで撮る映画が増えていると聞きましたが、「スターウォーズ・フォースの覚醒」もそうだったのね。

親しみの見てる色合い、映像だと思いましたが、それは知らなかったなあ。

逆に4作目~6作目(エピソード1~3。紛らわしいので、ここでは制作順で言います)に、まったく感情移入ができなかったのは、その辺みたいです。
こちらはオールデジタルで、役者さんたちはほとんどが特撮用のグリーンバックで撮影したそうで、ものすごく不満が出たんだとか。

そりゃ、そうだよね。

役者だって、ロケに出て空気が変わった方が気分が乗るに決まってます。

もうひとつ、デジタルがすべていけないとは思いませんが、オールデジタルでモノを作ると、ものすごく閉ざされた世界になってしまう現象がある。

マトリックスのシリーズなどは良い例で、脳内活動や夢の中の表現には向いてますが、その世界からなかなか出られないのが難点かな。

音楽でも、昔タンジェリン・ドリームなんてシンセサイザーのバンドがありましたけど、これはホントにクローズドな音の世界。

スターウォーズのあとの2作はフィルムで作るとのことですが、フィルムのすごいところは、当然ながらいくら引き延ばしてもドットになりません。

なんてことを思ったりしました。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヘビメタ・ガネーシャです!

2016-02-02 10:09:56 | Weblog

本日の作品UPは「ヘビメタ・ガネーシャ」です。
ガネーシャさまは学問と芸術ですから、ヘビメタだってやっちゃうんですね~♪

 

ほかのガをどうぞ♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

護憲と雪の日出勤

2016-02-01 10:45:10 | Weblog

たまたま昨日の記事のチェックをしたら、ポストカードの値段が1枚1000円になってましたが、1枚100円の間違いでした。どうりで注文がないわけです(笑)。

「リパの恵み」ポストカードの販売ですが、1枚100円で10枚セット以上(11枚、33枚といった数字でもOK)、送料はご負担でお願いいたします。
ご希望される方はこちらから
お振込等など詳細は個人メールにてご連絡いたしますので、よろしくお願いします!

さて、今日はややしつこくなるけど、雪の日強行出勤の続きです。

なんで、このことを繰り返して言うのかと言うと、日本人の働き方の根本的な欠陥に関係があると思うからです。

よく、仕事が出来る人は残業しないなんて言いますが、そんな単純な話ではありません。仕事の分量が物理的に多ければ、残ってやらなきゃいけない時もあるし、若い新入社員のうちは、ムダな労力を注いで仕事を覚えることもあります。

大事なことは目の前の仕事のクオリティを、どう高めていくかということが(これもそんな単純な話じゃないんだけど)自分で考えられるかだと思うのです。

東京の雪の日出勤がどんなに無意味かは、さんざん書いたので、ここでは省きますが、それに気づかずオートマチックに出勤する(させる)かという、思考停止の脳回路が、何より問題ではないでしょうか。

人から聞いた茶飲み話ですが、育児のコンサルタントをしているどこかの会社が、親子で行うセミナーをあの雪の日に延期や中止にせず、「気をつけてお越しくださいね」と言ったとか言わないとか・・・。

子どもが一緒のセミナーだけに、電話で問い合わせ人はびっくりぽん!

これは目の前にあるものを実行させることに脳みそが一杯になっちゃった例でしょうね。こういう育児コンサルタント会社を使いたいと思うかは、顧客が決めてくれるでしょうけど、これはまさに思考停止がなせる技ではないでしょうか。

憲法改正の話もそれに似た話で、70年前に作られた日本国憲法が未だ変わっておらず、「変えちゃいかん」アンタッチャブルな存在になっているのは、この思考停止もあると思います。
あ、もっと大きな理由は、変わったら都合が悪い人たちの反対でしょうけど、その人たちは「一度決めると遵守する日本人」の性癖を見事に利用していますね。

まあ護憲の話はともかくとして、物事を思考停止に流さない仕事のやり方は、考える時期にきてるのではないでしょうか。

この日本人の性癖、いったいいつ頃からなのかなあ?

明治時代の八甲田山死の行軍は典型的な思考停止だけど、戦国時代あたりは違ったのではないかな。どなたかご意見を伺えれば幸いです。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする