先日、郵便受けを見ると「有職」と書いた恵方巻きのDMが届いてました。
「はて、有職・・。これは?」
そうです。赤坂に昔から住んでいた人ならご存知ですが、昔、4丁目3丁目周辺に場所を変わりながらご商売をしていた「有職(ゆうしょく)」という茶巾寿司で有名なお店がありました。
わが家では、何かあると、この茶巾寿司を楽しみにしておりまして、銚子出身の母方祖母は「ちゃきんずし」が言えずに、「ちゃしんずし、ちゃしんずし」と小躍りしながら食べていたのを覚えております。
前の有職はバブルでしくじり、平成8年に店を閉じたものの、その後「福鎚」という名で再興。それが、このたび「有職」の暖簾を再び出したのですね。
福鎚にも茶巾寿司がありましたが、残念ながら旨い不味いではなく、有職の味とは違いました。時代に合わせていたのか、甘味控えなのですね。
先ほど、HPを見たら料理長は昭和三十三年生まれ。高校卒業後に入社した人だそうで、昔の有職の味が期待できそうで楽しみです。
以前、福鎚時代に店中で『昔の味と違いますね』と言ったら、愕然とされて、奥から経営者と思しき方が出てきて、どこがどう違うか、聞かれたことがあります。
そのことが影響したか知りませんが、近く、有職の茶巾寿司を賞味したいと思います(今は未食です)。
ところで本日は節分で恵方巻きだそうです。
てやんでえ!
こちとら、江戸っ子でい! そんなモン、昔は聞いたことねえやい。
いやはや、一本丸かぶりとは品がない。
大阪の花魁がはじめたというまことしやかな説はいざ知らず。
それに巻き寿司は切った角の食感も味のうちなのです。
ご商売ですから、恵方巻きを売るのも買うのも歓迎ですが、良い子は丸かぶりなんてお行儀の悪いことはやめましょうね(笑)。