美しい小説:9
サンリオ文庫の後期、正確にはサンリオが出版事業から撤退する直前には、狂ったようにディックの作品が翻訳・出版されていた。それはまるで、この作家の作品だけは出しておかなければという使命感にも似ているように見えた。
実際のところは、もしかしたら、ディックの作品なら不振が続いている同文庫の中では比較的売れるものだった、ということに過ぎなかったのかもしれない。
もしディックの代表作を一つ挙げろといえば、映画「ブレードランナー」の原作になった「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」、あるいは初期の傑作「虚空の眼」もしくは「火星のタイムスリップ」、あたりを挙げる人が多いだろう。だが、ディック後期の作品「暗闇のスキャナー」を彼の最高傑作とする人も少なくないと思う。僕も、その中の一人である。
「暗闇のスキャナー」はドラッグを扱った小説である。
ドラッグカルチャーとは切り離せないディックだが、この作品は「反ドラッグ」を明確な主題にしているという点で、それまでの作品とは一線を画している。
ドラッグとアートは切り離せない。そうした考え方は、いつまでたっても完全に消えることは無い。だが、実際はそうなのか。ドラッグが見せる光景は、袋小路の光景である。
サンリオ文庫の後期、正確にはサンリオが出版事業から撤退する直前には、狂ったようにディックの作品が翻訳・出版されていた。それはまるで、この作家の作品だけは出しておかなければという使命感にも似ているように見えた。
実際のところは、もしかしたら、ディックの作品なら不振が続いている同文庫の中では比較的売れるものだった、ということに過ぎなかったのかもしれない。
もしディックの代表作を一つ挙げろといえば、映画「ブレードランナー」の原作になった「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」、あるいは初期の傑作「虚空の眼」もしくは「火星のタイムスリップ」、あたりを挙げる人が多いだろう。だが、ディック後期の作品「暗闇のスキャナー」を彼の最高傑作とする人も少なくないと思う。僕も、その中の一人である。
「暗闇のスキャナー」はドラッグを扱った小説である。
ドラッグカルチャーとは切り離せないディックだが、この作品は「反ドラッグ」を明確な主題にしているという点で、それまでの作品とは一線を画している。
ドラッグとアートは切り離せない。そうした考え方は、いつまでたっても完全に消えることは無い。だが、実際はそうなのか。ドラッグが見せる光景は、袋小路の光景である。
難しそうですね。誰が撮るんでしょう。
(ちょっと調べてみて)
http://www.eiga.com/buzz/040406/07.shtml
にありますね。
なるほど、キアヌ・リーブスが出演ですか。
いかにも、ですね。でも、同感です、期待は出来ないでしょうね。
ディックの小説では、初めて読んだのが「パーマエルドリッチ・・・」でした。凄い話だなあと、驚いた記憶があります。次が「アンドロイド・・・」で、その次が「流れよわが涙・・・」だったかな。ただ、「ヴァリス」あたりになると、ちょっとついていけなかったですね。
>又面白い本の話紹介してくださるのを楽しみにしています。
いやいや、実はそれほど読書家でもないので、くすっぐったいですね。精進します(笑)。
Dickの殆どを持っていますが、物によっては2回も買っていたりします。一時期本当にこの人の世界に浸りました。ユービックなども、なかなか好きでしたし虚空の目やパーマーエルドリッジ3つの聖痕が良かったなあと思い出します。この人の本を読んでいると、時々プロットが崩れるので、アレレと思う事がありますけれど、でもそれも一つ味になってしまうのはこの人たる所以でしょうか?暗闇のスキャナーは映画化されるそうですが)来年ですか?)期待していません。Dickの作品はどういうわけだか、よく映画化されますが、あの空気を表わしてくれる映画がいまだ無いのが残念です。でも本だけで十分ですが。。。
又面白い本の話紹介してくださるのを楽しみにしています。