つらいと思う日々に

いたずらにわが身世にふる・・・

虚構に満ちていて

2011-09-16 | Weblog
巨万の富があったとしても、
あの世で使えるわけも無く、
この世で墓標がピッカピカでも、
何の意味があるのでしょう。
息苦しく、灼熱の暑さと極寒の冷たさとが織り成され、
安らかに眠ることさえできない空間に置き去りにされて、
大気に返ることもなく、そこに拘束されている。
ゆらりと揺らめく陽炎は、真実に覆い被せた苦渋の揺らめき。
解き放て、白い骨をすりつぶして大気の中へ。
それこそ千の風となり、うらみつらみも無く、誰に障ることも無く。
墓標は心の中にあるだけで、どこでもいつでも供養となっている。

富が与えた幸せは、虚構に満ちていて、
疑いと不安が消えないもので、真実として見入ることができないものである。
まるはだか、
盾が無く、矛先が向けられたときに盾となるなら、信実となるものだ。
かけがえのない富を持っている人である。
あの世でも無駄になることはない。
コメント
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