さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

快挙なる! 井上尚弥、日本初のリング誌最優秀選手に

2024-01-07 00:08:16 | 井上尚弥


昨日発表ありました。井上尚弥、リングマガジンの FIGHTER OF THE YEAR 受賞です。






先日、ESPNのMVP受賞の際にブログで取り上げましたが、実はトップランクの試合を放送しているESPNの受賞はあっても、リング誌の方は難しいかもしれない、と思ったから、でした。
米国のボクシング批評において最も権威を認められるリング誌の各賞、その決定を担う投票権を持つ委員の中には、やはりアジア、そして日本人ボクサーに対する拒否反応、過小評価が根強く残っているのでは、と。

そこそこの好選手であれば、言えば上から目線で褒めることには抵抗ないにせよ、このレベルまで上がってくると、逆に謂われなき、というレベルの批判や、上位ではあっても最高ではない、と言いたいがための理屈をひねり出してくる者が、必ずいる。
それはフロイド・メイウェザーやロイ・ジョーンズのような往年のグレートの意見を借りる形で、記事になったりもしているようです。
かつては名選手だったが、コメンタリーや批評家としては別に偉大ではない者の言葉でも、影響力は馬鹿になりません。
また、こちらも老舗、英国ボクシングニュースではテレンス・クロフォードがMVP、井上は2位だったようです。


しかし、結果は昨年、1試合しかしていないクロフォードを、二戦連続でダブルタイトルホルダーをKOするという、おそらく他に類例無き実績を残した井上が(僅かに、でしょうが)上回った。それがリング誌の決定でした。
やはり、昔日からアジアを含め、よりワールドワイドな啓蒙活動を行ってきたリング誌の伝統が、マニー・パッキャオに次ぐアジアから二人目、そして日本初の受賞者を出すに至った要因、なのかもしれません。



日本ボクシングの歴史において、この賞を獲った選手はいなかったし、そもそも獲れそうになった選手も、ひとりもいなかった、と思います。
私がボクシングファンになった頃、この賞を日本のボクサーが獲れる日が来るとは、想像してみたこともありませんでした。

初めて現実的にその想像をしたのは、2014年12月30日。東京体育館に、観戦に行ったその日だったと思います。
あまりに予想外の圧勝に、喜びも通り越して唖然呆然、という試合を見終えたあと、思ったものです。

遂に現れた。リング誌、FIGHTER OF THE YEAR を獲るかもしれないボクサーが、この国に。

そして、その時初めて見た夢が、遂に実現しました。


昨今のスポーツ界には、野球の野茂英雄、イチローに続き、大谷翔平のような、昔日の遠い夢を現実に変える、破天荒なスーパースターが現れています。
日本人がメジャーリーグのホームラン王になるとは、リング誌のMVP同様、想像したことすらありませんでした。
その他のスポーツでも、国際的な活躍をする多くの選手が居ますし、格闘技、という括りなら、やっぱり吉成名高の業績は、驚愕そのものです。

しかし、やはり私にとってはボクシングが何より大事です。そして井上尚弥です。


元々、暗雲漂う世界にあって、年明け早々から凶報相次ぎ、時代はますます厳しくなっていくように思えてなりません。
しかし、井上尚弥の周辺だけは、世界が光り輝いているかのように思えます。

改めて、井上尚弥の快挙を称えます。おめでとう!
そして、ありがとう、と言いたい気持ちでもありますね。



コメント (2)
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