さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

最初のダッキングを捉えた 鈴木雅弘、再戦でアルデアを初回KO

2024-01-21 06:09:49 | 関東ボクシング


ということで昨日のU-NEXT、ダイナミックグローブライブ配信の感想、簡単に。


メインイベントはOPBFライト級王座決定戦、鈴木雅弘vsロルダン・アルデアは、鈴木の初回、右一撃でのKO勝ち。
昨年10月、フィリピンでの引き分けを受けて、再戦は日本で行われたわけですが、驚きのアーリーKOでした。

前回の対戦はYouTubeでライブ配信されていて見ましたが、鈴木の右が、サウスポーのアルデアが繰り返すダッキングによって、スカスカ空を切る場面が(特に終盤)印象に残っていて、あの感じだと簡単にはいかなさそう、と思っていたんですが。
初回、1分過ぎに鈴木の右、軌道を見るに低めに狙っていたものか。
ダックしたアルデアの顔、真ん中というか芯というか、何しろ斬るように入って、ダメージ甚大。
アルデア、最初のダウンでそのまま立てませんでした。

これで鈴木は、スーパーライトから下げて、ライト級で念願の王座獲得。
セミまでが随分時間がかかって、今日は長いなーと思っていたら、あっという間に終わりました。
しかし、土曜日の興行は、やはり17時開始で良いんじゃないでしょうかね。
それはさておき、今年は大橋ジム主催のライト級トーナメントがあるはずで、仲里周磨や三代大訓共々、そちらへの参戦、是非期待したいものですが...はてさて。



セミはWBOアジアパシフィック、フェザー級王座決定戦。藤田健児がジョセフ・アンボに判定勝ちで、王座獲得成りました。

アマチュアとしては日本チャンピオン松本圭佑、OPBFチャンピオン堤駿斗より格上だった藤田ですが、タイトル獲得なって、さあ肩を並べたか、というと微妙な印象。
足から外して、巧みなフェイント、軸をずらして身体を捻って、相手の視野から外れたパンチを当てていくボクシングは、場面毎に見れば目を引かれるもの。

しかしパワーに欠け、相手のガードを通す精度にも物足りなさが残り、さらに言うなら試合運びというか、全体の流れを考えて闘っているようにも見えない。
単にパンチ力に欠けるから、だけではなく、始まってすぐ、この試合は最後まで行くな、と確信が持ててしまう。内容的にも、8回戦でええよな、これ、と。
その上、外せる距離を取ることに専念せず、打っていきたい風にも見えて、しかしパワーに欠けるので相手の反撃の数、頻度が高い。
結果、そのスタイルのわりに相手に打たれてもいる。

判定は問題無いものでしたが、当面は国内ライバル対決をするより、WBOアジアのランカー相手に闘いつつ、色々と整理していかないとなあ、という印象でした。
もっとも、目先の勝敗だけを言うなら、誰と闘っても鮮やかにとは行かないだろう反面、誰にとっても闘いにくい、厄介な敵ではある、のでしょうが。


それにしても3回から4回にかけて繰り返されたローブローはよろしくありませんでした。
4回、ローブローでアルデアが倒れて、ホンマかウソか知りませんが椅子に座ることも出来ない。
場内は5分休憩の後、試合続行に応じなければ藤田の勝利、という、耳を疑うアナウンスがあり、結局アルデア、続行に応じましたが...。
3回の時点で、相手との位置関係からして、打てばローブローになると傍目にはっきりわかるパンチを、まだ選んで打っていたあたりは反省点。
まあ、この選手がそういう試合に出ることは、引退するまであり得ないでしょうが、敵地だったら完全に負けにされていた、と思います。



岩田翔吉は、元IBFミニマム級チャンピオンのレネ・マーク・クアルトを6回TKO。
ボディ攻撃で倒して、抵抗されるも徐々に攻め込み、ダメージを溜め込んだクアルトを6回に右アッパーで倒し、4度目のダウンで試合を終わらせました。

クアルトが意外に身体負けしていなかったので、初回の攻防を見た限り、簡単じゃ無いかもと思ったのですが、岩田のボディ攻撃が2回に威力を発揮しました。
左ボディはいつもの飛び込み打ちもあれば、コンビの締めで打ち分けるものもあり、最初のダウンに繋がったパンチなど、威力充分、見事なもの。
その後、クアルトがモラルの高さを見せ(そらそうです、元王者ですから)抵抗しましたが、結局は力の差を見せた感じか。

現状、ホールで闘う枠内で、海外から呼べる選手としては上限いっぱいの、けっこう手強い相手だったクアルトを、きっちり仕留めたのですから、今回は充分な結果だと言えるでしょう。
ただ、今後の標的はWBO王者ジョナサン・ゴンサレス、再挑戦を目指すのなら、もう一段、攻防に緻密さ、精度がほしいところ。
単に外される、捌かれる局面のみならず、まとめて打って来た際の対応にも課題ありだった初戦から、はっきり違いを見せる必要がありましょうね。



中野幹士の初回KOは、狐につままれたようなものでしたが、第一試合の齋藤麗王vs中井龍は、なかなかの好ファイト...なのに、U-NEXTの映像が止まり、ぶつぶつ切れ、音声が聞こえず、という具合で、どうもよろしくありませんでした。
3回くらいから「マシ」にはなりましたが、それでも一瞬止まり、途切れ、ということがまだあって、試合に集中出来ませんでした。
U-NEXTでは、記憶の限りでは、ほぼなかった事態で、こちらのハードに問題があるのかと思ってチェックしてみましたが、違う模様。
今、置かれているアーカイブは、そのままの状態です。月額料金がしっかりかかっている配信ですから、早急に改善してもらいたいものですね。



コメント (4)
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