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「輝木ほまれと人魚姫の代償」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2022年12月21日 | ハグプリ最終回考察
ハグプリ32話にて、ビシンの攻撃によりハリーとエトワールは「人魚姫」の世界に囚われます。
ほまれさんとしては「自分が直前に「人魚姫」の絵本を読んでいたから」と推察もしましたが、ビシン曰く「ハリーとエトワールの内心と合致していたから」だそう。


(「HUGっと!プリキュア」32話より)

さて「人魚姫」は「異なる世界に適応するために代償を払う」物語です。
これと合致していたのなら、ほまれさんは何を代償としているんだろう?
(「失恋」は結果なので「泡になる」に相当、代償に非ず)

すぐに思いつくところだと「プリキュアとして戦うこと」。実際危険ですから、歴代の精霊たちも申し訳なさを持ったりしていました。
ただ特にハグプリはラストで人類皆プリキュア化していることもあり、「プリキュアになる」ことを「代償」と呼んでしまうのは違和感があります。
そこで別の何かがあるとの前提で考えてみた。

【輪廻の蛇】
最終回を見るに、2030年の時点でハリーはほまれさん家で世話になっているようです。
いかなる経緯でそんなことになったのかは不明なれど、2018年以降にハリーと「再会」した彼女はかなり驚いたはず。

状況としては「野乃はなーはぐたん」「薬師寺さあやーダイガン」「愛崎えみるールールー」と同じ。ただし他3名と違い、ほまれさんは積極的に未来を変える動機があります。2030年時点のハリーを手懐けて、トゥモローと出会う前に恋仲になる選択肢が脳裏に浮かんでもおかしくはない。

ですが彼女はそうはしなかった。おそらくは自分の思い出は知らせずに、ハリーを育てたと思われます。これが「声を失い、想いを伝えられない人魚姫」と同等の「代償」だったんじゃなかろうか。

この時ほまれさんが妙な干渉をしなかった(※)からハリーは2043年にトゥモローと出会い、タイムトラベルし、ハグプリの物語が始まり、そして2018年にほまれさんはハリーと出会って一緒に過ごせた。声を失うことで、人魚姫が王子と過ごせたように。

※「未来不変」の立場で言うなら、「現に干渉しなかったのだから、何度繰り返そうと干渉はしない」。正確に言うなら「想いを伝えなかった」のではなく「伝えられない」ですから、まさしく「代償」と言える。
もしも2030年のほまれさんが、ハリーと出会い、葛藤の後に「人魚姫だったのに代償を払っていない?」に気づいたなら、上記の思考を元に「パラレルワールドや歴史改変は起きていない」にたどり着けるかもしれない。

この「代償」を支払うのは2030年ごろの未来ですが、ハリーから見れば過去。故に内心を覗くオシマイダーが察知できたとしても不思議はないと思われます。
32話時点ではハリー・ほまれ両名共に「代償」に気づいていないが、オシマイダーは2030年に支払われるそれを検知して「人魚姫」が再生された…というのは時間ネタとして面白い気がする。

元ネタの「人魚姫」では、ラストは泡となって消えるのではなく、風の精霊(ざっくりとした概念でいえば輝く天使的な存在)になります。「輝く」「飛ぶ」等はエトワールのイメージにも合っています。
2030年に代償を払い、2018年にハリーと共に過ごし、失恋を経て成長、自分を輝かせて、そして2030年にハリーと再会する。ハリー視点では時系列(代償を払う→共に過ごす→泡を経て精霊化)に沿っているけれど、ほまれ視点では共に過ごしてから「代償」を払っている不思議。番組的にはほまれ視点なので、ちょっとした叙述トリックとも言えるかも。

【蛇足】
もう少し物理的な話でいくなら、「2018年からハリーが去った後、ビューティーハリーの経営をほまれさんが引き継いだ」もいいかもしれない。
ビューティーハリーの建屋は、元々はハリーが「持参」しているので未来に持ち帰った可能性もあるのですが、明確には描写されていません。少なくとも取引先等々は残っているはず。

これをほまれさん(2018年時点では未成年なので輝木家)が引き継いで経営した。2030年に輝木家に世話になったハリーは「ビューティーハリー」の存在を知る。その後2043年から2018年に帰った際に、2030年の記憶を元にビューティーハリーの経営を開始。
ほまれさんが支払った「代償」は、想い人不在のまま残された店を切り盛りすること。

これだと「ハリーはなぜビューティーハリーを(ネズミにとってはヒト向けの服飾店はハードルが高いはずなのに)経営したのか」の説明がつきます。彼が世話になった輝木家が経営していたのでノウハウ的に馴染みがあり、物理的に持ち込むこともできたから。

ただ前述の「2030年に想いを伝えられなかった=声を失った」説の方が綺麗かなとは思う。一応は両説は矛盾はしないので、代償云々は別として、「ほまれさんがビューティーハリーを引き継いだ」は推しては見たい。「誰が最初にビューティーハリーを作ったのか」がパラドックスを起こすので、これはこれで時間ネタとしては王道です。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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