「仮面ライダーフォーゼ」でお馴染みJAXAさん。
第3話の舞台としても有名な調布に行ってきました。
残念ながら、仮面ライダー部の面々は補習の真っ最中で不在でしたが、とても楽しかった。
■JAXA 調布航空宇宙センター 一般公開
日時:2011年10月16日(日)10時00分~16時00分
場所:調布航空宇宙センター
行く前に最初に思ってたこと。
多分、展示ルームみたいなのがあって、1時間くらいで見終わるんだろうな。
あとは御飯でも食べて帰るか。
…そんな弱い考えは、宇宙の前ではあまりにも矮小でした。
とにかく広い。そして豪勢。
敷地のあちこちを盛んに使って、そこかしこで展示・見学・説明がなされています。
しかも一つ一つが濃い。
仮面ライダーでも登場した展示ルーム。
「揚力を体験しよう」コーナーが地味にツボに入りました。
風が流れてる→羽根の模型を傾ける→飛ぶ!というだけのものなのですが、異様なほどに浮きます。
「飛行機が飛ぶ理屈は判明していない」という都市伝説を一笑するかのような説得力です。
ほら、浮くだろ?
時間がないので適当に飛ばしていこうとしても、面白いのでつい足が止まります。
展示も凄いが、係の職員の方の説明も丁寧で面白いです。
皆さまご自分の仕事に、誇りと喜びを見出されてるのがよく分かる。やたらに楽しそうです。
時折、説明の中に「それは民間人は知らない」と言いたくなるような単語が飛び出すのも御愛嬌。
高いレベルの人たちが、すこぶる面白く知識を教えてくれるのは、それだけでわくわくします。
聞いた話は悉く面白かったので、引用するのも憚られるのですが。
例えば月面探査のために、月の砂を研究しているところで聞いた話。
職員様:
「月の砂は角が取れておらず(風化や水により浸食されないから)、地球の砂とは性質が全く違う」
「一つ一つが細かく、尖っている」
「そこで実験のためには、わざわざ専用に作ってもらう必要がある」
そこで誰かが聞いた。
その特殊な砂ってトゲトゲしてるそうですけど、吸いこんだりしても大丈夫なんですか?
職員様:
「いや、大丈夫じゃなかった」
大丈夫じゃ「なかった」。過去形。やっちまった。
なんでも「最初は適当にマスクをつけただけでやってたけど、実はまずかった」と後で分かったそうで。
かのアポロも、最初は月の砂の脅威を全く把握しておらず、大変なことになったそう。
凄いことをやっているのだけど、その裏で積み重ねられた失敗の数々は妙にお茶目。
まぁ現場の人たちは「お茶目」では済まなかったのでしょうけれど、そこも含めて。
他には例えば電気分解のコーナー。
職員様:
「宇宙には酸素を気体の形で持っていくよりも」
「水を持って行って、電気分解する方が効率がいい」
確かに水から酸素を作る方が、体積的に有利そうです。
恐ろしいことを考えつくものだ。
でも待って、水を分解したら酸素の他に水素も出るんじゃないかしら?そっちはどうするの?
職員様:
「人が二酸化炭素(CO2)を吐きます」
「それと水素(H2)と結合して、水(H20)を作ります」
「そしてまた酸素(O2)に分解します」
っ!物質が弄ばれている!!
もはや、物を見たら元素で考えてしまう病気です。
迂闊にHとかOとか含んでると、容赦なく水や酸素に変換される。
そしてその様子を、簡単な電気分解の実験器具とともに教えてくれる。恐ろしい…。
そこかしこで訳のわからぬ装置や理論が炸裂しています。
戯れに7,000km/秒で金属片を打ち込んでみたら、厚さ10センチはあろうかという金属板が粉砕されました。えへへ。とか。
世界初の磁気を使った風洞では、高速で風が吹き荒れる実験器具の中で、微動だにせず支えも何もなく中空に浮かぶ矢が一つ、とか。
そこに立ってみてくださいと言われたので行ってみたら、謎の突風が吹き込んでくる風洞施設、とか。
奴らは頭がおかしいです。変態に迂闊に技術を与えちゃダメなんだ。
そういったわけで、とてもとても充実したイベントでした。
充実しすぎて、一日では全てを回りきれませんでした。
そりゃ仮面ライダー部も毎日通う。
【蛇足】
施設内で見かけた風景。
↓拡大
格納物「空気」。酸素とか窒素ではなく「空気」。
当たり前のようにそこにあるのが、非常にシュール。
【蛇足2】
私もそうでしたが、「フォーゼ」で存在を知って来ていた人が結構いた様子。
あちこちでライダーさんが話題にされているのを聞きました。
お子様が「そのスイッチをよこせ!」「いやだ、バーカ!」とか言いながら遊びまわってたりとか。
明らかに悪い影響を与えておられる。
第3話の舞台としても有名な調布に行ってきました。
残念ながら、仮面ライダー部の面々は補習の真っ最中で不在でしたが、とても楽しかった。
■JAXA 調布航空宇宙センター 一般公開
日時:2011年10月16日(日)10時00分~16時00分
場所:調布航空宇宙センター
行く前に最初に思ってたこと。
多分、展示ルームみたいなのがあって、1時間くらいで見終わるんだろうな。
あとは御飯でも食べて帰るか。
…そんな弱い考えは、宇宙の前ではあまりにも矮小でした。
とにかく広い。そして豪勢。
敷地のあちこちを盛んに使って、そこかしこで展示・見学・説明がなされています。
しかも一つ一つが濃い。
仮面ライダーでも登場した展示ルーム。
「揚力を体験しよう」コーナーが地味にツボに入りました。
風が流れてる→羽根の模型を傾ける→飛ぶ!というだけのものなのですが、異様なほどに浮きます。
「飛行機が飛ぶ理屈は判明していない」という都市伝説を一笑するかのような説得力です。
ほら、浮くだろ?
時間がないので適当に飛ばしていこうとしても、面白いのでつい足が止まります。
展示も凄いが、係の職員の方の説明も丁寧で面白いです。
皆さまご自分の仕事に、誇りと喜びを見出されてるのがよく分かる。やたらに楽しそうです。
時折、説明の中に「それは民間人は知らない」と言いたくなるような単語が飛び出すのも御愛嬌。
高いレベルの人たちが、すこぶる面白く知識を教えてくれるのは、それだけでわくわくします。
聞いた話は悉く面白かったので、引用するのも憚られるのですが。
例えば月面探査のために、月の砂を研究しているところで聞いた話。
職員様:
「月の砂は角が取れておらず(風化や水により浸食されないから)、地球の砂とは性質が全く違う」
「一つ一つが細かく、尖っている」
「そこで実験のためには、わざわざ専用に作ってもらう必要がある」
そこで誰かが聞いた。
その特殊な砂ってトゲトゲしてるそうですけど、吸いこんだりしても大丈夫なんですか?
職員様:
「いや、大丈夫じゃなかった」
大丈夫じゃ「なかった」。過去形。やっちまった。
なんでも「最初は適当にマスクをつけただけでやってたけど、実はまずかった」と後で分かったそうで。
かのアポロも、最初は月の砂の脅威を全く把握しておらず、大変なことになったそう。
凄いことをやっているのだけど、その裏で積み重ねられた失敗の数々は妙にお茶目。
まぁ現場の人たちは「お茶目」では済まなかったのでしょうけれど、そこも含めて。
他には例えば電気分解のコーナー。
職員様:
「宇宙には酸素を気体の形で持っていくよりも」
「水を持って行って、電気分解する方が効率がいい」
確かに水から酸素を作る方が、体積的に有利そうです。
恐ろしいことを考えつくものだ。
でも待って、水を分解したら酸素の他に水素も出るんじゃないかしら?そっちはどうするの?
職員様:
「人が二酸化炭素(CO2)を吐きます」
「それと水素(H2)と結合して、水(H20)を作ります」
「そしてまた酸素(O2)に分解します」
っ!物質が弄ばれている!!
もはや、物を見たら元素で考えてしまう病気です。
迂闊にHとかOとか含んでると、容赦なく水や酸素に変換される。
そしてその様子を、簡単な電気分解の実験器具とともに教えてくれる。恐ろしい…。
そこかしこで訳のわからぬ装置や理論が炸裂しています。
戯れに7,000km/秒で金属片を打ち込んでみたら、厚さ10センチはあろうかという金属板が粉砕されました。えへへ。とか。
世界初の磁気を使った風洞では、高速で風が吹き荒れる実験器具の中で、微動だにせず支えも何もなく中空に浮かぶ矢が一つ、とか。
そこに立ってみてくださいと言われたので行ってみたら、謎の突風が吹き込んでくる風洞施設、とか。
奴らは頭がおかしいです。変態に迂闊に技術を与えちゃダメなんだ。
そういったわけで、とてもとても充実したイベントでした。
充実しすぎて、一日では全てを回りきれませんでした。
そりゃ仮面ライダー部も毎日通う。
【蛇足】
施設内で見かけた風景。
↓拡大
格納物「空気」。酸素とか窒素ではなく「空気」。
当たり前のようにそこにあるのが、非常にシュール。
【蛇足2】
私もそうでしたが、「フォーゼ」で存在を知って来ていた人が結構いた様子。
あちこちでライダーさんが話題にされているのを聞きました。
お子様が「そのスイッチをよこせ!」「いやだ、バーカ!」とか言いながら遊びまわってたりとか。
明らかに悪い影響を与えておられる。