■(第32話)わんだふるぷりきゅあ!「動物園の推しアニマル」感想
率直に言って、かなり厳しい回だったな。というのが第一感想。
批判的な感想になるので、苦手な方は避けてください。
【去年1年】
ひろプリさんがゲスト出演されました。
それは良いのですが、これは何をやりたかったんだろう?
ひろプリを象徴するキーワードといえば「ヒーロー」です。
しかしながら「ヒーロー」に関わる要素は特にはなし。
本筋の流れが「本当は優しいのに、体が大きいので怖がる」でしたから、ヒーロー要素との親和性は高かったはず。
ソラの一言がいろはの経験を裏打ちしたり、スキアヘッドはプリキュアが怖かったからああも好戦的だったのでは?と本編に気づきを与えたりと、期待できることが多数ある。
ですが、そういったことは特にはなく。
描かれたのは「ましろさんましろさん」とじゃれつくソラでした。
※「みんな仲良し」はどのシリーズにも言えること。シリーズの特徴をとなった場合、キーフレーズで採用されているのは「ヒーロー」です。
結果的に「みんな仲良し」が好まれたのなら、サービスでそれを優先するのは悪いことではありませんが、コンセプトの存在感が薄かったことになります。
また、話の運び方的にも、絵としても、中心にいたのはツバサです。前情報なしで見るなら、ツバサが主人公に見える。
別にツバサが嫌だとかそういったことではなく、ひろプリの主役はソラです。
「初の青&異世界人の主人公」は、男子プリキュアや成人プリキュアと同様に、史上初として打ち出されていました。
ソラが主人公であることは、挑戦要素のひとつとして柱になってる。
しかし実際には、制作サイドから「ツバサのほうが主人公っぽい」「歴代の主人公たちがやってきたことをツバサにいちばん乗せるべきだと思った」(20周年アニバーサリーブックより)と語られていて、企画段階から「ソラ主人公」は破綻していたように見えます。
そして今回の客演で、改めてそれが表に出てしまったように思えます。
※繰り返しになりますが、「ツバサはソラより主人公っぽい」は公式の見解です。
他にも、背景出演がアンダーグ一同だったのも不可解です。
昨年は「子供は悪役に興味がないから、悪役会議は止めた」とも語られていました。
それなのに、コラボのサービス回で悪役を出すのか?
そこは(アンダーグに負けず劣らず人気のあった)青の護衛隊の面々でよいのでは?
※ここのポイントは、アンダーグと護衛隊のどちらが人気があったか?ではなく、公式発言「子供は悪役に興味がない」との整合性です。
もちろんコラボ回なんてお祭りのサービス回なんだから、ファンが喜ぶものに徹するのはおかしくない。
悪役会議はいらないと判断したけど、やっぱり必要だと思い知ったから、反省を兼ねて出すね。も批判するようなことじゃないと思う。
ですが、ヒーローとしてのソラより、ましろさんベッタリのソラが喜ばれるのだとしたら、去年の「ヒーロー」要素は何だったのかと疑問がつきます。
ソラよりもツバサを歓迎したのなら、「初の青&異世界人の主人公」は食われてしまってる(繰り返しますが、男子プリキュアだから嫌だと言いたいのではない。ソラが主人公であることは、昨年の挑戦要素に入っているからです)。
そしてメインとなる子供視聴者は、本当にそんな嗜好をするんだろうか?
今回、ひろプリ感謝祭の時の構図も使われています。
ファンにとっては感涙ものの粋な演出だと思います。
思いますが、子供に通用するネタなんだろうか?
正直な感想として、ひろプリの批判意見として散々言われ続けてきたことが、思いっきりそのまんま当てはまる露悪パロディにすら思えるコラボだと感じました。
例えば「体が大きくて怖がっている」のくだりをソラがヒーローに絡めつつ話す、ウサギ蘊蓄をツバサが話す。それを見て「あの少年、やるな」と悟君が一目置く。
そういう展開でも良かったんじゃなかろうか。
(私の考えた傑作シナリオを採用しろ!と言いたいのではなく、本筋を変えることなく容易にできるという一例として)
【今年1年】
本作の主役は、名目上はこむぎです。
ただ、いろはが主人公に見えるのも事実で、実際のところW主人公なのだと思う。
(先ほどの「初の青主人公!」と同様に失敗といえば失敗なのかもしれませんが、横に置きます)
そのいろはと動物との原点が描かれる重要な話が、コラボ回とはどういうバランス配分なんだ。
コラボ先のひろプリが絡んでくるなら分かる。でも、ひろプリは通りすがっただけで、役回り的には賑やかなモブでしかありません。
結果的に2本立て構成みたいなもので、ただ単に尺が減っただけです。そんな中での、原点話。
コラボに割かれている尺そのものはそこまで長くはなく、大袈裟に騒ぐことではないのかもしれない。でも気になるのも本音です。
「今のいろはを形作った推しアニマル」というのは、こむぎからすれば心中穏やかではいられない面もあるはず。
実際、今月の「なかよし」版では、こむぎの嫉妬が描かれています。
※「こむぎは能天気だから嫉妬などしない」は否定されています。
そもそもこむぎは、いろはに置いて行かれることを悩んでいたキャラクターであり、主要な要素です。
このエピソードひとつで様々な側面(しかも本編テーマにも直結しそうな)を描ける大きなポイントを、尺が減ったコラボ回で消化するとは一体…?
邪推するなら、まずコラボのスケジュールが決まってから話の中身を検討したんでしょうから、下手したら「ゾウとの出会いがきっかけ」すら後付けの可能性があります。
ひろプリ出すには動物園がやりやすそう⇒推しアニマルがいるってことにするか。のような流れ。
さすがに被害妄想じみてますが、もうちょっと丁寧に扱うべきネタだったんじゃなかろうか。
そういったわけで、甚だ不可解な回でした。
比較で語るのはあまり上品ではないので詳細は割愛しますが、これまでの歴代コラボ回はそのシリーズの特徴をいかした上で本編にも協力していました。
期待していただけに、残念です。
率直に言って、かなり厳しい回だったな。というのが第一感想。
批判的な感想になるので、苦手な方は避けてください。
【去年1年】
ひろプリさんがゲスト出演されました。
それは良いのですが、これは何をやりたかったんだろう?
ひろプリを象徴するキーワードといえば「ヒーロー」です。
しかしながら「ヒーロー」に関わる要素は特にはなし。
本筋の流れが「本当は優しいのに、体が大きいので怖がる」でしたから、ヒーロー要素との親和性は高かったはず。
ソラの一言がいろはの経験を裏打ちしたり、スキアヘッドはプリキュアが怖かったからああも好戦的だったのでは?と本編に気づきを与えたりと、期待できることが多数ある。
ですが、そういったことは特にはなく。
描かれたのは「ましろさんましろさん」とじゃれつくソラでした。
※「みんな仲良し」はどのシリーズにも言えること。シリーズの特徴をとなった場合、キーフレーズで採用されているのは「ヒーロー」です。
結果的に「みんな仲良し」が好まれたのなら、サービスでそれを優先するのは悪いことではありませんが、コンセプトの存在感が薄かったことになります。
また、話の運び方的にも、絵としても、中心にいたのはツバサです。前情報なしで見るなら、ツバサが主人公に見える。
別にツバサが嫌だとかそういったことではなく、ひろプリの主役はソラです。
「初の青&異世界人の主人公」は、男子プリキュアや成人プリキュアと同様に、史上初として打ち出されていました。
ソラが主人公であることは、挑戦要素のひとつとして柱になってる。
しかし実際には、制作サイドから「ツバサのほうが主人公っぽい」「歴代の主人公たちがやってきたことをツバサにいちばん乗せるべきだと思った」(20周年アニバーサリーブックより)と語られていて、企画段階から「ソラ主人公」は破綻していたように見えます。
そして今回の客演で、改めてそれが表に出てしまったように思えます。
※繰り返しになりますが、「ツバサはソラより主人公っぽい」は公式の見解です。
他にも、背景出演がアンダーグ一同だったのも不可解です。
昨年は「子供は悪役に興味がないから、悪役会議は止めた」とも語られていました。
それなのに、コラボのサービス回で悪役を出すのか?
そこは(アンダーグに負けず劣らず人気のあった)青の護衛隊の面々でよいのでは?
※ここのポイントは、アンダーグと護衛隊のどちらが人気があったか?ではなく、公式発言「子供は悪役に興味がない」との整合性です。
もちろんコラボ回なんてお祭りのサービス回なんだから、ファンが喜ぶものに徹するのはおかしくない。
悪役会議はいらないと判断したけど、やっぱり必要だと思い知ったから、反省を兼ねて出すね。も批判するようなことじゃないと思う。
ですが、ヒーローとしてのソラより、ましろさんベッタリのソラが喜ばれるのだとしたら、去年の「ヒーロー」要素は何だったのかと疑問がつきます。
ソラよりもツバサを歓迎したのなら、「初の青&異世界人の主人公」は食われてしまってる(繰り返しますが、男子プリキュアだから嫌だと言いたいのではない。ソラが主人公であることは、昨年の挑戦要素に入っているからです)。
そしてメインとなる子供視聴者は、本当にそんな嗜好をするんだろうか?
今回、ひろプリ感謝祭の時の構図も使われています。
ファンにとっては感涙ものの粋な演出だと思います。
思いますが、子供に通用するネタなんだろうか?
正直な感想として、ひろプリの批判意見として散々言われ続けてきたことが、思いっきりそのまんま当てはまる露悪パロディにすら思えるコラボだと感じました。
例えば「体が大きくて怖がっている」のくだりをソラがヒーローに絡めつつ話す、ウサギ蘊蓄をツバサが話す。それを見て「あの少年、やるな」と悟君が一目置く。
そういう展開でも良かったんじゃなかろうか。
(私の考えた傑作シナリオを採用しろ!と言いたいのではなく、本筋を変えることなく容易にできるという一例として)
【今年1年】
本作の主役は、名目上はこむぎです。
ただ、いろはが主人公に見えるのも事実で、実際のところW主人公なのだと思う。
(先ほどの「初の青主人公!」と同様に失敗といえば失敗なのかもしれませんが、横に置きます)
そのいろはと動物との原点が描かれる重要な話が、コラボ回とはどういうバランス配分なんだ。
コラボ先のひろプリが絡んでくるなら分かる。でも、ひろプリは通りすがっただけで、役回り的には賑やかなモブでしかありません。
結果的に2本立て構成みたいなもので、ただ単に尺が減っただけです。そんな中での、原点話。
コラボに割かれている尺そのものはそこまで長くはなく、大袈裟に騒ぐことではないのかもしれない。でも気になるのも本音です。
「今のいろはを形作った推しアニマル」というのは、こむぎからすれば心中穏やかではいられない面もあるはず。
実際、今月の「なかよし」版では、こむぎの嫉妬が描かれています。
※「こむぎは能天気だから嫉妬などしない」は否定されています。
そもそもこむぎは、いろはに置いて行かれることを悩んでいたキャラクターであり、主要な要素です。
このエピソードひとつで様々な側面(しかも本編テーマにも直結しそうな)を描ける大きなポイントを、尺が減ったコラボ回で消化するとは一体…?
邪推するなら、まずコラボのスケジュールが決まってから話の中身を検討したんでしょうから、下手したら「ゾウとの出会いがきっかけ」すら後付けの可能性があります。
ひろプリ出すには動物園がやりやすそう⇒推しアニマルがいるってことにするか。のような流れ。
さすがに被害妄想じみてますが、もうちょっと丁寧に扱うべきネタだったんじゃなかろうか。
そういったわけで、甚だ不可解な回でした。
比較で語るのはあまり上品ではないので詳細は割愛しますが、これまでの歴代コラボ回はそのシリーズの特徴をいかした上で本編にも協力していました。
期待していただけに、残念です。