Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

カトリオーナ&クリス×ハウゴー&ホイロップ

2007-02-06 00:10:43 | 音楽
「ケルト、バイキングの末裔の伝統音楽」と副題が付けられた『カトリオーナ&クリス×ハウゴー&ホイロップ』を武蔵野文化会館で聴く。
カトリオーナ・マッケイ(ハープ)&クリス・スタウト(フィドル):1996年に結成されハープの妖精とフィドル音楽の秘境、シェットランド諸島から現れたフィドルの達人とのデュオ、ハラール・ハウゴー(ヴァイオリン)&モーテン・アルフレイズ・ホイロップ(ギター):1998年に結成、優雅に蘇る北欧伝統音楽の最重要デュオとチラシに書かれている。

シェットランド諸島について調べてみると、イギリス・スコットランドとはいえ色濃く北欧的文化が残る地域だったのですね。
*Wikipedia シェットランド諸島

第一部はカトリオーナ&クリス、第二部はクハウゴー&ホイロップ、そして第三部は本人たちの言葉で「EXPERIMENT」、4人全員によるステージで構成されていた。
文化的影響が強いとはいえ、続けて聴いてみると当たり前だけれど、二者は全く違う音楽だった。
やはり、カトリオーナ&クリスは、そのリズムのノリも節回しもケルト音楽の香りを強く漂わせる。しかし、彼らの最後の曲はそれとも違い、ドーバーを越え、ピレネーも遥かに越えちゃったような音楽に聴こえ、興味深かった。また、カトリオーナのハープ・ソロはとてもピアニスティックだったので、こういうこともケルティック・ハープで可能なのかと驚く。
そしてハウゴー&ホイロップは哀愁漂い、メロディーの美しさが前面に出ているように感じた。ここではホイロップの歌も聴くことができる。
コンサート最後の曲はスコットランド民謡'Auld Lang Syne'。細かく微妙な節回しが付いていてよく知っている「蛍の光」とは全く違う。こういう風に歌われるのか!!と新鮮な驚きに満たされた。フィドルだとそういう微妙なことができていいなぁ。素敵だぁぁぁ~

カトリオーナ・マッケイ&クリス・スタウト ハウゴー&ホイロップ
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立春

2007-02-04 23:14:23 | 自然
今日は立春。風の強い寒い日だったけれど、ちょっと前までのぽかぽか陽気に誘われたのだろう、明るい黄色の菜の花が川の土手で花開いていた。
 

涼やかに水仙も咲く。
          
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鬼が出た

2007-02-03 23:05:43 | 
気付くと今日2月3日は「節分」明日は「立春」、ということで鬼の本をば・・・

月刊「たくさんのふしぎ」1987年2月号『鬼が出た』(大西広:文/梶山俊夫:絵)
   
左の裏表紙は天地を逆にするとあら、不思議!別の鬼の顔が現れる。
・・んじゃ、やってみようっと!(道外上下見之図)
     

この本は現在、福音館書店「たくさんのふしぎ傑作選」に入っています。
*「鬼が出た

この本に掲載されている古い鬼の図を見ていると、如何に鬼が人のそば近くにいて怖れられていたかを感じるとともに、その鬼の存在を人間は外的にだけでなく自分の内に持っていることを自覚していたのだなあ~、と感ずる。だって鬼を使った漢字っていっぱいあるもの、ぱっと思いつくだけで魂、魔法の魔、魅力の魅・・。
「おに」という日本語は、大むかしは「かくれているもの」という意味だったそうで、世の中何が怖いといって、目に見えないものが一番怖いというという説明には思わず「なるほど~!」
鬼の世界地図、なんてのもあって日本だけに限らず人と鬼との密接な関係に思いを馳せることもできる。

では、ついでに(といっちゃあ、何ですが・・・)「アフガニスタン」展で出会った彼の地の鬼、「魔衆」頭部(絵葉書)
            
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12タンゴ/ブエノスアイレスへの往復切符

2007-02-03 00:01:48 | 映画 さ行
             *公式サイト
2005年/ドイツ/86分
監督:アルネ・ビルケンストック
出演:ロベルト・トネット、マルセラ・マイオーラ、ジゼラ&ガスパル、アルフレッド・カルリーノ、他
音楽:ルイス・ボルダ、マリア・デ・ラ・フエンテ、リディア・ボルダ、ホセ・リベルテーラ、ホルヘ・ソブラール、ラス・ムニェカス、パブロ・マイネッティ、フリオ・パネ、ウンベルト・リドルフィ、エリサベート・リドルフィ、ディエゴ・スキッシ、オスカル・ジウンタ、フアン・クルース・デ・ウルキーサ、パブロ・ラ・ポルタ、他

ミュージック・ドク・フェス de デート、この日二本目は「12タンゴ/ブエノスアイレスへの往復切符」
客層が「愛しきベイルート」とは全く違っていたのが面白いな、と思ったけど。何となく、ダンスやってます!みたいな感じの方が目立ってた。

この作品もアルゼンチンの政情を色濃く描き出している。タンゴを、そのダンス・シーンを期待していくとそれは裏切られる。

タンゴという音楽、それがどれほどメッセージ性を持って人の心に強く訴えかけるものなのかを初めて知った。歌詞に思いを込めて、愛を歌うものもあれば、この国の不安定さ、貧しさを歌い、こういう状況に追い込んだ政府を批判するタンゴもあることを知る。それによって観客は背後にあるアルゼンチンの歴史を垣間見ることになる。移民を受け入れることによって成り立っていた国が、今はまたヨーロッパなど外国に移民を送り出す国になっている現実。銀行封鎖によって考えられないような事態に直面するアルゼンチンの国民。そういう困難な状況の中、全てを飲み込み、映し出してタンゴは流れる。
タンゴを演奏する奏者が素晴らしく、そしてタンゴを歌う女性歌手たちがまた魅力に溢れた歌を聴かせてくれる♪(その歌に驚き、次に解説を読んでその年齢に驚愕したのはマリア・デ・ラ・フエンテ!・・・何てったって92歳の現役タンゴ歌手だ)

*Wikipedia アルゼンチン
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愛しきベイルート/アラブの歌姫

2007-02-02 00:18:34 | 映画 あ行
              *公式サイト
2003年/オランダ/80分
監督:ジャック・ジャンセン
出演:ファイルーズ、他
音楽:ファイルーズ

アップリンクでの「第1回ミュージック・ドク・フェス」で「愛しきベイルート/アラブの歌姫」を観た。ミュ-ジック・ドク・フェスということだったので、観るより聴くという作品を想像していた。だからこれは50年以上レバノンで歌い続けているレバノン人の歌姫ファイルーズ(映画の中ではフェイルーズと聞こえる)の生涯と彼女の歌を映し出していると思って観始めたら全く違っていた。
彼女の歌については何の予備知識もなく、一曲目を聴いた時は妙なポップスみたいな歌が流れ、これは外したかな、とちらっと思ったのだが、それは杞憂に終わり二曲め以降ぐんぐん引き込まれた。

この作品で音楽は作品の一つの重要な要素ではあるけれど全てではない。というより、これはレバノンにおける政治ドキュメンタリーだった。内戦が長く続き、ベイルートは東ベイルートと西ベイルートに分裂、そしてようやく内戦が終結したという戦争の歴史を背景に、その激しい戦争の中でベイルートに留まり続け、歌い続けてきたファイルーズの歌によって心を支えてきた人々の話で構成されている。語る人々は、宗教も宗派も、政治も民族も様々であるが、それらの人々の彼女の歌に寄せる熱い思い、彼女の歌に希望をかける気持ちが画面を通して切々と伝わってくる。そして、ファイルーズの愛に満ちた歌は、弾痕の生々しく残り荒廃した町の中を流れていく。音楽の力、歌の力について、その持つ底知れない力について深く考えさせられる。

*Wikipedia レバノン
コメント (2)
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日向ぼっこ

2007-02-01 00:01:04 | 自然

暖かいので猫が揃って日向ぼっこしてました
お日さまが眩しいねぇ~

よくよく見ると、奥の方に陶器の犬と左手上げた招き猫が・・・
なんだか、ふふっと笑いたくなる不思議なお庭の光景でした。
コメント (6)
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