Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

鬼が出た

2007-02-03 23:05:43 | 
気付くと今日2月3日は「節分」明日は「立春」、ということで鬼の本をば・・・

月刊「たくさんのふしぎ」1987年2月号『鬼が出た』(大西広:文/梶山俊夫:絵)
   
左の裏表紙は天地を逆にするとあら、不思議!別の鬼の顔が現れる。
・・んじゃ、やってみようっと!(道外上下見之図)
     

この本は現在、福音館書店「たくさんのふしぎ傑作選」に入っています。
*「鬼が出た

この本に掲載されている古い鬼の図を見ていると、如何に鬼が人のそば近くにいて怖れられていたかを感じるとともに、その鬼の存在を人間は外的にだけでなく自分の内に持っていることを自覚していたのだなあ~、と感ずる。だって鬼を使った漢字っていっぱいあるもの、ぱっと思いつくだけで魂、魔法の魔、魅力の魅・・。
「おに」という日本語は、大むかしは「かくれているもの」という意味だったそうで、世の中何が怖いといって、目に見えないものが一番怖いというという説明には思わず「なるほど~!」
鬼の世界地図、なんてのもあって日本だけに限らず人と鬼との密接な関係に思いを馳せることもできる。

では、ついでに(といっちゃあ、何ですが・・・)「アフガニスタン」展で出会った彼の地の鬼、「魔衆」頭部(絵葉書)
            
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12タンゴ/ブエノスアイレスへの往復切符

2007-02-03 00:01:48 | 映画 さ行
             *公式サイト
2005年/ドイツ/86分
監督:アルネ・ビルケンストック
出演:ロベルト・トネット、マルセラ・マイオーラ、ジゼラ&ガスパル、アルフレッド・カルリーノ、他
音楽:ルイス・ボルダ、マリア・デ・ラ・フエンテ、リディア・ボルダ、ホセ・リベルテーラ、ホルヘ・ソブラール、ラス・ムニェカス、パブロ・マイネッティ、フリオ・パネ、ウンベルト・リドルフィ、エリサベート・リドルフィ、ディエゴ・スキッシ、オスカル・ジウンタ、フアン・クルース・デ・ウルキーサ、パブロ・ラ・ポルタ、他

ミュージック・ドク・フェス de デート、この日二本目は「12タンゴ/ブエノスアイレスへの往復切符」
客層が「愛しきベイルート」とは全く違っていたのが面白いな、と思ったけど。何となく、ダンスやってます!みたいな感じの方が目立ってた。

この作品もアルゼンチンの政情を色濃く描き出している。タンゴを、そのダンス・シーンを期待していくとそれは裏切られる。

タンゴという音楽、それがどれほどメッセージ性を持って人の心に強く訴えかけるものなのかを初めて知った。歌詞に思いを込めて、愛を歌うものもあれば、この国の不安定さ、貧しさを歌い、こういう状況に追い込んだ政府を批判するタンゴもあることを知る。それによって観客は背後にあるアルゼンチンの歴史を垣間見ることになる。移民を受け入れることによって成り立っていた国が、今はまたヨーロッパなど外国に移民を送り出す国になっている現実。銀行封鎖によって考えられないような事態に直面するアルゼンチンの国民。そういう困難な状況の中、全てを飲み込み、映し出してタンゴは流れる。
タンゴを演奏する奏者が素晴らしく、そしてタンゴを歌う女性歌手たちがまた魅力に溢れた歌を聴かせてくれる♪(その歌に驚き、次に解説を読んでその年齢に驚愕したのはマリア・デ・ラ・フエンテ!・・・何てったって92歳の現役タンゴ歌手だ)

*Wikipedia アルゼンチン
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