Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

グッバイ、レーニン!

2005-06-17 00:00:04 | 映画 か行
何となく、手を伸ばして先週TSUTAYAで借りたのが「グッバイ、レーニン!」ドイツ映画を見るなんて・・・久しぶり、というか、う~ん、この前って何時だっけ?という感じ・・・覚えてないよ!全編ドイツ語で溢れてるぅ・・・当たり前かあ。

2003年/ドイツ
監督:ウォルフガング・ベッカー

物語の始まりはベルリンの壁崩壊前のもう今は地図上に存在しない東ドイツである。アレックス(ダニエル・ブリュール)は、社会主義に執着する母:クリスティアーネ(カトリーン・ザース)と姉:アリアーネ(マリア・シモン)とともに暮らしていた。1978年、父が家族を残し西ドイツに亡命。1979年、母は優秀な社会主義者として表彰されるが、家族を取り巻く歴史は変わりつつあった。ある日、アレックスは反社会主義デモに参加して捕らえられ、それを偶然見かけた母は、ショックで心臓発作を起こし8ヶ月間眠り続ける。奇跡的に目を覚ました母親だがアレックスは次に心臓発作を起こしたら命の保証はないと医師に宣告される。しかしベルリンの壁は崩壊しドイツは劇的に変化する。このことを知ったら母の心臓は保つまい。そこでアレックスは母を自宅に引き取り姉と恋人:ララ(チュルパン・ハマートヴァ)を巻き込み、今はベルリンの壁崩壊以前の東ドイツなのだと母に信じ込ませるため涙ぐましく奮闘する

自分の存在のよりどころがなくなってしまう、という恐怖!そこに執着していればいるほど、その喪失感はより深いものであろう。それは国であったり、家族であったり・・・。
壁がなくなった、という事実を母親以外、観客を含めて知ってこの映画を見ているだけにアレックスの奮闘振りが、喜劇的に映り、それが余計に悲しみを深めているように感じる。アレックスの同僚がまた、いい味出している!
壁が壊される映像を何度TVで見たことだろう。でも、それは崩壊する壁という物理的な現象を伝えるに過ぎず、この映画で写し出されたその時の東ドイツの人々の現実は何も伝えてはいなかったんだと今更ながら、気付かされる。
コメント (4)
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