老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

‘あぶない’「自民党憲法改正草案」のおさらい

2016-02-06 15:23:35 | 憲法
このところ衆院予算委員会で安倍首相が「9条改憲」に踏み込んで発言する場面が目立っています。

「憲法学者の7割が自衛隊の存在に憲法違反の恐れがあると判断」「(だから改憲で)自衛隊に疑いを持っている状況をなくすべきだ」という、手前勝手なアベコベ論法には、さすがに「ならば『9割が違憲』とする安保法を撤回せよ」の反論が出ていますが、5日には、9条2項に自衛権を明記した「自民党憲法改正草案」について、安倍首相は「我が党の考え方だ。当然、私も総裁として同じ考え方だ」と答えています。

2012年4月に纏められた「自民党憲法改正草案」が発表されたとき、全体を覆う戦前回帰のトーンに批判が湧きあがり、一時は自民党も改憲論議を封印したかにみえました。しかし、安保法案強行採決後も支持率は下がらず、参院選に勝てそうだとの感触を持ったのか、ここに来て安倍総理は俄然強気に本音をぶち上げています。

ということで、第二次安倍政権発足当時に立ち返って、「自民党憲法改正草案」の問題点・その危なさについて、再度おさらいし、広く認識を共有したいと思います。

まずは2013年当時にも紹介したことのある、YouTubeの紹介から。

「あぶない憲法のはなし」-自民党憲法改憲草案を読む-(小森陽一氏解説)
http://www.youtube.com/watch?v=Qlteyva6ya4

約27分の作品の中に大事なことが分かりやすくコンパクトに纏められていて、これを見ると、当初から9条改憲だけでなく、非常事態条項など個人の権利の制限に対する並々ならぬ意欲が脈々と流れていて、現在安倍政権が、自民党の描く国の設計図=「自民党憲法改正草案」に沿った国家像を実現すべく、手続きの前後や正当性などお構いなしに、国会審議を進めているのが分かります。

そういう意味からも、自民党の荒っぽい国会運営について私たちはもっと敏感になるべきだし、来る参院選も、私たちの国の行方が掛かっているという視点で、真剣に考えていく必要があることを肝に銘じたいと思います。

なお、現憲法と自民党草案の対照表・自民党憲法改正草案(全文)は以下で見ることができます。
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf

「護憲+BBS」「憲法を考える」より
笹井明子
コメント (1)
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