イクメン部下に悩むアラフォー上司の苦悩(日経ビジネスONLINE)
「なんで私が“イクメン(部下)”のしわ寄せで、いつも残業しなきゃいけないんでしょう?!」
先週お会いした食品メーカーのアラフォー課長・エツコさん(41歳)は、突然声を荒らげた。
40代の中間管理職といえば、上と下の板ばさみに悩む時期。上司への報告に加え、部下の指導、そしてみずからの業務と、ただでさえ目が回るほど忙しい。
「それなのに」と、エツコさんは頭を抱える。
最近、“イクメン”志向が強い20~30代の男性(部下)が、「娘のオムツ替えなきゃ、なんで」「スーパーが閉まっちゃうんで」などの理由から、堂々と残業を断るとか。拙著『ただトモ夫婦のリアル』の取材でも、似た声をたくさん聞いた。
エツコさんは言う。「私が若いころは、仕事に全力投球で、結婚や出産どころじゃなかったのに」……。なぜそんな上司を置き去りに、とっとと帰れるのか分からない、と。
(中略)
すでにお話ししたとおり、20~30代は恋人や家族と「ただトモ」関係を築いてきた世代。
学生時代、学校では体罰が禁止され、部活では「イッキ飲み」など、先輩の絶対命令が敵視され、上下関係は築かれにくかった。会社でフラットな関係を望むのも、一つはそのためだろう。
(中略)
いわく、40代以上の上司は、自分の経験や事実などの“事柄”だけから、論理的に部下を指導しようと考えやすい。でもイマドキの部下は、それと同時に「自己承認」欲求、つまり「自分を認めてもらいたい」との気持ちを求める、とのこと。
たとえば、「いま現場でこういうことが起こっていて、心配なんです」と、部下が相談してきた場合。
多くの上司は、論理的に物事を判断して「ならば、こうしたら?」と助言するだろう。でも若い部下が望むのは、まず「そうか、(心配事があって)大変だね」といった情緒的な呼びかけと「判断・指示」のメリハリだ、と荻原さん。
そう、極めて“女性的”なのだ。
こう「イクメン」だの「ただトモ」だの、センスの欠片も感じられないジャーゴンをやたらと使いたがる人にはロクなのがいないように思うのですが、今回引用した分はいかがでしょうか。エツコさん(41歳)の嘆息を皮切りに、こちらもまた女性であるところの引用文の著者があれこれと20~30代の主として男性を論じているわけです。その結論はといえば「そう、極めて“女性的”なのだ」とか。そしてこの「女性的」であることに対してどことなく非難めいたニュアンスを感じなくもないのですが、果たしてどこまで当てはまっているのでしょう。
現代の20~30代が今のような「ただトモw」に育った理由として著者が挙げた理由の中には「学生時代、学校では体罰が禁止され~」というものがあります。これが日本ではなくもっと別の国の話であるならともかく、日本では戦前から一貫して体罰は禁止されているのですが、その辺まで考えられているのでしょうかね。一昔前の学校教育を懐かしむ人はしばしば日教組を敵視していたりもするものですけれど、あたかも体罰が解禁されていたかのように錯覚されている時代とは日教組が強かった時代でもあり、そういう時代背景の中で教員が公然と違反を繰り返していただけの話でしかありません。
まぁ著者の事実誤認はさておくにしても、どちらかと言えば今の若い世代の方が保守的な人が多いような気もします。政治的に見ても若年層は自民党支持傾向が強いですし、あるいは女性の社会/会社進出を巡っても若い女性ほど専業主婦志向が強くなっていることも伝えられているわけです。また統計的な裏付けはないのですが、若年層の声が強いネット世論でこそ体罰容認、強権的な支配を渇望する声は目立っていないでしょうか。この辺、自分だけは例外扱いしたがる連中が少なくないとしても、上意下達の力関係に肯定的な人はむしろ若い人の方に多い可能性も考えられると思います。
ともあれ、この引用文の著者が言うように今の20~30代が「女性的」というなら、これに憤怒の感情を投げかけているエツコさん(41歳)は「男性的」ということになりそうです。男女共同参画云々を考えたときに、一体どちらが目指すものに近いのでしょうか。別に二者択一にしなければならないものではないのかも知れませんが、やはり両者には相容れない部分も大きいわけです。ここで「女性的」とされているものとは対照的な働きを積み重ねることで女性でも管理職に出世したエツコさん(41歳)と、既存の男性原理からは外れて「女性的」と呼ばれる生き方をする20~30代、果たしてどちらが男女共同参画云々の理念に沿っているのでしょうね。 ←応援よろしくお願いします
それを男の立場から言えば当然批判されますから、「女性管理職」から言わせりゃ文句もつけにくかろうと。
この記事、「親日派の弁明」と同じ姑息さを感じるところが実に不快ですね。つうか正面切って文句付けられないんなら、インチキな代弁者なんぞ引っ張ってこないで大人しく黙ってろよと。
(建て前上ですが)社会をあげて少子化対策の推進や女性の社会進出に取り組んでいる現状なら、むしろこの管理職の女性の方が非難されるべきですが(笑)
冒頭に出てくる人と論者が女性ということでオブラートに包まれていますけれど、これが男性の発言であれば「どれだけ頭が古いんだ!」という感じですからね。
>ローリーさん
少子化もあり、社会の変化もある中で改められるべきは会社側の古い価値観の方のはずですよね。それなのに育児に積極的な男性に怒りの声が投げかけられるようではダメですよね。まぁ仕事の量を増やしておきながら残業するなと迫る会社側からすれば、矛盾した要求を突きつけるくらいは当たり前なのかも知れませんが。
あっちを見習え、は少ししかありませんでした。「愛のムチ」とかいう人が以外と少なかったです。
「しつけ」としての体罰を容認しがちな一方で、「(日本は)他所の国とは違う」という意識も強いですからね。実際のところ妻を殴るのは日本の文化みたいなことを言った政治家すらいるぐらいなのですが、かといってイスラム文化圏とは同じに見られたくない人も多いのでしょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101019-00000023-jij-pol
まあ、仕える側にしてみればルーチンワークの場合だと、3分いてくれればトップの名前の文書は出せますし、企画系ならきっちり方針と期限を決めてさえくれれば下が途中報告なんぞしながら複数案まとめれますので、その中から決断してくれればいいと思うんですけどね。
(まあ知事とか特別職は別にして)制度があるのに使ってるのが5人とか制度設計をした人間泣いてますよ…
まあ、この手の制度を本格的に動かしたい場合は、罰則(罰金じゃダメ、禁固か懲役刑)をつけるしかないんでしょうねぇ(ため息)
彼女たちがいらつきを感じるのは、自分が捨ててきた権利を何食わぬ顔でよりによって男性が行使していることでしょうね。
長期間にわたってポストを空にするというのならいざ知らず、勤務時間をずらすだけなら特に支障は生じないように思われるのですが、世論はそうは受け止めないものなのでしょうね。何かに連れ、他人が権利を行使することには否定的なご時世ですし……
>シトラスさん
その辺もまた負の平等意識といいますか、自分が負わされてきたものから他人が免れるのが許せない、みたいなところがありそうですね。男女共同参画の少なからぬ部分が、女性の方が男性化することで成り立っているのではと私も思うところがありますし、ここで挙げられた事例はその最悪のパターンなのかも知れません。
職場放棄とか世間知らずと非難を浴びせて「自分が正義」と悦に入っていますが、「あんたはどうしていたんだ」と返されても仕方がないですね。
「周囲が育休を取得しやすい環境になるのをいつまで待てばいいんだよ」ということと「県知事なりに考えているんだから黙って見ていなさい」と思いました。
「家族のことよりも24時間一年中市民のことを考えるべき」という意見をラジオで聞きましたがこれには呆れるばかりでした。
「24時間一年中市民のことを~」ってのはともすると殊勝なことに聞こえるのかも知れませんが、ただ没頭すればいいと言うものではないですからね。主張として必要なことをやるかどうかが大事であって、子供の送り迎えのためにちょっと勤務時間をずらすぐらい、本来ならどうと言うこともないはずなのですが。