心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

音楽と戯れる

2006-12-17 00:20:33 | Weblog
 先日、植木屋さんに庭のお手入れをしていただいて、その翌朝、散髪を済ませた庭木の枝先に数羽のシジュウガラが止まっているのに気づきました。白い胸にネクタイを締めたような黒いラインが特徴なのですが、敏捷なしぐさを見せながらチッチッっと鳴く姿がなんとも愛らしいのです。我が家にもいよいよ野鳥たちがやってくる季節を迎えました。
 ところで、週末を迎え仕事を終えると、意識的に仕事から遠ざかろうとする私がいます。いろいろ気がかりなことがないわけではないけれど、極力それから遠ざかろうとする私がいます。一人の身体の中に二人の私が鬩ぎあう、なんとも不可思議な現象なのですが、これも現実世界に対する私の小さな抵抗なのかもしれません。自らの存在感を確かめようとしているのかもしれません。
 今夜は久しぶりにMJQ(The Modern Jazz Quartet)のレコードを聴きながら更新作業を進めています。なぜ週末の夜に?実は明日の日曜日は滋賀県彦根市にお出かけなのです。大学時代の友人と琵琶湖河畔で美味しいお酒を呑もうと決めています。そんなわけで、今夜は学生時代に聞いたMJQのレコード「The European Concert」を探し出して聴いています。1960年代のスウェーデンでのライブ録音で、心地よい「のり」が気に入っています。
 ジャズといえば、忘年会のお店に向かう途中、中古レコード店に立ち寄って、珍しく「オスカー・ピーターソンの世界」とダラーブランドの「賛歌」を手にしました。いつもクラシックばかり聴いているようでも、実は思考が硬直化したとき、あるいは目の前に大きな壁が立ちふさがったとき、そんなときに脳味噌を揉み解すために、ジャズのレコードを持ち出すことがあります。ジャズピアノの渦のなかに身をおいて、無心でいる時間、これをわたしは大事にしています。座禅に近いものを感じながら、舶来の音の世界に身を投じます。
 中古レコード店では、他にジョージ・セル指揮とハイティンク指揮のチャイコフスキーの交響曲第5番のLP2枚もしっかりゲットしました。最近は、休日前夜ともなれば、分厚いスコア(楽譜)をめくりながら第五番を楽しむという贅沢な時間を過ごすこともあります。クラリネット、オーボエ、フルート、ファゴット、トランペット、トロンボーン、チューバ、ティンパニー、それにヴァイオリンが加わり、何重にも重なる旋律を追っていると、交響曲というとてつもない世界が現れます。音符という「記号」を用いて、チャイコフスキーが何を考え何を伝えようとしたのか。そんな好奇心が頭をもたげます。こんな調子で、週末の長い夜は、まだまだ続きます。
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