今年もあと1カ月、カレンダーをめくると12月です。そんな師走の昼下がり、窓辺には明るい日差しが差し込み部屋がぱあっと明るくなりました。庭では山茶花が満開です。私より背の高い皇帝ダリアもちらほら咲き始めました。
今週は、水彩画教室がお休みなので、先週の金曜日から今日まで珍しくのんびり過ごしています。週末「歩き遍路」に出かけますので、きょうはいつもより早くブログを更新しました。アンドレア・ボチェッリのCD(アリア)を聴きながら。
そんな穏やかなある日、近所に住む長女が両親の様子伺いに孫次男君のピアノレッスンの合間に立ち寄ってくれました。ここ数日、市内の小中学校でもコロナ感染者が出始めていて、母親としては心配が尽きません。それなのにシニア夫婦は、のんびりと山本能楽堂にお能を見に出かけます。長女も呆れておりました(笑)。
お能のお題目は「神・男・女・狂・鬼」でした。江戸時代は1日をかけて5種類の演目が上演され、神・男・女・狂・鬼と演じる順番が決まっていたそうです。「翁」から始まり、修羅もの、お昼になると鬘物、午後には雑物、そして夕闇迫るころには切能物といった具合です。
この日は、「養老」→「敦盛」→「井筒」→「玉鬘」→「土蜘蛛」の順番に、LED照明の演出による光の変化を感じながらお能のダイジェストを楽しみました。舞台の美しさ、着物の色彩の美しさ、さすがに照明デザイナー・藤本隆行さんです。なかでも最後の演目「土蜘蛛」は圧巻でした。蜘蛛の精霊が千筋の白糸を次々と投げかけます。いずれ全編を鑑賞したいと思います。(下の写真は多田富雄監修「あらすじで読む名作能50」の一節です)
そうこうするうちに「歩き遍路」もまぢかに迫ってきました。今回は涅槃の道場・香川県です。11カ月ぶりです。足腰も感覚も鈍っています。そんなわけで、ここ数日は朝のお散歩もいつもより距離を長くしています。歩く速度を測ります。
昨日は、以前作成しておいた行程表を再点検しました。遍路地図を頼りにおおよその距離と時間をチェック。何かアクシデントがあったときの経路変更も念入りに検証します。
そのあとは恒例のイメージトレーニングです。実際に歩いている方が道中をずっと動画に収めてアップしているYouTubeを確認します。そのひとつが「四国八十八箇所霊場歩き遍路の旅」です。第80番札所国分寺から第81番札所白峰寺、第81番札所白峰寺から第82番札所根香寺など、気になる箇所の動画を確認します。......きつそうな山中の坂道を上り詰めたところに現れるお寺の境内。見ているだけで歩いている気分になります(笑)。
これで準備万端です。明日明後日と講座運営でバタバタしたあと、金曜日早朝に出発します。行きは新幹線と特急を利用して「宇多津」に向かいます。そして3日後、高松から高速バスに乗って帰阪します。