心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

お気軽な土曜休日

2015-05-16 22:43:04 | Weblog

 今年こそは開花をと、連休中にスイレンを少し大きな器に植え替えました。すると家内曰く「ボウフラが湧いて困る」と。言われてみれば、そのとおり。さっそくネットで調べてみました。メダカを放つのが一番のようですが、「10円玉退治法」に目が止まりました。銅の成分がボウフラ駆除に効果があるのだそうです。試しに、ピカピカに磨いた10円玉を2個入れて様子をみることにしました。
 なんともお気軽な土曜休日ですが、きょうは職場のメールチェックを済ませると、大阪・梅田界隈にでかけました。まずは茶屋町。街のいたるところに「チャリウッド2015」というポスターが貼ってあります。覗いてみると、なんと段ボールで作った原寸大の、阪急電車の路面電車34形36号や、蒸気機関車D511162が展示されてありました。なかなかの圧巻でした。街ではスタンプラリーに興じる親子連れなどで賑わっていました。
 知り合いの方にご挨拶をすませて次に向かったのは、大阪駅構内のルクアイーレ9階にオープンしたばかりの蔦屋書店でした。1週間ほど前、仕事帰りに立ち寄ったときは客が多くて入場制限となり、店内に入ることができませんでした。そんな目にあうと再挑戦したくなるのは誰しも同じです。今回はすんなりとお店の中に入ることができました。
 でも、なにか落ち着きません。本屋さんというよりも、カフェや事務用品、電子機器販売等のお店が同居した図書館のようです。本の並べ方も、私にとっては探しにくい。ディスプレイに懲りすぎている感なきにしもあらずでした。でも、最近の若い方々にはそれが良いのでしょうね。おそらく。
 初老の私には不似合いな空間でした。店内を何度か往復したあと店を出て、次に向かったのは阪急古書のまちでした。梁山泊さんの1冊500円の廉価本コーナーで、ビジュアル版日本の古典に親しむ(5)「枕草子」(世界文化社)を見つけて帰りました。
 平安時代といえば、きょうの毎日新聞の記事「京都ものがたりの道」(彬子女王)は「オフィス街で平安探し」が見出しでした。なんと京都・御池通り沿いに在原業平邸址があって、ビルの一画に石碑がひっそりと立っているのだそうです。
 土佐日記には、土佐のお勤めが終わって帰京した業平が、荒れ放題になった我が家を目の当たりにして愕然としたことが記されていますが、ひょっとしたらこの場所だったんでしょうか。平安時代との距離感がぐんと近づいた気がいたします。

 休日前の夜の気楽さもあって、前置きが長くなってしまいました。ここで話題を変えます。実は、私は、大腸癌と前立腺癌の疑い有りと言われて2年が経過します。大騒ぎするほどでもないのですが、その後も微妙に数値が揺れ動くので、PET検査(陽電子放射断層撮影)なるものを受けました。
 薬剤を血管に投与して癌細胞だけに反応する様子をMRIで調べるのです。胃カメラが苦手な私にとっては、痛くも痒くもない検査ですが、投与する薬剤には2.2ミリシーベルトの放射能被ばくがあるのだそうです。健康には問題ないと言われましたが、検査直後には乳児や妊婦に近づかないでくださいと怖い注意書きがありました。
 薬剤点滴後、全身に行き渡るまでのおよそ1時間、長椅子に横たわって検査を待ちます。MRI検査は30分かかりました。その後、さらに30分ほど休憩したあと、再びMRI検査が20分。前後の待ち時間を併せて3時間半の検査でした。結果は1週間後のお楽しみです。
 ちょうど良い機会なので、今年は職場の定期検診は受けず、久しぶりに人間ドックを受けることにしました。それも、ふだん精緻な健康診断を受けようとしない家内を強引に誘い、PET検査を含めて受診することにしました。
 人間ドックの方は来週後半に予約していますが、今回は初めて脳ドックも受けます。PET検査と脳ドックは保険適用外ですから、二人分となるとけっこうなお値段になります。でも、65歳というひとつの区切り、夫婦にとっては来年迎える結婚40周年に向けたプレイベント、と考えると納得です。
 いずれにしても、なにやかやとケジメをつけていく年代になりました。

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