シュ・シャオメイは1949年、上海生まれのピアニストです。現在はフランスで暮らしており、国際的に活躍しています。「ゴルトベルク変奏曲」をはじめ、バッハの演奏では特に高い評価を得ています。私はまだ一度も彼女の生演奏を聴いたことはありませんが、前から気になるピアニストの一人でした。その理由は彼女についての次の三つの情報。
1)文化大革命で大変な苦労を強いられた
2)ゴルトベルクがすごい
3)本格的にプロとしてデビューしたのは40歳のとき!
なんだか、普通の「ピアニスト」のキャリアとはずい分違っているようではありませんか。それも大昔の人ではなくて、現代でもなお活躍中の、同時代人なんですから、この人、一体どんな人(ピアニスト)なんだろうと気になるじゃありませんか。
そこで手にしたのがこの本です。「永遠のピアノ~毛沢東の収容所からバッハの演奏家へ ある女性の壮絶な運命」。この本は2007年にフランスで出版されたシュ・シャオメイの自伝です。原著の方は2008年に「フランス語で書かれた最も優秀な音楽書籍に贈られる『グランプリ・デ・ミューズ』を受賞」するなど、高い評価を受けているそうです。
さっそく読んでみました。読みだすと止まりません。重い。暗い。がんばれー、と声をあげたくなる。まさに壮絶な運命。まるでドラマのようです。でもこれは実話なのです。読み終わったときには手に汗を握っていました。
文化大革命ではブルジョア文化としての西洋芸術は否定されました。そのような想像を絶する苦難のなかで、それでも、というか、だからこそなおさら、芸術に、ピアノに、生きる希望を見出したピアニスト。それがシュ・シャオメイさんです。
彼女はきっと何かを見つけたんだと思います。絶望の淵に沈んでしまったときに。ふと、音楽が聴こえたのではないでしょうか。それに導かれて、ただそれをもっともっと知りたくて、他の人にも知ってもらいたくて、今もなお、一生懸命努力を続けているのだと思います・・・。
音楽の力で人は強くなれるし、音楽に救われることもあるといつも思っていますが、この本を読んで益々そう思いました。
Bach Goldberg Variationen Zhu Xiao Mei piano
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2)ゴルトベルクがすごい
3)本格的にプロとしてデビューしたのは40歳のとき!
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文化大革命ではブルジョア文化としての西洋芸術は否定されました。そのような想像を絶する苦難のなかで、それでも、というか、だからこそなおさら、芸術に、ピアノに、生きる希望を見出したピアニスト。それがシュ・シャオメイさんです。
彼女はきっと何かを見つけたんだと思います。絶望の淵に沈んでしまったときに。ふと、音楽が聴こえたのではないでしょうか。それに導かれて、ただそれをもっともっと知りたくて、他の人にも知ってもらいたくて、今もなお、一生懸命努力を続けているのだと思います・・・。
音楽の力で人は強くなれるし、音楽に救われることもあるといつも思っていますが、この本を読んで益々そう思いました。
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