Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

全焼した歴史的海水浴場

2007-04-14 | 生活
偶然に通りかかった。交差店にかかる前に驚いた。地元の観光施設の目玉が全焼していた。そう言えば、あの聖金曜日から土曜日にかけての未明のサイレンはこれであったかと直ぐに気がついた。

午前二時半前の事と書いてある。恐らく通報の時点で既に火は回っていたのだろう。ドイツの各報道機関どころか、諸外国のプレスもこの大火を告げている。1736年に恐らく当時流行った塩の精製施設として建てられて、今回全焼したものは1847年に遡る。とは言っても、1992年にやはり放火で全長330メートル中80メートルを半焼して、なんと四百六十万オイロの投資 ― 今回の被害総額一千万オイロ ― で1997年に再開に漕ぎ着けたのは記憶に新しい。

その構造は、学名Prunus spinosaと呼ばれる植物の茨を二十五万本を束にして18メートルに及ぶ壁を拵えてある。毛細管現象によって、塩の凝縮と精製(カルシウム、マグネシウム、硫化カルシウム、鉄などが炭素化合物として分離される)を行うのだが、後には現在に至るまで海水浴の施設として保養に使われている。つまりこの下で憩いでいると、態々遠い海岸線まで行かなくとも、海岸で日差しをよけながら腰掛けているのと同じ効果が得られるのである。花粉症やアレルギーや気管支喘息に効果があり、公的保険で保養が出来る。

しかし、保険の破綻もあり最近は一般の保養への保険金の支出が制限されているゆえか利用者は少なくなって来ていたようだ。この施設自体は、少し塩を浴びる事を厭わなければ夏の期間は毎日買いものついでにその中を通るだけで無料で利用出来た。先日は、そのミネラルウォーターがまだ流されていなくて、全ては乾ききっていたものと思われる。

大変不思議なのは、前回から15年も経たないうちに保険が効いているとはいいながら同じ事を繰り返したことであり、平時は如何に好い加減に扱われている施設かを垣間見せている。

それにしても、全体が満遍なく焼けていると言われ、電球がシュートして火災になったとするには、その日時と言いあまりにも出来すぎている感じがするのだ。当夜は、早めに床に潜りサイレンに気がついたが騒ぎが余り近くではなかったので、外を確認する気も起きなかった。寝付いて、三時間ほどの最も深い眠りにいたと考えると、その気持ちも察せられる。しかし、流石にカジノの町だけあって、当日は閉まっていたかもしれないが多くの野次馬が出て賑わったそうである。そのうち何人もがユーチューブに投稿している。



参照:
YOUTUBE
YOUTUBE
swr
n-tv
faz
stuttgarterzeitung
focus
spiegel
コメント
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