Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

索引 2021年6月

2021-06-30 | Weblog-Index




準備万端整えての前奏曲 2021-06-30 | 雑感
感動は幕が上がる前から 2021-06-29 | 文化一般
24時間以内抗原検査予約 2021-06-28 | 生活
寛ぎの衣裳チェック 2021-06-27 | 文化一般
首尾よく拾ったこぼれ球 2021-06-26 | 文化一般
最早コロナは政治課題では 2021-06-25 | 生活
とことんまで付き合う 2021-06-24 | 文化一般
より素晴らしい国への音楽 2021-06-23 | 音
夏至の頭に響いた音楽 2021-06-22 | 暦
神のみぞ知る展開 2021-06-21 | 雑感
邪魔になる日本語字幕 2021-06-20 | 音
シイタケ味のフラムペ 2021-06-19 | 料理
華の女性を募集中 2021-06-18 | 雑感
夏が終わるころには 2021-06-17 | 生活
反「不寛容」という主題 2021-06-16 | 文学・思想
ロストジェネレーション 2021-06-15 | 文化一般
爪楊枝では駄目な話し 2021-06-14 | マスメディア批評
文化を底支えする武闘派 2021-06-13 | 料理
再出発のドレスデン 2021-06-12 | マスメディア批評
ミュンヘン新体制の船出 2021-06-11 | 文化一般
32Bit処理のHDオーディオ 2021-06-10 | テクニック
1928年創業パン屋の廃業 2021-06-09 | 生活
ミュンヘンで決起する覚悟 2021-06-08 | 文化一般
エミュレーターの使い方 2021-06-07 | テクニック
「社会を動かし乍」の嘘 2021-06-06 | 歴史・時事
最高到達点からその進展 2021-06-05 | テクニック
HiResデジタルコンサート 2021-06-04 | テクニック  
ペアー席が無くなって 2021-06-03 | 文化一般
夏を駆け抜く意気込み 2021-06-02 | 生活
弱者保護への自己犠牲 2021-06-01 | 歴史・時事
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準備万端整えての前奏曲

2021-06-30 | 雑感
劇場の入り口で陰性証明書を出した。若い学生風の女性が身分証明書と照らし合わせた。そして「でもこれ28日のですよね」と仰る。待ってましたとばかりに、「24時間以内でしょう。僕は、ほれ、きっちりと計ってやったんですよね」と。

これで分かるように、そういう人もそんなにいないということの様で、地元の人はそこまでしないかもしれない。そこがやはり遠方から出かける人とは準備万端が違うのだ。

15時のチェックインを14時にして貰って、先に定宿に向かったが、まだ一時間ほど時間があったので、小道の林の下に停めて、「トリスタン」の楽譜を見ていた。14時過ぎに部屋に入って、出るのは14時半になっていた。一時間ほど掛かるので、更にラッシュ時間で地下のガレージ入りが15時48分。夜間料金計算で18.50ユーロ。特にレジデンツガルテンに抜ける地下連絡道が無くなって仕舞ったままで、進入はマクシミリアンシュトラーセからしかなくなった。まさか二三年も其の侭工事中で変わっていないとは思わなかった。

通常の公演でも一時間前に入るのだから17時始まりには殆ど時間が無い。その上に慣れていないことばかりなので、夜食のダルマイヤー行きを先ずは断念して、休憩時間に試みることにした。上の様に陰性証明書さえあれば昨年のザルツブルクと変わらない訳で、比較的すんなりと入場可能となった。

先ずはプログラムなどを購入して、エスプレッソを飲んでいるうちに時間となったのだ。眼を通す時間も無いのはやはり今までとは大分違う。二時間前に開門で、早く入っていてもマスクで息苦しくなるだけなので、そうもいかない。精々テーブルを予約して、ゆっくりと食事でもということだろう。扇子使用は禁止だが、ドイツでは尾身流の食事作法は未だ流行していない。

結局、一幕が終って30分の休憩の間に雨降りに係らずダルマイヤーの店仕舞い前の本店まで急いで飛んで行って、いつものフィレのウエリントン風パイとトルテとボックスボイテルのジルファーナーを購入した。フィレが値上げしたのか13ユーロもしておやと思った。トルテも5ユーロづつで10ユーロ、フランケンのザウワーのダルマイヤーエディション2018年も11ユーロで三分以内に35ユーロほどのお買い上げである。夜食でこの価格ならばある程度食せるのだが、ワインは持って帰れて、トルテは朝食にもなるので、そして何よりも寄ってから一時間慣れない道を走って酔いつぶれてベットに入るよりは健康的で安全だ。折角キッチンのある宿も活かしたい。

お蔭で、翌朝もビールまで飲んだ割には気持ちよくワイン街道まで帰れた。流石に眠くはなったが、昼だからまだ何とかなった。夜中には到底帰れなかったと思う。少々の疲れではなかったからだ。やはり「トリスタン」の五時間の聴き洩らさないとする緊張は尋常ではない。



参照:
感動は幕が上がる前から 2021-06-29 | 文化一般
首尾よく拾ったこぼれ球 2021-06-26 | 文化一般
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感動は幕が上がる前から

2021-06-29 | 文化一般
月曜日17時06分の陰性証明書が出た。23時間54分前に陰性だから、開演時刻火曜日17時の最大24時間前にあてはまる。これで新制作「トリスタンとイゾルデ」への道は拓かれた。最早何も邪魔するものはない。こうなればなんとしてでも時刻通りにミュンヘンの劇場に出向くだけだ。

薬局が開いている検査センターは一人当たりの金を税金から取っているので、陰性であろうがなかろうがどちらでもよいのだろう。鼻の中ほどに、小鼻の上あたりに綿棒を突っ込んで、左右やっただけだ。こちらもイソジンならず歯磨きの後口中消毒剤で濯いで、更に塩水で鼻通しをしておいた。すっきりした感じで、この検査で陽性ならば自分自身はスパースレッダとしか思えない。その割には周りで陽性者が発生していない。

やはり面倒だが、そしてほとんど形式でしかないテストであるが、これによって多くの熱心な聴衆が集う事が可能になって、それだけでも新聞は書くだろう。「感動は幕が上がる前から予約されていた。」と。

前音楽監督キリル・ペトレンコ最後の初日であり、前回初日に出かけた「死の街」から一年半ぶりの登場だ。その間のコロナ禍のこと、そして再会を考えるとそれだけで感動ものである。一体皆がどのように迎えるのか?

半数の人は抽選に外れてから様々に苦労をして券を入手して、そして接種していないような人はテストまで受けて出かけるのである。更に長い時間息苦しいマスクをしてまで集うのである。メルケル首相がコロナ禍は先の大戦以来の危機と言ったが、まさしく今ここでの初日は戦後の再開公演などに匹敵するだろう。

初日はプレスだけでも玄人が多い。歌手にとっては初日で評価が決まる。特にタイトルロールデビューとなるととても重要だ。

「トリスタン」三幕を続けてベーム指揮のバイロイト実況録音で聴いた。驚くのは嘗て聴いていたLPとはYouTubeでありながら格段に明晰になっていた。それによって分かるのは、ベーム指揮の明晰さはペトレンコのそれに匹敵する様な革新的なことだったということである。そもそも「トリスタン」はバイロイトの劇場の為に作曲されたものでは無いので、必ずしも蓋がされている奈落では音量を上げればそれなりに不明瞭さに結び付く筈だ。しかしここではニルソンだけでなくヴィントガッセンが素晴らしい歌を展開している。通常は落として歌っていても通る劇場で大声を張り上げている。

ベームの指揮は二幕に比べるとやや単調になっているのもそのダイナミックスの作り方に依るのだろう。それにしても長いトリスタンのモノローグがあれだけ歌われているのは驚きだ。しかしこれを聴けば確かにイゾルテの歌も一幕二幕で中々大変だが、あとは三幕を少し歌うだけである。その点トリスタンは矢張り大変である。



参照:
24時間以内抗原検査予約 2021-06-28 | 生活
とても腰が低い歌姫 2019-11-19 | 女
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24時間以内抗原検査予約

2021-06-28 | 生活
火曜日のミュンヘン行の準備を進めている。金曜日にも再び出かけるので宿の事とか考えているうちに火曜日の行程が結構タイトなことが分かった。テストに遅刻したら全てが流れてしまう可能性があるので、ワイン街道で済ましてから出かけるようにした。

先ず地元でのテスト状況を調べて、月曜日の17時以降の可能性を推し進める。19時まで開いている近所の薬局で朝一番で予約できればそれでよし、不可の場合はと考えて、火曜日一番の9時にいつものスーパーの近くのドラッグストアーにも入れておいた。ミュンヘンもドラッグストアーもキャンセルは月曜日に証明書を貰ってからでもいい。これで、火曜日の9時過ぎに出発すれば、ホテルに寄り道チェックインしても15時過ぎには劇場に着く。

開演時刻から24時間以内というのは特に長い楽劇で17時に始まる場合などは出かける前にやっても全く問題が無いことが分かった。23日も18時始まりなので、22日18時過ぎにはテスト可能となる。28日は20時始まりなので、これは当日になるが、出発時刻に余裕があるので問題ない。

さて、カラヤン指揮の失望から立て直しに、寄り道したがカール・ベーム指揮1967年の「トリスタン」二幕を聴く。最初のアタックからしてベームの響きでとても充実している。

モーツァルトの眼鏡を通してのヴァークナー指揮と呼ばれたが、どちらかというと練習譜をピアノで弾いているような其の侭の音で、特にブーレーズと比較するとまさにそのもの協和不協和が響くようになっている。その緊迫感からアーティキュレーション上の緊張感へと運ぶその様が如何にも法学博士風で賢そうなのだ。全体の劇もその緊張と緩和で作って行く。ニルソンの雄叫びの凄いこと、そして大阪ではよれよれしていたヴィントカッセンもベームにしごかれている。如何にブーレーズがそこまで仕込むだけの力が無かったが分かる。N響を振るだけで大変だったのだろう。歌手の歌が月と鼈なので矢張り驚かされる。

燃料は月曜日に満タンにしておくべきだろう。アイスボックスに水曜日の朝食までを考えておきたい。火曜日も上演後にも一つだが、翌日帰宅を考えれば宿に戻って、食器等を使った方がお得である。やはりダルマイヤーのお惣菜とワインで済ますか。



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寛ぎの衣裳チェック 2021-06-27 | 文化一般
遠くになりにけり 2019-06-01 | マスメディア批評
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寛ぎの衣裳チェック

2021-06-27 | 文化一般
久しぶりに衣裳をチェックした。ミュンヘンの新制作「トリスタンとイゾルデ」のゲネラルプローベの情報が伝わる。誰もいない土地とおかしなホテルが舞台のようだ。写真も数枚しかない。「サロメ」でも好評で、個人的にもオペラ美術賞に推挙した女性の衣裳などが垣間見える。兎に角色合いが冴えるので ― インテリアも不思議なホテルも茶色っぽいらしい ―、楽しみにしている。

演出家のヴァリコフスキーの新制作では「影の無い女」もあったが、そこでは舞台をダヴォースの「魔の山」のイメージに重ね合わせたのだが、美術的にはもう一つで無かったかと思う。今回はさてどうだろう。

初日の火曜日は前日の暑い日に続いて夕立勝ちになるようだ。ミュンヘンのこの時期のオペルンフェストシュピーレの情景かも知れない。薄い寒色のシャツにしておこう。初日とは言ってもマスクもせねばならず、寛ぎの装いが最も大切である。

予約してあるホテルに先によれば寄りたいと思うが、抗原検査の予約も15時10分に入れているので、ホテルを14時に出ないと危ない。ワイン街道を9時に出発で何とかなるか。

先日の大阪でのバイロイト音楽祭を聴いたので、今度は本番の1967年のベーム指揮の録音を聴こうと思った。すると1952年の録音というのがあった。昨年初めて放送されたカラヤン指揮の実況録音だ。歌手もヴァルナイやメードルでもう一つ古い陣容だ。これはと思って聴くと、カラヤン指揮があまりダイナミックスなどを丁寧に付けずに、歌手に寄り添うような指揮をしている。特に語りとなると殆どレティタィーボのような趣で、当時はそのように地方劇場でも演奏されていたのだろうと思った。

54歳でヴィ―ンやスカラ座で振っていた頃で、これからという時だった。既にレッグの下で録音を始めていたがそのようなシャープな指揮はここにはない。一幕を聴いた限りでは、なるほど才気にも溢れていてドラマを上手に描いているとは思うが、どちらかというととても保守的で、そこには丁度バイロイトデビューしたころのキリル・ペトレンコンの天才性は微塵もない。時代が違うと言ってしまえばそれで終わりなのだが、本人が番組内のインタヴューで語っている様にウルムから自転車で通ったトスカニーニが一つ手本だったことは間違いない。

アンチカラヤンでもないので可成りの数の録音などが手元にある。そしてオペラ指揮者としては超一流だったことは否めないが、またしても、その膨大な資料がお勉強に使えないのでがっくかりする。確かに音を聴いているだけでドラマが進んでその雰囲気がとても分かり易い。何気なしに劇場に来た人がその舞台と共に大満足する音楽をしている。

一方、キリル・ペトレンコのオペラ指揮はあまりにも音楽的、演劇的に詰め過ぎていて、その物語が流暢に流れるというものでは無いので決してオペラ的ではない。さして言えば音楽劇場的で全く保守的な劇場指揮者ではない。



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首尾よく拾ったこぼれ球 2021-06-26 | 文化一般
最早コロナは政治課題では 2021-06-25 | 生活

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首尾よく拾ったこぼれ球

2021-06-26 | 文化一般
朝十時からのミュンヘンの劇場の追加入場券発売に備えた。前夜も早めに床に就いて睡眠をとった。嘗ての様に早く並んでとかそうした努力賞の物言いでは無くて、直前に並んでいればIP番号ごとにランダムで待ち番号が貰えるからだ。だから出来るだけIPの数が多い方がいい。

結局自分自身では3IPsから4700番台が最高で、要するにこぼれ球を狙うしかなかった。二時間後には空っぽであったが、それでも四時間後ぐらいには初日の三等席が出た。本当は4日を狙って宿まで用意していたのだが、初日で文句を言う者はいまい。些か高価272ユーロでも三等なのが痛いが、それでも半数しか入らない初日で、王の座の横辺りに陣取る。視界的には柱を後ろにして全く問題が無いとしても、通常は音響的に若干引けを取る席であるが、現在は奈落を前に出してあり、通常とは違っているので悪くないかもしれない。何よりも最前列でないと指揮者も見難くなっているので満足である。抽選で当っていてもこれより良かったとは言えない。

こぼれ球を拾った経験は初めてなのだが、概ねの予想はついていて、それ程の苦労ではなかった。やはり他の人からの情報などがとても役に立つ。大所高所から見渡せる力となによりも意志の力であろうか。そのそもランダムで出るのだから本当に公平なのだが、やはりそこからで変わるということだろう。

早速検査の予約を入れて、念の為に宿も取っておいた。丁度2日から4日まで入れていた宿が開いていて ― 平時なら空いていることなど有り得ない、明日まで考えて金曜日からの分をキャンセルする。火曜日に出かけて水曜日に帰宅、金曜日に再度出かけて、さてアルゴイで一泊しようかどうか。

その後は23日なので、その日のテスト予約も入れておいた。その後は28日にテスト予約から再び同常連宿に宿泊だ。テストは上演開始から24時間時間以内に陰性にならないといけないので、開始時刻の差で二日間使えることにもなる。それでも都合抗原検査を四回分予約した。それで全て終わってくれれば嬉しい。

そう言えば7月3日土曜日のバーデンバーデンの券も買ってあるので、旅先から直接そちらに向かってもいいかと思う。つまり宿泊先はガルミッシュパルテンキルヘンとバーデンバーデンの中間で、出来ればその途上でテストを済ましてしまうと安全かも知れない。

週末には火曜日への準備を整えたい。先ずは血圧を下げて冷静に行きたいところだ。記載されている入り口はターゲスカッセのある広場で、テストセンターから其の侭入れるような塩梅だ。



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とことんまで付き合う 2021-06-24 | 文化一般
文化を底支えする武闘派 2021-06-13 | 料理
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最早コロナは政治課題では

2021-06-25 | 生活
夜中の雨量は多かった。翌朝も道路が冠水しているところもあった。珍しい気象配置だったと思う。お蔭で車の横を水で洗えた。

メルケル首相の演説では最早コロナは政治の主要課題ではないとあった。コロナ禍の終焉が近い。秋にはデルタ変異株で遅かれ早かれ再び上昇へと移行するとされているが、接種が進んでいればもう二度とロックダウンとはならないというのが専門家の見解である。

デルタ変異株の比率が上がる一方新陽性者数も死傷者数も落ちる一方で下げ止まるの感は殆どの地域でない。比率が上がるのも全体の感染者数が下がれば比率が上がるともされている。

ミュンヘンの歌劇場での増員が決まった裏側でバイロイト祝祭劇場での増員が決まっていた。900人へと200人から急拡大されていて、その根拠は明らかにされていない。バイロイトで半数近く収容できるなら他の近代的な空調の効いたホールでは一杯に出来る。当然のことながらミュンヘンと同じようにテストなどがされるが、とても危険な判断である。

さて、ブーレーズ指揮の「トリスタン」三幕を流した。ミュンヘンの新制作でタイトルロールを歌うヨーナス・カウフマンがその三幕の問題について語っていたので余計に興味深かった。やはり、そこはまともに歌われていないという意味は分かった。だから今回は初めて楽譜通りに歌うと話していた。又省略も今度は全く無しで演奏されるというのである。

歌に関しては明らかに演奏実践の積み重ねで独自の歌唱がなされるようになっているようだ。大阪で歌っていたヴィントガッセンも戦後を代表するバイロイトの歌手であるが、とてもいい加減さが気になる歌唱を通している。引っ越し興業なのでブーレーズがなぜか振っているのだが、本番はカール・ベーム指揮で実況録音が出ていて歴史的代表的録音とされているものである。

個人的にはこの録音でブラヴォーを叫んでいるのはどこか知っているような声にも思えて、この公演の夜や前後を思い出す。

歌手に気の毒なのはN響が手慣れた座付楽団でもないので歌手を支えるような演奏が全く出来ていないことで、これが出来る交響楽団はドイツでも少ないだろうから仕方ないのかもしれない。しかしみすぼらしいのはイングリッシュホルンのソロやその他木管や管楽器類で当時のN響の団員にはまだまだ軍楽隊出身者がいたのではないかと思うぐらいだ。流石現在のN響とは違うだろう。

要するにブーレーズが如何に頑張っても少々には改善できないことばかりで、それでも最後までしっかりと振っているのはそれはそれで指揮者としての実力を感じさせる。



参照:
とことんまで付き合う 2021-06-24 | 文化一般
夏至の頭に響いた音楽 2021-06-22 | 暦
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とことんまで付き合う

2021-06-24 | 文化一般
「トリスタンとイゾルデ」二幕を流した。一幕に続いて大阪のフェスティヴァルでのバイロイト音楽祭引っ越し公演からの録画である。

二幕は先ずはヴィントガッセンが不安定で良くない。バイロイトにベーム指揮で出ていた52歳でまだ若いのだが、こんなものなのか?

そして管弦楽がとても大味になっている。ブーレーズの指揮は相変わらずだが細かなところはもうお構いなしで進んでいく。弦は少し特徴があって、在任期間からすると坂本、海野なのだが、なんとなく端折るところが海野の奏法にも感じるが、事実はどうなのか?

客演指揮者は、カイルベルトやマタチッチの頃で、ドイツ音楽の肝を掴もうとしていた頃なのか。
Tristan und Isolde: Act 2; LIVE in Osaka (1967) [STEREO] Windgassen, Nilsson, Hotter, Boulez


ミュンヘンの新陽性者が一日130人で一週間指数が8.9と更に下がった。まだ下がるだろう。独全州でも7.2なので下がる傾向は変わらない。デルタ変異株比率が一週間で倍増しているが、全体数が下がっているので影響は限定的とされている。英国との相違はインド人街などが無いのでデルタ株が培養される場所が無いとする専門家の見解である。だから直ぐには大きな影響は出ない。更に夏休みとなるので英国より有利とされる。

そこで漸くミュンヘンの劇場の増員が認められた。オペルンフェストシュピールに新たに一万三千券が発売される。市松模様状の座席配置になるだけなのでそれでも半数の入場者数である。特にペアー席を出していない大劇場では半数以上になることは無い。

それでも多くの人が特に熱心な人にとっては前音楽監督指揮のオペラの生に触れられる最後の機会になる。だからなんとしてでも出かけたいという人たちにとっては最後のチャンスとなる。個人的に希望の日程通りの券が獲得できるかどうかは分からないが、素直に喜びたい。

その条件として管轄のミュンヘン市からはテスト若しくは証明書の提出が義務付けられた。熱心な人にとっては、マスク着用と共にそれほど大きな障害にならないと思われる。ここまで来れば伸るか反るかである。とことんまで付き合うしかないであろう。

兎に角、このバッハラー支配人の体制をも支えてきた常連さんが席を得る機会が得たことだけでもそれ以上に喜ばしいことは無いと思う。

前日に支配人の期待がdpa通信で打たれたこと、また月曜日の電話での応対の又ネットでの作業の進展を見て準備万端整っていたことは分かっていたが、最終的には当局の判断だったので、決定とはなっていなかったのだ。



参照:
夏至の頭に響いた音楽 2021-06-22 | 暦
必要な基本戦略微修正 2021-05-28 | 生活
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より素晴らしい国への音楽

2021-06-23 | 
キリル・ペトレンコで音楽教育フィルムを作った。形態として若者に冬に演奏されたクルト・ヴァイルの交響曲一番の周辺に関して、リモートで質問や対話して行くというものだ。最初の不況和音から、そしてその意味、その管弦楽法などを説明して行く。
»Close-up«: Klassische Werke neu erzählt


他のベルリナーフィルハーモニカーにも話させて内容を肉付けしていく。バーンスタインやバーのピアニスト経験の話などで創作への位置付け。「フィルハーモニカーはクラシックを演奏するのだが、ヴァイルは必ずしもそれを体現するものでは無い。そして初めて分かった。」指揮者の仕事について語る。

「自分自身も曲の内容が明確でない時は、管弦楽団の発想からその助けとして来ることもある。」

その基礎になっているのは総譜であって、「僕にとっては新旧訳聖書で、毎日違うお祈りをする。」。指揮者が「取っ掛かり求める全てがそこにある。そして音楽にどのように当たるかと言えば、先ずは音楽が何かを語りかけてくるか、そして自分にでも何も起こらないこともあるのだが、そして初めて時間を掛けてみる。」。

第一次世界大戦の後の軍事放棄の時のその時の気持ちが表れていると。戦争と平和。

歴史家が創作されたその歴史的な背景はどのように重要かを訊ねる。社会的な背景がとても重要だととリハーサル風景。1920年代と現在を比較できるかどうかと訊ねると、歴史家は「比較は何時も出来るのだが、その状況が全く異なる」と説明する。そして若者たちがこのコロナ禍のそれを語る。まさに歴史化が始まっている。

フィルハーモニカーにも慣れない曲であり試し試しやってみることで分かってくるとホルンのドールがペトレンコに語る。子守歌の様に。

ヴァイルとブレヒトとの関係が語られて、当時からのベルリンのインターナショナル性と自由が語られる。ベルリン交響曲。

黄金の20年代について、アメリカ国歌が大きくデフォルメされている事、そしてアンダンテレギュリオーソへと。更に素晴らしい世界へと。十二分の八拍子の子守唄のチェロ。

演奏会では全て許される。良いと思えば最後に拍手、ブラヴォー、足踏み!。望まれる事。

ヴァイルから先生のブゾーニへ。ブゾーニの古典的な教育を受け、ユートピアへの音楽的アイデア。

拒絶されたが、評価されたところは古典的な技法的な面。同時にペトレンコが音楽の創造に関してその映像的な発想の感覚について質問する。

腹具合について。軍楽から勝利の音楽へ。



参照:
ヴァレンタインに向けて 2021-02-13 | 暦
ロストジェネレーション 2021-06-15 | 文化一般
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夏至の頭に響いた音楽

2021-06-22 | 
夏至の日は未明から活動した。用事があったのとやはり太陽の引力か。先ずは日本の銀行に電話をした。午前中に電話をした。先週は電話の掛け方が間違っていたようで、午後は休業かと思ったので午前中に掛けたのだ。

それから一っ走りして戻ってきた。起床後時間も経っていて、気温は下がっているのだが、それでも陽射しにやられた。年寄り夫婦が歩いて来ていて、二人ともノルディックウォーキングのような二本のストックを持っているのだが、その足音からしてアザラシの様で見て確認するまで想像できなかった。あのストックは転ばぬ先の杖だと思った。

「トリスタンとイゾルテ」のお勉強を始めた。五年前に一度やった筈なのだがこちらの読みが全く異なっている。五年前にはサイモン・ラトル指揮のベルリナーフィルハーモニカーでの批評もしていてそれを読み返すと問題点は分かっていたようだ ― 幸運にもBRにもその時の音の断片が残っていて聴ける。しかし、今はどういう風に演奏されるべきなのかが分かるのだ。

だから、今回ピエール・ブーレーズ指揮NHK交響楽団の演奏をお勉強資料に選んだ。そして一幕を聴いた。想定通りの指揮だった。ブーレーズ指揮はリズム正しく早めのテムポでどんどんと進む。演奏のN響にもこの指揮者にもドイツ音楽のアウフタクトは求められないが、それが上手に機能して、なるほどそれ以上の座付管弦楽団の合奏は到底期待できないとしても破綻していない。楽劇は指揮者さえよければ何とかなるのだなと改めて思う。これだけで充分である。

ブーレーズ指揮は「パルジファル」しか聴いていないのだが、そしてこの「トリスタン」も他では振っていないということで、この録音の価値は高い。但しキリル・ペトレンコが振ってしまうとたちまち意味を失ってしまうだろう。

この「トリスタン」で「マイスタージンガー」との繋がりも沢山聴き取れる。これが今回キリル・ペトレンコ指揮で演奏されるときにはその楽想の隅々までが有機的な意味を持って来ると思われる。まさしくブーレーズが全く以って関心が無いようにサクサクと進めていたそこが明晰に示される筈だ。

先ほど発売されらマーラーの第七交響曲の終楽章も「マイスタージンガー」のパロディーの様にもなっているのだが、メディアの発売も含めてコロナ禍が無かったら更に多くの人が身体で全ての意味を感じられた筈だ。

ミュンヘンの新陽性者指数は145人で9.8と一桁台になった。此の侭半減してくれれば、最早空調の効いた大劇場で四分の一の入場などと馬鹿げたことは無い。千人入場しても0.05人とかの確率で陽性者がいるとして考慮する方がおかしい。更にドイツ国内の指数はそれより低い。一体、外国からの訪問者は何割いるのだろう?



参照:
声楽付き楽劇「トリスタン」 2016-03-22 | 音
真夏のポストモダンの夢 2005-06-25 | 暦
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神のみぞ知る展開

2021-06-21 | 雑感
日曜日は朝のベットから眼が直ぐに冷めた。ミュンヘンのオペラ劇場で動きがあったからだが、ある程度想定内の日程だった。その結果は事後でしか決定的なことは語れない。想定通りに動くか。

新制作「トリスタンとイゾルデ」の練習が舞台へと移っていて、そのフィナーレの一部などがタイトルロールのカウフマンのSNSで明らかにされていた。そして愈々入場者数増員がなるかとなった。

その背後にはバイエルン州が金曜日にはカタストロフ宣言を休止して、更なる緩和を発表したからである。これは計画されていたことなのだが、予想よりも新陽性者数の低下が早く週明けには一桁台になろうとしている。つまり一週間の新陽性者の十万人中の数で10人という事は千人寄っても0.1人しか陽性者はいない。大きな劇場でそこから感染が広がる確率はとても低い。一桁という事は0.08人とかになる。

一方でマスクをしていようが少々距離を空けていようが麻疹の如くデルタ変異種の感染力が強くても、一人もいなければ感染のしようがない。バイエルン州ではデルタ率2%が数倍になったともあるが、ミュンヘン市の実効再生産数は0.85であって安定している。少なくとも現状ではデルタの影響を云々する程の数値は出ていない。

またミュンヘンの接種率は完全に終了した者が32%程度で、それほど悪くはない。因みに英国が指数の最低値を記したのが丁度同程度の接種率だった時点での指数16だった。それ以降拡大し続けた。接種一本目を済ませて重病者を抑える為に数を稼ぐ必要があったので二本目の接種が後回しになる傾向があった。ジョンソン首相が全て慌ててやらなければいけなかったバタバタ感が全て裏目に出ている。先先を読んだイスラエルとの大きな違いである。

夏以降にはドイツに於いてもデルタ変異株が圧倒しているだろうという予測がなされている。その時点で感染がどれほど抑えられているかが命運を決するとされている。つまり接種が多く済んで集団免疫が確立されているかどうかでもある。それどころか7月初めには英国が増加傾向へと転じたターニングポイントに入るとする恐れを感じている専門家もいる。今は天候の助けも借りて、如何に下げ進めるかに掛かっていて、まさしく神のみぞ知るだろうか。

その谷が深ければ深い程、次の山を避けることになる。独全州で指数8.8で、上手くいくと7の日本と直に逆転する。恐らくそのような状況になってこそ初めて夏の期間を越えて比較的落ち着いた秋を迎える事が出来るとされている。

充分下げる事と同時にシュパーン健康相は、今後はPCR検査の全件分析でデルタ変異株を潰していくという見解を示した。更にデュセルドルフのパイロットプロジェクトではデルタ変異株患者は全てが異国で感染したとして、市中での感染ではないと結論づけた。同時に既に入っているのだから国境を閉じたりする必要もないとした。



参照:
ペアー席が無くなって 2021-06-03 | 文化一般
夏が終わるころには 2021-06-17 | 生活
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邪魔になる日本語字幕

2021-06-20 | 
NHKが放送した「死の街」を観た。都合二回通した。理由は最初映像「高」質しか流せなく、二回目にHD画質となった。音質はそれとは関係ない筈だが最初悪く感じた。最近はハイレゾで聴き慣れていて、少しでも圧縮されていると物足りない。それもオンデマンドだからデジタルTV放送とはまた異なる。いづれにしてもAACで以前のデジタルコンサートホールと同等のようだ。それならば三日間で220円するオンデマンドでも320kbsぐらい出ていそうなので変わりない。

来月になるとメディアディスクが発売されるのだから、放送を録画すれば必要なくなるような高品質でないことは明らかだ。気が付いたのは日本語字幕が邪魔になって、いちいち頭の中で同時通訳して行かないと、言葉が追い難くなったことで、無視するのには慣れが必要だ。やはり出すなら原語で一番テクストが聴き取りやすくなる。

全体の印象からするとやはり流出していたGPの映像とも大分違う。カメラアングルが違い、結構指揮振りが映っていた。場面を観ていると記憶に薄い場面や細かな動きが見え難かった場面もあって良かったが、全体的な劇場感はそんなに簡単には感じられない。そもそも何時間もモニターを見つめている根気が無い。

音響も映像も最終的には高品質で再生しないと判断は下せないが、先日のマーラーの交響曲七番と並んで、二人の歌手の歌と演技の素晴らしさだけでなくて、キリル・ペトレンコの指揮の冴えわたりと座付楽団の素晴らしさも堪能できる。

歌声が天井桟敷に当たって跳ね返ってくる音の印象は、ライヴなので観客を通してでそれほど戻り感が無い筈だ。長めに薄く人工のエコーを入れているのかもしれない。距離感、時差感はそれらしいのだが、あまりにも綺麗に跳ね返っているのが疑わしい。

この映像は2019年12月1日並びに6日に収録されているが、11月18日の初日がラディオ生中継された。その放送は現場にいたので未だに通して聴いていない。理由は生の音と比較すると印象が悪いからだ。しかし今回音質は悪いながらも映像を観れたことで良かった。ブルーレイをじっくり観てから初日の留守録も改めて聴けると思う。

ミュンヘンの新制作「トリスタン」は日曜日に紹介の催し物がある。順調に進んでいるようで舞台稽古も始まっているようだ。来週にはGPだろう。早速楽譜も落とした。前回は2016年復活祭で、既に五年が経っている。だから楽譜も違うのを落とした。

以前は聴いていない音源としては、ブーレーズ指揮NHK交響楽団が一番参考になるのではないかと思う。



参照:
声楽付き楽劇「トリスタン」 2016-03-22 | 音
誘う夏の夜の音楽 2021-05-30 | 音
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シイタケ味のフラムペ

2021-06-19 | 料理
バーデンバーデンの祝祭劇場が徐々に動き出した。7月初めにはまだ500人制限が付いているがそれでも250人から倍増になった。その一週間後には800人になる。その間にネゼセガン指揮のベートーヴェン交響曲ツィクルスが演奏される。元々はメトの楽団が歌手を連れて来てヴァークナーとかをコンサートで演奏する予定だった。バイロイトで予定されたネルソンズ指揮のものと双璧だったろうか。

しかしコロナで全てはキャンセルとなって、欧州室内合奏団が演奏する。第九の歌手も大物ではないのでどうしても話題性は下がる。しかし実現するジョイス・ディドナートが歌う「冬の旅」は、録音もされているようだが、「ティテュスの寛容」の上演の後でブレンナーホテルのバーで始まったプロジェクトだったようで、一年後に合わせるだけにディドナートがバーデンバーデンにやって来て、カンザスで初演となったようだ。

勿論その券を15ユーロで購入しておいたのだが、ミュンヘンに滞在していると行けそうにもない。何よりもテストの前提が無くならなければ馬鹿らしい。行けなくて、完売していれば電話して当日売りに寄付する心算である。500席の一席は大きい。

デルタ変異株は既に三倍の6%へと拡大していて、秋には置き換わるだろうと予想されている。問題は接種が進んでいて感染を広げないことで、デルタが見つかれば虱潰しにする必要がある。現在のところ新陽性者の減少は止まっておらず、ドイツ全域で一桁台9.3になった。もう一息で日本の8、韓国7、台湾5に到達する。逆転するようならデルタ変異株撲滅も可能ではなかろうか。

暑い日が数日続いたが土曜日では高度のある谷沿いでは凌ぎやすくまた日曜日は蒸し暑くなるものの来週は温度が下がる。月曜日も朝一番で出かけるつもりだが、朝日を浴びると十二分に汗を掻いた。

金曜日も暑かったのだが20時過ぎになって漸くバルコンで過ごせる様になった。塩鮭とアスパラガスとジャガイモをオーヴンに掛けた。2015年産リースリングも良かったので冷凍庫のフラムクーヘンのシイタケ入りを食してみた。中々いい味が出ていてワインには決して悪くなかった。何よりもオーヴンの熱を有効利用できたので良かった。翌日早朝の峠攻めがあるので直ぐに床に就いたが決して眠りは悪くなかったのだ。



参照:
仏ピッザ・フラムクーヘン 2005-09-27 | 料理
雨脚が強く朝寝 2019-04-05 | 雑感
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華の女性を募集中

2021-06-18 | 雑感
ドレスデンからの中継があった。新シーズンのプログラム発表である。驚くことに支配人の横にティーレマンが出て来ていた。本人は新制作「アイーダ」を振るようで色々と説明していた。音質が悪かったので、なにを言っているのか聴き取れなかった。そして質問に入ると支持者のようなオバサンが熱心にティーレマン指揮シュターツカペレはヴィーナーフィルハーモニカーしか比較出来ない様な音楽活動でと滔々と話しだして、政治的に辞めることにさせられたティーレマンに対して座付楽団のシュターツカペレの見解はどうだと話し出した。

流石に支配人が会見の目的と異なると遮ったが、中々執拗なオバサンなのだが、ティーレマン自体はほめ殺しされて涙を溜めていた。まさしくこの人物が駄目なところがよく出ていた。その後の親仁が今度は同じ目的で挑発的にスキャンダラス発言を誘おうとしたが、それは其の侭話す気はないと本人が遮った。

そのゼムパーオパーのプログラムを見ると程度が低い。マルヴィッツが振ったり、そこそこの歌手を集めたりだけで、到底ドイツの一流どころとは質も規模も違う。だから車中の放送では、政治家が将来のオペラ劇場を目指すと言ってもそのような事が出来る地盤があるかとする新聞記事を紹介していた。

女性支配人とリニヴを連れて来ても、それだけの人材や予算も必要になりなによりも土壌が無いところで前途多難だろう。ミュンヘン新支配人ドルニーがティーレマンに就任を邪魔されたのは良かったかもしれない。多額の賠償金も州から勝ち取った。

10時からミュンヘンでのペトレンコ指揮ヘルマン・レヴィ記念コンサートの券発売があった。ここ二三年は追っていた話題で、何れ詳しく報告したいと思うが、プリンツレーゲンデン劇場に260人程しか入れない所での入券は頑張り甲斐があった。結論からすると招待以外の券では一番面白い席が買えた。何百人が並ぶか構えていたのだが、広報が儘ならずどうも独語のニュースレターが届いていない。そこで何と一つのPCで待ち番号零を貰った。

前夜から写真等でいい席を確認していた。何よりも舞台が低い、そして平土間が王の座へと上がっている。そこの左右に柱があってとバイロイトの劇場に似ている。そこで「トリスタン」などとの交換にするものとしては齧り付きの真ん中があればそれしかないだろう。左右に二枚買った。コロナ配置で歌手や指揮台は客席から間隔を取っても恐らく膝からペトレンコの靴までの距離は数メートルもないと思う。

交換の材料にしては良過ぎた。自分が使いたくなった。出来ればペトレンコ好みのアジア女性を連れて、花束を手渡しさせたいと思う。勿論彼女のカードをそこに忍ばせておくのだ。

兎に角、週末から「トリスタン」のお勉強である。



参照:
夏が終わるころには 2021-06-17 | 生活
再出発のドレスデン 2021-06-12 | マスメディア批評
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夏が終わるころには

2021-06-17 | 生活
ミュンヘンの宿をもう二泊予約した。目的の催し物はどうなるか分からない、でも宿泊を確保しておかないと枠組みが決まらない。無料キャンセル期間はまだある。到底開いているような時期ではないアパートメントだが、コロナのお蔭で海外からの宿泊者がおらず、ビジネス客がまだまだ多いのだろう。自分自身も形はビジネス旅行である。まあ、確定してみないと分からないが、愈々正常化に大きく近づいた。

確約がないながらもこれで日程が出来てきた。先ずはそれで行こうかと思う。旅行が好きな人間でもないが、もし出かけるとなるとそわそわとする。

バーデンバーデンのティケットも15ユーロで購入したが、ミュンヘンに行くとそれを捨てることになる。そのつもりだったが、購入してからテストが必要だと気が付いていた。当地も新陽性者指数16.3と落ちていて、当日には一桁になっている可能性が強い。流石にその時点になってもテストとは言わないだろう。そもそも2500人以上も入るような大劇場で僅か500人を入れて、パイロットプロジェクトも何もない。フランスから来る人がいても、それはやり過ぎだと思う。

週明けにミュンヘンの劇場に電話をした。入場人員拡大の事を訊ねると、窓口では何もわかっておらず支配人と言う通りにしているとだけあった。つまり700人しか入れられないというので、6月まではそのように発売していたが、オペルンフェストシュピールでは何故540人に絞ったかと問い質した。すると「それは知らなかった、あなたの方が詳しい。入れ方が異なっているだけだ。」と言う。「ペアー席を入れると人数が増えるよね。」と教えてやったのだが、その程度の認識ではお話しにならないなと分かった。

車中のラディオでは、大規模接種場を9月に撤去する予定だったのが、今後の事情によるので年末まで撤去しないことにしたとあった。恐らく夏以降の接種の速度も落ちると予想しているのだろう。現在予約している旅行予定者が終れば一先ず終了になるところを何とか変異株対応なども考えて窓口を広げておこうという事らしい。

どうもミュンヘンの劇場のダルマイールのビストロが再開しているようで、一体そのようなことをするぐらいならば、入場者を倍増できない筈はないのである。人数が少ないからできるという事はあるのだが、本末転倒のような気もする。

旅行が出来て、テストも無しに催し物を訪問して、そして寝泊まり出来てとなれば、昨年の夏とあまり変わらないのだが、その訪問する出し物や規模も全く違ってきている。若干歪なところがあるのだが、これで何とか7月を乗り越えられれば、コロナ禍終了である。一部にはデルタ変異が夏の間は影を潜めていて、一度の接種しか進んでいない所や子供の間で変異を広げて行くとある。秋に何事もなく乗り越えれば終了だ。



参照:
五月以降の見通し 2021-04-23 | 暦
アーモンド咲き乱れる頃 2021-03-25 | アウトドーア・環境
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