Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

購入した安いティケット

2013-09-30 | 雑感
バーデン・バーデンのティケットを購入した。あわせて三枚である。お知らせのプログラムの中の復活祭祝祭の杮落としの初日のラトル卿の写真が目に付いて、眺めていると色々なコンサートの情報も目に入ってきた。

アバド指揮のEU室内管のそれよりもティーレマン指揮のザクセンのシュターツカペレやメーター指揮のベルリンのフィルハーモニカーのものも目に入ると、ヴィーナーフィルハーモニカーが何をするのか気になってきた。リヒャルト・シュトラウスプロでクリストフ・エッシャンバッハが振ることになっている。まだ先のことであるので一番安い席53ユーロが残っているので買っておいた。まあ損はしない。

その次には、今まで敢えて興味を持たなかったティーレマン指揮の演奏会であるが、プログラムがブルックナーの第五交響曲で、先に演奏したミュンヘンの交響楽団の演奏会に繰り返して行うと言うしつこさが興味を引いた。生では体験したことがない交響曲なので、久しぶりのシュターツカペレも聞けて、一番安い価格47ユーロにも文句はなかろう。

ベルリンのフィルハーモニカーは音楽祭のピットで聞くので、もう一つはミヒャエル・ギーレン指揮のSWRバーデンバーデン・フライブルク管弦楽団のブルックナーとシェーンベルクの夜を購入した。ザルツブルクで話題となったマーラーでも出かけたろうがそれよりもシェーンベルクと音列の第九番と言うことで俄然興味が湧いた。前者のピアノの協奏曲は内田光子との共演で聞いている筈だが、それに比べると今回のヴァイオリン協奏曲はそうした新古典主義とは大分異なるので楽しみである。33ユーロは決して安くはないのだが、初めての席の音響にも耳を傾けたい。

万歩計のディスプレーが薄くなって電源切れが予想された。最近は短い距離しか走らなかったのだが、一度は途中からカウントしていなかった。何年使ったのだろう。三年間以上使っている。仕方ない。僅かの費用で新しい電池をネット注文した。交換するとディスプレーもくっきりと明るくなった。万歩計とは関係ないが、最近は殆ど走っていない山道経由で峠までの道を中間地点まで走った。僅か六分しか掛からなかった。嘗ては七分掛かっていたのでこれは早くなった。要するに山道を走れるようになってきたのだ。体のバランスや手の振りが身に付いてきたのだろう。その道を峠まで歩いて登ると36分ほど掛かったが、その道を下ってくると45分ほどで駐車場まで戻ってきた。今年購入した靴のプロフィールがちびってそろそろ新しい靴も必要になるぐらい走って歩いているのだ。

疲れが腕や足に残っている。特に破れて薄くなったキュロットのためか膝が痛い。階段を上るのもつらく、歩けなくなるほどである。長い時間つま先で立っていて、更に腕を強く降ってつま先で走ったりしているのだから使い過ぎると疲れるのは当然なのだろう。



参照:
詐欺の前に凍りつく聴衆 2012-08-19 | 文化一般
嘗てのモダンなクラシック 2013-08-26 | 文化一般
聖霊降臨祭のミサは如何に 2012-04-19 | 音
四角い大きな子供っぽい男 2009-09-17 | 文化一般
ついでに注文した電池 2010-06-20 | 雑感
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索引 2013年9月

2013-09-30 | Weblog-Index


ある程度熟せるように 2013-09-29 | アウトドーア・環境 TB0,COM0
暗証番号を三回間違える 2013-09-28 | 生活 TB0,COM0
赤い西壁を攀じて祝杯 2013-09-27 | アウトドーア・環境 TB0,COM0
嗚呼、グレーフェンベルク 2013-09-26 | 試飲百景 TB0,COM0
十二年超えを一杯走らせる 2013-09-25 | 雑感 TB0,COM0
高EQな鏡の無垢な面 2013-09-24 | 女 TB0,COM0
歯痒い思いをする 2013-09-23 | 生活 TB0,COM0
英国製ローブの暖かさ 2013-09-22 | 生活 TB0,COM0
順調に巡航するEADS  2013-09-21 | 生活 TB0,COM0
工業デザイン的な洗練 2013-09-20 | 雑感 TB0,COM0
情熱にシャッポを脱ぐ 2013-09-19 | ワイン TB0,COM0
ハードボイルドなフィギュアー 2013-09-18 | 生活 TB0,COM0
週の始まりの肌寒さ 2013-09-17 | 生活 TB0,COM0
持続可能なフェアーな態度 2013-09-16 | アウトドーア・環境 TB0,COM0
Yのモデュールコンセプト 2013-09-15 | マスメディア批評 TB0,COM0
トレーニングでEQ向上? 2013-09-14 | 雑感 TB0,COM0
一杯引っ掛け風邪予防 2013-09-13 | 試飲百景 TB0,COM0
大洋を臨む福一の神話 2013-09-12 | 文化一般 TB0,COM0
12年グローセゲヴェックセ? 2013-09-11 | 試飲百景 TB0,COM2
初めての仏製眼鏡枠 2013-09-10 | 生活 TB0,COM0
ナーへ渓谷の岩場を見学 2013-09-09 | アウトドーア・環境 TB0,COM0
東電解体への五輪開催 2013-09-08 | 雑感 TB0,COM0
ドイツ最高価格地所のワイン 2013-09-07 | ワイン TB0,COM0
筋力よりも脳を鍛えろ 2013-09-06 | アウトドーア・環境 TB0,COM0
違いが分るその出所の相違 2013-09-05 | 雑感 TB0,COM0
残暑が戻る今日此の頃 2013-09-04 | 生活 TB0,COM0
屋根裏空間の解体と期待 2013-09-03 | ワイン TB0,COM0
せっせっと我慢の毎日 2013-09-02 | アウトドーア・環境 TB0,COM0
いよいよラストスパート 2013-09-01 | アウトドーア・環境 TB0,COM3

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ある程度熟せるように

2013-09-29 | アウトドーア・環境
今週は良く登った。先週の雨の日々を取り返すかのように週三日を有効に使った。水曜日に疲れたので、金曜日はトップロープやクライミングダウンを石切り場において心も体もリラックスさせていって、土曜日の暖かかな午後を目指して出発した。プファルツで最も大きな奇岩ホッホシュタインである。

何度か登っているのだがその内容を忘れてしまっていて、夏には忙しく一部分しか登れなかったのと、乾いた南壁であることを思い出して、そこを目指した。幾つも現在の技術的限界領域までの間に登れるルートがあるのだが、先ずは懸案の割れ目登攀から始めた。冬のシーズンまでにある程度の難易度をマスターしておきたく、水曜日に壁登りが主体だったので、割れ目を目指したのだ。

見た目の核心部の前に中間支点を取るのが傾斜が強いので厳しいのだが、ハーケンが一本もないこのルートでも十分に中間確保支点を取れた。しかしのその殆どが左右に突っ張っての作業であるだけでなく、かなり厳しい姿勢を強いられての設置作業になる。割れ目の難しさはそこにあるのだ。登るだけなら心配はしないが、それ以上に重要な中間支点つくりこそが味噌なのである。それでも割れ目に楔を入れやすいので安全ではあるのだ。

しかし汗を掻いた。兎に角、オヴァーハングを超えるまでは立てるところが無く、左右の壁に何とか突っ張っているしかないのである。安全は確保出来ていてもやはりつらい作業で不安にもなるのである。

そして今も腕が疲れている。その後に易しいところを登るぐらいは問題が無くなったのは、ただただ登り慣れてきたからに違いない。週三回のトレーニングの成果が着実に表れてきた。それは相棒にも表れていて、オリエンテーリング能力は全くなく技術的に荒い部分はあるが、易しいところは任せれるぐらいに実力がついてきている。そして彼も気が付いてきている、冬の室内と戸外の技術的な課題は一対一に対応するようになってきていると。



参照:
赤い西壁を攀じて祝杯 2013-09-27 | アウトドーア・環境
いよいよラストスパート 2013-09-01 | アウトドーア・環境
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暗証番号を三回間違える

2013-09-28 | 生活
先週はいろいろなことがあり過ぎた。書き留めるだけで大変だ。起こるべくして起こったことのような予定調和的な雰囲気もあるが、銀行カードの暗証番号を三回も間違えてカードを無効にしてしまったことも大きい。そのお蔭で週末は倹約できた。それでもちっとも生活は変わらないが、食事の量などは落とす方向に進んでいる。一つには昼食をゆっくり摂る時間が無くなっている生活もあるだろうか。腹回りが痩せて、もう一つ下のサイズが問題なく狙えそうだ。

特に朝から一っ走りして朝食を摂るのが遅めになって、昼を多めにとって夕食はクライミングから帰って来てからなどと言う変則的な食生活になるとどんどんと食が細くなってくる。それでも食欲だけはより旺盛になっているが、忙しいと忘れてしまう傾向があるのも事実である。量よりも質、質が良ければ大食いとなる傾向が強い。一時ほど夕餉のひと時に重きを置かなくなって、その分気持ちが強くなってきた。

カードの暗証カードを間違えたのには理由があるが、冷静さを欠いていたのも事実だろう。実際この朝は四時前から起きていて、パン屋が開くのを待って出かけたので、寝ぼけていたのであろう。新しいカードが出来るまではキャッシュレス生活とは離れるが、それほど大きな額も必要ない。幸運にも流動資金が出来たので、少々の現金ならばなんとか都合がつく。



参照:
欧州のユダ、ユダヤの欧州 2009-10-28 | 歴史・時事
嗚呼、グレーフェンベルク 2013-09-26 | 試飲百景
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赤い西壁を攀じて祝杯

2013-09-27 | アウトドーア・環境
昨晩は祝杯を挙げて戻ってくると九時を過ぎていた。昨年から課題となっていたルートを登り終えたからである。更に技術難易度からしても片づけなければいけないものだった。ボルトなどは十分すぎるほどあるのだが、トラヴァースしているまっすぐなルートでないこと、更に一つ目のハーケンが大分高い位置にあることがネックとなっていて、仮に登ってみることも試してみることも出来なかったのである。

そこで考えたのは最初のハーケンから上に登るルートをザイルで懸垂下降して、移動楔を挟める可能性のある位置など確認して、更にザイルを非常の場合に横に垂らしておいた。これで一本目のハーケンまでに力尽きて地面に落下する可能性は少なくなった。

なるほど目指すハーケンまではそれほど難しくないまでも最後が小さな庇状になっていて、十分に立ち上がる技術が必要であった。下から横に走る割れ目に楔を差し込んでも可視せずに判断できたのは下調べしていたお蔭である。そしてハーケンまでの一歩はそれなりの動きが必要であった。

そのあとは一本一本と次のボルトハーケンを目指して進むのだが、核心部は三本目過ぎの左上昇にあって、四本目から五本目は完全に六級上の動きであった。冬の間にこつこつと練習した動きの引き出しから取り出してベストの動きを取ることで初めて克服できたのである。四回ぐらい試みたのだった。この難易度でのリードは今年になって幾つか経験してきたが、技術的な核心を掴めた瞬間であり、嘗てソウルのインスボンなどで経験したあの動きとは明らかに異質のものであった。5.10の難易度そのものであった。

そしてある程度の昂揚感の中でトップロープで試したのは、一本目のハーケンから上に伸びる懸垂下降したゼクシッシェマニエールと称するルートである。ザクセンのやり方と言うのはそのもの極限の登攀であろうが、なるほど一カ所は中指しか入らない大きさの穴を使う個所があり、七級上そのものであった。室内では試したことがある難易度であるが、外で登るのは初めてであった。所謂5.11の世界である。

その核心部分はこなせなかった。先ず指を使うのが骨折などを恐れて怖かったのだが、それ以上に下からも上からも180度回転させながらそれを使う技術なども試したこともなく、それに対応する体の動きなども分からなかった。ギャラントなルートとなっていてとても難しい。冬の課題がこれで一つ具体化された。

流石に体ががたがたになったが、上半身だけでなく下半身にも大きな負担を与えていた、そして腰のひねりなどの負荷もあったのか、腰の裏側も違和感がある。

気温は摂氏20度前後で風もあって、午前中の秋の霧の湿り気も綺麗に飛んでいた。条件も素晴らしかったが、それ以上に他の組は南壁側に居たので西壁全面が自由に使えたのが何よりも良かった。柔らかい陽射しも赤い西壁を登るには何よりもの条件であった。



参照:
いよいよラストスパート 2013-09-01 | アウトドーア・環境
筋力よりも脳を鍛えろ 2013-09-06 | アウトドーア・環境
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嗚呼、グレーフェンベルク

2013-09-26 | 試飲百景
陽が差し出した土曜日はラインガウでの試飲会であった。今年は一人で遅めに出かけた。カードが無効になったので現金の持ち合わせがなく、フェリーの渡しでライン河を超えるところを帰りの一回だけに絞った。遅めに出かけたお蔭で、車も醸造所の中に停めることが出来た。悪いことばかりではない。

朝から一走りしてブランチを摂った後で昼食は出来ていなかったのであり、若干の寝不足でも昼寝も出来ずに出かけたので極力吐き出すことを考えてそれを実行に移した。

2012年のラインガウは、酸が足りない一方糖比重は高かったようで、アルコールもしくは熟成となっている。その分、酸が分解されている上級のPCやGCクラスとなると、粘度が高い反面、果実実の割には清涼感は少ない。2011年もグレーフェンベルクはミネラルを楽しむリースリングとなっていたが、2012年はそれが隠れるほどの濃くとなっている。

ガイセンヘイムの五回生の者からヴァイルの内部情報を色々と教えて貰った。長くそこで働いているので、2006年産から押さえていた。グランクリュの評価も難しさについても話題となった。今年からはグレーフェンベルクのPCがVDPの意向で出せなくなったので、GCしかないのだが、それが強過ぎて未だに樽試飲のように出来上がっていないのである。この辺りは、昨年から八割方が木樽醸造となった経験不足のようなものを感じさせた。つまり、二割はステンレス醸造でキュヴェーのように様々な樽が混ぜられるのである。

それ以前は、現在の二種類のPCのように30%しか木樽が使われていなくて、まさにこれから経験を積まなければいけないことが沢山あるのだ。その意味からは、未だに天然酵母醸造に成功していないことも偉大なグランクリュを排出するために乗り越えなければいけない高いハードルである。三人居る醸造親方も役割分担となっていて、天然酵母を確りやろうと思えば三交代にするぐらいでなければこの分野では中々追い着かないであろう。

これだけの情報でなぜグレーフェンベルクは大きく瓶熟成をすることなく、何時の間にかフィルンに近くなってしまうそれが説明できたろうか。先日開けた2010年もフィルンではなかったが、酸が糖と分離してしまっていたので、ステンレス醸造の問題点が感じられた。それ以上に減酸の方法などあの価格ならば更に手を掛けて欲しかったものである。

最終的にはドイツで最も高い価格の問題となるのだが、なるほどグレーフェンベルクのグローセスゲヴェックスは37ユーロとまずまずの価格に抑えられている。ビュルクリン・ヴォルフ醸造所の殆どのそれよりは安いのは至極当然である。つまり、どうすれば金の取れるワインを造れるかということにもなるが、重要なのは地所である。

天然酵母に進めないのは味筋が重くなるからだと言うが、フォルストのペッヒシュタインやキルヘンシュトュックよりもキードリッヒのオルツヴァインが重いと言うのはどうしたことだろう。つまり軽い土壌はグレーフェンベルクしかないのである。

最近は試飲会で知人にお目にかからないことは無い。今度も春に二か所で出会ったラインガウの夫婦からお声が掛かった。どこで出会ったかを思い浮かばなかったが、レープホルツ醸造所でその前に出会ったシェーンレーバー醸造所の話が出たと聞いて思い出した。それでも今年の春だと言われて驚いた。かなり昔の話だと思った。なぜならばそうして会ってから二桁ほどの試飲を繰り返しているからである。



参照:
2009年産の過熟成速報 2013-08-29 | ワイン
余裕が全く無くても冷静な元旦 2013-01-01 | 料理
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十二年超えを一杯走らせる

2013-09-25 | 雑感
それにしても車の走りが抜群になった。先月の定期検査で予想外の出費を強いられて「改良」されたからだ。主な改良点は、ブレーキ制動システムのブレーキパッドやシリンダーの発火装置の交換、そして所謂ダブルウィッシュボーンの下部アーム左右とコイルばねである。

制動システムは、一度だけ制御上の誤操作がその後に起きたがそれ以降起きておらず問題は幾らか把握しているので問題ない ― 制御システムがスタビライザーと自動航行システムにまたがっているだろうから、あまり使わなかったのを最近はしばしば使ってやるようにしている。エンジンは新しいオイルと点火プラグで回転が滑らかになって、音も綺麗になった。なるほど静粛性に関しては新車の時のそれには敵わないが、V気筒の静かで滑らかな良さは十年を超えて余計に感じるようになった。

そのために後輪の加速感が今までになく増しただけでなく、前輪周りの足回りが新しくなって乗り心地が変わった。若干はイタリア車のように撥ね過ぎるようになった嫌いはあるが、なんといっても操舵性が今までになく良くなった。部品の形状が変わる訳はないが、材質などは良くなっているのだろうか、それとも取り付け調整で味付けが変わったのだろうか。印象としてはゆるゆるのオーバーステアリングに近かった感じが、きびきびと操舵できるようになったことだろう。そもそも試乗車で感じていたのが、操舵感の若干の鈍さで、現在の自分の車よりも悪い印象があった。

おそらく製造上でも個体差が出やすい場所で、あのつっかえたような操舵感は大なり小なりこの機種にはあったに違いない。それがである、今回の整備後にその感覚が完全に消えて、素直でダイレクトな操舵感に生まれ変わっているのである。接続駆動部などの締め具かベアリングなどの変化なのだろうか。それほど改良されているので、例えばアウトバーンにおいての車線替えもF1のような感覚で動けるようになった。左右への挙動性能まで完全に改善されて、スラローム走行もとても速く走れるようになっている。これならばBMWと十分以上太刀打ちできる。

考えられるのは昨年の冬タイヤ装着後に感じていた横方向への挙動の不安定性の原因がマイスターが見つけた「アームのゆがみ」のようなものにあったとすれば当然のことなのかもしれない。なるほど一昨年かに雪の中に突っ込んだ時にばねが折れたが、そうした時にアームが行きの山に直接ぶつかっていた可能性も否定できない。そう言えばシカにも乗り上げた、徐行区間の山にも乗り上げた。「安全性を考慮してのアームの交換」であったのだが、どうもこの機種の比較的弱い場所でもあったのだろうか。

しかし、十何年を過ぎて初めて走行性と操舵性が良くなったように感じて、殆んど古びた感じを想わせないどころか、新車時よりもスポーティーな感じになったのはどうしたことだろう。いづれは乗り換えないといけない車であるが、こうなるとまだまだ走らせることが可能であり、故障などが頻繁に起きない限り乗りたいのだ。それにしても不思議である。ここ数年は、加速感が悪く最高速域で走ることが少なくなっていた、自身の眼鏡を含めて様々な要因があったのだろうか?



参照:
空気バネの車が欲しくなるとき 2011-01-24 | テクニック
新Aクラスのターゲット 2013-08-23 | 雑感
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高EQな鏡の無垢な面

2013-09-24 | 
「来週あたり、やっと天気が良くなるから、どう?」と誘った。

すると彼女は、「旅行がとても高くついたから、アルバイトしなければいけないのよ。でも、会いに来れるわよ。」

かなりやられた感じである。完全に魅了された、見事である。こちらの魂胆が無垢な彼女の面に鏡のように映し出される瞬間であった。

それにしても彼女の御髪に磨きが掛かってきて、背中に長く流れる金髪は光り輝いている。そもそもその髪の扱いが悪かったのか若干年増じみて見えていたのだが、ああなると十代の娘でも見かけないほどの妖精じみた無垢な美しさとなっている。まさに絵画の世界だ。

なぜかその後姿ばかりを見せられて、顔も合わせたくないのかなと思っていたのだが、そのような訳ではなかった ― なるほど彼女の全てがそこに語られるような思いだ。それにしてもである、あれだけの洗練された雰囲気を醸し出す女性を見たことが無い。なかなか口説くのに手ごわい相手であると漸く気がついた。年長者のどうやら母親の知恵のようなものが見え隠れするが、それ以上にあの落ち着いて冷静でありながら、とても温かみがあり同時に洗練極まる物腰はどうしたものだろう。

こうなればこちらは、捲かれるしかないのであるが、要は彼女の趣味に勝るとも劣らない対応を心掛けるしかなくなるのである。今まで第一子長女然とした雰囲気の女性は身近にあまりいなかったのに加えて、彼女の対応を見ているとそれ以上のものを感じさせる。一体どのような家庭の育ちなのかと驚くばかりである。可成りプロテスタント的な雰囲気も強いが、そうした生活信条的なものがせこせこと生に表現されるのではなく、とてもおおらかに澄んだ形で見え隠れするのに感心するのである。

ああした人格やら雰囲気を魅せつけられると、もはやこちらには抵抗の余地がなくなってしまう。正直なところ少々たじろいでしまうほどである。なるほど彼女の目に適うような若い男性は何処にでもいる訳がなく、そこいらの若い娘が求めているようなものとは大いに異なるものを男性に求めていることは明らかなのだ。

こうなればもはやこちらもいい恰好をしたって仕方ないと思うようになってきた。正しくEQ勝負で、幾ら表面を繕っても駄目なのだ。清濁を併せ呑むことぐらいは彼女にも十分に分かっている訳で、一つ線を綺麗に通して見せなければ彼女は納得しないに違いないのである。それにしてもあの若さでどうしてあそこまでの高いEQを持ち合わせているのだろうか?

ありとあらゆる欲望や抑圧から解放されることのない我々であるが、そうしたものを如何に認識して、クールに制御して行けるかに近代人の関心は向けられていて、昨日より明日がよりよい自分であり環境であるかに我々の希望があるのだ。そうした意識層においてプリテスタンティズムや啓蒙思想が果たした役割は自然科学的な思考に劣らず多大と思われる。しかし一方において、本質的な認知力にも深く関わっていることであり、殆んど学ぶこと出来ないという意味においてIQなどとよく似ているのかもしれない。

日本語でも昔から賢いという言葉が使われて、必ずしも学問的に能力があるという意味ではなくて、世知長けたとかの意味で使われることが多いが、そこからさらに踏み出して、環境認識に繋がるとIQとも深く関わってくることになるだろうか。一つには広義の教養が、認知力としてそこに深く関わっており、最近の脳神経学の研究では老化現象にも大きな影響があるというのは周知の事実だろう。



参照:
認知年齢の大差は何処に 2009-09-04 | 生活
トレーニングでEQ向上? 2013-09-14 | 雑感
神々しい微笑に映る魂胆 2013-08-19 | 女
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歯痒い思いをする

2013-09-23 | 生活
TVなどは点けないので車中でラジオしか聞かない。メルケルが勝利したようだ。投票日前日までは、連立の自由党が低調なので辛勝と言う予測であり、左翼が伸びろと言う話だった。結果は自由党の大敗と想定外のキリスト教民主連合の圧倒的勝利であった。

このような雰囲気であるから、有権者の三分の一が無投票となるとして、異例の大統領宣言が出ていたのだろう。投票所も閑古鳥が鳴いていた。それにしても自由党の大敗は興味深い。そもそもメルケルが最初に敗北した時は超自由主義を訴えていて失敗したが、ドイツ国民はやはり社会主義的な傾向が強い。同じ社会主義でもフランスの自由とは大分異なる。

ペドフィリア合法化問題の過去も緑の党の解放思想には影響を与えなかったが、自由党の自由主義思想に取り入れるにはやはり大きな問題である。自由思想の政治思想化への限界のようなものを感じる。

週末は、ブロンドの彼女を口説くことと試飲会、日曜日は走り込みと反省会の予定であったが、結局日曜日はライヴァルと付き合って登りに行った。彼とは八月初めのドロミテ以来だ。何とそれ以後無くなっていたカラビナセットが彼のリュックサックから出てきた。久しぶりの再会だ。奴はそれ以降登っていないのである。こちらは天候と相棒の関係で週三回のペースはガタ落ちしたが、それでも熱心に登っている。その割には彼との冬の実力差と今の実力差との違いは技術的なそれに止まっている感じで若干歯痒い思いだ。



参照:
ぺドフィリア合法化の綱領 2013-08-14 | 文化一般
名人E・コミーチの影を慕う 2013-08-09 | アウトドーア・環境
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英国製ローブの暖かさ

2013-09-22 | 生活
注文したガウンが届いた。予想通りテキスタイル仕上げのヴェロアーである。だから一部で文句が出ていたようにゴミが出てくる感じは無い ― なるほど製作上のごみは生地の洗濯をしていないので付着している。少なくとも洗濯するまでは全く問題ないであろう。

ガウンはもちろん英語であるが、ドイツ語ではどうしてもバスローブとなってしまう。こうしたローブの使い方の歴史が異なるのだろう。ナイトローブとすると、ドイツ語では女性が男を誘惑するようなネグリジュエの上の羽織るようなものになる。男のそれはモーニングローブとなって、寝間着で朝食となる。そのような状況もあって、クライミングの相棒に寒くなった話から、ヒーターを入れないためにローブを新調した話をすると、直ぐに王侯貴族のそれをイメージした。

昨年まで使っていたものの肘が破れるようになったのは、冬籠りの寝室でも仕事をすることになって、寝間着に着かえてからも木のがさがさした表面の上で肘を付けてタイピングするようになったからである。古くなっていたガウンの薄い肘が破れるのは時間の問題であった。

暖房を効かせた屋根裏部屋で集中して仕事などをすることが出来たのだが、それでも寒い思いをすることは少なくなく、出来るだけ厚めで快適なガウンを所望した最大の理由だ。なるほど、床に入るまでは確りと着込んで仕事をすればよいのだが、往々にして寛いで初めて書き留めることが出来ることが多いので、なかなかそうはいかないのである ― 嘗て更にアイデアの捻出ばかりに追われていた日々は風呂桶でのアイデアが多かったのだが、風呂はエネルギー消費が多過ぎた。

さて、バスローブか、ナイトガウンかの差は、定かではない。なるほど「着物」ではないが上質の絹などで寒くないように本格的に使ったもので分厚く織り込めば本当の王のローブになってしまい、タオル地で簡単につくればそのものバスローブ兼用となってしまう。もちろんそれは頻繁に洗濯することが前提となって、肌触りだけでなくその分厚さなどにも限界が生じる。そこで、バスローブでは使いにくいであろう重さや厚さで初めて使いやすいナイトガウンになるのである。昨今からすれば珍しく、その生地の重さが400Gとかか500Gとかが競われているのも面白い。勿論薄手となればキモノなどに人気があるのだ。



参照:
一杯引っ掛け風邪予防 2013-09-13 | 試飲百景
厚手のセーターを着込んで 2013-05-02 | 生活
情熱にシャッポを脱ぐ 2013-09-19 | ワイン
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順調に巡航するEADS

2013-09-21 | 生活
ドイツの下部のインデックスDAXが記録的な高さとなっている。株を売り買いしたりしていないので気が付かなかったのだが、自分の銀行口座とデポの合計がネットで一望となるので気が付いたのは先週の事だった。

眼鏡を購入したり、なんだかんだと持ち出しが長く続いているのに、何故か合計金額が伸びていることに気が付いた。収入が増えていないのに不思議だと思って、個々の株価を見ていて驚いた。一部トヨタから乗り換えたダイムラーが可成りいい線に来ている以上に、EADSの株価が史上最高を更新し続けているのだ。

上場開始の時に買えた分だけの基株であるから資産株にしては株数は知れているのだが、19ユーロで購入して、47ユーロに近づいていたのだ。これは端株だけでも売って益を出しておかなければいけないと思った。三倍にはなっていないが、十年以上保持してあまりにも長くかかり過ぎた感もあるが、流動資金が枯渇していることもあり47ユーロのリミット売りを狙ったのが先週の事だった。

チャート研究からすれば、一つ山になるかの二つ山になるかの見通しの差はあるようだが、シリア参戦の危機を超えた後も、当面は49ユーロを超えることは無いと見た。次の山になる十一月まで待つ心理的な余裕も金銭的な余裕もないので手間近に47ユーロに設定したのだった。前日には45ユーロまで売られたことから考えても、動きはあって面白い相場だとは思ったが、まだボーイング株を抜く局面まではまだまだであり、その時は更に売っても良いのだ。

初めてネット売りを試した。色々なオーダーを出せるのだが、局面は複雑ではないので簡単にリミットオーダーとした。結果、当日のつき値から46ユーロと前日から1パーセントほど上昇していて、前日の3パーセントの上下を予想させた。そして軽く47ユーロを超えて、47,40ユーロを超えるにはほとんど時間が掛からなかった。結局、47,195で売れたのだ。現在も47,50ラインの攻防となっているようだが、一方では私同様の小規模な益出しの売りも続いている。まだ大手の売りは出ていないが、大株主ダイムラー社の五月の売りに近いようなものが出ればそこで相場が決まってしまいそうで、投資家が動く前に売りに出たのであった。

本年度はダイムラーの売りがあったお蔭で配当もあまり伸びなかったが、この間紆余曲折もEU政治の影響も受けながら、とても時間が掛かったがまあまあの成長を遂げた。前回の高騰の時期に購入した株式としては、まずまずの投資であった。今後は配当の伸びも良いが古株を付けてもらえると資産株としても扱えるようになる。

今回の売りの手数料も殆ど問題にならない額であり、何よりも素晴らしいのは当時購入の株式にはキャピタルゲイン税が課税されないことで、まるまま手元に残ることである。残念ながら現在は課税されるようになったが、この間リーマンショックもあったので、十分なリスクがあったので非課税もある程度当然かとも思われる。含み損をそろそろ含み益で解消したいところである。



参照:
投資の一部回収時か? 2013-05-24 | 歴史・時事
持続性の無い文化の担い手 2013-08-22 | 文化一般
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工業デザイン的な洗練

2013-09-20 | 雑感
眼鏡を取りに行った。確かめるとフランスのユラ産のそれではないことが直ぐに分かった。正解は改めて報告することにして ― 実はカナダ産であった ―、予想以上に良い出来である。先ずはその枠であるが、なかなか良い線を狙っているブランドであることが分かった。ホームページにあるように、知性的で流行の影響を受けたという部分は別にして、軽い素材と高品質製作と妥協無きエンジニアリングの融合の洗練は、とても興味を引く売り文句であるだけでなく、サングラスのブランドとしてのスポーティーさも加わりながらもエレガントな出来である。

なるほど前から知っていたブランドとマイスターが評していたが、その殆どの商品よりも今回の眼鏡枠が目を引いたのは十分に納得できる。細部を観察するとメタルの硬軟と扱いが特徴のようだ。メタルが折れればそれでお終いだが、そこまでの危機的状態に何時頃なるのかが問題である。

今までいろいろなメーカーのものを試してきたが、それらに比べると一見大人しめのデザインながら、生き生きとした曲線などにとても工業デザイン的な美しさがある。更に硬軟に線の太細のコントラストもつけてあって、奇抜ではないながらとてもエレガントなデザインとなっているのだ。

肝心の掛け心地は、重量がレンズ込みで26グラムと前のものと丁度同じであるが、レンズの面積のみならず枠の表面積も二割程増えている。要するに掛け心地が良いのだ。更に鼻当てが通常のものよりも小さくなっていて荷重ポイントが小さくなっている分気持ちが良い。レンズの表面積はそのもの視野にも関係していて、とても見やすい。

アイコードと称するシステムがどれほど効果を発揮しているかは分からないが、前回のものとの最大の違いは、目の動きに合わせて、焦点が合うまでの一瞬の流れのようなものを、丁度デジタル処理の時間差のように感じることで、明らかにそうした目の動きが先に計算されていて、それに応じた合わせ方が出来ているのを確認できる。

前回の眼鏡を作る切っ掛けとなった中距離でのモニターへの視界は全くと言っていいほど苦にならなくなっているのは暫く焦点が合わない不自由に慣れてしまったからだろか?ブラウン管で近づくときと液晶で距離を取るときは流石に異なるので、一概には判断できないが、見難さは今は無い。

兎に角、これで活字を再び楽しめるようになりそうだ。ここ二年ほどはそれがかなり厳しかったのであるから、読書への意欲が自ずと湧いてくる。それでも根をつめて活字を追うようなことはしないでおこう。同じようにネットで必要なもの以外は流すように情報を取るようにしよう。ここ二年間ほどで身に付いたネット速読技術でもある。

あとは、スポーツ時などの使い心地であるが、そちらの方は最初から傷をつけてしまっても仕方がないので、古い眼鏡から徐々に新しい方を試して行くぐらいの感じで進めよう。度の差異はそれほどないので、それも可能だろう。



参照:
初めての仏製眼鏡枠 2013-09-10 | 生活
ハードボイルドなフィギュアー 2013-09-18 | 生活
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情熱にシャッポを脱ぐ

2013-09-19 | ワイン
今シーズン最初のザウワークラウトである。冷えてきたので月曜日の鳥胸肉も棒棒鳥ではなくカレーになったが、火曜日のレバー団子もザウワークラウトと同時に温められた。朝食に出来立ての暖かいものを食したときには中がまだ赤くて生臭かったが、ザウワークラウトと温めると全く問題がなかった。風邪予防には最高である。

風邪予防に、昨シーズンから肘が破れ出したナイトガウンを新調するべくネットショッピングした。何とか現在のものに近いものがあったが、購入して生地を触ってみないとわからない。ドイツでは、サウナ・バスローブ以外ではナイト・モーニングローブもしくはキモノなどとしか商品名が出ていないので、所謂英国調のものは少ない。結局英国のメーカーのものであるが、先ずは商品を手に取ってから考えてみよう。結構な値段であるが、風邪をひいて、ヒーターをつけっぱなしになるよりは安上がりになるに違いない。

ザール地方のワインをザウワークラウトの前に開けた。ファン・フォルクセム醸造所のザールリースリングである。六本注文したうちの既に三本目である。最初の一本はどぶろく風で更にコルク臭があってどうしようもなかったが、二本目も残糖感が強く評価対象にならなかった。

そして三本目は、漸く瓶熟成してワインらしくなっていて、予想外の成長を遂げていた。上等のリースリングは若のみの評価が難しく、瓶熟成に関して見識がないと全くその本質が見抜けないだけでなく、その熟成の行方を想像できるのはプロ中のプロでも難しいのは醸造している者と頻繁に情報交換していると分ることなのだ。要するにジャーナリストとかソムリエ程度の見識では全く分らないどころか、評論家の大先生でも経験を積むしかないのが、特にまだ歴史の浅いグローセスゲヴェックスの世界なのである。

しかし、今回のような所謂生産者瓶詰めではなく、近隣の農家からの葡萄で造ったこうした比較的単純なリースリングでこうした経験をすることは稀である。その理由は、天然酵母を使って、手間隙掛けて瓶熟成を待つべく、残糖を残した独自の方法を追求している経済力豊かな醸造所のワインだからである。

なるほど昨年は八月に訪問して2011年物やら2010年物を試飲したために、出来立ての濁酒のような味は、寧ろ上位のラーゲンヴァインやグランクリュにしかなかったのであるが、まったく同じことがこうした裾ものにあると確認して殆ど驚愕している。これは、経済的な投資の代物だけでなくて、熱意と情熱がない限りこうした製品は生み出せない証拠なのである。

2012年産の単純なリースリングでは、シェーンレーバー醸造所のグーツリースリングが一番割安感が強かったが、この11ユーロのリースリングもとても割安感がある。比較できるのは、レープホルツ醸造所のオェコノミラートぐらいであろうか?その独自性で抜きに出ている。

そのように考えると、生産者瓶詰め商品であるラーゲンヴァイン以上は少なくとも瓶詰め二年までは試しても殆ど評価できないに違いない。先ずはあの残糖感が葡萄ジュースから徐々にワインに変わっていく過程であり、そこで初めてくっきりはっきりとミネラルなどが感じられるようになる ― その意味からはシャルツホフォベルガーのそれやブラウンフェルツの鋼のような構築感などは例外的にミネラルが最初から際立ち、如何にミネラルの凝縮度が高いかということを示している。

現在、こうした瓶熟成の偉大な歴史を刻んでいるものとして、ドイツではブリュクリン・ヴォルフ醸造所のPC並びにGCが筆頭に挙げられるが、ロベルト・ヴァイル醸造所のグレーフェンベルクやファン・フォルクセム醸造所のこれらはそれに続いている。残念ながら、歴史も浅く2010年以前のものは吟味していないので分らないが、偉大なリースリングの歴史を刻んでいることを想像させるに十分である。

たっぷりとした量感のある酸はザールリースリングの特徴でありながら、生物学的な酸の分解を経たそれは豊富な残糖のなかで広がりを以て背後の忍び続けているが、そのワイン酸こそが将来に渡ってリースリングの土台となって長持ちさせるものであり、その糖こそが何時までもワインとしての味を失わさせないさせないものであり、必要最小限のアルコール濃度はそれを保障しているのである。



参照:
遅咲きでもそれなりに試す 2013-04-04 | ワイン
ザール渓谷の文化の質 2012-08-18 | 文化一般
ドイツの火山性土壌由来のワインと南インド料理のマリアージュ検証会
(4)
 (モーゼルだより)
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ハードボイルドなフィギュアー

2013-09-18 | 生活
散髪に行った。うなじが煩わしくなったからであるが、流石に寒かったので客は少なかった。前回は七月で二月も経っている。なるほど鬱陶しくなる筈だ。そのときの今頃に行くことを考えていたのだった。それでも気候のせいかそれほど切羽詰った感じがしないので、十分に短くして貰ったと言うことなのだろう。

今回はいつものお姉さんと違う人がやったが、ウェットカットで最初からサイドにバリカンを入れると言い出したので、そのまま遣らせてみた。明らかにいつものブロンドのポッチャリの彼女よりも上手い。黒髪系のシャープな感じの一寸がさがさしたお姉さんであるが、出来上がりもどちらかというとハードボイルドタイプに出来上がって、なるほど彼女も言うように「いいフィグアー」になったのだ。

挟みの使いが理髪師とは違うのは既に書いたが、バリカンの技術と言うか美的なイメージが最初から出来ていたようで、今まで経験したことのないほどにすっきりとした感じになった。一つには頭自体が無駄な脂肪が落ちてシャープなラインになったこともあるようで、これならば新しいフランス製の眼鏡のモデルに為れる。

前のお姉さんは休みなのかなにか知らないが、次も火曜日の朝に出かけてみたい。話し好きで愛嬌が良いのは前の美容師さんであるが、必要なことしか語らずにてきぱきとした腕前を見せる美容師には感心した。こうなると理髪師が髭剃りを遣らなくなったことでその職業的価値は大分落ちてしまったのではないかと思う。



参照:
夏休み到来の床屋風景 2013-07-17 | 生活
初めての仏製眼鏡枠 2013-09-10 | 生活
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週の始まりの肌寒さ

2013-09-17 | 生活
週の始まりは週間予想通り悪かった。なによりも日曜日に準備していた安売り商品が売り切れていて注文出来なかった。その商品を軸に買い物籠を50ユーロにするのに苦心して二時間ほどは時間を潰しただろうか?その商品が安いので購入しなければいけないと思ったのだが、そもそも不急不要のクライミング道具であって、急ぐ必要などなかったのだ。それが売り切れたことで慌てずにやり直しとなる。金を消費しなかっただけお得であるが、無駄なネットショッピング時間を過ごした。

兎に角天気が悪く、朝から寒いのは初めてである。体力のないものは間違いなくヒーターを入れたことであろう。気温が摂氏一桁に近くなれば当然のことであろうが、一桁になっても二三日ぐらいは我慢したい。あまりにも冬が早すぎる。雨は降り続いているが、このまま陽が弱くなると、少なくとも通常の陽射しで葡萄の酸が分解することは難しくなるのではないだろうか?

週末は、フォンブール醸造所のモイズヘーレを開けたが、そのあまり分解されていない酸は強烈であるが、比較的糖も落としてあり、アルコールが高くてもバランスは良かった。少なくとも食事には何の不満もなかった。旨みが足りなくあまりに平板な造りは一般受けしないのでやはり割高かもしれない。それでも遥かにバッサーマンヨルダンの同価格帯よりは好感が持てる。

ブリュクリン・ヴォルフ醸造所でドイツで最も高価なリースリングを七本購入した。時価700ユーロであるが、予約価格で購入できたので人に勧めたのである。依頼に基づいて六本は醸造所から西部ドイツの弁護士事務所へと直送される。殆ど最後の数本を買い漁った感じである。それほど2012年の収穫量が少なかったとは聞かないが、殆どのグランクリュは九月までに売り切れた。ホーヘンモルゲンとペッヒシュタインとガイスボェールがまだ購入できるが、最初のもの直ぐに売り切れる。

高価なリースリングなどを貰ってもその価値も中々分らないであろうし、最低二年待てるかどうかも分らないが、少なくとも価格票を眺めながら味わえば十分に有り難い味がするであろう。しかしその弁護士はピノノワール通であると聞いているので、どこまで酸の強いリースリングを楽しめるかどうかは知らない。それでもボルドーファンと言うよりも可能性があるので、その反応は楽しみである。しかし、飲み頃などと言うことになるとこれだけのリースリングに対して見識を持つ者は殆どいない。

私が問われたなら次のように教えておこう。2012年のグローセスゲヴェックスは酸が十分ではないので、二十年先のことなどを考えずに先ず一本試しにクリスマス前までに開けてみて、数年先を見当に間隔を置いて次々と開けてみて、物足りなかったら寝かす。そのように指導すれば、最初の一本で違うことには気がつく筈で、更なる期待が膨らむに違いないからである。少なくとも現時点で、グレーフェンベルクやガンツホルンなどに比較すれば誰が飲んでも美味しいと思うはずで、グランクリュなどとは関係のない評価である。その意味からすると全く開いていないペッヒシュタインが旨いので、あまり分かっていないようなお客さんにも良く売れている。

金曜日には、米国人が二十名以上、英国人男性と黒人女性が各々それらを大量に購入して行った。前者は四千ユーロ近くの支払いであったから、幾らジャグアーの12気筒エンジン車とバスで来ていると言っても大したものである。こうなると個人客もバカにならない。一人で二時間ほどで私の購入分も入れて五千ユーロ近くの売り上げで、営業利益は大層なものだ。ダイデスハイムの賑わいについて触れたが、単価が全然違うので、ヴァッヘンハイムの方が遥かに効率が良さそうだ。

自分の蔵のために木箱を取ってきて、自分のグローセゲヴェックセを整理した。ブリュクリン・ヴォルフのそれは2001年産から二箱以上あったが、重ねて買い集めたのは2001年産と2004年産だけである。2009年産のホーヘンモルゲンを見つけたが、先の二人連れの残したそれを試飲して、明らかにフィルンに差し掛かろうとしていたのを感じた。2009年は、長期保存向けワインには、稀にみる悪い年だった言うことになる。2010年は最も期待出来るが、出荷数が少なかったので最低限しか購入できていない。

床屋の親爺ではないが、2009年産を探してでも買い集めたと言うが、精々二年ぐらいしかもたないのである。そして彼らがどうしようもないと言う2010年産が偉大なリースリングとなるのである。如何に、リースリングの価値を云々するのがエリートの世界での話しであるかが、このエピソードで分るだろうか?

2009年産を片付けなければいけないと思っているが、前記のホーヘンモルゲン、ブールのイエズイーテンガルテンに並んでバッサーマンのキルヘンシュトュックがある。それ以前の2008年産もあるのだが、こちらはまだ急に落ちることはないだろう。



参照:
ドイツ最高価格地所のワイン 2013-09-07 | ワイン
快さを含めての算段 2013-03-06 | 生活
一杯引っ掛け風邪予防 2013-09-13 | 試飲百景
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