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Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

初めて感じた一気感

2025-06-22 | ワイン
フランクフルトから無事帰って来た。夜間料金出庫時刻7時5分に間に合った。17時10分過ぎに入ったのだから丸々使って6ユーロ。同じ並びにオペラ引けてから車が集まっていたので、遊び人が使っているのだろう、でも結構いい車が多い。左右に三角地帯があるいい場所を見つけた。残念なのは地下なので電波が届かなく遠隔操作でクーラーを入れたり出来ず、監視も出来ない事だろうか。抑々カードがないので一度払ってしまうと誰でも出庫できる。一長一短である。

前夜はワインを遅くまで飲んでいたので気になったが影響はなかったようだ。ロベルトヴァイルの2021年テュルムベルクで期待したが、ミクロクリマは理想的だが、やはり土壌が悪い。熟成すればするほどヨハネスベルクの杏のような味になって瀟洒さが全くない。下端のグレ—フェンベルクとの差は大きい。それでも新鮮さとシャープさ健在であるが、2年程で飲み干すリースリングだろう。プリュミエクリュとしての価格30ユーロ少しとすれば、妥当だろか。

味の強さは、スレート土壌に起因している。嘗てはモーゼルなどで酸味と甘みを残したワインとして、ドイツのワインとして有名になったリースリング向きとされた土壌である。未だに英評論家のヒュージョンソンなどは勘違いしているのかもしれない。

そのどぎついのがミッテルラインのリースリングで、先ごろ亡くなった法皇が愛していたワインでもある。然し、そうした土壌にも差があって、赤青灰と色によっても違い構築性のあるものからただただ味が強いものがある。先日故人を追ってではないが、ボッパードに旅した人にその中で最も良さそうなワインを購入してきて貰った。

ハムと称する大きな地所であるが、マティアスミュラー醸造所の商品説明に繊細な構造感と複雑なミネラル、新鮮な活き活き感に伴われた桃、アプリコット、リンゴを思わせる香味とあった。最もベーシックの10ユーロのワインに此処まで書いているので、試してみた。

案の定裏切らない軽やかさもあった。勿論素養は変わらなくても、また香味が人工酵母由来としても決して悪いものではなかった。寧ろこの価格でこれだけのものを出しているのは天晴だ。

さて、今晩はやはり30ユーロ越えのリースリングを冷しているので、それで口直しもしたいと思っている。

フランクフルト往復で、蓄電使用45%使用で、サンルーフの日除けが壊れて明るいのでクーラーをかけて休んだ。一時間も掛けると5%程は消費する。そして日曜朝のアウトバーンでこの車での最高速へと踏み込めた。時速255kmへと自動運転210kmから踏み切る感じでなくて、一気に出た。加速感もなくて、壊れたサンルーフが少し風切り音が多いぐらいで、吹いた筈のターボの音は全く分からなかった。あの一気感は初めてだった。今迄乗ったことがなかった二流式ターボを水冷電動ポムプで加圧するM254エンジンの素性なのだろう。然しそれ以上はリミッターが入っている為か出てくる感じがなかった。恐らくそこでオヴァ―ブースト30秒が入るのだろう。最高速度以上は出ないような車か。直線だったからカーヴの感じは分らなかった。恐らく自動運転の210kmでのカーヴ走行ぐらいまでが安定するのではないかと予想している。



参照:
カイゼンが必要な所 2025-06-18 | テクニック
身構えてしまう猛暑の前に 2015-08-06 | 生活
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疼きが全身症状に

2025-03-25 | ワイン
体調がよくない。嚢胞の違和感だけでなくて、それがあることでの全身症状が優れない。炎症は止まっているのだが、やはり違うというのが実感で、もう一つの頑張りが効かない。

抑々その歯は噛み合わせの角度が悪かったので酷くなっていく過程で根に細菌が入ったのだろう。よく書いてあるように虫歯からの感染ではないので経路が違うようなので、その点は扱いやすく、成功率も高いのかもしれない。

書いてあるように治療後二週間ほどで嚢胞も分解されてしまうならばそれでいい訳だが、余り後を引くようだと苦しい。

一体何時頃から全身症状に悪影響を及ぼしていたのか?右側が使えなくなってから三年、違和感が出てきて半年、激痛になってから二月。原因は同じなので、歯医者で歯石を取る意欲も与えなかったのは其処にも原因があった。今回はもうどうしようもなかったという事だ。

週末前の治療なので、その後の影響も考えて、日曜日の初日への準備はその前に済ましておかないといけない。頭に近いところが調子悪いと本当に何もしたくなくなる。内臓も心肺系も大変であろうが、何か日常生活では致命的なものを感じる。

週末にゲリュムペル2019年物を開けた。時期的には瓶詰後四年以上経っているので瓶熟成は一先ず出来上がっている筈なのだが、13%のアルコールがあまりにも強靭で、リースリングに欠かせない繊細さが味わえなかった。酸もあるのだが清涼感を与えることがなく、味筋もどちらかというと那智黒系の深みで、トロピカルまでもいかなかった。最近開けていなかった年度だけに要注意となった。現時点で更に開けて行くのは惜しいので、次の熟成期の八年ぐらいに期待したい。恐らくその頃になるとアルコールも弱って来て、蜂蜜感のようなものが生じてくる可能性がある。要するに強すぎる。

確かこのゲリュムペルの葡萄はその後に植え替えられたりしている筈で、植物の強さが無くて、収穫量を落としている分余計に濃くが強くなっていた感じがする。収穫量を落とすのと、収穫量が減っていくのでは植物としての元気さが違うので、必ずしも古木のワインが素晴らしいという事は言えない。

歯の治療をした夜、久しぶりに入浴した。2月初めの初風呂以来である。このペースで行くと二月に一度ぐらいだろうか。この冬は暖房を常時入れて、寒さでの温まるためにの入浴を避けたつもりだ。その方が合理的と考えたからで、結果はまだ分からない。それでも湯の消費量が上がり続けているのはシャワーの使い方と厨房でのお湯の使い方によるものと思われる。それでも入浴すると垢の落ち方も異なり特に足の裏などはシャワーでは綺麗にならない。そして何よりも緊張を解せる。歯石落としはやはり厳しい。今回は結局三年ぶりなので物理的にも堪えた。

右の歯を使うとそこの根元の炎症が疼いて結局じわじわと腫れに繋がっていく。神経がやられて痛くないからいいじゃないと医者に言われてもやはりとても気分が悪い。こういう歯の不調は今回が初めてである。とても気持ちが悪い。痛みが奔った時の方が急速空冷でその方が気が楽だった。



参照:
スカンポにする時 2025-03-23 | 料理
一派の枢軸となるだろうか 2021-12-28 | ワイン
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活を入れるしかない生活

2025-02-17 | ワイン
寒い、栄養が足りていないのかと思うほどだ。朝は屋根に雪が乗っていたので、寝起きもあまり良くなかった。一日中陽が射さずに、ヒーターも若干弱むと堪らない。昨晩はステーキをガッツリ食べたのにである。その残り香のようなものは残っている。ローストビーフの欠片を脂身と共に安くして貰ったのだが、十二分に美味かった。

ワインはブルゴーニュのボーヌの北の峰の始まる所の当たりの地所である。ここワイン街道ミッテルハールトに当てはめるとノイシュタットの北側のミュラーカトワールの地所のようなところだ。プリュミエクリュの2017年ものだが、既に色は落ちてきている。恐らく作り手のコンセプトによるものだろう。その分明るいチェリー味とキイチゴの酸は鮮やかで、とても繊細である。抑々ボーヌなどの重い土壌のそれが嫌でこういうのを選んでいるのでそれは嬉しい。エレガントさがなによりなのだが、その反面7年ぐらいで飲み干して仕舞わなければいけないプリュミエクリュはこちらのリ―スリングでも弱すぎる。アルコールも13%なのだがその分鋭く感じる。

価格も30ユーロ近いので決して安くはないのだが、その価値はある。上質という意味では独逸のリースリングに匹敵するのかもしれない。ここのは二種類をスーパーで見かければ購入しておくようにしていて、週末に出かける時に追加で購入する為に態々試したようなものだ。もう一つのそこに続く下の地所の方が土壌も重そうで長持ちしそうである。その続きがグランクリュのコートンシャルマーニュの様だ。2017年は若干薄かったというのも勿論あろう。

来週の「ドンキホーテ」の楽譜と「カプリッチョ」も落とした。「蝶々さん」もそろそろ始めておかないと間に合わない。その他、二種類の第九とかになる。それはそれなりに落ち着いた時間も作らなければいかず、なかなか悩ましい。

週明けには発注したダージリンが届く。その前に残りを煎れてしまう。全く同じものかもしれないが、幾らかは酸化しているかもしれない。甘いものが殆どなくても少なくとも幾らかは温まる。嘗ては夜半は食事後はアルコールでしかなかった。それはワインであっても覚ますということはなかった。然し最近はいいものを吟味して愉しむでしかなくなってきていて、ひっきりなしに口にして、それで以って温まるということもしなくなった。

地元のワイン醸造所の指導で独逸のそれは欧州のワイン業界を導くようになって、高級化へと一直線に進んだおかげで、最早料理用ワイン以外は呑んでアルコールが廻るということはなくなった。アルコールが入ると吟味できなくなるからで、いいワインは酔っては楽しめないのである。嘗て音楽会や音楽劇場でもその前の食事から始めていたことがあったが、一切アルコールを入れないようになってその態度は全く変わった。全てを忘れ去るのは如何にも愚かだからであり、そのようなものには一銭も出せない一生の時間も無駄になると感じたからである。同様なことがワインにも通じるのである。

アルコールは高揚感もあるがその反動の飲み過ぎるとある。それがないと余計に細かな体調の変化にも気が付きやすくなる。甘いものが欠かせなくなっているのもアルコール量が足りないことは分かっている。それもそれであまり良くないのだろう。するとそこで運動して活を入れるしかないのである。



参照:
よく分からない価値判断 2023-10-27 | ワイン
手が伸びる41%引き 2025-02-14 | 生活
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眠りの前に下りていく

2025-02-12 | ワイン
睡眠が浅かった。就寝前に天気予報からヒーターを絞った。然し三回は夜中に立った。それ程冷えた感じもなく、比較的早めに運動もして、食事も早かったのだが久しぶりに頻尿気味となった。心理的なものが大きいのだろう。その為か車に乗って出かけてもとても頼りなく、不安感が強かった。要するに集中力が散漫なのである。こういう時は出来るだけ時が過ぎるのを待って、あまり動かないに限る。

車庫での充電が22時過ぎに終わってしまうので、ついついケーブルを外しにそこまで出向いた。其の儘翌朝車を動かすまで置いておいてもいいのだが、無駄に電源に繋がっているのが嫌だったからだ。夜中だけ休ませて朝に再開するようにすることも多いが、その必要もなかった。

再来週になると気温は二桁になりそうだ。散髪にはいいのだが、週末にご招待の音楽会があるので、その前に済ましても起きたい。どちらにしても4月の復活祭が20日なので、次はそこまでなんとかしたい。前回は12月初めであって、二月経つ。そろそろであることは間違いない。

その御呼ばれの出し物はリヒャルトシュトラウス集で、二曲をマンハイム出身のハンナエリザベトミュラーが歌う。四つの歌は昨年聴いたところなので迷惑なのだけど、月光の歌は生では初めてである。この際にカプリッチョ全曲を少し調べておくのもいいかもしれない。後半の「ドン・キホーテ」も記憶に薄い。演奏が座付きのソリスツで、指揮もノセダだから殆ど期待はしていない。どの程度のアンサムブルで演奏するのかが興味である。抑々友の会の催し物であるのだが、ゲストとしてご招待であるとともに、結構満席で驚く。本当に会員が集うのだろうか?

アンドロイド7に期限切れの圧力が掛かっている。既にYouTubeはアプリケーションでは使えなくなって10日ほど経つ。まだこの後使えなくなるものが増えそうで、そろそろ感が漂う。ブロウザ―で同じ様に若しくはそれ以上に便利に使えるものならばそれで構わないが工夫も必要になる。タブレット購入も準備しておかなければいけない。

懸案の右の上の歯の調子がよくなっている。二年程力を入れていなかったので、嚙み合わせの筋力が落ちているようだが、壊れないように少しずつリハビリを試みている。同時に就寝時にはガードを下歯に嵌めている。これで問題なく少なくとも半々にそして意識することなく使えるようになったなら、顔の表情がよくなるだけでなく、眼の疲れや、当然のことながら胃腸への負担が減って来ると思われる。それ程影響は大きいと思っていたが、引退間近の歯医者には興味がなかったのだろう。博士号も異なる領域で取っていたと思われる。叔父の一人はその方の専門だった。

2020年の雑食砂岩からを開けた。2年待つのを基準にしているので、厳密には瓶詰後まだ二月ほど早いかもしれない。然しそれでも待った甲斐があった。なによりも香ばしくアーマンド風味とその媚びなさが嬉しい。未だ春にかけて開くだろうが、2024年産を試飲するころには殆どのみ終えていると思う。その後には上位のグローセスゲヴェックスとしての「ガンツホルン」の一本目を年末に開けるぐらいである。ミネラル所縁の塩気も果実風味が薄い分、将来の熟成をあまり考えずに開けられるのも都合がよい。



参照:
不人気ほど面白いの意 2023-10-31 | ワイン
再挑戦なるのか? 2025-01-30 | 生活
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ざわざわした胸騒ぎ

2025-02-06 | ワイン
最低気温は氷点下が続いている。最高気温は摂氏数度まで上がるので、昼間はそれ程ではない。ヒーターはまた強めにした。ベットカヴァーも必要になる。朝が寒いと目が覚めても複数回以上トイレに立つだけで目覚めがよくない。

早朝には氷点下6度ぐらいまで下がった様で正午にも霧が晴れず寒い。BGMには過去のデジタルエアーチェックの録音の数々が続けて流れている。前夜はザルツブルクでのドホナーニ指揮の「コシファンテュッテ」全曲も流れた。実演で聴いて、若干の面もあったのだが、先ごろ亡くなったツァクロセック指揮の制作よりも遥かに印象に残っていた — 勘違いしていたようで亡くなっていなかった。バルトリがデスピーナを歌っていた1993年である。バルトリは既にシュヴェツィンゲンでシンデレラを歌っていたので馴染みの若手であった。

それでもまだまだ同じ会場でのベーム指揮の録音が耳に残っていて、その厳しさの無い音で、アーノンクールの刺激もない為に物足りなくも感じていた。然し流しているだけでとても幸せな音楽であった、最早ああいう音も聞けないのかと懐かしく思う。

モーツァルトのオペラ演奏はミュンヘンでも課題となっているが、中々容易ではなくて、その伝統がどのような形で守られるのかは想像もつかない。

此処まで冷えてくると食事も重要になる。抑々肉類を摂り過ぎなのであるが、それも効かなくなると、辛くて大蒜でも入ったものを摂ろうかとも思う。一寸激しいスパゲティ―ではなかろうか。

その前に一っ走りして新陳代謝を上げておけば、食事までに必要な精気が得られるだろうか。先週末に開けたブルゴーニュは珍しくボーヌ産であった。あまり好まないのは熟成に時間が掛かり、その分高価に販売されているからである。あまり早いうち開けると開いておらずその価値が分からない。今回は2018年物を一昨年ぐらいに30ユーロ台で購入できたから買った。それでも開けて仕舞った。

思いがけず開いての果実風味は強く、バランスが取れていたので、それなりに楽しめた。然し、これをあと数年待ってという程の価値は感じられなかった。キズがないという意味ではよく出来たブルゴーニュであった。兎も角、赤で温まるだけでよかったのだ。月内にはバーデンバーデンでの御呼ばれもあるので、途上でブルゴーニュを物色してくるつもりである。また対岸のベルクシュトラ―ゼにもシュペートブルグンダーを取りに行きたい。

余分に出してボーヌのものを購入するかどうかはやはり疑問で、もう少し安くてもより酸が効いて活き活きとした産地はその近辺にある。食事に合わせるにしてもそれ程腰のあるソースなどは自宅で食さないので、あまり有り難くないのである。

日本から悪い知らせを受けた。先日統計的に走行距離15万キロに一度しかないパンクを経験した時に胸騒ぎを感じた。前の車でも似たようなことが間違いなく一回あった。その前の車でも一回か。時間的な軸の歪みで同時性を感じるのではなくて、原因やその不可解さを感じる、あのなんとも言えない焦燥感のようなものが繰り返された。



参照:
損害最小化の危機管理 2025-01-27 | 雑感
影を慕ってハムブルク 2018-12-16 | 文化一般
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2017年リースリング開栓

2024-12-26 | ワイン
クリスマス当日の夜中にメールが入っていた。仕事のことであるが、送り主の方も自動化されているのだろう。平素は月曜日の早朝が多いが、祝日は初めてだった。翌々日の木曜日にしか動かないが、祝日二日目に済ましておけば、年内はそれで済む。それはそれで年内に決済することも少なくなくて、結構大変だ。

クリスマスイヴには週末に購入したテリーヌを食した。ワインの選択は、リースリングならば海のものに近いスレート土壌のものにしたかった。そこであまり開けていないナーヘのグランクリュを開けた。同じスレートでもモーゼルのものよりも複雑さもあるだけでなく、酸も量感があるので良いグローセスゲヴェックスが多い。その谷奥のゲーテが称賛したモンチィンゲンの「フリューリングスプレッツェン」2017年物を試した。2018年物は良い出来なものは分かっていたが、これも開けて直ぐに果実風味が広がって、更にチェリーのような味覚も楽しめた。だからデカンターもせずに祝日にも残して楽しむことにした。

テリーヌの前には肉屋で買って来たサーモンが入ったクリームチーズをクリスマスの葡萄パンに塗って食した。カモのハムも全く悪くはなかった。食後に腹具合で取りスープのラーメンでも食しようかと思ったが、無理して食することはないので断念した。ケーキも食する余裕はなかった。

朝から買い出しにも出かけていたので疲れていたのもあったと思う。購入してきた目薬はポムプ式なのでぼこぼこ落ちて洗眼の様になるが、全く浸みない分だけに余計に健康的に効いている感じもある。疲れを流すといった感じである。

仮眠の為に探したパッドでいいものを見つけた。現在も使っている十代の時に購入したそれよりも薄いが折り畳みがいいのでリュックサックに入るだけでなく、その昔の日本製のリュックサックの背中に入れるしかなかったものよりも使い易そうだ。なぜならば尖った鉄類を包むようにリュックサックの保護にも使えるようだ。12折りで長さ186CMで幅が56CMで厚さ1CMなので今迄の半分サイズとは異なって写真にある様に岩の上で全身を横たえられるようだ。

トランクスルーでの問題は、少々の段差があって上下に余裕がないので、薄く且つ吸収性のある固い素材でないといけない点で、更に軽く頭を支えるぐらいの硬度も必要なことだ。価格は36ユーロと安くはないのだが、クライミングのビヴァークにも通常のキャムプにも山小屋にも使えそうなので絶対欲しい。そして重量も311gとこれは断念できない代物である。但し車で1月には使う予定ではないので春のワイン試飲会シーズンまでにと思う。冬はやはりその儘では寒くバッテリーの消費も多過ぎるだろう。やはり山道具には本当に優れたものが多いので、価格も含めて機能の高いものを探すのはこうした玄人の眼が重要である。

最近トヨタが得意にしていたハイブリッドは決してプラグインハイブリッドではないと初めて知った。新車を購入してから調べているうちに分かった。やはり自分で使ってみないとその差異がよく分からない所もある。なによりも従来の内燃エンジンと大きな充電池とそして電気モーターがついているので車重がとても大きくなるということで、それによって重心が下がって走行居住性が全く異なるということのようである。そうした試乗をしたのでそれ以外にはなかったのも当然かもしれない。



参照:
先ずはお試し焼き鮭 2024-12-25 | 料理
律動こそが全ての源 2024-12-15 | テクニック
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束の間の晴れ間に

2024-11-28 | ワイン
天候回復で穏やかな日々だ。病明けで煮豚も食した。これで完全回復である。コラーゲンでお肌もつるつる。

週末のメドックのピュイヤックの1998年ものを開けた。98年物は酸が表てに出てあまりバランスはよくないと思ったが、今回開けてみるととてもよくなっていた。色もなんとか保っていて、駄目になった印象はない。まだ数本あるので、限度まで楽しめる。おかしな強靭さを感じない分食事にも合わせやすい。

月曜日に走った疲れの残り方が違ったのでやはり一週間休むと身体が変わるのは実感した。運動しないばかりか殆ど歩いていなかったのも大きいかもしれない。心理的にも勿論あまり良くない。それでもまた習慣になるとペースがつかめて来る。長い11月を過ごして小春日和というには早いが待降節前に束の間の晴れ間だった。

それでも朝が辛い、早めに就寝した筈でもなかなか床離れが悪い。疲れが残る感じであるので、やはりぐっすりと就寝することが必要だろう。なかなか許される状況にないので厳しい。

送る郵便があったので切手の在庫などを調べた。ポストに投函する1000gまでの郵便は2,75ユーロ掛り、それが二つあるので、追加で切手を発注していく必要があったからだ。然し調べてみるとそのサーヴィスが殆ど無くなっていた。冬にはあったのだが、緊急性がなく、追加購入したいものを買いそびれた。残っているものを保存用にしなければいけない。

恐らく発行数を減らして、在庫を極力抱えない様にしているので額面の高いものしか残っていない。シートで買いにくいものである。今後は適当な額面の良いものは早めに十分購入しておく必要がある。

今回の送料では安い記念切手を何枚も貼るのは惜しいので、ネットでの券を購入して貼り付けることにした。二つで5,50ユ―ロである。会計書類なのでそれでよいだろう。

一時はバターが品薄でなかなか特売品が買えなかった。それも落ち着いてきたようで最新のものは期限が2月15日迄なので安心して使える。パンもバター以外のものを塗ればそれ程使わないのだが、古いものは料理にも使うので、やはり消費量は少なくない。

ダルマイーヤのプロドーモも次の特売の暮れまでには確保したが、それまでに切れることもある。丁度クリスマス時期なので、ミュンヘンで6月に購入したとっておきのものを開ける時だろう。

最近はワインの消費を落としているのだが、そろそろ待降節間の開け方なども徐々に計画して行かないといけない。クリスマス用に肉類の注文もあり、また出来る限り試ながら徐々にいいワインを開けて行きたいからでもある。次の温かそうなときに散髪の予約も入れておかないといけない。



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お試しにのシュトレン 2024-11-26 | 料理
放射冷却の待降節初日 2023-12-04 | 暦
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凝縮感への美しい憧憬

2024-11-21 | ワイン
カーネギーホールからの録音を聴く。結構に小さな傷が管に目立つ。ドロップアウトしているので録音としてはどちらでもいいとは思う。ツアーで最初のブルックナー本番の為にたとえ念入りにサウンドチェックしても、楽員にも時差があるのを感じた。地元での夜中2時の演奏はまた極東ツアーでのそれとは違うだろう。

それよりも若干気になったのはやはり指揮での余裕感がなかった感じで、特に体内時計の重要な指揮者にも時差があるからだろう。

舞台袖のインタヴューでは音の広がりを重要視したようだが、なかなかそのテムポ感での合わせ方は難しかっただろう。弦楽器のざらつきのようなものはバーンスタイン指揮のニューヨークフィルハーモニーを思い浮かばせる。音の押出しはいいのだが、密度に欠けるような音響である。美しさの凝縮感はない。

最初の総奏からの広がりが欠けるのはマイクを通した中継放送で仕方がないとしても、もう少し繊細な音を出しているのだがやはりラフに聞こえる。舞台袖でバルグレーが語るようにパワフル感は合衆国の楽団の特徴であり、それがモットーとされて瀟洒が失われる傾向があるのだが、やはりいいビッグファイヴはそれを補う技がある。

朝は比較的気持ちよく起きられた。月曜日から三回服用していた。肉屋迄夕食の材料を買いに出かけた。なによりも久しぶりに太陽が出ていたのが良かった。しかしそれでも寝過ぎで生じる腰の痛みもあり、寝返りが痛く、起き上がりが大変だ。

睡眠の深さに影響するので相談の上薬をロキソニンに替えた。これで腰痛にも効きそうなので、就寝前にも服用する。腰痛には別の処方箋があるのだが、先ずは様子見である。

身体の調子が悪く、計画していた、車輛の書類をまとめて提出できていないので、引き取りを月末から月初めに回して貰うことにした。それだけで少し気が楽になった。

週末に開けた2014年産ゲリュンペルを飲み干した。瓶の中で9年でまだまだ急いで飲む必要はないのだが、三本ほどあったので手を付けた。いい年度だという認識がある。味筋マルメロだが、結構複雑で、干しチェリー香やウイキョウ感もある。プリュミエクリュなのでグランクリュの様な偉大さもウケもないのだが、その土壌の葡萄からそのような味が天然酵母のみによって生じる摩訶不思議だけで大満足だ。トロピカルや塩味や胡椒や火打石の様なあまりにも出来たものでないのが余計に繊細である。

正しく欧州のホールの音響は瀟洒があって、合衆国のそれとはやはり違う。そうした複雑さがやはりワインの味わいでもあり、愉しみとなる。勿論そうした移ろぐ味わいとなると味わいに耽ってなかなか食事と共に愉しむというまでに大分の盃を重ねてしまうことになりがちだ。

ブルックナーの五番においてもあまりにもごつごつしたダイナミックスもあって耳にこびりついて閉口するところがあるのだが、ペトレンコ指揮の場合は細部へと磨きがかかっているので、より複雑な音の組み合わせが披露されることになっている。



参照:
音楽芸術の時空の流れ 2024-11-20 | 音
黄林檎の香りのゲリュンペル 2016-01-16 | ワイン
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雨降って足元が温まる

2024-11-12 | ワイン
雨が降って、想定外の寒さだ。気温が上がらず、湿気だけがあって、我慢し難い。火曜日も厚着をしていかないと駄目だ。燃料も入れておいて、外であまりうろうろしない様に準備しておこう。

夕方まで雨が降っていたが、日没前の30分ほどは上がる様子だったので、数十分前に燃料を20リットル入れて、雨上がりに走りに出かけた。158セントだったのでまずまずだった。これでフランクフルト往復は問題ない。あと何回給油するだろう。

丁度雨上がりで準備運動して濡れた道を走って上に着いた時には暮れていた。然し雲が晴れたので視界はそれほど悪くはならなかった。然し森の奥から独特な呻き声が聞こえて来た。あまり聞いたことがない、自分自身が苦しんで走っているときのような声だった。イノシシの声でもなく、シカ類でもない。よく分からなかった。低い声なのだが但しそれ程大きな身体のようではなかった。それにしてもこの時期になるとトレイルランニングシューズのゴアテックスの優秀さに気が付く。何よりも濡れた道でも足が冷たくならない。そして暖かい。夏はよくないらしいが、これだけでも足の故障を防げる。何よりもである。

帰りに肉屋に寄って買い物をして、水曜日迄の用意をしておく。帰宅時にオイル不足のシグナルが出ていたので、序に200㏄給油した。残りは100㏄でこれで先十年程はエンジンオイルを購入することもないと思う。前回のオイルフィルター交換から既に三万キロ以上走っている。長持ちさせないだけなら殆ど手入れが要らないことを知った。勿論点火プラグなどもそれ問題がない。前のBMWの時には三十万キロまでしっかり金を取られていた。この差は大きい。

フランクフルトのアルテオパーでのブルックナー交響曲五番、まだお勉強できていない。どこ迄間に合うか。アルテオパーでの解説では、最初のピチカートの始まりをモーツァルトのレクイエムとの類似性で述べていた。そうした論文があるのは分かるのだが、抑々それがカトリックにおける何処から来ているかの方に興味があるのだがそこには言及がない。それよりもバロック的な対位法ともあり、それどころかデューラーの「星の力」との親近性にも述べられていて、なにがなんだか分からない。正直アルテオパーのこのおばさんはあまり為にならない。勿論そのレクチャ―を覘く価値もない。その時間に一つでも動機の扱いを確認しておいた方が為になる。

週末にボルド―ワインを開けた。久しぶりのサンテミリオンのグランクリュである。1996年の状況を知りたかった。色合いもそれ程落ちていなかったように全然悪くはなかった。価格は忘れたが一本30マルク以上はしていたと思う。流石に違う。最初20年程のバランスは決して良くなかった。分離したようなエアーリングの必要を感じるものであったが、今は開けて直ぐに香りも風味も酸味も感じられて取り分け新鮮な感じがあった。飲み頃とは言えないのだが、まだ急いで開ける必要もないのを確認できてよかった。コルクの状態も悪くはなく、流石にと思う。

サンテミリオンのボルドーの方はメドックのものよりも果実風味さえしっかりしていれば長持ちする。メドックのしっかりした芯はないのだが、食事によればこちらの方が合わせ易い。また買い付けにいつか出かけたいと思う。



参照:
信仰告白交響曲 2024-11-11 | 文化一般
冬場に楽しめる生活 2016-10-09 | 生活
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想定以上のクレディット

2024-10-02 | ワイン
クロムベルクの演奏会準備、楽譜は珍しい曲も含めて落とせた。数年前までは不可能だったが、今は可也新しい曲でも即ち著作権が活きている曲でも動画に紛れ込んでいたりする。急いでざっと未知の曲を聴くにはとても便利である。

今後かなり手の込んだ楽曲の再演程度の時期にもこうした動画が出ることで、聴衆の正しい評価も受けやすくなるだろうと思う。要するに出来の良い曲はより早く評価されて、出来の悪い曲はより早く破棄されるようになる筈だ。

さて残された時間でどれほどのお勉強が可能なのか。燃料も最低10リットル安ければ20リットル入れておきたい。多めに入れておいて来週更に満タンにする。

先月の個人のクレディットカードの額が予想以上に多かった。二回の試飲会とその買い付け額が大きかったのと、ルツェルンでのコープの買い物にワイン二本とその他、更に会場でのチップを入れたコーヒーなどで可也の額になった。穴が開くところは予定していなかった税金還付でなんとかなっていた。

ワインが以前よりも明らかに額面が上がっている。購入しているリースリングの質は上がってはいるのだが、そのクラスは明らかに落としている。以前グランクリュから今はプルミエールクリュ、そこからヴィラージュへと落としていても、最後のでも一本20ユーロするようになってきている。以前は10ユーロ代でいいものを平素開けていたのだが、今は倍になっている。特に23年物は10ユーロ代で買えたものは本数がなく売り切れて足りなくなった。

20ユーロ代の二年間は寝かせたいものも開けないと選択がない。若しくは古い上のクラスを開けるとなると余計に勿体ない。ということで仕方なく平素飲みが20ユーロになって仕舞っている。追々、安物ビールを欠かさないように、それで埋め合わせすることになる。

それでも同じ程度の同じワインを開け続けると有難さもなくなって、折角の質が台無しになるのは一桁台マルクのワインを購入しているときから同じで、毎日となると瓶熟成変化がないのでそれほど注意をしなくなるからだ。つまり食事に態々開けて味覚を敏感にする価値もなくなる。どうしようかと検討中である。

スカラ座再演「ばらの騎士」初日への稽古ももう一週間である。そろそろ管弦楽が入ってやっているのだろう。漏れ伝わる情報からすれば順調に進んでいるようで、ヴィーナーフィルハーモニカーを指揮するよりもいい演奏をする可能性が強い。その心算で引き受けたのだろう。然し今後のことは不透明で、右翼政権の影響から定年でアルザス出身のメイエールが今シーズンで去ることで、継続してオペラを指揮することになるのかどうかは分からない。またそれに伴って指揮者もシャイーからガッティ―になんて書いてあるが、確かにドレスデンでは手狭なのでオペラはスカラ座でということになるかもしれない。

先日接着した車のトランクの内装枠が剥がれていた。水曜日に新しいボンドが配送されるので、綺麗に塗布して使ってみたい。ゲル状になっているものよりも凹凸のある細部に浸透して上手く着くかもしれない。



参照:
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週明けまでの荷造り

2024-08-26 | ワイン
雨が降って一挙に晩夏らしくなった。荷造りの準備である。古い髭剃りの旅行専用としてのデビューで、見ると放電していたので、フル充電する。念のためにケーブルを偲ばせていくかどうか。二泊でミニノートブックを持って行くかどうか?最近使っていないので持って行ってもいいが、でなければタブレット用にキーボードにするか?どちらも最近は使っていないので持って行けるように充電して、荷物の量などに応じて選択すればよい。スイスはEUでないのでYAHOOなどが入るので、そこから日本の放送などを聴いたりするにはPCの方が使いいい。その前に音楽ファイルを整理しておきたい。

夕食、ピクニックの準備も週明けにする。乳酸豆を煮込んでパックして冷蔵庫へ、ジャガイモサラダも作って仕舞って持って行けるように冷やしておく。アイスバインの缶詰は冷やしてある。バターは残り少なくなっているので、それを持って行ってもよい。紅茶はティーバックをハーブティーの詰め合わせと一緒に十分な量を。果物やプチトマト、蕪類も早めに洗って、また茹で卵も三つほど準備。ピクニック用の握り飯は二号の手配を考えておく。

往路は宿まで320kmで3時間20分ほどで着くが、途上スイスの道路税ヴィニェッテを購入して、検問で停められると、4時間以上は見ておかないといけない。渋滞で4時間半として、チェックイン14時なので10時までに出れば、何かあった時も対応可能である。

なかなかそういうことはないのだが、14時にチェックインするとして、そこから駅前駐車場まで35kmを40分の距離なので、17時30分ぐらいに出れば逆向きラッシュ時刻でもなんとかなる。演奏会前にゆっくり出来れば最高だ。往路の車中での試聴で気になったところの楽譜を見ておくとなによりもすっきりする。

昨年の宿の写真を確認する。気になる冷蔵庫の写真などはないのだが、朧気乍ら思い出す。食事は持って行った煮凝りなどを食していた。今年は似てる様で若干違う。一番異なるのはキュウリや蕪以外には新鮮な緑を持って行かない事だろう。

然し初日からチーズを購入してきているので、これも早めに駅で購入しておく方が都合がいいだろう。それ以外にもパイのようなものを購入しているが、豆に合わせたものがあるのかどうか、オードブルのようなものの方が、面白いかもしれない。

持ち込むリースリングは決めたが、出来るだけテッシンのワインを購入して飲めるだけ飲んでおく方が得な気がする。精々持ち帰るのは二本ぐらいだからだ。昨年は一本はアスコーナの2020年物のメルローを購入しているが、それも美味かった。今年は予定通りならば、10月には現地に向かうので、それ迄のお勉強にも購入する。然し調べてみると宿泊予定のコモの国境沿いよりも遥かに手前のルガーノと峠との間のベリンゾーナにワイン産地があるので直接の買い付けは難しいかもしれない。なるほどあの辺かというチェネリ山地の谷間である。アウトバーンからも見える登ったアルプスの谷最長の32ピッチルートがある所の手前か。



参照:
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旅絵日記一時帰宅編 2023-09-02 | 雑感
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ユダヤ人は知っている

2024-08-07 | ワイン
2023年産のヴィラージュを開けた。この程度のワインであれば直ぐに開けれるものもあれば、瓶熟成を待つべきワインもある。このフォルスター産はペッヒシュタインやキルヘンシュテュックに代表される玄武岩土壌が特徴であるので、最低二年は寝かしておかないと味が開かない。

上質の特に白ワインの場合は、リンゴ酸からワイン酸へと葡萄自体が熟して初めてその酸がこなれたものとなる。即ち長持ちするワインとなる。反対に生物的熟成していない葡萄はリンゴ酸などの状態で時間と共に酸が弱くなる。よって、いいワインは瓶詰後数年してから本領を発揮する。勿論それは赤ワインにおいても長い期間を業者が回すことで経済的な価値が増大する。そこまでをユダヤ人は考えていた。そしてそこには先行投資という投資経済が発達する。

上のリースリングの場合も、ドイツで最も高価なワインであるキルヘンシュトックやペッヒシュタイン、ウンゲホイヤーなどが居並ぶリースリングのグランクリュの産地であるフォルストのヴィラージュワインである。植え替えてから十年も経たないイエズィーテンガルテンのグランクリュワインにはまだ適さない若い果実などが使われているが — それだけの深い根が伸びていなければ土壌も反映しきれない為、しかしただのヴィラ―ジュワインではない。そしてその玄武岩の土壌のワインは瓶熟成して初めてその真価を示す。

そうしたことから二年もしないうちには開けないのだが、今回は2023年の特別な水不足や陽射しの条件もあって、最初から果実が出来上がっている傾向もあり、決して酸味勝ちではない。そこでザクザクっと愉しめるということで敢えて開けた。

なるほど例年の様に閉じている感じよりも綻びている感じがあって、決して青臭くはない。但しその土壌の出方としても若干大雑把になる。問題は、二年経過時にどれほど瀟洒な感じになるかなのだが、あまり期待は出来ないこと。そこで早く飲んで仕舞えというアドヴァイスが流れるのだ。

価格からすればヴィラージュとして特別価格ではないので、知る人ぞ知るで購入するので、現時点でそれなりの良さがあれば早く飲み干しても惜しくはない。逆に出来る限り年度ごとの特徴も経験することで今後の参考になるという大志も描ける。

その結果今迄も通常瓶であればスクリューキャップとなっているところを、マグナムやドッペルマグナムへとつぎ込むチャンスを見逃さずに投資できたのである。そういうことはヒュージョンソンの本にもどこにも書いていない。

味筋は、天然酵母しか使っていないのだが、色目の様に若干パイナップル系かもしれない。本来は熟して百合の花のような上品な味筋となるのであるが、陽射しが強くそうした成分が、もう一つ想像を働かすと玄武岩成分の少ないイエズイーテンガルテンのトロピカル系が全面に出て来た年度ともいえる。これをどう評価するか?

もう一年ぐらい少しづつ開けて行って様子を見てとなるが、いいと判断出来るころにはマグナム瓶も入り難いとなるので、この世界は投資の世界と全く変わらないのである。その頂点にはボルドーのシャトーでもお馴染みのルイ王朝にも金を貸すフランクフルトを起源とするロートシルト家がいるのである。



参照:
大統領の椅子のような 2022-04-25 | 生活
デルジェスの音を堪能 2020-06-02 | 文化一般
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すっきり爽やかな泡もの

2024-07-16 | ワイン
ヴュルツブルクのレジデンツでゼクトが振舞われた。演奏会後のディナーにも合わせたものなのだろうが、フランケンヴァインの各町のヴァインプレンツィンが集っていて、正装で聴衆を迎い入れて、グラスが手渡された。

毎年のように最後にやっているのかどうかは知らないが、ワイン業界にも重要なイヴェントになっているのはよく分かった。最終演奏会だったのだ。

そこで供されたものも決して悪いものではなくて、催し物の前にはアルコールを飲まない私でもあるが、軽くすっきり感は暑い日にも全くなんともなく清涼感もあった。十二分な宣伝が出来た筈である。

会場への人がいない大階段とそのフレスコ画を幾らか撮影できたのは良かった。ここだけはザルツブルクよりも価値があるかもしれない。

レジデンスの前に広場を大駐車場として開放しているのも観光地としては大きな加点である。街自体の通行量も知れていて、飲むワインには事欠かず、それなりの美味いものもある。

今回ビュルガーシュピタルで食したのは、フランケンの名物料理のブラウツィッペルである。何か長いものだという感じはしたが、皆目分からないので訊ねてみた。ソーセージの酢っぱく湯がいたものだということで食した。見た目からすると熱くないヴァイスヴルストのようでもあるが、実質的にはブラートヴルストの焼いていないものとなる。その酸味が爽やかでつけ合わされている野菜も気持ちよい。勿論酸味の効いたワインに完璧である。ジルファーナ―で十分である。

その名前の由来は長いものはペニスとも称されて、ブラウは鱒を同じように煮たフォレレブラウから来ているとも書いてある。なるほど基本的な味筋も似ていて青っぽい感じもそのものである。やはり旅行に行って土地のものに巡り合えるのは醍醐味である。

翌日マイン上流のゾンマーハウゼンに出かけた節にも醸造所のおばさんにそのことを話すとそれはと笑っていたので、やはり地元の人にとっては、こちらでのザウマーゲンとかその手の密かな料理にもなっているのだろう。

特にワイン処での食事の質は、その産地でのワインの質を反映する。それがは最も敏感に反映するのは地元の蔵出しワイン酒場のであったり、それ以上に少し手の込んだ食事を出しているレストランであったりする。それはフランスでも同じで、ボルドーでもサンテミリオンとメドックでは料理の質や出しているものも違っている。

こちらワイン街道でもこの四半世紀でリースリングの質が向上したことから、嘗ての様に塩辛くしてワインをがぶがぶ飲ませるような料理は殆ど無くなった。それからすればフランケンもまだこれからで、ワインの質も料理の質も徐々に上がっていくものと思われる。



参照:
視覚を超えるバロック音響 2024-07-14 | 音
フランケン葡萄処漫遊記 2024-06-21 | 試飲百景
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ボックスボイテルの夕食

2024-06-25 | ワイン
漸く夏らしくなってきた。降雨確率も10%ほどなので洗濯日和である。冬の間には洗濯出来なかった防寒用のナイトローブや部屋着用ジーンズなどを一気にと思われる。通常週一回の洗濯を二日続けて三回は回すのではなかろうか。

エコモードでは一サイクルが3時間半ほど掛かるので、夏至過ぎとはいっても、朝から二回を天日で綺麗に乾かすのはそれ程容易ではない。

週末にアスパラガスの残りをべーコンと一緒に炒めた。燻製臭が2021年のジルファーナ―の香ばしさにあっていた。所詮深みはないのだがちょこちょこと食事に合わせるには遜色はなかった。ボックスボイテルを三本しか購入しなかったが、ここ数週間で飲み干すにはそれで十分だった。つまりそれ以上あっても飽きるだけである。やはり経年変化を楽しみながらのまとめ買い可能な白ワインはリースリングしかないという結論を確認するのみである。

土曜日にオープンエアーで行ったプログラムを持ってのベルリナーフィルハーモニカー上海公演は翌日にソリストのユジャワンと共に飛行機に乗って出かけた。そして上海にその御一行は着いた。

到着の様子が中共の報道ヴィデオとして出ている。ワンとフィルハーモニカーの中共での公演は珍しくなくとも、今回はキリル・ペトレンコの中共デビューであり、現在のフィルハーモニカーの実力が昨秋の日本公演に続いて披露されることになる。

流石にペトレンコの日本デビューの時の精鋭の指揮者という表現はなく大師となっているのは当然として、その中共内で何回も演奏されたラトル時代のそれとは全く異なる新しいブラームス交響曲四番の演奏に注目が集まっている。

その他、フィルハーモニカーが室内楽編成でより幅広い層へと訴えかけるワークショップのようなものも僅か五日間の日程のなかで企画されていて、コロナ期間中に流れた上海でのレジデントという形が継承されている。それ以外にも一部チェロ楽団などは北京にも回るようでそれなりのツアーとなっている。

今回なんらかの実況中継録音などが為されるのかどうかは分からないが、少なくとも中共のメディアによって必要最小限の報道としてその様子がジャーナルされることには間違いがない。

北京出身のユジャワンも中共では満州人の共産党協力者らんらんなどとは異なり全くそうした位置づけにはいないので、それ程大きな扱いはされなかったのだが、今回はそれなりに注目されているのは間違いがない。

ベルリンでの演奏はコロナ期間中のトリフォノフのプロコフィエフ演奏と比較してやはり弱かったが、アンコールを含めて上手にやっていた。ベルリナーフィルハーモニカーの演奏はペトレンコ指揮でアンコールのベルリナ―ルフトが取り分け見事な演奏になっていた。



参照:
よかった宿での食事 2018-10-06 | 料理
フランケン葡萄処漫遊記 2024-06-21 | 試飲百景
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フランス食生活の易さ

2024-06-16 | ワイン
週末の旅行の準備である。ミュンヘンのキャンセルもあり、ヴュルツブルクの試飲会のこともありなんの為に出かけるのか不明になって来て、極力出かける意欲が無くなった。予約など準備をしていなかったのならケルンに向かっていただろう。あとは車を傷めないように無事計画通り熟すのみである動機付けがないと往々にして事故を起こしそうだ。

なによりも気温が下がってヤル気が無くなった。仕方なくパンだけを購入しに行って、帰りに少し長い距離をゆっくりと走った。身体を疲れさせることで意欲を取り戻すぐらいでしかない。チャットパートナーも恐らく夏のセメスター期末の追い込みで、そっとしておいてあげたいので堪え時である。それにしても一年間あのような生活をしていて学業に励めるとすればそれはとても偉いと思う。楽器をやったり絵をかいたりと結構優雅なんだよね。金があると心強い。

先日帰路ではリレッテデュカロッテを購入した。誰も購入していなかたっと湖で頭からほじくって貰った。前回と異なるものを購入しようと思っていたのだが新規のものでつい購入したのだが、思っていたよりも味が肉肉せずにとても上品でよかった。

パン屋では、それを塗って、更に週末にピクニックのサンドイッチにする為にニンジンパンを購入した。実はスーパーのあるアルザスの街でネットで調べておいたパン屋に立ち寄ると恐らく閉店していた。ドイツでも厳しいパン屋でアルザスで上手く行く保証はない。スーパーがあるので客も奪われるのでもう一件でも活きていればいい方かもしれない。

サンドイッチ以外に先週の鶏のガラのスープがあるので味飯を炊こうと思う。そこに貝の出汁も混ぜると味が濃くなるだろう。二号ぐらい炊いてニンジンと玉葱だけでそれなりの味になるだろう。握り飯にすればピクニックに使える。

サンドイッチの為にハムを購入するのと運転時に齧り付くサラミ類ぐらいか。菜っ葉はフランスで購入したものがあるので、洗って、挟むようにしておくべきだろう。

パンを取りに行く序にボルダーに向かう案もあったのだが、身体が重くて元気が出なかった。仕方がないので帰路の以前走っていた森で長めのルートを走った。スピードは上がらないが、カロリーだけはそれなりに消耗した。これで身体が解れてくれると嬉しい。

フランスで購入したイガイ牡蠣を食した。フランスで購入するのは初めてだ。土曜日に入ったものだからその日に食さないといけないと言われた。それでもヌードルにするのも面倒で量も少なかったので簡単に火を通した。いつものオランダ産とは全く違う。何が違うかというと炒めると洗い方は変わらないのに直ぐに水気が飛んだ。すると玉葱やらワインの色が直ぐについてきて味が更に深まる。

オランダ産の安物は幾ら火を掛けても水が出てくる。産地の差というよりも処理が全く異なるのだろう。これならば一つ一つ摘まんでいってもとても味わいがあって美味い。価格はそんなに高くない。

それに合わせて買ったロワール産のソーヴィニオンブランも特別なピーマン味もなく食事にすっきりと合わせられた。7ユーロ程だったのでこれまた料理にどぶどぶと入れてなんら不満はなかった。アルコールの質もイタリア産の安ものなどよりも良かった。



参照:
ヴィガーニズムワインとは 2016-04-19 | ワイン
準備万端整えての前奏曲 2021-06-30 | 雑感
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