Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

索引 2021年9月

2021-09-30 | Weblog-Index


 
近づいて来る週末へ 2021-09-30 | 料理
トリスタンを仮想遠隔操作 2021-09-29 | 文化一般
スナック菓子以外にも 2021-09-28 | アウトドーア・環境
Linuxオーディオの勧め 2021-09-27 | テクニック
高弦のさらさら感を聴く 2021-09-26 | 雑感
宇宙外へのキャスィング 2021-09-25 | テクニック
遠近感のある鮮烈さ 2021-09-24 | 雑感
取れた隔靴掻痒感 2021-09-23 | アウトドーア・環境
それなりにハナがある 2021-09-22 | 雑感
スッキリ、一、二、三発 2021-09-21 | ワイン
ワークステーション仕舞 2021-09-20 | 生活
文化団体としての意思表示 2021-09-19 | マスメディア批評
ファミリーで難民支援 2021-09-18 | 文化一般
玄人の舞台捌きを観察 2021-09-17 | 女
脱コロナへマスク解除 2021-09-16 | ワイン
「Dresscode無い」の戯け 2021-09-15 | 雑感
秋のシュヴェツィンゲン再訪 2021-09-14 | 雑感
上昇気流の熱気球 2021-09-13 | 生活
副作用でぐっすり快眠 2021-09-12 | 生活
三リットルも飲みそう 2021-09-11 | 生活
パン屋への道のり 2021-09-10 | 生活
人生における省察の日 2021-09-09 | 音
COOPでのお買い物 2021-09-08 | 料理
いいところを突く 2021-09-07 | マスメディア批評
アパートメントでの生活 2021-09-06 | 生活
大河の流れのように 2021-09-05 | 音
待たれるワクチンベビー 2021-09-04 | 雑感
陰性証明書の出番なし 2021-09-04 | 歴史・時事
「夏のメルヘン」の企画 2021-09-01 | マスメディア批評
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近づいて来る週末へ

2021-09-30 | 料理
概ね定まった。日曜日のディナーは、折から安売りになっている煮物缶詰1.11ユーロを、チェックアウト前に温めて、広口ポットに入れて持っていき、高原のどこかでゆっくりとブランチとする。

日曜日に開いているパン屋の情報も掴んだ。二件とも界隈でチェーン化していて、支店では精々焼いているだけだ。片方は直線距離で十軒ほどの距離だが、周って歩くと七分、もう片方は八分。車を動かすならば遠い方が品質への拘りを感じさせた。七時から始まっているどちらかでパンや甘いものを購入するので、上の缶詰で夜までもつ筈だ。

前夜は早く就寝したいので、こちらから早朝に鶏飯でも炊いて、何か付け合わせをと思う。キンピラ牛蒡とかそういったものがいい。コーヒーはあるので、バターも持っていこう。気になるのは日曜日に終わってからの帰りの道中で何を口に入れて眠気を覚ますかである。これならば皿も要らずポットの蓋を使える。スプーンだけは持って行かないと駄目だ。二泊の部屋はキャンセルでもキッチンを十二分に利用する。

さて肝心のマーラーだが、最後に聴いたのがハイティンクが生涯最後にマーラーを振った演奏だった。未だにどうしても楽曲の流れが今一つ頭に入っていない。バーンスタインのそれに比較して全くその為には得ることのなかった指揮だったからで、今回のペトレンコ指揮でそのシェーマがはっきりと見えてくるのかどうか。

参考音源として選択がもはや殆ど無くなってきている。バーンスタイン指揮のベルリンでの演奏二種類ぐらいだろうか。日本でのイスラエルフィルと今回のフォアアールベルクの楽団の力量はそんなに変わらない。ただしペトレンコの指揮でそのコンセプトは明白になる筈だ。愈々、バーンスタインのマーラーを乗り越えることが可能となるのか?

前日に捻った腰が痛くて夜中に寝返りが打ち難かった。熟睡とならないのは仕方がない。運動ができるようになったが生憎お湿りが来たので、もう一日空けようかと思う。あまり無理をする必要はない。今週末からは旅行があるので、どうせノルマ通りにはいかない。睡眠が邪魔されるのがよくない。



参照:
沸々と、ああ諸行無常 2019-05-25 | 音
静かな熱狂の意味 2019-05-19 | 雑感
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トリスタンを仮想遠隔操作

2021-09-29 | 文化一般
LINUXの音楽PCの遠隔操作がなった。以前も行ったように仮想画面Xfceで製作して、それをWin10のXrdpで読み込んで操作しようというものだ。接続しても他のシステムで見て操作できる画像が必要になるからだ。それはコマンドだけを与えるにしても白の画面に白の文字で書きこんでも見えないのにも等しい。

前回と殆んど同じようにやったのだが、結果若干違っている。その相違はよくわからないが、いいなと思ったのは音楽を流していても音とのタイムラグが殆どなくなっていることで、これならばHiFiに有線で繋いだPCからの映像を観ながら音が聴けるようになった。今までのクロームキャストの欠点を殆ど解決したようなものである。今後離れた寝室でもオペラをしっかり観れることになりそうだ。

試しに七月の「トリスタン」最終日の音を流してみたが、直ぐに心打たれてしまった。やはりハルテロスのイゾルテは心を揺さぶる。映像での表情は最前列から観るよりも明晰で、さらに音楽を補助して映像作品としても歴史的な物が残されたのは間違いない。彼女はこの舞台と映像だけで歴史に名前を残すことだろう。

流石に何回も流しながらも聴いていると木管の一節など明らかにもう少し上手くいっていない。部分的により嵌まった夜の録音もあるだろうから、どのように採択されて編集されてくるかは分からないが、彼のフルトヴェングラーの歴史的名盤でもスタディオで録り直していてもこんな立派な演奏はしていない。キリル・ペトレンコのミュンヘンでの集大成はとんでもない出来だったと今更ながら感動する。

会計決算をすると、何回もミュンヘン往復して宿泊してだったので、結構な投資だったが、昨年の分を埋め合わせるほどではなかった。こんなことならもう一度行けばよかったと思うのだが、検査を受けて陽性になるとサドンデスだったことを思い出して、自分自身でも精一杯通ったのだと改めをて最善を尽くしたのを知る。

仕事で急いでプリントアウトする必要があって、プリンターが組み込まれていなかったことを思い出した。急いで接続しようとしたがWin10用のドライヴァーをインストールしなければいけなかった。LINUXではない煩わしさである。しかしこれで最後の課題のクロームキャストの問題の大枠も見えてきた。

昨晩から何もしていないときにファンが急回転しだしたので、タスクマネージャーからデフェンダーが勝手にスキャンしていることに気が付いて外してしまった。リアルタイムの保護などいらない。手動で危ない時に動かす。これではマカフィーと変わらない。

ついでにオートスタートから不要なものを殆ど消してしまった。アップデートなども必要な時に動かせばいいだけで平素はいらない。更にマイクロソフトお得意の訳の分からないソフト類を消去した。半分ぐらいになったと思う。兎に角何も作業していないのにCPUが動いているのは不愉快以外の何物でもない。ノイズ以前の問題だ。



参照:
気に入りだしたシナモン 2016-11-30 | テクニック
引力場での音楽表現 2021-08-02 | 音
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スナック菓子以外にも

2021-09-28 | アウトドーア・環境
nipponと称する駄菓子を試した。1ユーロなら価値があると思った。コメのサクサク感とチョコレートをうまく合わせてあった。日本のコメとこのサクサク感は遠いだろう。

ミニノートブックを手を伸ばして身体を捻っておこうとしたら腰に来た。先週からの運動の疲れで張っていることに気が付かなかった。勘が鈍っている。夜中に寝返りがうち難くて睡眠に影響した。酷くはならないが、早く身体を解しておきたい。


さて愈々週末の旅行の計画だ。何よりもピクニックをどうするかで、もう一泊が必要なくなる。現地の天気予報は週末が最後の夏のようで、来週は降雪が予想されている。気温も高めの摂氏15度前後として下り坂なので、雨さえ降らなければ、気持ちよくお昼を楽しめると思う。

写真を見ると電子レンジもついているようだが、チェックアウト前に何ができるだろう。冷凍食品で温めて、二時間程してもより楽しめるものなんてあるだろうか?ジャガイモの何かを温めて突き合わせにできる。広口ポットがあるので、そこに汁物を入れて、朝のパンとも組み合わせれる。缶詰でもいいかもしれない。グーラッシュ類か?お昼に少しだけなら前日のワインを飲んでもよい。前夜も早めに寝るにリースリングに合う簡単なものが良い。


さて愈々週末の旅行の計画だ。何よりもピクニックをどうするかで、もう一泊が必要なくなる。現地の天気予報は週末が最後の夏のようで、来週は降雪が予想されている。気温も高めの摂氏15度前後として下り坂なので、雨さえ降らなければ、気持ちよくお昼を楽しめると思う。

写真を見ると電子レンジもついているようだが、チェックアウト前に何ができるだろう。冷凍食品で温めて、二時間程してもより楽しめるものなんてあるだろうか?ジャガイモの何かを温めて突き合わせにできる。広口ポットがあるので、そこに汁物を入れて、朝のパンとも組み合わせれる。缶詰でもいいかもしれない。グーラッシュ類か?お昼に少しだけなら前日のワインを飲んでもよい。前夜も早めに寝るにリースリングに合う簡単なものが良い。



参照:
生中継の録音マスターを保存 2017-06-08 | テクニック
持続的ライフスタイル 2021-08-10 | 料理
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Linuxオーディオの勧め

2021-09-27 | テクニック
週末をPC移植作業で潰した。数年に一度のことだから仕方がない。先に進んだ点は、新ノートブックの性能を評価するところで重要だった。

オーダシティーでなぜハイレゾ再生が出来ないかの理由が分かった。知らない機能があった。オーディオ機器サーチである。それをかけることで初めてDACをとことん読み込んでくれた。それでもVCLなどのように出力段をDAD変換前とするか後とするかなどのメニューは出てこない。それでも録音段を選択できそうなことが分かった。幾つもあって選ぶには調べてみないと分からない。

その選択は機械語であるLINUXであるから可能であるものだろうが、今までは気が付かなかった項目がある。恐らくミニノートブックはREALTEKが挟まっていなかったので、通常のミキシングの前とALSA独占との差がなかったのだろうと思う。兎に角音楽再生PCはLINUXに限るのは此れゆえである。忘れずにやっておきたいのはUBUNTOオーディオのインストールで、これによってCPUの能力と音楽再生を呼応させられるようだ。再度調べておこう。

PC録音で皆が考えるのは、如何に機種固有のオーディオ性能を超えて録音できるかであって、録音マテリアルを将来もいい音で使いたいと思うからである。それは嘗ては磁気録音でもあったことだが、PCオーディオの場合はその発展が結構早い。2014年頃から始めても自分自身のノウハウの進展でもやはりその差はある。

夕方に勤めを済ました。雨上がりで獣臭いところが再び匂っていた。甘上がりで夕方に曇天となったからだろう。恐らく一番のワーストタイムに近かった。理由は下りが夕暮れで遠くが見えなくなり、速く走っている気持になり遅くなったのだ。実際に上りも下りも併せて二桁ほど躓きそうになった。こけずに済んだのが幸いだ。歩くならいいが走るのには限界がある。

同時にここ三年ほどでは先週は最も運動量が多かった筈だ。筋肉痛を動かして解しただけであるが、腰にも疲れが来た。体重も71.8㎏までに落ちた。食欲旺盛で幾らとっても追いつかないかもしれない。今週は週末出かけるので、二回運動が精々だろう。

第九のお勉強はできていないが、感興を高めるためにブレゲンツやフェルトキルヒでの録音を再生している。生で聴いたのは「千人「しかないのだが、下手な交響楽団ながらやはりいろいろと面白い。

リモート作動をさせる前に最後にもう一度空冷ファン周りを掃除した。外して中から見ると通気口への網が埃で塞がっていた。掃除機で外から吸い込むだけでは取れていなかった。そこでレンズのポコポコなどを使って奇麗にした。思ったよりもファンが囲まれていて、そこの通気量が減るだけで冷却力が極端に落ちることが確認された。実際に掃除後はファンの回りが少なくなった。更にファンの付け根にシリコン油を注入した。固有の回転音がなくなってきた。恐らくこれでオーディオPCとして使うには殆ど問題は無くなった筈だ。あとは、キャスク配信が可能になれば即戦力になる。



参照:
高弦のさらさら感を聴く 2021-09-26 | 雑感
宇宙外へのキャスィング 2021-09-25 | テクニック

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高弦のさらさら感を聴く

2021-09-26 | 雑感
新ノートブックへの移動、まだまだ梃子摺っている。最大課題はキャスト送信である。それは同時にLINUXに移行した今まで使っていたPCでも同様である。それももう一つのミニノートでは上手く出来る。

同時にLINUXに移行すると冷却ファン制御を新たに整えないと駄目だと分かった。やはり喧し過ぎで熱を持つので、高い足を履かせて空冷が効くようにした。冷却用の台が必要なのかもしれない。安定して映像放映しているときは止まっているようであるが、季節にもよるだろうか。

ハイレゾ録音再生している筈のオーダシティーの再生も44.1kHzになったりで何をやっていることか分からなくなる。これも上のキャストの問題と似ていて、どこからの音を出力するかということになる。富士通の場合はREALTEKの回路を挟んでWINでは出しているのだが、これがパスされているようなのだ。一方VIDEOなどでは録画通りの出力が可能となっている。

そしてこうした作業をハードを動かしてやるのは面倒なので、RDPやVCNなどのリモートコントロール機能を使う。それで思い出したのはLINUXにおいてはインストールやプログラムに留意する必要があった、調べてみると、コントロールする側のヴューワーはRemminaというのを使っているが、される側のサーヴァーはMint19ではVINOをインストールした。今回はどうなるだろうか。別途にしなければいけなかったのはWinから入るのにVCNでは入れなかったからだ。

バイロイトの「オランダ人」をそれで鳴らしているが、やはりPCMからDSD変換した方が音が落ち着いて聴きやすい。やはり劇場がいつもよりも鳴っている印象は強い。

まずそこでデジタルコンサートホールからのシュミット交響曲四番をハイレゾダウンロードで流す。其の儘PCM192kHzで再生するとやはり良い。特に高弦の実体のあるさらさら感はルツェルンのkklで生の響きを彷彿させる。ベルリンのフィルハーモニーも指揮者の頭の上ぐらいになるとあのように鳴るのなど分かる。



参照:
高弦のさらさら感を聴く 2018-10-24 | テクニック
192kHz再生での違い 2020-10-07 | 音
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宇宙外へのキャスィング

2021-09-25 | テクニック
着々と作業は進めている。新しいノートブックの最大の問題はffmpegが上手く動いてくれない事である。これで何が困るかというと、ノートブックで鳴っている音がクロームキャストに送れなくなる。特に録音録画しながら音を流すというのが出来なくなる。クロームキャストが既に発売中止になっていてそもそもクロームブラウザーのタブ以外にの送信はプロジェクトで終わった。技術的には問題が無くてもコピー防止などのことを考えるとその方に進まなかったのは理解できる。勿論画像と音声のラグなどの根本的な問題は解決されなかった。

新しいノートブックをそのように使わなければいけない理由はないのだが、使っていたものとの比較で機能が減るのは頂けない。その他のVCNとかは心配する程でなく解決されそうだが、ffmpeg自体はとても扱いやすいので、別途にインスト-ルしてみたが、上手く連携させるにはプログラムを書き込まないと駄目である。これが音声においても媒介することで専属的制限があるところでも安静をよそに伝えてくれるのである。

兎に角手っ取り早い解決方法を探しているが、なによりも知りたいのはハード的に制限があるかどうかで、いずれLIBUX駆動させるときに不利は困る。

そこで久しぶりにUSCで久しぶりにデンノンのドライヴァーを落とすなどして直接DACに接続させるなどをしてみた。現行機との差はないようで、やはりソフトの問題の様である。もう一つ作業中に驚いたのはあまりにもの強い冷却ファン音である。これもパッシヴ冷却に切り替えたがそれでも吹くと凄い。以前のものよりも強い。その分熱は持たなくなっている。スピーカーの音質も悪くなっていて、徹底して事務用ユースにして価格を落としているのが分かる。しかし、冷却が止むと殆ど音が無くなる点は明らかに良い。安定した映像再生ぐらいでは問題なさそうだ。

同時にLINUXへと変わるそのSSDも完成させてしまいたい。問題は画面コピープログラムが何処までうまく働いてくれるかだ。その他では遠隔操作のサーヴァー側になるの解決したい。出来ればキャストも可能になるようにしておきたい。結構同じ課題になるので試してみることで気が付くこともあるかもしれない。Win10の方はWin8に慣れるとそれ程使い易いとは思わないが、慣れてみないと分からない。

その間にちょこちょことよさげな音楽映像などをテストに使ったりする。やはり品質よく再生すると特にオーディオでも迫力がある。先日の「火の鳥」の録音も素晴らしいが、「トリスタン」のそれも本当に見事である。やはり頭出しをして感心するのはハステロスの歌唱で、長い時間かけて準備をしていての成果が歌唱の細部に聴くことが出来る。最終的な製品化はどのようになるのかはまだ分からないが、フルトヴァングラー指揮が圧倒的な録音となっている以上にこれは将来は「他の宇宙への伝達の映像」となる可能性が強い。そのように考えるとこの演出はそれぐらいの高い意志があったのではないかと思う。これ程までに本質的なものをここまで抽象的に昇華させた舞台制作はないのではなかろうか。



参照:
遠近感のある鮮烈さ 2021-09-24 | 雑感
キャストによるデーター転送 2016-10-08 | 暦
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遠近感のある鮮烈さ

2021-09-24 | 雑感
今週末は、マーラー交響曲9番とシューベルト歌曲「大河で」D943、「白鳥の歌」D957、ベートーヴェンの「月光」の四曲に目を通す。更に旅行の計画である。ピクニックや宿泊の日数や時間の過ごし方に関して定めて、宿も必要の無いものはキャンセルしたい。

プライムシートのDSD2.8mHz聴き逃しオンデマンドが完璧に流れた。DSD録音とPCM96kHzは同程度の情報量とされるが、パケットの送り方が変わるのか、前者の方が流れが安定した。後者はデジタルコンサートホールのアーカイヴアプリケーション再生で映像につくものと同じ音質である。

PCから送信して聴いてみてもやはり音の印象が異なる。同じDACでPCM192kHzをPCM再生とDSD再生を切り替えて試聴したりするときの印象と変わらない。一般的に前者の方が音場感が強く、後者の方がクリアーさが出る。今回もPCMで聴くと細かな表情とかにズームインする感じと鮮烈な音響感も圧倒的だが、DSDでは楽譜を捲る感じとかの雑音も含めてより生モドキの音響となって、深く音楽的な印象は受ける。

残念ながらその上の5.6mHzとか11.2mHzとかの再生は不可能である。生素材で編集もしていない音源としてのこれはオーディオ業界ではとても使えるものだと思う。PCMで相当に録音しても大変な大きさになる。試していると5.6mHzも暫く流れるようになった。しかしまだ全曲DLとはいかない。

ダイナミックスレンジは矢張り驚きで、平素は32Bitフロートで録っているのだが、あんな小さな音から振り切れるまでの音源は存在しない。奥行きも深くて遠近感も出ていて吃驚する。改めてキリル・ペトレンコの指揮振りをその頭の真上から観ているようで(足元で観たからその違いがよく分かる)、結構恐ろしい。最近は二列目経験もあって、ベルリナーフィルハーモニカーの圧を自分が受けている様に感じるようになってしまった。

それにしてもどこまでも通る異常なpppを弾かせたりとその管楽器群の頑張り、打楽器の一発とペトレンコの徹底した秩序だった練習とサウンドが冴え亘っていて、これを聴くと現時点で比較できる交響楽団は存在せず、歴史的にもショルティ指揮の機能偏重のシカゴ響を乗り越えだしているのが分かる。復活祭三大バレー連続演奏公演では仕切り直しで更に上手く行くのかどうか?

水曜日にボルダーで久しぶりに筋力を使って、その夜は接種二回目の夜と同じように死んだように集中した睡眠が可能となった。しかし心拍数は10近く高かったので、身体が熱を持っていたことが知れた。お昼も快調で居眠りもない感じだったが、夕刻になって筋肉がムズムズしてきた。これはと思って短いコースを走りに出かけた。気温は22度を超えるぐらいで陽射しもあったが、身体を解すには一汗掻きたかった。

準備体操も入念にして身体を解した。下りて来てさらにもう一度柔軟体操で解した。以前は翌朝のパン屋の帰りに走っていたので、ムズムズするまでに解していたが、今回は24時間前にということでギリギリな感じだった。それでも無理して手を振ったりするので血液が指先にまで迸り、効果はあるように思えた。足の蹴りも効果満点である。これで筋肉痛を予防出来て疲労回復可能なら完璧である。

火曜日に到着していた筈のノートブックが届かず、苦情して、予定通りの期限が過ぎたので、新たに5ユーロ安いのを発注して、高いのをキャンセルしようかと思っていたら、木曜日に後追いでエクスプレスで届いた。そうなると受けとるだけだ。梱包も完璧で新たに送られたのは分かる。

早速時間が出来たところで素早く準備をするが、やはりVNCで躓いた。調べ直して、LINUXをリモートコントロール出来るようにしておかないといけない。Win同士は問題が無い筈で、あとはAndroidからもアクセス出来るようにしなければいけない。

その次は音声をキャストで送れるように小さなソフトをインストールとほぼ無料ソフトを10種類ほどインストールする。その前に押しつけのマカフィーを消去したが、デフェンダーへと移行したことでWLAN内のストレージ一つにアクセスが出来なくなった。これも解決課題である。NASは問題ない。



参照:
取れた隔靴掻痒感 2021-09-23 | アウトドーア・環境
ワークステーション仕舞 2021-09-20 | 生活
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取れた隔靴掻痒感

2021-09-23 | アウトドーア・環境
プライムシートを流した。やはりハイレゾは物凄い。前夜には初日の中継録音を圧縮音源で聴いた。正直隔靴掻痒と言った塩梅で、特にペトレンコ指揮の場合は生公演の方が放送よりも多い位に経験しているので自然に脳で修正して仕舞っている。

それに気が付いたのは矢張り三日目9月19日のハイレゾ録音だ。残念ながら「火の鳥」全曲が停滞無しにはまだ流れていない。しかし、何回も流して録音したので編集すれば完全になるぐらいの殆どの材料は揃っている。

それどころか、推奨されている様にLANケーブルCat.6を使って受けてみると、なんとDSD2.8MHzまでが流れるようになった。しかし、状況はどうもサーヴァーの状況にも因るような感じもした。しかし演奏時間が長くなると難しくなる。

ハルトマンの方は若干聴いた感じでは初日の方がショー的要素が強そうで、三日目は大分音楽的に纏まって来ている感じだ。以前のコパンチンスカヤ演奏シェーンベルク協奏曲も同じような経過を辿っていて、後の方が演奏がよくなって来ていた。あれだけのシアターピース的な演奏をしていても収まるところに収まって来る、この女流ヴァイオリニストが業界で残っているのはその辺りの勘の良さだと思う。もう少し真面目に弾けよと思うのだが、上手く角が取れて行く。しかしこの曲に関してはペトレンコの言うベルリンでだけで試してみる曲で、ツアーに持ち出して何回も演奏するものではないだろう。但しロストジェネーレーション企画に入っているのでまだ来年の上海旅行までは尾を引く。

「火の鳥」はまさにこの音響は生で聴けるのかと思うと身震いするが、ハイレゾ96kHzでも圧倒的で、こうした独自の音響を為し得たのは、フルトヴェングラーとかカラヤンぐらいしか思い浮かばない。ラトルは論外としても、アバドもスタイリッシュな響きがあったが、技術的にも完成しなかった。

ペトレンコ指揮のミュンヘンの場合のそれは奇しくも後任音楽監督の指揮を聴いて余計に明確になったことでもあり、ベルリンでの上の音響は、ペトレンコ体制が先日のスーク「夏のメルヘン」に続いて完成に近づいていることを示している。ラトル指揮のその音響が余りにもツルツルでどうしようもなかったので余計にその意味ある音響が際立ち、音物語が溢れ出す。それ故にハイレゾの音響は圧倒的なのだ。聴き逃し期間にもう少し試行錯誤して聴き直してみたい。

天気も良く乾いていたので四年振りぐらいでボルダーに出かけた。様子見にだけでも行こうと思って、久しぶりに岩を触ると様々な感覚を思い出した。辛抱が出来ないのだが、意外に腑抜けになることはなかった。最後の時期に買った靴が苦しかったので、次回はもう一つの簡単な靴を持って行って踏ん張りが効くようにすればいいと思った。重心も下げられて意外に体幹感覚があったので、もう少し試してみたい。何か以前観た様な爺婆がそこにいて、一体ここは黒澤の蜘蛛の巣城(シェークスピアのマクベスの魔女の情景)かと思った。日頃の走りのトレーニングの距離が活きて呉れればよいと思うが、直ぐに息が上がった。

16時20分過ぎに出かけて、途上幸いにシャツを洗濯屋に取りに行けた。来週使うかどうか分からないが、一用事済んだ。16時50分前に最初の課題、17時12分頃に二つ目の課題、18時10分頃に三つ目の課題を触っただけだ。それでも最後のはそれなりに登れた。

心拍数は140までしか上がっていないのであれほど息をハアハアさせても心臓には負荷されていないのだと分かった。矢張り筋力である。兎に角腹に力が入るような感じは決して悪くはなかった。お茶をカブ飲みしたからか、体重が一キロほど増えていた。朝食も肉をガッツリ摂ったからかもしれない。

これで翌日の筋肉痛の復調や、それを解すための走りまでをこなせたならば、今後の見通しがある程度効いてくると思う。コロナ明けには数年前の感じを取り戻しつつ、何か進展があればいいと思っている。



参照:
文化団体としての意思表示 2021-09-19 | マスメディア批評 
強制退去のつがい 2020-10-09 | 雑感
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それなりにハナがある

2021-09-22 | 雑感
本当は既に新しいノートブックを使っている筈だった。DHLも配達したことになっている。しかし、その時刻の直ぐ後にも数時間経っても影一つない。一体誰に何を渡したのだと思う。早速苦情の電話をしておいた。待ったのは気に要らなかったが、重要なのは会計が今月内に終わることで、物が届くのは遅れてもよい。それまでの時間を会計処理に使いたい。

ノートブックが来たらやはり使い易いように整理するのに時間が必要になる。特にWLAN内でのコミュニケーションを整えるだけで可成りの時間が必要になる。動かす前に作業工程表を作成しないと捗らない。

ブロウザーのアドレス移転と同時に今まで使っていたOperaの広告規制が駄目になったので他のものに替えようと思う。三種類使うので残りの一種類の選択は難しい。思い切ってマイクロソフトという手もあるがアドブロックが効かないと意味が無い。次にEメーラーのサンダーバードの移植である。

そこでVNCインストール調整。これが双方の問題があるので結構時間を喰う。その前にNASとの更新も上手く行っている筈だが、何が起こるかやってみないと分からない。WinベースのSAMBAでやるのでそれ程手間取ることはない筈だ。

あとは、飛ばすためのクロームキャストオーディオも組み入れる ― 今ネットを見ると2019年に製造中止になってなんと140ユーロもしている。確か30ユーロ以下で購入したと思うので四倍以上に価値が沸騰している。二つ購入しておいてよかった。

週末に生中継されたアンスバッハからのオープンエアーを流している。何もない街の広場で舞台を作ってやっているのだが、スターテノール歌手のカウフマンがキャンセルしたのも頷ける。代わりにべチャラが出て来て歌っているが、大スターとなると居間の窓から覗かれているようなところでは歌いたくないと断っても仕方がないかもしれない。

指揮者も先代音楽監督のペトレンコのような世紀の天才のオーラが無いと大スターも靡かない。その指揮を聴いていると勿論全然悪くはないのだが、最後の時期のペトレンコ指揮の集中、凝縮度とは違うので物足りない反面、座付楽団がとても綺麗にふっくらと鳴っていることに気が付く。
OPER FÜR ALLE in Ansbach (17.9.21)


どのような指揮者が後任になっても肩の並べようがないことからすれば、楽団の質を保ちつつ独自の色を出せればそれで十分としかならないだろう。初めから要らん事はして要らんというのが多くの意見では無いか。

それに引き換え、後任のドロニー支配人はネットプレゼンテーションだけでなくそのプログラムにも色濃く色を出している。上のキャンセルの為にカウフマンがフェースブックで挨拶しているが、その奥にはやはり「あんなところでは歌えない」という気持ちが感じ取られる。上のような何の変哲もない広場で開催を決めた支配人のコンセプトをカウフマンが遠回しに「今迄とは異なる人々に」と翻訳しているのだが、BRの司会者もミュンヘンの本番に来て呉れと語り掛けている様に、恐らく劇場の幕が締まってからでも自宅まで列車で帰れるような圏内にあるのではないかと思う。

まあ、10月末のショスタコーヴィッチ作新制作「鼻」に出かけてみないとどうにも分かり難い。期待が大きいということもあり、その音楽監督としての手腕はブカレストのエネスコ音楽祭でも評判なので、お手並み拝見である。今回のオープンエアーでもショスタコーヴィッチなどを入れているので、なにか繋がってくるのだろうが、まだよく分からない。雰囲気は、やはり前任者よりもあるので、音楽劇場としての成果が問われる。歌手に見栄を切らせるところもとても劇場指揮者臭い。



参照:
サマータイムの清涼感 2019-07-22 | 暦
ヴァルトビューネの指揮姿 2021-08-27 | 雑感  
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スッキリ、一、二、三発

2021-09-21 | ワイン
週末日曜日の夕刻に何とか帳尻を合わせた。夕方走るようになってから数週間まだ習慣づけまでなっていない。10㎞は短くなっているので、もう一度週の間に他の運動をしたい。

何か日本では接種後の運動や飲酒の禁止のデマが流布しているようで面白い。少なくともドイツではその手の禁止はない。まともな判断の出来る人間ならば接種後15分様子を見る為にいすわされて、接種前にファイザーならば七時間後から副作用が出るかもしれないと警告されているにも拘らず、激しい運動をする奴がいるだろうか?

一律に禁止するというのが如何に日本ではまともに思考できる人がいない若しくはそこの首相官邸のようにまともに言語能力が無い人がいないということだろう。ああいう総理大臣や政府がある限りは国語力なんてあって無いようなものである。日本の義務教育の程度が低いのだろう。

ロベルト・コッホ研究所によると、直後の激しい運動は奨められないが、48時間を区切りとしている。日本では若い人の心筋炎などの可能性が取り上げられているが、五百万人275人のティーンエイジャーに発症していて、30歳以下に限る。この危険性を一般化するというのはただの戯けだろう。

個人的には接種後48時間以内にはコロナ症状のようなふらつき感などがあり、夕方横になったが、54時間後には心拍数最高181まで上げた運動を一時間以上行った。それで不安感は、コロナの熱が明けた翌日程もなかった。個人差はあっても安静にすべきかどうかぐらいは大人なら分かる筈だ。なによりもいいのは、身体を動かすとスッキリする事である。

ブカレストでのエネスコ音楽祭の様子が新聞で伝えられている。ピークはユロウスキーがタクトを下ろし鐘とツィムバリンと四ピアノが終止を打ったところであるとしている。音楽監督としての最後だった様だ。今後の不透明さが囁かれている。

ラトル指揮でもエネスコ作品が演奏されてと大きな成果があったようでなによりだ。コパチンスカヤなども同属の音楽性の強さを示したようだが、さてどこまでが作品で何処までがワンマンシューかは分かる人にしか分からないのではないか。

山から下りて来て、日が暮れたワイン地所に入ると、実りが気になった。なぜならば今年は天気が良いのもあるが、摘み取りが遅くなっている印象があるからだ。勿論熟成度が高ければ天気が続くほどその価値は高くなる。

因みにモスバッハ醸造所のリースリングを見ると、まだしっかりとついていて完熟状態になっていた。フランスで流行ったようにうどん粉病の嫌いはあるのだが、その地所からすれば決して悪くないと思った。印象からすると結構重めの果実風味となるので、2011年などに近いのだろうか?



参照:
新LP一枚5ユーロを切る 2019-10-16 | 生活
歴史的年度になりそうだ 2018-08-10 | 暦
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ワークステーション仕舞

2021-09-20 | 生活
ノートブックPCを発注した。今回もFujitsuに拘った。まだ出しているのかという感じであるが、三代使ったので、ある程度分かっているので、手頃な価格でそれほど当りも外れもないだろう。同じ16GBメモリーでもより安いエイサーなどはドイツでは最高評価でお得になっている。モニターは同じ台湾のBenQがお気に入りだが、どうも最初からあまり食指が動かなかった。

三台使って一番の問題はファンの音の大きさだった。特に二台目のAH532はHDDをSSDに替えてもCPUファンが耳障りで、タッチパッドが熱くなるという最悪のエミッションだった。ドッキングステーションにしても冬籠りの寝室で喧しかった。今回もそれが最も危惧されたが、同じような価格帯ではどれも大同小異で、その面では幾らか改良されている様子が窺えたので決断した。

クアドのi5-1035G1も第十世代に含まれるようであり第十一世代の廉価品でもあるらしい。今使っている第三世代のデュアルの3210などからすれば10Wほど消費少ないようだ。エミッションを抑えるということでは、そこにも期待したい。

そこで現在使用中のものも、替えSSDにMintウリッサをインストールしてあるので、ファンの回転数を下げて使おうと思っている。Winではエネルギー調整で発熱前のブーストをオフにしたが基調のファン音もあり、なによりも熱量が高い。まるで真空管のコムピューターのようだ。ドイツでもそのように感じるのだから日本などでは使えなかったに違いない。2012年末の価格がメードインジャーマニーで649ユーロと安かったのがなによりも良かったのだ。これを購入してドッキングステーション化すると高級品は不要になった。更に映像処理などをする訳でもないので、ある程度動けばそれで事足りるようになった。キーが剥がれているのとモニターが時々立ち上がりに壊れるので完全に壊れない内に音楽専用機にしてしまいたい。音楽でも特にモニター録画の為に使う。

週末のラディオ番組等を纏めていたら、スター歌手のアラーニャがRTしてくれた。本人はベルリンでピンカートンを歌っているようで、恐らく時間からすればご本人でなかったかと思う。ドイツ語に自信が無くてバイロイト出演などを断念したというから、あまり生を聴く機会が無い。手元にあるCDもマスネーの「ヴェルテル」とかである。張って歌う声が魅力の歌手で、何時かその歌声を堪能したいと思う。

やはり全く直接関係の無かった歌手などでもこうして繋がりが少しでもできると、近しい感じになってそういう気になるから不思議である。そういう場合もやはり悪役ばかりのような歌手よりも二枚目歌手の方がいい。というか、癖のある歌手があまり愛想の良さそう様なことしそうにない。女性歌手でも小まめにする人もいるが、男性歌手でも全くその人によって異なる。

今世紀初頭に買ったようなワークステーションも使えるようにしておいたのだが、結局殆ど使う事が無かった。だから仕事机の周りから片づけた。お蔭で横に置いていたNASの周りも掃除出来て、すっきりして埃も減ったのか気温も下がって静かになった。

そしてそこのアムプに繋いであった机のモニターサイドのオーラトーンを片づけた。とても机が広くなった。そして序でにBenQの新製品で足の後ろ側にケーブル類を隠すようになっているのに肖ってテープで固定してみたらスッキリした。急に感じがよくなった。



参照:
ファミリーで難民支援 2021-09-18 | 文化一般
ドライさとかカンタービレが 2018-11-25 | 音
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文化団体としての意思表示

2021-09-19 | マスメディア批評
プライムシートでフィルハーモニーからの中継番組を聴いた。先ず再放送の2019年のラフマニノフの交響的舞曲へのサウダージ、三つの楽章のプログラムで、コロナ前に最後に聴いた大管弦楽演奏会のプログラムだった。キリル・ペトレンコ指揮ベルリナーフィルハーモニカーの今シーズン以前の最高到達地点であったことは、エルフィーからアルテオパーと二カ所で聴いて間違いなかった。嘗てのフィルハーモニカーではなかった柔軟性と、前半の二曲でのその多彩な表現力ということで楽団の歴史的にも圧倒的だったと思う。

幸いなことにPCM96kHz再生で流れた。少なくとも一曲目のストラヴィンスキーは完璧で、ドロップアウトすることもなかったので、ハイレゾ録音で綺麗に録れた。そうして聴くと生で二回も聴き乍聴き取れていなかったことにも気が付く。今更ながら耳につくと思っていた音楽のストラヴィンスキーの腕と工夫が聴こえる様で面白い。

続けて放送されたアロイス・ツィンマーマンもメインの交響的舞曲もドロップアウトが引き続いたが、これは仕方がない。 幾らかでもハイレゾで聴けただけでもよかった。既にアーカイヴは同じ音質のオーディオが映像としてオンデマンド化されているが、矢張りオーディオサウンドだけで聴くとまた格別であった。

それで期待した生中継の方は、ストリーミング配信のバケット数などが違うのか全然駄目だった。再配信ならば流れるかもしれないが、その時にはDCHでもハイレゾアーカイヴが上がるだろう。同時に初日の中継録音がラディオで流れる。

後半の「火の鳥」で喝采を受けていたとされるフルートはHR交響楽団で首席を吹いているアンドラーダというスペインの女流でパユの弟子が話題となっていた。パユがそろそろ楽団引退をするということだろう。直ぐには後任は決まらないかもしれないが、何人かに吹かせて公募してで結構早く決まるのかもしれない。

「火の鳥」は話題のファミリーコンサートで日曜日に再演される。ペトレンコの指揮は嘗て無い程の「火の鳥」の物語を語っていると大評判であるが、来年の復活祭のストラヴィンスキー三大バレー曲が楽しみだ。

ベルリナーフィルハーモニカーがUNOの難民救済のパートナーと大使となった経過についても金曜日の記者会見で紹介されたようで、ヴァイオリンのトマージ女史が提議したとされ、団員の採決が取られて決定した様だ。昨年はUNICEFで寄付もしたが、それに続いている。それをして、ペトレンコは会見で、「とても感動している」と語ったようで、自身の境遇を交えて話したという。

つまり、「自分はロシアから逃げて来たわけではないが、「故郷を離れて、外国へと希望に満ち溢れ乍も殆ど見通しもなく移る」その気持ちが分かると語った。

「家族はそこに全てを置き去って、裸一貫で始めた。」と、言葉も出来ず、仕事もなく始めたと語る ― てっきり親父さんはポストがあるのでフォアールベルクに来たと思っていたのだが、実際はどうなのだろう。

「新生活は、挫折の数々、友人の援助で築き上げられていく、そのことを知っています。」と「その不安、覚束ない気持ちや不信感がよく分かり、難民の運命というのは殆ど自分の感覚でもあるのです。」とペトレンコは語ったようだ。

そして、「いい演奏を奏するだけでなくて、社会的に貢献して行くことが、私や楽団にとってとても重要。」と今回の意義を説明したらしい。

キリル・ペトレンコが選任されて最も不安とされたのはそうした公的なアピールのやり方であった。だから今回の社会的に大きなアピールも前回のコロナ援助の延長にあったのだが、恐らく教育プログラムファミリーコンサート、そして今回のアフガニスタン難民と話しは進んで来たのだろう。そしてこれ程までにベルリナーフィルハーモニカーが社会的に注目されることはあっただろうか?フルトヴェングラー時代はナチに利用されて、カラヤン時代は商業的なシムボルになり、ラトル時代には教育プログラムが生まれた。

ベルリナーフィルハーモニカーが大使ヴィデオで語っている、29カ国からの出身者からの団体がインターナショナルの社会貢献をして、難民が独り立ちできるまでを援助するのは当然だと。これは全く政治的なステーツメントでは無くて、当然のことで、難民を受け入れろとかなんてことは一切言っていない。

そしてこうした意思表示が楽団として、そして新体制の確立として、とても大きな起点であると捉えても全くおかしくないのである。ペトレンコ体制が確立するまでは協力したいと言っていた名人パユにもそろそろその時期が近付いてきたという様な認識があるのだろうか。



参照:
Philharmoniker werden Botschafter der Uno-Flüchtlingshilfe, Volker Blech, Berliner Morgenpost vom 19.9.2021
Berliner Philharmoniker werden Botschafter der UNO-Flüchtlingshilfe, RBB24 vom 19.9.2021
ファミリーで難民支援 2021-09-18 | 文化一般
最高到達点からその進展 2021-06-05 | テクニック
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ファミリーで難民支援

2021-09-18 | 文化一般
夜間が冷え込むようになってきた。天気が良い時に冬支度である。一向に籠り部屋にあるプログラム類が片付いていない。場所も無くなって来たこともあるのだが、中々この二年間の整理のつかないことも心の中であるのかもしれない。月初めのルツェルン音楽祭での19か月ぶりのベルリナーフィルハーモニカーで溜飲が下がった筈だったのだが。

そのようなことで夕方には、日本の企業が提供しているベルリナーフィルハーモニカーの無料のハイレゾ配信サイトを覗いているうちにミュンヘンの劇場のオープンエアーの生中継を見落としてしまった。プライムシートと称するサイトは、ベルリンのデジタルコンサートホールの機材等を提供する代わりに一部の中継権利を得ている。それゆえに日本限定であるので、こちらとしては何とかVPNなどを挿んで聴いてやろうと思っていたのだが如何せん中継速度が足りずに叶わなかった。

その制作側のDCHが技術的な提供を受けてアーカイヴがハイレゾ化して、アンドロイドなどのアプリケーションを使うことで、96kHz受信が可能となっていた。その影響もあってか、オンデマンド等が直接受信可能となっている。そのことでこのサイトでも多くのコンテンツが海外からも呼び出されるようになっているのに気が付いた。要するにDCHの方では画像付きで、しかしここでは音声だけを無料で提供しているということになる。

海外からは使えないということで、何度も試みながら殆ど上手く行かないでも、必要なアプリケーションを今迄消去していなかったのはこういう変化を待っていたからである。

序でにメータ指揮の日本公演に持って行く前のブルックナーの八番ノヴァーク版の全曲があったので、鳴らしてみた。先日のペトレンコ指揮のシューベルトの演奏などを聴くと如何にも緩いなという感じが否めないのだが、それは致し方が無い。逆に最後にメータ指揮を聴いた「オテロ」での事故や最終日の演奏を思い出して、11月のバーデンバーデンの「マゼッパ」公演はどのようになるかと心が高鳴る。

日曜日にはペトレンコ指揮で初のファミリーコンサートが開かれる。土曜日に上のプライムシートなどでも生ハイレゾ中継されるプログラムの後半「火の鳥」だけがそこではペトレンコの進行やバレーなどを伴って演奏されるようだが、全ての入場券に子供用の10ユーロから50ユーロまでの寄付金が付けられている。アフガニスタンなどの難民支援の為のUNHCRを通した寄付金である。既にフィルハーモニーの敷地にはそこの情報所のテントが設営されている。
Gemeinsam Schutz spenden – Die Berliner Philharmoniker werden Partner der UNO-Flüchtlingshilfe


シュツットガルトの放送楽団なども話題性を集めてスタンドプレーをするというのなら、こともあろうにブラック労働を取り仕切って来た指揮者との契約が三年も延長されて、せめてもこうした社会貢献になることをやって欲しいものである。純粋にショー的なことに一切聴取料が使われるべきではない。



参照:
なにも顧みることなく 2019-12-02 | 文学・思想
僅かばかりの石鹸だけ 2020-05-05 | 雑感
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玄人の舞台捌きを観察

2021-09-17 | 
お勤めで一っ走りした。短い緑のベンチまでの往復である。外気温が21度ぐらいだったので、17時半に出かけて、戻って来て肉屋に立ち寄った。夏とは異なり、夕方が早く冷えて呉れれば日没と競争する必要が無くなる。上半部に出ると谷の奥の山の向こうに夕焼けが見えた。

工事をしていたところも終わったようで、ホースも無くなっていた。取水を変えたのだと思うがよく分からない。谷の下部は魚を焼いたような腐った様な匂いが鼻についた。何か分からなかったのだが、下りに以前もその辺りで匂っていたことを思い出した。同じ時期だと思う。恐らく、獣が何かをしているのだ。その辺りに生息しているのは猪なので、本当に生臭く、獣よりも魚に近い。その広がりが百メートル四方以上に拡がっているので、余程の思春期の子沢山なのか何か分からないが、糞尿の匂いとは全く異なるのである。あまり関わりたくない奴らである。

シュヴァルトヴァルトから持ち帰ったブロッツェンの写真を見るとやはり恋しくなる。まともなパンがやはり欲しい。今週も天気さえよければ取りに行く機会があったかもしれないが、雨が降って他所の街まで行く機会が無かった。来週ぐらいだろうか。

今週はもう一寸会計を済ましてしまい同時に来週までにはコロナ間の全てを清算したい。愈々コロナ禍を終える準備が出来て来た。結局丸二年ぐらいはかかることになる。来週になると接種証明も完全に揃ってフランス以外では有効になる。

ARDコンクールの受賞者演奏会第一晩生中継を観た。お目当ては、南米風の女性ヴァイオリニストで三位と聴衆賞を獲得したという人の演奏だ。写真からとても芸術的に面白いと思わせた。演奏どころか、音など聴かないでもいいので、いつもの勘である。

先ずは場面展開のインタヴューに出ていて、コメ食ということでなるほどと思っていたが、実はモラヴィアの音楽家系の出身で、オランダ人ジャニー・ヤンセンのスイスでの最初の三人の教え子だと分かった。道理でヤンセンがスイスでの登場が多い筈だ。それでハイドンの協奏曲を弾いたが、舞台態度などは板についていて、完全に玄人だと分かった。更に先生を踏襲したのか胸開けが若い頃の美人ヴァイオリニスト、ムローヴァを思い出させるほどで、中々いいところを突いて来たと思った。しかし流石に左右から食み出しそうになるので、テュッティの時に上から胸を覗き込んで肩紐を上げていた。

写真で全てが分かるのだが、それはなにもルックスとかどうかでは無くて、その人の芸術性であり人間性であり、音楽性となる。楽器もそれほどのものではないと思うのだが、ややもすると先生よりも良く鳴らせているかもしれない。それでも奏法や姿勢などは似ているところがあってやはり真似るのだろうなと思う。同じモラヴィアのコパチンスカヤなどよりもいいものを持っていて、先生がキャンセルした時などに飛び込みで大きなデビューが転がり込んでくる可能性もあるだろうか。

玄人の家庭出身ということとは別に、舞台捌きも先生のヤンセンにとても似ていて、聴衆とのコンタクトの取り方もとても巧い。そういうところは演奏技術以上に先生の舞台捌きをいつも観ていると習ってしまうのかもしれない。大先生で大舞台に頻繁に登場しているという人はそれほど多くはないかもしれないが、アレクサンドラ・ティルスュ本人が語っていた「音楽、技術だけでなく人間性から学んでいる」とはそういう所を表していたのかもしれない。確かにヤンセンも、大舞台に立っていてもフランクさを失わないところがあって、個人的にはオランダ美人は一人ぐらいしか記憶にないのだが、とてもいいキャラクターを自らで構築している。




参照:
五十人でも代えがたい 2021-05-01 | 音
芸術の多彩なニュアンス 2019-04-15 | 文化一般
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