「第6回 shiseido art egg 鎌田友介展」 資生堂ギャラリー

資生堂ギャラリー
「第6回 shiseido art egg 鎌田友介展 - Dimension Destruction Destruction」
2/3-2/26



第6回アートエッグの展示も第二弾に突入しました。資生堂ギャラリーで開催中の「第6回 shiseido art egg 鎌田友介展」へいってきました。

現在、白金の児玉画廊でも個展開催中の鎌田ですが、そちらでも印象深かったアルミサッシを用い、資生堂のスペースを大胆に変化させています。



キーワードはタイトルにもある歪み、そして破壊です。ホワイトキューブの壁面、床すれすれの低い地点から天井まで、さも空間を刻むかの如く連なるのは、古びたアルミサッシの窓枠、計130枚でした。

サッシは変形し、歪んでいますが、そのいずれもは先端部分がように尖っています。それこそ刃物です。近づくとサッシに刺されてしまうかのような恐怖感さえ覚えました。

一方で興味深いのはそうした強い物質感をもったサッシが、やや離れた地点から俯瞰すると、全く異なった表情をもって見えることです。

言わばサッシから離れれば離れるほど、今度はそれこそサッシが絵画のように平面として映るではありませんか。

複雑でかつ様々にサッシを組み合わせることにより、時にフレーム同士が重なり、言わば線となって、いつの間にか二次元的な広がりのみだけを持ち得ているような面へと変化します。その姿はまるで幾何学模様を描く、壁画としてのドローイングのようでもありました。

そうし錯視的な仕掛けは奥の暗室の「D cube(reverse)」でも伺い知れるかもしれません。解説シートにもある「せり出し」とまでは感じられませんでしたが、割れたアクリル板や剥がされた板などの破壊の痕跡は、何ともいい難い迫力がありました。

白金との展示とあわせてご覧になられることをおすすめします。

「鎌田友介:D Structure」@児玉画廊 東京 1月21日(土)〜2月25日(土)

2月26日までの開催です。

「第6回 shiseido art egg」展示スケジュール
three  1月6日(金)〜29日(日)
鎌田友介 2月3日(金)〜26日(日)
入江早耶 3月2日(金)〜25日(日)

「第6回 shiseido art egg three展」 資生堂ギャラリー
会期:2月3日(金)〜26日(日)
休館:毎週月曜日
時間:11:00〜19:00(平日)/11:00〜18:00(日・祝)
住所:中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A2出口から徒歩4分。東京メトロ銀座線新橋駅3番出口から徒歩4分。
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「ぐるっとパス2012」概要発表

首都圏の美術館・博物館巡りでは定番の「ぐるっとパス」ですが、このほど2012年度版の概要が発表されました。



「東京・ミュージアム ぐるっとパス2012」のご案内(東京都歴史文化財団)

「東京・ミュージアムぐるっとパス2012」
エリアやジャンルからお好みの施設を選んで、美術館・博物館めぐりを楽しめるお得なチケットブック。
【対象施設】都内75の美術館・博物館・動物園・水族園・植物園 *各施設指定の展示を1回観覧可能。
【販売価格】2,000円 *大人料金のみ
【販売期間】平成24年4月1日(日)~平成25年1月31日(木) *ただし最終有効期限は平成25年3月31日
【有効期間】最初に利用した日から2ヶ月間
【販売場所】ぐるっとパス全75対象施設の窓口等

さり気なく毎年割引の対象施設、もしくは内容が変わるのがこのパスの特徴でもあります。

今年は昨年より対象施設が4館増え、計75施設となりました。三鷹市山本有三記念館、アミューズミュージアム、戸栗美術館、印刷博物館、アクセサリーミュージアムは新規参入(フリー入場)、また改装を終える東京都美術館と世田谷美術館も復活(ともに割引対象施設)しました。



一方でかつて完全フリーだったブリヂストン美術館が一部展示につき割引となったのも注意すべきポイントですが、東京駅近辺の美術館についてはお得な共通券も発売されています。



東京駅周辺美術館共通券(三菱一号館美術館)

ブリヂストン美術館、出光美術館、三井記念美術館、三菱一号館美術館の4館入場可能で3000円です。この界隈の美術館についてはこちらの券にシフトしていくのかもしれません。

それにしても「ぐるっとパス」によって存在を知る美術館も少なからずあるのではないでしょうか。最近、パスを使って美術館や博物館へ行くことが減りましたが、今年は新規開拓、未訪の施設へも出向きたいものです。

なおリリースによると詳細は3月中旬頃に歴史文化財団のWEBサイトで発表されるそうです。そちらも待ちたいと思います。
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「フェルメールへの招待」出版記念パーティを開催します!

監修に國學院大学の小池寿子先生、「青い日記帳」のTakさん(@taktwi)がフェルメール30作品の解説執筆と全体の編集を担当された「フェルメールへの招待」(朝日新聞社出版)がいよいよ2月24日に出版されます。



それを祝してのパーティを3月3日、雛祭りの日に開催することになりました!!

「イヤー・オブ・フェルメール」
今年はなんとフェルメール作品が日本に6点も来る年!フェルメール関連の展覧会やフェルメールに関する本の発売、WebやSNSでの展開などの賑わいが見られます。そんなフェルメールに詳しい人も初心者も全く知らない人でも集まってその賑わいの一角に参加してみませんか? ご来場の際にはあなたがフェルメールと聞いてイメージする物を何か身につけて来て下さい。アクセサリーでも服の色でも髪型でも構いません。もちろんコスプレもあり! えっ?フェルメールアクセサリーなんて分からない?大丈夫、この日は雛祭り。そういう方は雛祭りをイメージするものを身につけてご来場下さいね!


会場は渋谷と原宿の間にある「渋谷Fiesta」。勿論貸し切り。
http://r.gnavi.co.jp/g801409/

「フェルメール・イヤーを盛り上げよう!」というイベントです!

パーティーなどと言うと堅苦しく思ってしまうかもしれませんが、アート大好き、フェルメール好きな方とワイワイ楽しくやろうという敷居の低い会です。

Takさんのスライドトークショーも準備してあります。場合によっては小池先生がかけつけて下さるかも!もちろん本の販売、またサイン会も行う予定です!

その他お楽しみ企画も検討中!決まり次第、後日告知します!

「フェルメールへの招待」出版記念パーティ開催概要
開催日:2012年3月3日(土)
時間:19:15〜21:15(受付:19:00〜)
場所:渋谷Fiesta(渋谷区神南1-8-18 神南フラッツB1)
交通:渋谷駅、原宿駅より徒歩7〜8分。渋谷消防署の裏です。
参加費:5000円




カジュアルな会なのでドレスコートも一切不要。ジーンズでもOKですが、フェルメールに因んだ何か(雛祭りも!)を身につけてくださると大歓迎です!

なお会は2時間のビュッフェ形式、フリードリンクを予定しています。(会場レンタルの都合上、受付開始時間は多少遅れる場合があります。)

参加ご希望の方はいずれかの方法で参加表明お願い致します。*定員に達した時点で募集締め切ります。

1:Twitterアカウントをお持ちの方。
twiplaのサイトにTwitterでログインし「参加する」をクリックして下さい。

2:Twitterアカウントお持ちでない方。
参加ご希望の旨、メールでお知らせ下さい。メールアドレス:harold1234 アットマーク goo.jp

それでは皆さんどうぞ奮ってご参加下さい!

「フェルメールへの招待」出版記念パーティ
http://twipla.jp/events/18974
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「あざみ野コンテンポラリーvol.2 Viewpoints」 横浜市民ギャラリーあざみ野

横浜市民ギャラリーあざみ野
「あざみ野コンテンポラリーvol.2 Viewpoints いま『描く』ということ」
2/4-2/26



今年もあざみ野の季節の到来です。横浜市民ギャラリーあざみ野で開催中の「あざみ野コンテンポラリーvol.2 Viewpoints いま『描く』ということ」へ行ってきました。

昨年よりアートの「今」を紹介するシリーズとしてはじまったグループ展ですが、去年の「映像」より一転、今年はテーマを「描く」に据え、新進気鋭の若手アーティスト計4名の様々な作品を展示しています。

出品作家は以下の通りです。

淺井裕介、椛田ちひろ、桑久保徹、吉田夏奈

このところ展示機会も多いフレッシュなメンバーと言えるのではないでしょうか。見応えは十分でした。

さて会期初日、淺井裕介と椛田ちひろのトークが行われました。そちらを中心に展示の様子をまとめたいと思います。

まずは最近、東京都現代美術館での公開制作でも注目された淺井裕介です。街中でのライブ・ドローイングでも知られる淺井ですが、今回は幅広いジャンルの作品を提示することで、これまでの足跡を辿るような展示を行っています。


淺井裕介「文字の樹」(2012)

冒頭、直接壁に描かれた「文字卵」(2012)の素材は、ずばり本展のタイトル文字、「Viewpoints」を切り抜いたものです。浅井はこうした「文字の樹」シリーズでカッティングの手法を用いた作品を制作していますが、今回もこうしたタイトル文字やデパートのロゴを利用し、また新しいイメージを作り出しました。

中でも面白いのはカッティングの素材もあわせて展示されていることです。作品と素材を見比べるのも楽しいかもしれません。


右:淺井裕介「標本・オオカミ」(2007)、左:淺井裕介「粉絵・歌の光」(2011)

それにしてもこうしたカッティングシートをはじめ、淺井の素材の多様性には目を見張るものがあります。「標本・オオカミ」(2007)ではかつて横浜美術館で制作した作品のマスキングテープを再利用して、一つの大きな壁画を描きました。


淺井裕介「標本・オオカミ」(2007)部分

また「粉絵・歌の光」の素材は何と小麦粉です。これはかつてライブペイントで30分くらいかけて作られた作品だそうですが、当然ながら表面は小麦粉のため、次第に剥離して額の下に落ちていくとのことでした。

さて一転、色鮮やかなアクリルなどを使った額装の絵画がある点もまた見逃せません。


アーティストトーク・淺井裕介

ライブでのパフォーマンスの印象も強い淺井ですが、普段のアトリエではこうした絵画を制作しているそうです。

ここでは壁画やライブのような時間や空間の制約、もしくはある一定の完成ということにはあまり注意せず、もっと自由に絵画を描くことに専念しています。

その完成ということに関しての淺井のスタンスにも要注目です。そもそも彼は作品を完成させるということよりも、ともかく描く、また目の前にある素材を使って描くという一種の「衝動」を大切にしています。

そのためにはあえて完成させないため、画面で最も気に入っている場所を塗りつぶして再度、やり直すこともあるそうです。全体として絵を描き続けていきたいという淺井の情熱、またエネルギーを感じられる展示と言えるかもしれません。


淺井裕介、展示室風景

その他、元々、淺井が手がけていたという陶芸の作品なども見どころでした。なお彼は高校時代、工芸を学んでいます。

続いてはこのところMOTアニュアル、αM、代官山アートフロント、さらには柏アートラインと、飛ぶ鳥を落とす勢いで展示を続ける椛田ちひろです。椛田はギャラリーの天井高のあるスペースを活用し、シンプルながらも非常に迫力のあるインスタレーションを展開しました。


アーティストトーク・椛田ちひろ

ともかく目を引くのは会場をぐるりと一周、何やら楕円や球体が浮遊するかのようなモチーフの連なる絵画、「事象の地平線」(2012)ではないでしょうか。

作品は全長46メートルもありますが、ここに登場するモチーフは全て椛田の得意とするボールペンのみで描かれています。


椛田ちひろ「事象の地平線」(2012)

椛田は絵画とは彫像的な部分があるとし、見るというよりも手でつくっていくことこそ重要だと考えています。そしてその感覚が最もダイレクトに伝わる素材として、ボールペンを使用しました。

また椛田は制作における身体感覚を重視しています。そもそも筆跡が残り、また独特な光沢感を持つボールペンは画材としても極めて魅力的とのことでしたが、ともかくアトリエでひたすらに手を動かした結果が、それこそ惑星が連なるかのような巨大な宇宙とも言えるのかもしれません。


左:椛田ちひろ「事象の地平線」(2012)、右:「すべてが漂っているそれ自身の放浪の海」(2012)

また吹き抜け空間から吊るされた立体、「すべてが漂っているそれ自身の放浪の海」(2012)との関係も重要です。この作品では内部にボールペンとは対比的なマットな質感を持つ黒鉛が、また外側には一転して「事象の地平線」の鮮やかに反射させる鏡が用いられています。

そしてこの鏡と絵画の間に立つと、通常では感じえない世界が現れてくるとしても過言ではありません。歪んだ楕円はさらに歪みをもたらす曲面の鏡と重なり合い、空間そのものに大きな変化を与えています。虚像と実像との間は曖昧です。あたかも時空の歪みを体験しているかのような気持ちにさせられました。

さて階上では吉田夏奈と桑久保徹の展示が待ち構えています。


吉田夏奈、展示室風景

小豆島のパノラマ風景を絵画から立体へと広げて見せるのは吉田夏奈です。小豆島の山や谷をクレヨンで描き、それを立体に起こして、まさにジオラマのように展開しています。


吉田夏奈、展示室風景

面白いのがその小豆島の陸地と海、つまりは瀬戸内海との関係です。小豆島の稜線の先にはクレヨンで描かれた海が同じように浮かんでいます。そしてその向こうにも小豆島の景色が一面のパネルで描かれていました。

その向こうの景色を見ながら、浮かぶ島や海の間を歩いていると、さも彼の土地を実際に空から遊覧しているような気分になるのではないでしょうか。

ラストはペインターの桑久保徹です。2010年の国立新美術館、アーティストファイル展にも出品があっただけに、そのシュールな風景、またそれを生み出すビビッドな色遣いに強いインパクトを受けた方も多いかもしれません。


桑久保徹、展示室風景

実のところ今回、あざみ野コンテンポラリーで最も意表を突かれたのは桑久保の展示でした。


桑久保徹、アトリエ再現展示

その理由はずばり画家のアトリエの再現があったことです。床には板が貼られ絵具も迸り、その上には無数の絵筆に絵具が半ば散乱するかのように置かれています。絵具の匂いの漂う空間は、桑久保の絵画の強い物質感をさらに際出させるのに十分と言えるかもしれません。


桑久保徹、アトリエ再現展示

それに絵画の中に登場するモチーフが一部、立体などでも展示され、また映像で作品の紹介も行われています。アーティストファイル他、TWS渋谷、また小山登美夫ギャラリーでの個展など、何度か桑久保の展示を追っかけてきたつもりですが、間違いなくこれまでで一番見応えがありました。

なお前回のあざみ野コンテンポラリーは有料でしたが、今回は何と無料です。その上、作品の図版が掲載された冊子までいただけます。また会場内の撮影も可能でした。

2月12日には桑久保と吉田のアーティストトークも予定されています。

「アーティストトーク」
2月4日(土)15:00〜 淺井裕介、椛田ちひろ *終了済
2月12日(日)15:00〜 桑久保徹、吉田夏奈

また17日にはダンサーの中村恩恵を迎えてのパフォーマンス・イベント(有料)もあります。



「あざみ野コンテンポラリー vol.2 :関連パフォーマンス」
演目:椛田ちひろ×中村恩恵「事象の地平線」
日時:2月17日(金)19:30開演(19:15開場)
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1(椛田ちひろ作品展示スペース)
出演:中村恩恵
定員:40名 *未就学児入場不可、保育あり(要問い合わせ)
料金:前売券1,000円、当日券1,500円
予約:アートフォーラムあざみ野総合受付 TEL 045-910-5723

それこそ宇宙を思わせる椛田の展示スペースでのパフォーマンスです。期待出来るのではないでしょうか。

会期は長くありません。2月26日までの開催です。おすすめします。

「あざみ野コンテンポラリーvol.2 Viewpoints いま『描く』ということ」 横浜市民ギャラリーあざみ野
会期:2月4日(土)〜2月26日(日)
休館:会期中無休
時間:10:00〜18:00
住所:横浜市青葉区あざみ野南1-17-3 アートフォーラムあざみ野内
交通:東急田園都市線あざみ野駅東口徒歩5分、横浜市営地下鉄ブルーラインあざみ野駅1番出口徒歩5分。
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「コズミック・トラベラーズ」 エスパス ルイ・ヴィトン東京

エスパス ルイ・ヴィトン東京
「コズミック・トラベラーズ - 未知への旅」 
1/21-5/6



オープニングのヴェイヤン、そして前回のショッツ展と、表参道のアートスポットとして定着しつつあるエスパス ルイ・ヴィトン東京ですが、現在、同ギャラリー開設以来初めてとなるグループ展が開催されています。

それが今回の「コズミック・トラベラーズ 未知への旅」です。コズミックとは宇宙または無限大、そしてはトラベラーと結びつくことで肉体や精神の旅とも意味される言葉ですが、そうした主題の元、全5名のアーティストが絵画に立体、そして映像からインスタレーションなどを展開しました。

出品作家は以下の通りです。

原口典之
佐藤允
塩保朋子
高木正勝
渡辺豪


さて全面ガラス張りの開放的なメインスペースに、高さ6メートルにも及ぶ立体の他、液体を浸したプール状の作品などの大作を持ち込んだのが原口典之です。


原口典之「Triad」2012年

ともかく原口というとかつての横浜NYKの個展、「社会と物質」でも見られたように、工業製品や廃棄物などを用い、非常に物質感のある構造物を作ることでも知られていますが、今回もまた素材の硬軟を使い分け、空間そのものの表情を変化させるようなインスタレーションを繰り広げました。

そして作品の中核となるのが床面に広がる直径3メートルの円形プール、「Triad」です。


原口典之「Triad」2012年(部分)

黒光りする水面には周囲の風景が強く写り込んでいますが、これは水ではなく、何と油です。

油の表面は光を確かに捉え、鏡のように空間の景色を変化させています。見ていて飽きることはありません。またちょうど私が出向いた時は昼間でしたが、外が暗くなり、照明の効果が増す日没後もまた趣きを変えるのではないでしょうか。

ヨコハマトリエンナーレも記憶に新しいのではないでしょうか。 常に変化し、また拡張するのは佐藤允のドローイングです。その線描は既にフレームをはみ出し、空間を侵食し始めていました。


佐藤允、展示風景

鬱蒼と生い茂る草花、また奇怪な動物や昆虫のモチーフ、そして妖怪か悪魔のような人間が細かなタッチで絡みあい、そこから見開かれた瞳が爛々と輝いています。


佐藤允、展示風景

なお会期中、このドローイングは佐藤の手によって描き足されていくのだそうです。会期末にはそれこそ魔界のジャングルとでも言えるような世界が作り上げられているかもしれません。

静寂のアニメーションで魅せるのはお馴染みの渡辺豪です。


渡辺豪「ひとつの風景の旅」2012年

渡辺は全部で約20分ほどの映像を出品しています。限りなく静止に近いものの、それでも緩やかに動くカップやボウルを眺めていると、それこそ日常の時間の感覚を揺さぶられるのではないでしょうか。ここはしばし見入りました。


塩保朋子「Bubbles」2011年

気の遠くなるようなカッティングの作業によって、どこか有機的でかつ繊細なオブジェを作り上げたのが塩保朋子です。


塩保朋子「Flowing sky」2012年

また気象現象をモチーフともした「Flowing sky」では、メタリックな原口の作品をさも優しく包み込むかのように掲げられています。カッティングによる細かな穴を通して、まさに木漏れ日の如く光が差し込んでいました。

人気の高木正勝は一階の店舗部分での展示です。ちょうど入口の正面、突き当たり部分にある大型の縦長のスクリーンで映像を展示しています。色に光が交錯し、輝かしいまでの幻想風景は、ヴィトンの華やいだフロアスペースによく似合っていました。

なお会場では作品図版、またキュレーターの西沢氏のテキストが入った豪華冊子の図録も無料でいただけます。いつもながらに至れり尽くせりのもてなしでした。


ルイ・ヴィトン表参道ビル

ロングランの展覧会です。5月6日まで開催されています。

「コズミック・トラベラーズ - 未知への旅」 エスパス ルイ・ヴィトン東京
会期:1 月21日(土)〜5月6日(日)
休廊:不定休
時間:12:00〜20:00
住所:渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7階
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅A1出口より徒歩約3分。JR線原宿駅表参道口より徒歩約10分。
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