Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

索引 2015年12月

2015-12-31 | Weblog-Index


年末になってスカッと 2015-12-31 | 歴史・時事
合理的な走り方の成果 2015-12-30 | 生活
蜂蜜でもないような 2015-12-29 | ワイン TB0,COM2
一旦終わる祝祭週間 2015-12-28 | 暦
降誕祭二日目の10KM走 2015-12-27 | 暦
降誕祭贈答品の装着 2015-12-26 | アウトドーア・環境
耳にする同時代の一端 2015-12-25 | 文化一般
23日の買い物ツアー計画 2015-12-24 | 暦
水が滴らないその効果 2015-12-23 | 生活
貧血気味に二回の肉食 2015-12-22 | 料理
ペトレンコの「フクシマ禍」 2015-12-21 | 音
待降節景気の街並み 2015-12-20 | 暦
髭剃りの替え刃交換時期 2015-12-19 | 暦
アイスボックスで軟着陸 2015-12-18 | 生活
新フォームで記録に挑戦 2015-12-17 | 生活
今までと違うことをすると 2015-12-16 | ワイン
開かれたままの傷口の劇場 2015-12-15 | 文化一般
糊代を残すストライド走法 2015-12-14 | アウトドーア・環境
光を有効に使う方法 2015-12-13 | 生活
一掃されるあかの類 2015-12-12 | 歴史・時事
コンサートホールの環境 2015-12-11 | 文化一般
些か退屈なジョギング練習 2015-12-10 | アウトドーア・環境
持続性やキレを考える 2015-12-09 | ワイン
時代の相対化のサウンド 2015-12-08 | 音
集団的防衛権の情報管理 2015-12-07 | 歴史・時事
大掃除の戦利品の響き 2015-12-06 | 暦
寄る年波には勝てぬとは 2015-12-05 | 生活
人民元国際化の裏表 2015-12-04 | マスメディア批評
おとなしいグレードアップ 2015-12-03 | 音
ネットで耳のチェックをする 2015-12-02 | 生活
行く年の終盤の計画 2015-12-01 | 女
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年末になってスカッと

2015-12-31 | 歴史・時事
年末になって、年末ゆえに日本がトップニュースになった。親日新聞のフランクフルターアルゲマイネのトップニュースになったのは、フクシマ以来だろうか。少なくとも政治外交でトップになったのを見た覚えがない。慰安婦問題の合意である。安倍政権が首相として慰安婦問題の軍の関与を認め、不可逆の解決として、日本大使館前の像を適当な方法で移動させ、必要な基金を道義的な理由から日本政府が支出するというものだ。韓国側は、警備上の理由からも慰安婦像の移動を推し進め、日本に思いがけない軍の関与を認めさせたというものだ。

結局、玉虫色の合意であり、双方の国で双方に都合が良い解釈がされる合意であるが、兎に角これで合衆国は外交的に成果を挙げたとされる。合意のテーブルには影の第三者が居たという見解だ。つまり中共の韓国への接近がもはや合衆国の国益を損なうような状況になってきていて、同盟関係の二つの鴨を十把一絡げにしておきたいという目論見が功を成したという評価である。

日本での評価はネットで見る限り肯定的に受け入れられているようだ。韓国の被害者団体らは法的な償いを求めているというが、まだ今後も議論されるであろう強制労働問題やその他の補償問題が出てきてもこうして道義的な解決をしていくというのは正しいだろう。ドイツの企業グループも基金を設立してこの問題を解決したのは十年ほど前の事であり、ここでも十年遅れぐらいで日本が解決していかなといけない問題の参考となる。

戦争被害に関しては先日明仁天皇の誕生日の談話として、民間の船舶関係者がなんら庇護を受けることなく徴用されて犠牲者となったことを敢えて扱った。日本においても軍籍で靖国に祭られている死傷者とは異なり、一般市民の犠牲者はなに一つの保障もうけていない。要するに、旧植民地の臣民と何ら変わらないのである。

それ故に殆どの責任は大日本帝国の軍属や国家指導層にあることは間違いない。同時にこの談話は、所謂ロギスティックに関わる任務が最も危険な戦争当事者であることを敢えて持ち出していた。明白に2015年の戦争法への批判であり、立憲主義のもとで法的に許されるぎりぎりの発言であった、

安倍政権への支持率は安定している。今回の合意でその支持層が広がるのかどうかは分からない。安倍政権が目指す悍ましい政治目標を考えれば、B層と呼ばれる力のない市民層を切り捨ててより広範な支持層を確立した方が得策なのである。そして国際的にも全てを韓国側に投げたことになる。

床屋に行った。前回はミュンヘンで歌劇「ナクソス島のアリアドネ」を観た後だったから、二月以上になるのか?クリスマス前に行こうと思ったが時間が合わなかった。そして買い物の前に覗くとやっていて、帰りにも覗くとまだやっていた。但し新年の二週間が休みなので、そこまで我慢できそうになくなった。なによりも襟元と、スポーツで汗を掻くのと首筋が冷えないので、良くないのだ。

散髪するときはその次に何時頃行くかなどの大まかな計算をする。次回はオペラの後ぐらいで、スキーツアーの前ぐらいが良いかなと思った。山に入るとなかなか洗髪できないので短くしていくのが一番手ごろなのだ。クリスマスプレゼントの残りのマグを貰った。毎朝のコーヒーには使えるだろう。筆入れにしてもよい。



参照:
異常なI’m not Abeな事態 2015-04-30 | マスメディア批評
維新への建前と本音の諦観 2015-11-21 | 歴史・時事
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合理的な走り方の成果

2015-12-30 | 生活
予想通り冷えた。霜が降りていた。森の中も摂氏二度に達していなかった。それでも陽射しが強い。駐車場に向かうときに舗装道路で自転車を抜かした。時間もあまりないのでどのコースを走ろうかと考えていたが、結局短い森の中を走る。陽射しがあまり浴びれないので残念なだが、年末年始と時間があるので、走り過ぎになるといけないので短く終えることにした。

靴紐を締めて走り出すと、後ろから先ほど抜かした自転車が着いてくる。とうもオフロード車らしい。どちらに行くのかと後ろを気にしながら走っているが、中々抜かさない。そこで真ん中の森の中へと入る道に突入した。すると横後ろからお声が掛かった。爺さんである。「よいランナーは、坂になると足がよく機能しない。どちらもは無理だ」と演説する。

何を気にしていたのかは知れないが、その進み具合を見ていると遅いので、もしかするとこちらが上に出て降りてくるところで、すれ違うかもしれないと思って、坂道の割には頑張って走った。結局時速8kmほどでていたようで、林道に抜けたところで6分を過ぎたところだった。どうも記録らしい。目安は7分であり、そのスピードで登山道をさらに峠まで走る続けるとすると、林道経由の最高記録に近づけるかもしれないと思った。要するに回り道していないので距離は短めなのだ。

それでも自転車は少し傾斜が弱まればかなりの速度が出せるので、その林道まで降りていって、自転車の影がないので、大分早く通過してしまったと思った。そして次のコーナーを回ったところで爺さんの姿を見かけて驚いた。おそらくあのペースならばもし併走していたとしても峠に抜けるまで私を抜けなかったかもしれない。ライヴァルはMBXだが、林道となるとオフロード車に勝てるとは思ってもみなかった。如何に舗装道路と林道ではスピード感が違うかという証明であろう。

爺さんに「よいロードレーサーは」とお返ししてやりたがったが、向こうが先に「もう直ぐで陽を浴びれるぞ」とすれ違いさまにお声が掛かった。降りてきて、15分29秒、これもかなり早かったが、平均時速7.7kmで、最高速度12kmに至らなかったのが残念だ。ランニングフォームを直しての成果でもある。お陰で肺が冷やされて肺炎気味になった。沢山の自転車が山に向かっていた。

祝日後初めて、買い物に出かけて、給油した。ミュンヘンに出かける前に満タンにしてから、初めての給油だ。要するに、750kmほど走っていることになるのだろうか。満足である。そのお陰で給油後にエンジンが片揺れしだした。そしてエンジンラムプが消えない。以前にも同じようになったこと思い出して、取り説を読むと、四、五回エンジンを掛け直さないと直らないと書いてある。燃料がエンジンに回らないで薄いガスが充満してしまうのだろう。翌日パン屋から出るときには直っていた。

燃料が安いと本当に助かる。車で出かけるのにあまり痛みが伴わなくなる。一月二月と車での移動は結構ありそうなので、経済的にとても助かるのだ。そして燃費を高める運転法も身についてきた。燃費第一に、目的地まで早く、楽に到達する術である。ブレーキを極力掛けないことも、ディスクがちびらないので大きい。だから当分BMWは乗りたくないのである。



参照:
経済的に降臨するミュンヘン 2015-05-26 | 暦
降誕祭二日目の10KM走 2015-12-27 | 暦
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蜂蜜でもないような

2015-12-29 | ワイン
最後のシュトレーンをイチゴアイスとともに昼食代わりに食した。ケシのそれをスライドして貰っていたので、ぱさぱさになりかけで、アイスがあって良かった。

引き続き、寝つきが悪い。なにも人間だけではなさそうで、夜中の零時半頃になると鳥が鳴き出すのだ。まるで初夏の早朝のような鳴き方で、完全に狂った気候となっている。あまり耳を澄まさないように知らぬふりを決め込んでいると、夜中の街を屯して歩く人がいる。まるで初夏のようだ。

そのような街の気配に影響されて、眠りが容易に訪れない。全く冬らしさの無い暮れとなっていて、人に言わせると2003年から2004年の一月に懸けた気候と似ているというのである。もしその通りになると、陽が射さない夏となり、これまたここ数年とはまた異なった面白いリースリングが生産される年になる。

ビュルクリン・ヴォルフ醸造所に、予約していたゲリュンペルを回収しに行った。何とか飲める状態になっているというが、慌てる必要はない。販売マネージャーのトム・ベンスと話していると、英国のピノノワールの話になった。彼もイーストアングリア出身のその道のプロなのでよく知っているが、「あそこで100%のピノノワールなんてできないと思ったから、エステート・セレクションで直ぐに想像がついた」と話すと、「その価格では輸入物が幾らでもあるので話にならない」と答えていた。

面白い商品として残り物の2013年のヴァッヘンハイマーリースリングが瓶詰めにされているということで、改めて二本購入した。それほど期待できなくても、少なくともパイロットワインとなる。個人的には2013年は好きな薬草風の香りや味のリースリングの年なので、ゲリュンペルを代表に大分手元に残してある。陽の弱かった2004年の苔くさいような植物性の年とは違うが、2011年のように過熟成ではないので、リースリングとしては好ましいのである。同時にまだ酸が効いている2014年のアルテンブルクを購入した。

祝日が終わってから、鴨の胸肉に合わせて、青スレート土壌のグローセスゲヴェックスを開けた。ナーヘのシェーンレーバー醸造所のハレンベルクの2011年物である。瓶詰から三年少ししか経っておらず、まだまだ若過ぎると思ったが、あまりにも満足できる2011年物に当たっていないので、試飲の時にも感心したこれを開けてみた。九月に同じ年のやはりグランクリュのフリューリングスプレッツヘンを垂直試飲させてもらっていたから、これもまた比較してみたくなったのだ。

予想通り、それほど開いてはおらず、色もまだまだ新鮮で、それでも2012年に試飲した時とのようなアルコールは全く感じなかった。だから、そのままスレートの香りと味が感じられる。そしてその目が詰まったスレートのような構造感と、質の良い特別な蜂蜜香がとても良くて、一概に貴腐だと否定的には捉えられない。そして苦みもとても快適な苦味である。

臭いなどは、フォム・フォルクセムのスレート土壌のものと同じだが、この清潔で鉱物のゴリゴリ感はとても素晴らしく。下位のミネラールというリースリングも2011年は素晴らしかったが、この最高級の地所のハレンベルクとしてもとても良年だったのだ。こうした青スレート土壌のリースリングを楽しむと、やはり凄いと思う。年末年始には、同じナーヘのデーホッフ醸造所のグローセスゲヴェックスも開けるつもりなので、スレートのリースリングのある極致を吟味できるだろう。



参照:
ヴァッヘンハイムでの試飲 2015-10-20 | 試飲百景
木樽とその不可欠な効力 2015-05-24 | 試飲百景
青赤つける山の明確さ 2012-09-08 | 試飲百景
「ワインスタイルズ」さん初訪問でした。 (saarweineのワインなどに関してあれこれ)
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一旦終わる祝祭週間

2015-12-28 | 
クリスマスイヴには、魚のテリーヌに続き、サフラン鶏飯にした。ワインはビュルクリン・ヴォルフ醸造所のカルクオーフェンで、2011年の熟成度が問題だった。最初の香りは前回のヴァッヘンハイマー同様のぺトロール香があったッが、色はそれほど濃くはなくて、開いてくるうちに様々な香りが出てきて、ペトロール香は消えて、13.5%のアルコール香が表に出てきた。これはこの醸造所の特徴であり、長持ちをモットーとする醸造所としてはある程度仕方がない。

それでも、出てきた味は中華の八角などの特殊なもので、寧ろお屠蘇に近い。アジア料理には合い、一般的な白ワイン愛好者としては美味しいの一言で、少なくともひねたシャルドネ―よりは受けるのだろうが、リースリンク愛飲家としては典型的な石灰テロワールでありとても物足りない。但し、魚のテリーヌ味にはこれでよいのだろう。サフラン鶏飯には全く問題はなかった。

上のカルクオーフェンに嫌気がさしたが、降誕祝日のディナーにはいつものようにイェズイーテンガルテンが登場である。残りは二本ぐらいしかなく、将来はほかのリースリングを栗ザウマーゲンに合わせなければいけないが、今年はフォン・ブール醸造所の2012年産がある。前任者の体制で最後の年である。

先ずはオードブルの雉のテリーヌは美味かった。ミュンヘンから態々持ち帰った意味があった。厚めに切って貰ったので、オードブルとしては完璧だった。但し開けたリースリングが充分だったかどうかは疑わしい。開いていないのでデキャンタ―に移し替えて、しばらくするとそれなりに開いてくるのだが、どう考えても培養酵母の味が出ているだけで、土壌感が薄い。前任者の限界はこの辺りだったのだろう。それ故にザウマーゲンに合わせるには全く問題が無かったのだがそれ以上でも以下でもなかった。そして日が明けるとつまらないワインに変わっていた。

残念ながらこの降誕祭ではこれといったワインには巡り合えなかった。まだ年末年始があり、食事の内容も変わってくるので期待しよう。兎に角、2011年は過熟成気味で、それを上手に処理していないとあまり良いリースリングにはならない。リースリングが通常の豊作とはその質が異なる所以である。2012年の方は無難な年度であり、綺麗に熟成させた葡萄は良いかもしれない。しかし、その清潔度は2007年などには及ばないことは明らかで、それが苦味などになって表れる可能性がある。ビュルクリン・ヴォルフ醸造所の方は2012年から新体制に変わっていくので質がもう一度向上する。

さて今晩はなにを開けるか?2011年物か?それ以前か?食事は?今日は運動をしないので軽く、鴨の胸肉か。それならば可成り色々な可能性がある。足腰が疲れている。舗装道路の疲れだ。この暖かさも晴天も一旦終わり、明け方から冷えて来るだろう。昨晩は満月のためか、昼寝のためか、眠りにつくのが遅かった。それにも拘わらず、目覚めが良く、腹が空いた感じで熟睡感があった。身体の疲れと交感神経の波長が合ったのだろうか。考えてみると、今年は夏以降あまり快眠を覚えたためしがなかった。心理的なものもあったのかもしれないが、目覚めが悪いことが多かったのだ。そこで色々と環境などをチェックして工夫はしていたのだが、結論は出ていない。



参照:
グローセスゲヴェックス解禁日 2012-09-03 | 試飲百景
一杯引っ掛け風邪予防 2013-09-13 | 試飲百景
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降誕祭二日目の10KM走

2015-12-27 | 
初めてのワイン地所を通るコースで、舗装部分が三分の一ほどあるので腰や横腹や太腿に堪える。丁度その距離を足すと自宅からいつもの山登りコースを繋げれば、往復10KM、90分ほどのルートになる。標高差も400Mを超えるので結構厳しいと思う。密かに狙っているが、休み中に車を使わずに、休み中に給油しないことを考えれば、経済的にも嬉しい。そして運動量としては十分だ。

クリスマス祝日にはいつものように栗ザウマーゲンとマッシュポテトを食して、備えて睡眠を十分にとった。朝七時前には起き上がり、八時には決断、決行した。距離は先々週初めて10KMを試しているが、ゆっくり走っても標高差400M以上を走って上がるのは厳しい。兎に角、走り抜くだけだ。朝日を浴びて誰もいない街角から、ワインの地所に出てから徐に走り出した。見かけよりも傾斜があって、いつもの駐車場までに結構息が上がるが、一昨日の試走の時よりは、靴も真面なものを履いて、押さえて走りながら厳しい林道へと走り込めた。

但し舗装道路の爪先走りは足を疲れさせて、いつもの急坂をしっかりと走れるかどうか不安だった。何とかストライド走法を保ちながら緑のベンチまでやって来た。どうも駐車場までで12分経過していたので、それ以降はいつもの山登りコースと同じペースで走れているようだ。

最初の林道の合流点までは足の疲れはあるが、雪道よりは楽だと思い走り続け、登りでも足を滑らせながら、第二の合流点から前回貧血気味を感じた場所もそれほどではなく乗り越える。但し心拍数は限界値の170前後に達しているようで息苦しさはある。林道を後にして、頂上までの登山道では抑えた分、比較的順調に頂上に辿り着く。いつもより丁度12分追加ぐらいなので、約90分で戻れることは計算が付いた。

いつもと異なるのは短いながらも登りが数百メートル最後に残っていることで、慎重を期して、速度よりも完走を第一にゆっくりと走り下りる。いつもと違うのは終了点が谷の足元にあるのではなくて、先の街中にあるので目線が先に延びるというか、先に走っていく感じが谷に落ちていく感じよりも強い。なんとなく感じが違うので、走り易ささえ感じる。

お蔭で駐車場からの緩い登りも卒なくこなして、最後の短い舗装道路40Mほどの登りを終えて、ラストスパートである。陽射しが強くなって、汗にまるで夏のような熱気を感じる。スタート地点で終了のスイッチを押して、街中を最後の角まで走り抜く。自宅は目前だ。

予定通りの距離と時間を走った。舗装道路は短くても腰にも足にも堪える。これだけ条件が異なるとは思わなかった。やはり未舗装道路が体に優しい。帰宅後の計測体重は70.4KGで、前日の食事の割にはそれほど増えてはいなかった。冬にこれだけ汗を掻くのは久しぶりだ。



参照:
降誕祭贈答品の装着 2015-12-26 | アウトドーア・環境
貧血気味に二回の肉食 2015-12-22 | 料理
些か退屈なジョギング練習 2015-12-10 | アウトドーア・環境
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降誕祭贈答品の装着

2015-12-26 | アウトドーア・環境
昼頃になってから、霧が漂う中を、山登りコースの出発点の駐車場まで走った。片道1.5KM弱で、往復3KMほどだ。それでも高度差が100Mほどあって、向かい風が堪えて、20分以上掛かった。足も舗装道路などがあり結構疲れる。それでも最高時速12KMを軽く超えるのは足場が良いからだろう。

そして、驚いたのは帰宅後体重を量ると69,7KGと十歳代以来見たことが無い数字が出たことだ。一時ダイエットをやっていたが腹の脂肪などを見ると、恐らく70KGを下回ったのはあれ以来初めてか?素晴らしい!直ぐに大台に戻るだろうが、特別な食事制限無しにここまで体重が落ちるとなると、身体が動きやすくなるのではないかと大きな期待に繋がる。

クリスマスプレゼントが届いた。ミュンヘンで購入した物だ。初めてのツアースキーである。通常との違いは板自体よりもその締め具にある。登るときに踵が浮くようになり、滑降の時は固定されるのである。そのためにはいくつか種類の機構があるが、最も軽くローテクと呼ばれるのがデュナフィット製のもので、ティロルのフリッツ・バルテルが三十年前に開発したシステムで、フリッチュなどの固定板が上下するシステムに比べて軽く、靴の爪先の左右の穴を支点にして上下するものである。踵も滑降の時に二本の棒が靴に突き刺さる形で固定されるものである。よって、真剣な滑降には適さないと考える仲間もいる。

その様なコムパクトな機構なので、靴にしっかり合わさないと駄目なので、今回も靴を持って出向く必要があったのだ ― だから貸しスキーで試すことが難しい。売り場で、この機種が初めてTUEVに合格しているが、「違法ソフトウェアーを使っていないかな」と冗談を言ったが、米語で比較しているネットの情報に、「VWでも同じで、靴の条件が当てはまらないと駄目だ」と書いてあったのは正しいだろう。マニュアル検査などは、マークシート試験と同じで、所詮そのようなものである。

さて、靴に合わせてモンタージュさせた後、穴あけ固定作業後に無料で送って貰った。先ずは、靴を固定してみる。見るからに大丈夫かと思うが、当分は本格的な厳しいフリーライドをする訳ではないので大丈夫だろう ― マッターホルン東壁やアイガー西壁を滑降する予定もない。本当は、踵だけはアルペンスキー同様のマーカーのキングピンを着けたかったのであるが、購入した板K2のWAYBACK88の軽さと幅に合わないので、DYNAFITのTLT RADICAL ST2を勧められたのだった。ミュンヘン郊外の同社の最新高級締め具でありながら、同じセット価格なので信じてみることにしたのだ。

板自体は先端だけがロッカーと呼ばれるように反発力が無いタイプで、深雪を掻いて浮かぶようになり、エッジはアルペンスキーのように先端から効かすことが出来ない。だからカーヴィングで切り押し入る感じは楽しめないが、踵は跳ねるので加速しながら綺麗に抜く感じはあると予想する。そもそもピステが入っていないところではエッジでこそぐ感じでは滑れないので、弧から弧へと飛んでいく感じで滑れれば良いのだろう。

今年は、スポーツ用眼鏡、歯医者と想定外の物入りだったので、最後のこれが堪えて、登りに必要な底に張るシールとアイスバーンを氷化した斜面を登るときのハッシュアイゼンをまだ購入できていない。しかしこれらはネットで容易に入手できるので、初スキーの前に発注すればよい。今まで履いたスキーの中で最も先端が広く、そのエッジの効かせ方が気になるが、締め具につけた状態で可成り高下駄状態になっているので、綺麗にカーヴィングできそうだ。最小径が14Mととても小さいので狭い岩稜の間も林の中も上手く熟せる予定である。

一通り揃えば、どこでも谷から上がって滑って下りて来れるので、スキー場のパスが必要なくなる。二三シーズンで元が取れる。なによりも限られたツアー用の貸しスキーを手配することが無くなり、借りられてもアルペンのように最新式を楽しめるのではないので馬鹿らしく、更に貸しスキー用の重い従来のシステムの鉄のパカパカと音を立てるシステムからお別れできるのがとても嬉しい。因みに、片足で靴が約1500G、板が1300G弱、締め具が600G強で1900Gとなる。片足3400Gならばある程度の運動は出来る筈だ。



参照:
金を落とす場所はどこだ 2015-10-21 | アウトドーア・環境
板についての試行錯誤 2015-02-16 | アウトドーア・環境
スキーツアー事始めの眠り 2015-02-04 | アウトドーア・環境
初めてのツアースキー靴 2014-12-23 | アウトドーア・環境
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耳にする同時代の一端

2015-12-25 | 文化一般
逝去したクルト・マズーアの追悼記事が文化欄にある。1989年10月9日のライプツィッヒの月曜日デモのについても詳しい。それによると、当局の方は万が一の事態に備えて戦車の配置も考えていたようで、地元の名士であるこの指揮者が非暴力を双方に訴えたとある。それでも不慮の場合に備えて、当夜の演奏会でブラームスの交響曲二番の楽譜の下にはエロイカ交響曲の葬送行進曲を準備していたとある。その一連の動きをして、大統領候補に推されたというのだ。

青木組のコンサートホール建造に関して、ホーネッカー失脚後にも感謝の意を示すなどと誤解を招くこともあったようだが、スターリン死後にコーミッシェオパーで演奏禁止されていた「春の祭典」を東独初演して、支配人フェルゼンシュタインと喧嘩して辞任するまで活躍していたとある。電気店の息子として生まれ、ヒットラーユーゲントのグライダー隊に志願したり、西部戦線で死にかけたりの戦争体験者であった。

初めて聞くのは1972年の乗用車の大事故で同乗していた二人の目の奥さんを亡くしており、殆ど廃人同様になっていたところを、強く乞われて再びカムバックしたこと、そして2012年にパーキンソンを発病してから再び指揮台に戻っていることなど、そうしたエンターティメントに興味がないと知らなかったもしくはすっかり忘れていたことが書いてある。

自宅でHiFi装置を鳴らしていても、生でオペラ劇場の響きを確認していても、最近は依然と比較できないほどサウンドに敏感になっている。理由は分からないのだが、耳の検査をネットでしているように、視力と同じく、なにか知らないうちに霞んできているのではないかというような漠然とした不安があるのが、逆に聴覚を敏感にしてきているのだろうか。

NHKは、クリスマスイヴから今年のバイロイトでの「ニーベルンゲンの指輪」の放送録音を放送するようだ。21時から始まるようなので昔のように長いものは終わるのが2時前になる。日本の冬は暖房が不自由なので、夜更けは寒いか、起きていられない。飛び飛びで放送されるのをネット録音するのも大変だったが、四日続けてとなるとこれまたなかなか難しいだろう。それでもこの放送録音に、今現在の管弦楽演奏の最先端の響きが聞ける筈だ。

マスの響きと同時にデテールが響くということで、祝祭劇場の独特のアコースティックの特性を計算した管弦楽演奏が展開されている。そうしたホールトーンまでをコントロールする管弦楽の鳴らせ方は、二十世紀の後半のライヴエレクトロニクスの作曲などを音響理論的にも意識しないと、なかなかそこまで辿り着けないものである。

バイロイトには蓋のついた奈落の特性があり、またミュンヘンなどでは従来の歌劇場の音響特性がある訳で、そこの立見席の後ろに直接反射する響きの割合と前からの響きを峻別しながら聞いているとその配分などが管弦楽演奏の音出しにフィードバックされているのが理解できるのである。またリヒャルト・ヴァークナーの後期の楽劇の本質的な響きやその効果を学ぼうと思うならば、聞き逃せないだろう。

管弦楽団の響きの変遷は、作曲技法とも深く結びついていることは周知の事実であるが、それがレパートリーの変化となって、更にどのような経過を辿って、当代の響きとなっていくかはとても興味深い研究対象であろう。そしてこの世紀の前半を体現する響きとなっているキリル・ペトレンコ指揮の管弦楽の一端がこうして響き亘るのである。



参照:
ペトレンコの「フクシマ禍」 2015-12-21 | 音
待降節景気の街並み 2015-12-20 | 暦
お話にならない東京の文化 2013-02-26 | 文化一般
小恥ずかしい音楽劇仕分け法 2010-06-06 | 音
二十世紀中盤の音響化 2015-02-07 | 音
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23日の買い物ツアー計画

2015-12-24 | 
このクリスマスは長い休みになる。24日(木)午後から27日(日)まで、食料を用意しておかなければいけない。平素ならば土曜日に買い物に行って、野菜とパンと肉類を調達する。それで週初めにスーパーで買い足すことで1週間を抜ける。途中でパンと肉類を買い足す。

つまり今回は、野菜は週明けまでの分を早めに購入することになる。肉類は注文したものを23日に取りに行く。問題はパン類で、いつもよりも多めに購入しなければいけない。ジャガイモも多めに購入しよう。魚類は週初めに購入した分で何とかなるが、出来れば魚のテリーヌなどを買いたい。

ワインはグローセスゲヴェックセとなる。栗ザウマーゲンに合わせたものと、2011年産をそろそろ試そう。偶然に2011年産のヴァッヘンハイマーリースリングが入手できた。どこかに置いてあったものが見つかったようで、試してみる。

なるほど色も黄色く、明らかなぺトロール臭があって、久しぶりにそうしたワインに出合った。それでも酸が効いていて、新鮮味はあるのだが、それほど楽しめない。反面、果実風味が落ちている分、ヴァッヘンハイムとバート・デュルクハイムの間の土壌感とミネラルが強く感じられる。決して上質のそれではないのだが、ゲオルク・モスバッハ―醸造所のリースリング風のそれを感じる。言うなれば、そもそもその辺りのリースリングのそれだ。

これからすれば、2011年のカルクオーフェンは開け頃だろう。石灰が多いので真っ黄色になっているかもしれないが、少なくともぺトロール臭が無いのを期待する。そうでなければビュルクリン・ヴォルフ醸造所の2011年はあまり期待できないことになるのだ。先ずは試してみよう。

モーゼルのブドウ農家がバイエル社と係争しているとラディオは伝えていた。それによると、バイエル社が提供した農薬を使うことで、順調に生育する筈の葉が広がらなかったということだ。当然のことながら真面に果実しない。バイエル社の方は許可済みの製品であるからと主張しているようだが、農家への賠償の示談が支払われていないということのようだ。

今時ワイン造りにこうした農薬が使われていることに驚いたが、モーゼルの一部では有機栽培も厳しいような地所があるのだろう。モーゼルの七割方のワイン地所は滅亡すると予想されているが、このようなことが話題になること自体、ワイン造りにはとても難しいと感じた。



参照:
私のメリークリスマス 2014-12-25 | 暦
ホップステップ蛙飛び 2012-04-14 | 料理
香りだけではないのだが 2012-10-07 | 女
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水が滴らないその効果

2015-12-23 | 生活
ミュンヘンにもっていったアイスボックスの成果を書いておこう。冷凍媒体を四つ、簡略なものと、二種類の同じ手の本格的なもの大小を一つづつ、それらを乾いたタオルに包んで、ふたを閉めて、更にボックスごと簡易の手提げ袋の入れたのは、朝8時前だ。トランクに入れて、移動中は陽射しはあまりなかったが、その分暖かかった。

地下駐車場には11時過ぎに入り、食品を購入して、それをボックスに入れたのは14時半過ぎである。その時点では完璧に凍っていたが、食品を二箱を入れると、四つ共は入らなかったので、本格的なものを二つ残して、簡易なものは外の手提げ袋に入れて、閉じた。

残念ながら駐車場の温度は記録し忘れたが、摂氏10度から20度までの間だったろう。外が8度ぐらいだったので、それほど温度差はなかった感じである。そして、駐車場を出たときは22時を回っていたので、駐車場に7時間半ほど停まっていたことになる ― 因みに7時間を過ぎると一日料金で25ユーロと他の都心真ん中に比較すると格安だ。帰りは、雨が降ったりで、結構暖かく、昼間とほとんど変わらなかった。

帰宅が午前1時半前だったので、野外走行が7時間ほどあったことになる。〆て17時間の保管だった。メーカーの目安は12時間となっている。氷の状態は、当然のことながら袋に入っていたものは完全に解凍していたが、アイスボックス内の小さな方の冷凍媒体は殆ど融けていたが、氷が中に残っていた。そして大きな方は殆ど融けていなかった。目的は十分達成した。

やはり大き目のものと小さ目のものを組み合わせて、内容量を十分に使う必要がありそうだ。大きさがもう少しボックスに合うものを探せれば、数を多く入れておけるかもしれない。そうなれば夏場も使える可能性が増える。近所の買い物での短時間はもちろん問題がないが、夏場に12時間は限界に違いない。

メールが入っていた。階下の水漏れの原因についてである。バルコンの屋根の外側のところから漏っていたと確かめられたというのである。外側ならば我が屋には関係ないことになる。修理は年明け二週間後ぐらいからで、足場を作って作業するとある。

確かめてみると屋根の外側に応急処置のようにしてある。いつ行ったのかは分からない。先日から屋根を叩く音などがしていたので、漏れた場所から場所を特定したのだろう。上から見るとその場所の真下はTVのケーブルのところぐらいなので、真っ直ぐ漏ればこちらに沁みて来る筈なのだが、屋根の裏を伝う感じで階下に落ちて行ったのだろう。屋根職人などが見てもその場所が突き止められなかったのは、裏側にしか染みが出来ていなかったからなのだろうか。兎に角、これでバルコンでの生活が変わるようなことは無くなる。まずは一安心だ。来年の夏あたりは、バルコンで水遊びに興じることも可能になるか?

冬の間は、居間を使うこともあまり無いので二三日作業されても、屋根裏で籠って居ればあまり邪魔にもならないだろう。電話に出ないで調査などに誰も入れなかったことが今回は功を奏したならば幸いである。但し足場を含めての修理費は皆が共同で支払うので、その多くはこちらの懐から出ていくことになる。それでも雨漏りが無くなれば、歴史的建造物全体の価値が再び上がることになるだろう。



参照:
アイスボックスで軟着陸 2015-12-18 | 生活
再びの水漏れそして初凍結 2015-11-25 | 暦
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貧血気味に二回の肉食

2015-12-22 | 料理
足が疲れた。前日の立ち通しの疲れを癒すためにも、週二回目の運動をするためにも、山登りコースに向かった。前回に続いて二回目のストライド走法での頂上までの登りである。殆ど同じようなところで足に堪えてきた。心拍数も前回と比べて可成り上がっている感じだった。

前夜は三時過ぎに床に就いて、目を覚ましたのは八時過ぎだったので、体調もよくなかったが運動不足も嫌で、霧の中に飛び出したのだった。走り出しから足に疲れを感じて、それでも頑張って腕を振った。何とか最初の山場を越えて、これならばなんとか頂上まで辿り着けるだろうと思って、走り続けた。そし林道の最後の登りで、足が厳しくなり、貧血気味に感じた。

頂上間近では大分疲れて、下りには飛ばせなかった。それでも順調に走り下りて、汗を十分に掻いた。今冬シーズンの日曜日のお休みは一度しかしていないのだ。その中でもやはり体調もよくなく、記録もよくなかった。

朝食はパンがないので、前日にダルマイヤーで購入したフィレ肉パステータを朝食代わりにして、朝酒である。そこで久しぶりにブルゴーニュを開けた。コート・シャローネーズにあるメルキュレーイのピノワールである。初めて試すことになる。評判通り比較的良心的な価格ながら質が高い。2012年物で新鮮だが、香りが様々なキイチゴ系で黒系のそれを想起させ、なかなか深みもある。目立たない程度のタンニンの効き方もよい。生産者のシャトードサントネーイのこれはマコンの品評会で銀メダルを取っている。価格は15ユーロ以下だったと思うが、なかなか楽しめる。

夕飯は、このワインにも合わせて、買い置きのあった二週間に一食摂るロウラーデンにした。正直一日に二回も肉食をしようとは思わないのだが、兎に角、悪くならないうちにソースで煮込んでおこうと思って、ワインを飲みながら煮込んでいると食欲が湧いてきて、付け合わせにヌードルまで作ってしまった。平素は、焼くかオーヴンで、ソースは作らないのだが、あまり焼き物も嫌だと思って煮たのだ。予想以上にあっさり感があった。但しソースが煮詰まって塩気が強くなったので、次回からは塩加減を考えないといけない。



参照:
ダールマイルのフィレ肉 2015-10-23 | 料理
石灰が効いた引き分け試合 2014-08-10 | ワイン
CPのとても高いピノノワール 2014-03-22 | ワイン
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ペトレンコの「フクシマ禍」

2015-12-21 | 
2012年に音楽監督ケント・ナガノ時代に制作された「神々の黄昏」再演は、バイロイトのそれとは大分違っていた。それどころか春に一先ず終えたツィクルスとも大分違っていたと想像する。それは春の新聞評などを読めばよく分かる。批評は皆、バイロイトの蓋の被った奈落がある劇場とは異なる通常のオペラ劇場では、祝祭劇場のために作曲された楽劇はまともに演奏が出来ないというほどの印象を齎した。だから、批評家はキリル・ペトレンコのような才人ならばそれが解決されえると考えた。

2015年の「最後のバイロイト祝祭劇場での録音」を聞いて、ミュンヘンでは満足できるバランスで響かすのは難しいかなと考えていたが、流石に批評されると直ぐにそれに反応出来るのは天才のなせる業でしかないと思った。力のある評論家も指摘のやり甲斐があることだろう。それ故にか一週間前までは高額券は大分余っていたが、口コミで情報が広がったのか三回の一回目が終わると直ぐに完売されてしまったようだ。

当然であろう、劇場の音響に合わせただけではなくて、その演出にも十分に配慮された演奏実践が思うように出来る指揮者など殆ど居ない ― それは演出上の時間の間の取り方と、そのコンセプトの両方を指す。この日のクライマックスは明らかに「ジークフリートの葬送行進曲」にあった。まさかこのような演奏が生で聞けるとは想像もしなかった。そのテムポもバイロイトでのそれとは全く異なっていて、とても落ち着いたアーティキュレーションで、そのダイナミックスはプロローグから第一幕、第二幕を通してそこへと頂点が築かれるように配慮されていたのである ― 逆にバイロイトでのそれが演出に合わせたせかせかしたものであったのはそうした配慮であったことが推測可能となる。

キリル・ペトレンコの「指輪」の特徴となっていた早いテムポはむしろ遅められ、メリハリのある声部の強調はここではまるで昔の大指揮者がそうしたようにとても求心的な管弦楽の鳴りとなり ― つまり必要最小限の和声のヴェクトルが重力のように働くのだが ―、来るべき破局のクライマックスを最初から準備するようになる。こうした響きをして、「ロシア風とか深みが足りない」という人はもはやいまい ― まさしくこうした点が、超一流管弦楽団をリトアニア出身のマリス・ヤンソンスの手兵にするには惜しいと言われるのとの最大の相違だ ―、それどころかこうした内に向かう力強く、密度の高い響きは、クナッパーツブッシュなどのヴァークナー指揮者からも聞いたことがないもので、葬送行進曲における打楽器の強打などは、そのダイナミックスとともにフルトヴェングラーの天井が抜けるかと言われたほどの音響効果を生じる。

最初のノルンの三重奏が素晴らしかったのは、その言葉とイントネーションと、そこまでの三作の楽劇のおさらいの音楽の表情付けであり、なぜかバイロイトの劇場どころからその放送録音でもこれほどの精妙さは聞き取れなかった ― なるほどバイロイトでの演出の舞台がそうした落ち着いた丁寧な仕事をぶち壊していたというのはこの意味からは正しい。反対に、狩りの合唱の威力などはバイロイトの方が成功していただけでなく、ジークフリートが落ちていく裏寂れ感などは、今回の演奏実践にはそれほど表現されてない一方、これまた隣の台詞劇場に負けないほどの芝居効果が素晴らしい場面が幾つもあった ― 決して歌手がバイロイトより素晴らしい訳ではなかろう。

演出家クリーゲンブルクの仕事にはそれほど興味がなかったのだが、こうした本格的な芝居作りをしているとしたらやはり見逃せない。それに合わせるように、ブリュンヒルデのモノローグとなるのだが、残念ながら最後の「自己犠牲」はテロップを見ていても聞き取れないほどだった。しかし、その前のグートルーネの最後の歌唱も一人芝居として最高の部類だった。ラインの娘の歌唱も芝居としてとても大きな存在感を示しており、そこに作曲されている音楽を正確に響かすためには、管弦楽の音量を技術的に抑えればよいというようなものではなくて、台詞と音符をしっかりと再現することでしかないと改めて思わせる。

こうした当たり前の公演がなかなか出来ないのは、恐らく春に行われた時にも批判されていたことであり、ここに来てとても精妙な形で上演されるに至ったことでも分かるだろう。それ故に、ギュンターやハーゲンを演じた歌手に対する聴衆の反応も大きく、アルベリヒが夢枕に出て来る場面では、2015年のバイロイトで批判されていたようなシンコペーションの極端な強調もなく、寧ろ声部がバランスすることの内包的な緊張感が強調されていた。それは逆にその後の夜明けなどに代表されるもしくはプロローグの「ラインへの旅」で強調されていた管弦楽的な響きの精査よりも、飽く迄も台詞に立脚する音楽劇場の上演が強調されることになる。それも室内歌劇的な精緻さの中で行われるから、逆に「ラインの黄金」からの漣が様々な形に変遷していき、そして最晩年の「パルシファル」の目の詰んだ織物の海に注ぐような作曲作法に、しばしばその心理効果が裏付けされる。その移り変わりの妙を聞くと「方丈記」ではないが、一体この半年もしくは二三カ月でなにが起こったのかとしか思われないぐらいだ。

この演出では、フクシマの情景がプロローグだった。そして、ユーロのロゴがグローバリズム権力と欲望を象徴する。それについて語るつもりはないが、全体の公演として音楽に大きな影響を与えているのは間違いなく、ここではジークフリートを歌うレンス・ライアンも批判を受けることはない。そしてその終幕に山が築かれることで、とても求心的な歌唱が要求されていたのも事実であろう。

そうした中で、予想していたように浅い奈落から不協和音の破片が飛び散るようなことにはならずに、最初の劇的な山は復讐の同盟の場面であり、それが自然にジークフリートの槍と死に繋がっていく展開は見事に音楽的に再現されていた。敢えてバイロイトの演奏実践と、今回のそれの相違を一言で表現すれば、前者はアヴァンギャルドな表現主義風、今回はドビュシーへと繋がる印象主義風とのレッテル張りも可能だろうか?

そのように今回の公演の演奏が演出の芝居の精妙さに影響されていないとは思われないのだが、なによりもこの座付楽団が、世界で殆ど出来る管弦楽団が無いような、こうした響きのアンサムブルを達成していたのは驚きでしかない。こうした力量がなければ、たとえ指揮者ペトレンコがやろうと思っても出来ない訳で、コーミッシェオパーのそれでは全く不可能だったものであり、やはり音楽監督としての積み重ねで初めてなされるものなのだろう。ミュンヘンのオペラの管弦楽は、往路のラディオで流れていたカルロス・クライバー指揮などでも馴染みであり、昨年から三回聞いたが、良くなったと感じたのは今回が初めてである ― 今東京公演があってもヴィーンやドレスデンのそれと十分に張り合えるだろう。

この指揮者がベルリンへと移り、サイモン・ラトルが作り出している管弦楽団の精妙さは、この後任指揮者で決して壊されないどころか、前任者のクラウディオ・アバドの時代にはなせなかった芸術的な域を更に推し進められることも確認した次第だ。


Bayerische Staatsoper - Schlussapplaus Kirill Petrenko "Götterdämmerung" (19.12.2015)

参照:
ネットでの記録を吟味する 2015-11-30 | 音
祭神現れ皆頭を垂れ 2015-10-25 | 雑感
予定調和的表象への観照 2015-09-29 | 音
阿呆のギャグを深読みする阿呆 2014-08-04 | 音
Bayerische Staatsoper - Schlussapplaus Kirill  (19.12.2015)
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待降節景気の街並み

2015-12-20 | 
ミュンヘンから帰って来た。流石に疲れた。朝八時過ぎに出て、帰宅は翌朝一時半前だから、17時間半の外出だ。その間、車に往復五時間ほど、昼飯で一時間ほど、オペラの休憩時に十分ほど座っただけで、十時間以上は立ち続けだった。

帰りの車に乗るとコネスティカット州で死去した指揮者クルト・マズーアの訃報が流れていて、大統領などの弔辞が伝えられた。車中でメンデルスゾーンの録音なども流れていたが、相変わらずの印象だった。ゲヴァントハウスの管弦楽団での日本公演のラディオ放送ぐらいしか聞いたことがないが、その印象は変わらない。ニューヨークの指揮者になったことと、壁が崩壊する前にデモ行進に登場したことがラディオによるとこの指揮者の最も偉大とされることらしい。なぜこの人が大統領候補になっかたは未だに分からないが、月並みなヒューマニズムだけでは無理だろう。それにしても合衆国の田舎に引っ込んでいたとは知らなかった。奥さんは日本の人だと思ったが最後まで一緒にいたのだろうか。

ラディオは、第四アトフェントになって漸くクリスマス商戦が賑やかになったと伝える。この冬は暖冬のために冬の衣料が売れなかったことで落ち込んでいたのだが、ここに来て冷やかしだけでなくて、かなり売れたと大喜びだ。

実際にダールマイールなどでみていても、高価なトリュフを購入するお客さんやキャヴィアに食指を動かす人などが居て、中々景気が良さそうだと感じた。ミュンヘンの目抜き通りのお店は世界的な高級ブランドが並んでいるので、確かにそうした商品が動けば銀座での爆買いなどとはまた違う経済があるのを実感する。

フランクフルトと比べると、銀行だけでなくジーメンス、BMWを筆頭に世界を牽引する工業も多いので、高所得者や資産家が多い。オペラでも結局高額の席まで完売してしまうのは、観光客だけでなくそれだけの富裕層が多いということで、チューリッヒなどとあまり変わりがないのだろう。ヴィーンなどとはやはり経済力が違う。


同時に流れていたニュースは、NHK発表の東京オリムピック予算の突出だ。六倍の膨張の主な内容はトランスポートという大変な額が話題だ。


参照:
コンサートホールの環境 2015-12-11 | 文化一般
経済的に降臨するミュンヘン 2015-05-26 | 暦
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髭剃りの替え刃交換時期

2015-12-19 | 
一年前に入手した髭剃りの刃を交換した。初めての交換である。メーカー推薦は、外刃は一年毎、内刃は二年毎となっている。正直切れ味に関してはあまりよく分からない。最初に使い始めたときはとても鋭い切れ味を感じて、評判通り時間が掛からず早く剃り終えることが可能だと感じた。

今まで使っていたフィリップスやブラウンとパナソニックの一番異なるのは、それほど見え透いた剃り味も無く、広範な髭に対応していることだろうか。それによって、それほど深剃り感も無く、反対に一年使ってもそれほど鈍くなった印象はなかった。

だから一年経った今回も、替え刃は準備してあったのだが必要性に迫られていなかった。寧ろ最近は石鹸で綺麗に脂落としをすることで切れ味が戻った感じがあった。それでもブラウンを使用していた時もどうしても力を入れて使うようになって、ヒンジが壊れるようなことがあったので、出来る限り力が掛からないうちに替え刃を替えるのは得策だと決断したのだ。

実際内刃を含めて新しくしてみると動作音が変わり、軽い感じになった。潤滑油を指す指さないとは関係ないようで、刃の触れ合いの摩擦が違うのだろう。それによってやはり剃り上がり感が大分違う。当然のことだろう。

総合的な評価は、まだまだ出ない。少なくとも現在のところ、掃除のし易さや、何とか一週間保つ充電池とも合格点である。



参照:
私のメリークリスマス 2014-12-25 | 暦
羽毛のような剃り心地 2014-11-19 | 生活
非連続の鏡の中の逡巡 2007-12-31 | 暦
案じるような結果となるか 2007-10-27 | 生活
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アイスボックスで軟着陸

2015-12-18 | 生活
アイスボックスを発注した。ミュンヘンで買い物をして、劇場の地下駐車場に停めている車でキープして持ち帰るためだ。夏ではないので直ぐに腐ってしまうことはない、それでも数時間も暖かい駐車場のトランクに入れておくと賞味期間が過ぎてしまう。

そこで発注したのは最小のアイスボックスである。大きなものは持ち運びなどが億劫で、電源供給などがないとなかなか使いきれない。そこで格安で発注したものは5Lに満たないような、0.33Lのペットボトル六本で一杯になるようなものである。

それでも今まで使用していた布地のランチボックスと比較して、お惣菜がそのまま二つぐらいに大きい。しかし大き目の食材などは入らない。それでも冷却媒体を冷やして持ち運ぶことが可能ならば、復路には大きなものは別の入れ物に媒体と一緒に入れておくことは出来る。

肝心なのは断熱効果がどれぐらいあるかだが、期待するのはアウトドーアブランドのコールマン製であることだ。身近ではアウトドーア用の料理用コンロなどだが、アイスボックスもあることを長く忘れていた。

車で移動するにはバッテリーで使う冷蔵庫もよいのだろうが、問題は駐車中に冷やしておけないこととと、熱気が出てくることだろうか。どちらかといえば冷蔵庫ならば使い易いのだろう。

ランニングフォームを変えて、やはり足に疲れが残るようになっている。蹴りの脹脛の周りの疲労なので比較的正しい使い方をしているのだろう。膝の上部のところの筋肉にも感じる。これも悪くはない。腹筋の左右もツィスト運動に関連するだろう。但し腰の上部の真ん中左寄りの張りは少し気になる。肘の前は前回ほど酷くはないが、下腕上部は疲れている。

合衆国の金利が上がって、ソフトランディングを果たしたとされる。今後一年ほど掛けてゆっくりと正常化へと戻される。計画通りに軸が定められると、諸外国が動きやすいと言われて、財政経済的な好影響が囁かれる。欧州は日本化されたと言われているが、本家アベノミクスは本当に不時着できるのだろうか?



参照:
新フォームで記録に挑戦 2015-12-17 | 生活
首都圏に退避勧告が出た時 2011-03-24 | マスメディア批評
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