Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

すっきり爽やかな泡もの

2024-07-16 | ワイン
ヴュルツブルクのレジデンツでゼクトが振舞われた。演奏会後のディナーにも合わせたものなのだろうが、フランケンヴァインの各町のヴァインプレンツィンが集っていて、正装で聴衆を迎い入れて、グラスが手渡された。

毎年のように最後にやっているのかどうかは知らないが、ワイン業界にも重要なイヴェントになっているのはよく分かった。最終演奏会だったのだ。

そこで供されたものも決して悪いものではなくて、催し物の前にはアルコールを飲まない私でもあるが、軽くすっきり感は暑い日にも全くなんともなく清涼感もあった。十二分な宣伝が出来た筈である。

会場への人がいない大階段とそのフレスコ画を幾らか撮影できたのは良かった。ここだけはザルツブルクよりも価値があるかもしれない。

レジデンスの前に広場を大駐車場として開放しているのも観光地としては大きな加点である。街自体の通行量も知れていて、飲むワインには事欠かず、それなりの美味いものもある。

今回ビュルガーシュピタルで食したのは、フランケンの名物料理のブラウツィッペルである。何か長いものだという感じはしたが、皆目分からないので訊ねてみた。ソーセージの酢っぱく湯がいたものだということで食した。見た目からすると熱くないヴァイスヴルストのようでもあるが、実質的にはブラートヴルストの焼いていないものとなる。その酸味が爽やかでつけ合わされている野菜も気持ちよい。勿論酸味の効いたワインに完璧である。ジルファーナ―で十分である。

その名前の由来は長いものはペニスとも称されて、ブラウは鱒を同じように煮たフォレレブラウから来ているとも書いてある。なるほど基本的な味筋も似ていて青っぽい感じもそのものである。やはり旅行に行って土地のものに巡り合えるのは醍醐味である。

翌日マイン上流のゾンマーハウゼンに出かけた節にも醸造所のおばさんにそのことを話すとそれはと笑っていたので、やはり地元の人にとっては、こちらでのザウマーゲンとかその手の密かな料理にもなっているのだろう。

特にワイン処での食事の質は、その産地でのワインの質を反映する。それがは最も敏感に反映するのは地元の蔵出しワイン酒場のであったり、それ以上に少し手の込んだ食事を出しているレストランであったりする。それはフランスでも同じで、ボルドーでもサンテミリオンとメドックでは料理の質や出しているものも違っている。

こちらワイン街道でもこの四半世紀でリースリングの質が向上したことから、嘗ての様に塩辛くしてワインをがぶがぶ飲ませるような料理は殆ど無くなった。それからすればフランケンもまだこれからで、ワインの質も料理の質も徐々に上がっていくものと思われる。



参照:
視覚を超えるバロック音響 2024-07-14 | 音
フランケン葡萄処漫遊記 2024-06-21 | 試飲百景

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